採用ターゲティングとは、採用マーケティングの一環として求職者をターゲティングし、戦略的に採用活動を行っていくことを指します。
採用ターゲティングの流れ
採用ターゲティングの大まかな流れについて説明します。
1. 求めるターゲット像の選定
まず、求める求職者のターゲット像を決定します。採用活動ではどの企業も行う共通の入り口ですが、この段階では営業職が欲しいのか、現場にエンジニアが欲しいのかなど、大まかに決めておくだけでも構いません。
2. 採用基準の明確化
ターゲット像は大まかであっても、採用戦略の根幹をなす採用基準はしっかりと明確化する必要があります。従来、採用要件は「スキル」「経験」「人柄」の3項目に分類され、採用活動では「TOEIC何点以上」「営業経験何年以上」「明るくて社交性がある」などといった採用基準を設定することが多かったですが、近年ではこれに加え、「自社が重要にしている価値観」を明確化してこれを求職者に伝えることで、エンゲージメントの高さを基準に加える企業が多くなっています。採用基準を厳しくすればするほどターゲットの母集合は小さくなるので、最低ラインの基準と理想の基準を用意しておき、その時点での採用状況を見ながらどこまで妥協するかを決定するという手法が採られることが多いです。
3. 具体的な目標設定
例えば短期的目標・長期的目標を考えた上で、いつまでに、どこの部署に何人必要なのか、新卒でじっくり育てるのか、もしくは即戦力なのか、などを全社横断的に細かく決めていくことで、より自社にあった人材の獲得が可能となります。通年採用が増加すると考えられる昨今では採用活動も長丁場になるため、現状と目標を照らし合わせながら、臨機応変に軌道修正することが求められます。
4. 採用手法の選定
今や多種多様な採用手法があり、新しい概念も続々と生まれています。古い手法だからダメ、ということではなく、オウンドメディアやリファラル採用など最新の手法について敏感に情報収集しながら、既存の手法も組み合わせて自社に最適な採用手法を検討することが重要です。
5. 内定・入社後のフォロー体制作り
離職率が高まっている現在、内定・入社後のフォロー体制を整えておくことも重要です。内定後も定期的に連絡を取ったり、先輩社員との交流を試みたりして、社内の雰囲気をオープンにすることで入社後のイメージを植え付け、エンゲージメントとモチベーションを向上させることができます。
参考記事
・採用マーケティングの取り組み。成功につながる採用戦略の立て方