Cookieとは
Cookieとは、Webサイト提供者が、訪問したユーザーのデバイスに一時的に書き込んで保存させるデータを指します。Cookieのデータにはユーザーの識別や属性、サイト訪問日時などが含まれます。
インターネット広告では、複数のWebサイトからCookieを受け取ることでユーザーを識別し、そのユーザーの閲覧履歴・行動履歴を記録・追跡することが可能です。この技術を使うことで、出稿した広告に効果があったかどうか判断できるわけです。
ユーザーがアクセスしたサイトではない別のドメインから発行されるCookieは、サードパーティCookieと呼ばれます。サイトの閲覧履歴を保持するサードパーティCookieがあれば、ユーザーと関連性のある広告を表示することができます。
しかし、ウェブ上での行動履歴がユーザーの知らないところで集められてしまうため、プライバシー問題の観点から規制の動きが広がっています。
加速するCookie規制
Cookieは正しく利用されればWebサイトの閲覧を快適にしてくれる仕組みですが、2020年3月に改正個人情報保護法が閣議決定されたことにより、見直しの動きが始まりました。改正個人情報保護法にはWebページにおける個人情報の取り扱いを厳格化することも盛り込まれており、ここからCookie規制の動きが加速しているのです。
Cookie規制など、個人情報保護の動きは日本だけにとどまりません。アメリカで2020年に施行された「CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)」や、ヨーロッパで2018年から施行されている「GDPR(一般データ保護規則)」など、世界中で個人情報の保護が厳格化され始めています。
Cookie規制の波を受けてGoogleが進めているのが、ユーザーのプライバシーを担保しながらサードパーティCookieに代わる効果的な技術です。Googleは、インタレストベース広告向けのプライバシーサンドボックス技術「FLoC」が、Cookieベースのアプローチとほぼ同等の効果を示したと発表しています。
参考記事
・Cookieを有効にするための設定方法を解説!有効にするメリット・デメリットは?
・Cookieからの脱却を進めるGoogle広告を支える技術とは?
・「Cookie等を用いたユーザー行動分析に強く不足を感じる」2018年から2倍以上に増加(株式会社サイカ調査)
・個人情報はどう守る?加速するCookie規制とブロックチェーン技術応用の可能性について
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