マーケティングリサーチとは、企業などの組織が経営資源を適切に運用し、商品やサービスを効果的・効率的に提供するため、ユーザーの動向や市場のニーズを調査することを指します。
マーケティングリサーチを行うことで、ユーザーに好まれる商品やサービスを提供でき、企業活動のムダとリスクを減らすことができます。近年では、BtoCビジネスを展開する企業だけでなく、BtoB企業でも積極的にマーケティングリサーチが行われるようになってきました。
マーケティングリサーチの手法と流れ
主なマーケティングリサーチの手法としては、文献調査やアンケート、インタビュー、ヒアリングなどが挙げられます。マーケティングリサーチは、具体的に以下の流れで行います。
1. マーケティング課題の抽出・リサーチの目的の整理
まずは「売上を向上させたい」「商品を改善したい」「リスクに備えたい」といった現状のマーケティング課題を細部まで明確にし、どこに課題の解決策があるのか仮説を立てます。そしてその仮説に照らし合わせ、マーケティングリサーチの目的を整理します。例えば「既存商品の売上を伸ばしたい」という課題に対しては、「使用状況に合わせて機能をブラッシュアップする必要がある」という仮説が立てられます。そしてその仮説から、「クライアントにおける既存商品の使用状況と満足度を調べる」というリサーチの目的を整理できます。
2. 調査の設計
1の目的に合った調査手法を設定し、調査項目と調査対象を決めます。上記の「クライアントにおける既存商品の使用状況と満足度を調べる」という目的であれば、自社の顧客データを活用したインターネットアンケートなどの手法が適しています。一方「既存顧客が抱える潜在的なニーズを把握して、新商品・サービスの開発に生かしたい」という目的であれば、対象者の幅を広げてリサーチ会社に調査を委託したり、統計データを活用する方法も有効です。調査項目については、「使用状況」「満足度」「潜在的なニーズ」といった要素をより細かい項目に落とし込む必要があります。例えば「満足度」に関しては、「費用に対する満足度」「品質に対する満足度」「機能に対する満足度」「仕様に対する満足度」「アフターサービスに対する満足度」などの項目に分けられるでしょう。調査対象は、調査項目によって異なる点に注意が必要です。特にBtoB商品・サービスの場合は、一般的に購入の決定権を持つ人と利用者が異なる点に留意して、調査対象を設定します。
3. 情報収集・分析
実際にリサーチを行います。アンケートやインタビューは、質問が誘導的にならないように、回答者の思考を妨げないように行うことが重要です。そしてデータが集まったら、単純集計・クロス集計などで分析します。自由記述の回答についても、キーワードに着目してデータとしてまとめる方法が有効です。
参考記事
・マーケティングリサーチとは?ウェブを活用した情報収集の方法を解説します
・今さら聞けない!市場調査とマーケティングリサーチの違いとは?
・マーケティングリサーチの「定量調査」と「定性調査」の違いを解説
・アンケートとは?マーケティングにおけるアンケートの意味合いも解説!
・職種特化型アンケートメディア「PRO-Q」で狙ったターゲットにアプローチ
関連用語
・ニーズ
・BtoB