2022.1.26

求職者が『見たい!』と思う、採用オウンドメディアのコンテンツ例を解説

読了まで約 5

採用オウンドメディアとは、採用活動に特化したオウンドメディアのことである。求人サイトとは異なり、自社の伝えたい思いを自由に伝えられるのが特徴だ。この記事では、採用オウンドメディアに適したコンテンツについて紹介する。おすすめのテーマ例と併せてチェックしよう。

採用オウンドメディアの基本を再確認

まずは、採用オウンドメディアの基礎知識を再確認しておこう。

採用オウンドメディアとは?

採用オウンドメディアとは、採用活動を目的としたオウンドメディアのことだ。そもそもオウンドメディアとは、企業が保有している自社メディア全般のことを表している。つまり、採用オウンドメディアとは、未来の求職者になり得る読者に、採用情報を発信しているメディアのことを指す。

採用オウンドメディアは、採用したい人材に向けて戦略的に情報を発信できることが特徴である。そのため、応募の窓口としての役割を担う採用サイトとは異なり、企業に最適な人材を確保しやすいのがメリットといえるだろう。

関連記事
採用オウンドメディアとは?最新の採用手法を徹底解説!
オウンドメディアリクルーティングとは?事例やメリットとデメリット、始める手順を解説!

関連事例インタビュー
競争が激化するエンジニア採用~自社の採用力や求職者の訴求力強化のために取り組んだオウンドメディアでアクセス数7倍&有効応募の増加を実現!(SBテクノロジー株式会社様のHR SEOオウンド導入事例)

活用のカギは『コンテンツの拡充』

採用オウンドメディアを活用するカギは、コンテンツの充実である。例えば、求人サイトや人材紹介であれば、記載できる内容や掲載期限に決まりがある。また、求人票を掲載するには、一定の費用を支払う必要もあるため、予算を考慮しながら掲載しなければならない。

しかし、採用オウンドメディアであれば、業務内容や自社の風土、求めている人材の詳細など、掲載したい内容を自由に記載できるのだ。なおかつ、自社メディアであるため最低限のコストで運用できる。つまり、予算を考慮する必要がなく、載せたい情報を好きな形で掲載できるのだ。

また、戦略的に採用したい人材に向けて情報を発信できるため、入社後のミスマッチも防げるだろう。そのため、採用オウンドメディアを活用したい場合は、コンテンツを充実させることが何よりも重要なポイントである。なお、発信したコンテンツは、自社の資産として残り続けることも活用のカギといえる。

関連記事
ミスマッチとは?企業やビジネスにおける定着率の高い組織をつくるための秘訣
コンテンツの正しい意味合いを理解しましょう!良質なコンテンツとは何か

採用オウンドメディアに適したコンテンツとは

ここでは、採用オウンドメディアに適したコンテンツについて解説する。

『求職者が抱える不安』や『内定承諾の決め手』から考える

採用オウンドメディアに適したコンテンツは、内定者が抱える不安を解消できるものや、内定承諾の決め手となるものである。それぞれのポイントを詳しくチェックしよう。

内定者が抱えている不安とは?

内定者が抱えている不安とは、以下の3つが代表例として挙げられる。

・ 仕事についていけるか?(成果を出せるか?)
・ 同期とうまく付き合っていけるか
・ テレワークで人間関係を築けるか(職場に馴染めるか)

それぞれの不安について解説する。

仕事についていけるか?(成果を出せるか?)

内定者は、「仕事についていけるのか」「仕事で成果を出せるのか」といった不安を抱えている。採用前に仕事内容を説明しても、理解できる幅には限界がある。

そのため、内定者に向けて企業への理解を深められるコンテンツを用意すれば、不安をぬぐえる可能性が高まる。例えば、業務内容に関するコンテンツを充実させれば、自分にもできる仕事か、周りのフォローがどれくらいあるのかなども判断しやすくなる。そのため、採用オウンドメディアのコンテンツを作る際は、仕事内容に関するコンテンツを用意しよう。

関連記事:新社会人としての意識を醸成する「レディネス」とは?内定者に必要なフォローを解説

社員や同期とうまく付き合っていけるか

内定者は不安の大小に差はあるものの、何らかの不安を抱えている人が少なくない。その中でも、社員や同期とうまく付き合っていけるか、といった不安は珍しくないのである。

そのため、コンテンツを作成する際は、先輩社員が登場したり、同期との関係性がわかる情報を提供するのもひとつの方法である。

例えば、社内で定期的に開催しているイベントの様子を発信することも効果的だろう。また内定者視点の場合は、内定者が集う様子をコンテンツ化することで、「今年もこういった機会がありそうだな」と伝えることもできる。

関連記事:内定者懇親会の内容とは?内定者のエンゲージメント・入社意欲を高める方法、オンラインでも実施できる内容をご紹介

テレワークで人間関係を築けるか(職場に馴染めるか)

内定者は、テレワークの中で人間関係を築けるのかといった不安も抱えている。現在、新型コロナウイルスの影響により、テレワークを推奨している職場は珍しくない。上司や同僚など職場の関係者とは、オンラインでのやり取りがメインとなり、濃密なコミュニケーションを図りにくいだろう。

そのため、「気軽に相談できる人は見つかるのか」「上司や同僚とコミュニケーションを取れるのか」といった不安は当然かもしれない。また、内定者の多くは、円滑なコミュニケーションを取りやすいオフラインでも研修や、オフィスでの業務を希望していることも不安の一因といえる。

採用オウンドメディアのコンテンツを作成する際は、職場の人間関係がわかるものを作成すると不安を排除できるだろう。例えば、動画を利用して職場内の様子を撮影するのもひとつの方法である。

関連記事:内定者フォローのポイントとは?コロナ禍でもオンラインで内定者との接点を強める方法

内定承諾をする決め手とは?

内定承諾の決め手となるのは、主に以下の5つである。

・ 事業内容や会社概要(勤務地・企業規模など)
・ 社風
・ 成長性
・ 福利厚生
・ 仕事内容(スキルが活かせる、裁量権など)

それぞれの決め手を詳しく見てみよう。

事業内容や会社概要(勤務地・企業規模など)

事業内容や会社概要は、内定を承諾するうえで重要である。たとえWebサイトを持っていたとしても、企業の概要欄だけでは自社の魅力は伝わらないだろう。

そのため、自社の事業内容や会社の概要と併せて、これまでの歴史など自社の魅力を発信していけば、内定を承諾する人が増える可能性が高まる。

社風

内定者にとっては、社風も内定承諾の決め手に重要な項目である。そのため、採用オウンドメディアで自社の理念や企業風土、経営に関する考え方などの社風を、経営者名義で発信していくことで、入社後のミスマッチ防止につながる可能性がある。

関連記事:
ミスマッチとは?企業やビジネスにおける定着率の高い組織をつくるための秘訣
入社後のミスマッチ防止などケース別解説!今や採用広報が欠かせないのはなぜか

成長性

企業の成長性も、内定者によって重要なポイントである。例えば、成長性の感じられない企業へ入社しても、先の不安が残ったり、自身の成長をも期待できないと感じたりとマイナスな印象を持つだろう。

そのため、入社した人がその後にどのようなキャリアを歩んでいるかなど、企業の成長性が感じられるコンテンツを用意すれば、成長意欲のある内定者が集まるかもしれない。

福利厚生

内定者は、福利厚生の充実度も重視する。働き方が多様化した現代では、給与や勤務条件だけではなく、「どのような環境で仕事をするのか」「プライベートも充実させられるか」といった面も重要視されるからだ。

そのため、自社の福利厚生についての詳細が書かれたコンテンツを用意すれば、内定承諾の決め手にもなり得るだろう。

仕事内容(スキルが活かせる、裁量権など)

仕事内容についても、内定承諾の決め手に影響する。例えば、自身がすでに持っているスキルを活かせるか、若いうちから裁量権をもらえるかといったことも重視されるのだ。

そのため、事業内容を箇条書きで説明するだけではなく、より詳しく仕事内容がわかるコンテンツを作成するのがおすすめである。

求職者が見たいと思うコンテンツテーマ例

求職者が見たいと思うコンテンツテーマの一例は、以下のとおりである。

・ 入社1~2年目の社員インタビュー(入社前後のギャップなど)
・ 活躍している社員のインタビュー(入社後~現在に至るまでにあったこと)
・ 社風が分かるような社員インタビュー(イベント、人間関係にフォーカスを当てた内容)
・ 会社の事業、各部署で行っている業務内容が分かる記事

それぞれのテーマを前提条件と併せてチェックしよう。

前提:事実だけでなく、その背景や実際にあったことを記載する

採用オウンドメディアに掲載するコンテンツを作成する際、単に事実を羅列するのではなく、事実の裏側にある背景や背景に関する物語なども併せて記載するのがポイントだ。例えば、企業理念を箇条書きで掲載すれば、企業が持つ考え方や目標といった事実が明確になるだけである。

しかし、そこに「なぜこのような企業理念が生まれたのか」といった背景を記載すれば、企業が持っている価値観がより求職者に伝わるだろう。従業員を大切にしていることをアピールするにとどまらず、求職者に「従業員を大切にしている会社だな」と感じてもらえるほうが、より関心を持ってもらえるかもしれない。

以上のことを踏まえたうえで、コンテンツテーマ例を確認しよう。

入社1~2年目の社員インタビュー(入社前後のギャップなど)

入社1~2年目の社員インタビューをコンテンツのテーマにすると、入社前後に感じたことを求職者に伝えられる。例えば、「入社前に感じていたことは、入社後に変化はあったか」といったギャップをコンテンツにまとめれば、求職者の興味や関心を高められるだろう。

活躍している社員インタビュー(入社後~現在に至るまでにあったこと)

現在社内で活躍している社員のインタビューを、コンテンツにまとめるのもおすすめである。例えば、入社後から活躍している現在までに行ったことを記載すれば、「自分も活躍できるかもしれない」と感じるだろう。そのため、活躍している人が行った仕事内容や、仕事に対する考え方などを発信することは大切である。

社風が分かるような記事(イベント、人間関係にフォーカスを当てた内容)

社風がわかるコンテンツもおすすめである。例えば、企業独自のイベントをコンテンツにまとめれば、興味や関心を持つ人がいるだろう。ほかにも、社内の人間関係にフォーカスすれば、入社後の不安をぬぐえるかもしれない。

会社の事業、各部署で行っている業務内容が分かる記事

会社の事業や各部署で行っている業務内容を詳しく解説するコンテンツもおすすめである。例えば、「医薬品の管理」と説明するよりも、どのような医薬品の管理を行っているのか、どのように管理しているのかといった内容を掲載するほうが事業内容の理解が深まるだ。

業務内容が詳しくわかれば、入社後のイメージに結びつきやすくなるため、求職者の関心も高まりやすいだろう。

まとめ

採用オウンドメディアとは、採用活動を目的にしたメディアのことである。自社に関する情報を詳しく発信することで、自社の求める人材を獲得しやすくなる。

また、採用オウンドメディアに掲載するコンテンツは、内定者が抱える不安を解消したり、内定承諾の決め手となったりするものがおすすめだ。コンテンツで不安を解消すれば、入社後のミスマッチも防ぎやすくなるだろう。

コンテンツを掲載するときは、事実を羅列するだけではなく、その背景までを詳しく解説するのがポイントだ。求職者の興味や関心を高められるコンテンツを作成しよう。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、マーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。
また、事業領域の主軸となっている人事関連の情報やトレンドの知見を有し、ご支援している顧客のマーケティング活動を推進する上で人事分野の情報のアップデートに邁進している。

執筆者

get_field('cf_general_profile_name', 39);

『MarkeTRUNK』編集部

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から
知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。
さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。
独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

関連記事 RELATED POSTS

関連資料ダウンロード RELATED POSTS

メルマガ会員登録で最新マーケティング情報やトレンド情報、セミナーイベント情報をチェック!

メールマガジンのサンプルはこちら