通年採用とは、年間を通して採用活動を実施する取り組みのことを指します。
これまでは一括での新卒採用の採用枠に入り切れなかった学生に面接を実施し、優秀な人材の取りこぼしがないようにするために通年採用を導入する企業が多数を占めていました。
さらに近年は、若年労働者不足による求人難で多くの企業が人手不足に陥り、特に高付加価値人材の多くを、すでに通年採用を行っている外資系や新経団連系の企業に確保されてしまうという事態に対応するため、通年採用に踏み切る企業も増えています。
通年採用のメリット
ここでは、通年採用のメリットを企業側と求職者側に分けてご紹介します。
●企業側のメリット
・高付加価値人材、グローバル人材の採用が可能になる
通年採用を行うことで、既卒者や帰国子女、海外留学からの帰国組や海外在住のグローバル人材など、多様性のある高付加価値人材を採用することができるようになります。
・内定辞退が出ても補充などフォローが容易
一括採用では内定段階で辞退されてしまうと、なかなか有効な対応策はありませんでした。しかし通年採用であれば、万一内定辞退をされてもすぐに再募集し採用活動を再開するなど、補充への素早い対応が可能です。
・応募者とより深く向き合いマッチングの精度が向上
通年採用なら、日程を優先して数をこなしがちだった一括採用よりも応募者と向き合う時間を作ることができるため、お互いを見極めることができるようになり、マッチングの精度がアップすると言われています。
・自社のタイミングで必要な人材を採用することができる
一括採用では採用期間を過ぎて優秀な人材が現れても、定員まで採用枠を埋めてしまっていると採用する枠が残っていないという問題がありました。通年採用では、自社が必要な人材に対して最適なタイミングで採用活動を行うことが可能です。
●求職者側のメリット
・余裕のある日程が組める
一括採用はいわば短期決戦で、ある時期に集中して毎日のように説明会や面接が行われるため、スケジュール管理が煩雑になりがちで、余裕を持って企業を知る時間をとることが困難でした。通年採用の導入によって、求職者は余裕を持ったスケジュールで求職活動を行うことができます。
・時間をかけて準備することができる
一括採用では短い期間内に複数企業の選考を並行して進めなければならないため、1つの企業に対しての準備時間は相対的に少なくならざるを得ません。通年採用では採用時期が分散され、1社に集中してじっくりと情報収集して準備することが可能です。
参考記事
・通年採用のメリットとは?関心が高まる通年採用の最新トレンド
・通年採用で採用広報が変わる!「採用オウンドメディア」という採用広報を学ぶ
・ジョブ型雇用はアフターコロナでメンバーシップ型雇用にかわるモデルになるのか
関連用語
・新卒採用
・内定
・中途採用