ラテラルシンキングとは、物事への視方における角度を変えていくことで、さまざまな視点から自由に発想することを試みる思考方法である。企業が、急激に変化する社会に対応して、優位性を保ち続けるには、革新的なアイデアを生み出す人材が欠かせない。
ビジネスパーソンがこのようなアイデアを出していくための発想方法として、ラテラルシンキングが注目を集めている。本記事では、ラテラルシンキングをビジネスに生かす方法やラテラルシンキング力の鍛え方、企業などが実施している研修などについて紹介する。
目次
ラテラルシンキングでVUCA時代を乗り切る
VUCA(「Volatility=変動性」「Uncertainty=不確実性」「Complexity=複雑性」「Ambiguity=曖昧性」から、それぞれの頭文字をとった造語)という言葉に象徴されるとおり、先を見通すことが難しい時代にあり、企業は固定観念や既成概念に囚われず、急激な変化にも適応しつつ、新たなビジネスアイデアを生み出す柔軟な発想力をもつ人材を求めている。
具体的に見ていくと、複雑かつ曖昧、不確実で予想が難しい時代において、市場競争における企業優位性を保ち続けるためには、
・常に革新的なアイデアを生み出すことができる力
・変化に適応するソリューションを提供する力
・そしてこれらを自社の強みとして行動へ移す力
が求められているといえよう。
このような発想方法に資する思考方法として、ビジネスパーソンや企業経営者などから注目と支持を集めているのが「ラテラルシンキング」である。
ラテラルシンキングとは、物事への視方における角度を変えていくことで、さまざまな視点から自由に発想することを試みる思考方法であり、英語の「ラテラル(=lateral)」が「側面の」「横からの」「水平の」といった意味合いをもつことから、日本語では水平思考と呼称されることもある。
本稿では、ラテラルシンキングとほかの思考方法との相違点について、ラテラルシンキングの概念の解説、そしてビジネスシーンで活用するためのアイデアなどについて解説していく。
ラテラルシンキングは、ほかの思考方法と混同される場合があるが、さまざまな思考方法はそれぞれ類似関係にあるというよりは、互いに補完しあう関係にあるといってよい。そのため、新たなアイデアやソリューションを考え出すにあたり、適宜組み合わせて使うことにより、生み出すアイデアの思考プロセスが明瞭かつ可視化される状態となり、成果物の効果がより一層高まるものだと考えられる。
下記では有名な2つの思考方法とラテラルシンキングの違い、そしてこれらとの相乗効果を上げる活用方法について解説していく。
ロジカルシンキング(論理的思考)との違い
ロジカルシンキングは、その別名である垂直思考のとおり、既成概念をもとに筋道をたてて深く掘り下げ、合理的かつ論理的な1つの結論を導き出すことを目指す思考方法だ。
複雑に絡み合う問題へのアプローチに際して、関係性を因数分解して、課題への理解を深化させた上で、仮設を立てて、これの解決に向けて情報の収集や分析、そしてこれらの検証を行うことで結論を導き出す思考アプローチだ。主に情報整理や問題解決での利用シーンに強いとされており、そのメリットは問題を整理して深く考えることから得られる問題解決力にあるといえよう。
クリティカルシンキング(批判的思考)との違い
クリティカルシンキングは、日本では高等教育機関の一般教養科目などではじめて触れる人も多い思考方法であろう。和訳である批判的思考が表すとおり、自身の思考プロセスすべてに対し、常に「本当にそうであろうか?」と問い続けて思考を行うことを特徴としている。
あらゆる要素を「鵜呑み」しないことから、結論に至る過程や結論そのもの、あるいは場合によって問題提起自体の精査に強いとされており、この思考方法を実践するメリットは、短期的でその場しのぎではない、「最善を尽くす」思考を行う上での基本姿勢が整うことにあるといえよう。
ラテラルシンキングを補完する2つの思考方法
前述のとおり、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングはそれぞれ違った思考方法であることから、得意とする利用シーンが異なる。そのため、これらを組みあわせて活用することで、自身の思考プロセスとその成果物をより昇華させることが期待できる。
例えば、社内ミーティングでまとめられた課題に対して、まずは状況を整理することで論理的に情報を整理して、課題への理解を深めていく。
これらを既成概念に囚われない考え方で自由にブレインストームしつつ考えられる解決案をいくつか出す。同時に、本当に課題の原因は議題に挙がった点にあるのかということを問い続け、課題の精査を行っていくことで、思考全体の精度と結論の確度を高めていくことを目指せるわけだ。
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ラテラルシンキングとは何か
前項では、現代のビジネス社会にてラテラルシンキングが注目される背景や、ラテラルシンキングとそのほかの思考方法との違いについて見てきた。
ここでは、より具体的にラテラルシンキングの概念を整理していこう。
ラテラルシンキングは、前述のとおり、ロジカルシンキングでは到達することが難しいような問題解決方法を生み出す思考方法として、既成概念に囚われず自由な発想で問題解決を図るものだ。以下では、概念を利用したもっとも知られている、木村尚義『ずるい考え方』(あさ出版、2011年)から、ラテラルシンキングの例題「オレンジの分け方」を紹介する。
例題:3人の子どもに13個のオレンジを公平に分けるにはどうしたらよいか。
回答1: オレンジを4個ずつ配り、残りの1個を3等分に切り分けて与える。
回答2: オレンジの重量を計り、残りの1個を総重量が同じとなるよう切り分けて与える。
回答3: オレンジを絞りジュースにして3等分に分け与える。
回答4: オレンジを4個ずつ配り、残りの1個の種を植えて実ったオレンジを同じ数ずつ分ける。
回答1と2では、「今すぐ分け与えること」や「公平に分けること」などといった常識を前提として、比較的ロジカルに導き出された結論だといえる。
回答1は、個数で分けるという考え方を重視しているように見受けられ、回答2では、重量で分けるという点に重きを置いていることから、回答1と比べて回答2の方が「公正さ」という前提をより尊重した結論かもしれない。いずれも、なるべくそのままのかたちのオレンジを、今すぐ公正に分配するという前提に基づき、筋道立った結論を導き出すロジカルシンキングならではの解決法であるといえ、この解決方法自体に問題はない。
他方、回答3と4では、そのままの姿形での受け渡しという点に囚われていないこと、あるいは今すぐに分配する点に拘っていないことにおいて、創造的な解決方法の提案であるといえ、既成概念に囚われない発想だといえる。
具体的に見て、回答3は、オレンジを絞り果汁とした上で、3等分するという、元の形状に拘らない提案であり、回答4では、余った1個のオレンジを拡大再生産するようなかたちで地に植え増やすことから、今すぐ分け与えるという前提条件に囚われない解決方法だということが分かる。
「オレンジの分け方」では、回答1ならびに2が、比較的同じ軸に立ち、途中のアプローチが異なりつつも公正さや迅速さに重点を置きながら分配するという解決方法を提唱するロジカルシンキングに基づく回答例であることに対して、回答3ならびに4では、前提やアプローチ自体が大幅に異なっており、形を変えてオレンジを提供することや、オレンジの個数を増やすといった、全く異なる複数の解決方法が提案されること自体が、ラテラルシンキングの実践例であるといえよう。
このような「オレンジの分け方」から読み取ることができるラテラルシンキングのメリットとして、次の2つがあげられる。
1.既成概念や固定観念を持たず、前例のない結論を導き出せる
前述のとおり、前提や常識に囚われない発想で問題解決を図るために実践する思考方法のため、前提がない以上、前例のない結論を導き出すことが可能となる場合がある。先ほどの「オレンジの分け方」で見た場合、既成の枠からはみ出して考えるため、オレンジをその形のまま、その場で分配するという前提に囚われず考える点が該当するといえよう。
2.結論へ辿り着くまでが速く、結論がひとつとは限らない
ラテラルシンキングでは、結論に至る過程を問題とせず、あくまで帰着した結論が問題解決に資するものかどうかという点を重視するため、合理的な根拠に基づくロジカルシンキングなどに対して、圧倒的な速度で結論を導き出すことが可能な場合がある。また、「オレンジの分け方」でいうところの回答3と4のように、結論がひとつとは限らず、まったく違うアプローチで導き出される複数の結論が存在する場合がある。
ロジカルシンキングの特徴
ロジカルシンキングの特徴としては以下が挙げられる。
● 合理的思考である
● バイアスに左右されない
● 課題を分解することで前後の関係性を把握できる
合理的思考である
ロジカルシンキングは物事を根拠と結論に分けた上で、その繋がりを論理的に捉え解決していく思考法だ。言わば合理的思考に基づいた解決法なのだ。合理的とは言い換えると「無駄がない」ということになる。
企業のリソースが限られている中で、合理的思考によっていかに無駄を省いたビジネス戦略を効率よく組み立てていくかは、包括的な企業戦略にもつながっていくことになるのだ。
バイアスに左右されない
ロジカルシンキングはバイアスに左右されない思考法だ。バイアスとは「偏り」といった意味で、言わば個人による思い込みのことだ。人はバイアスにかかることも多く、バイアスのかかった状態で物事を考えると、主観的になり自分に都合の良い発想しか持たなくなる。
こういった状態で物事を判断してしまうと、大きなミスやトラブルを引き起こす原因にも繋がる。しかしロジカルシンキングに基づいた思考法では、こういった状態を排除することができるのだ。
課題を分解することで前後の関係性を把握できる
ロジカルシンキングでは物事を根拠と結論に分けて、その繋がりを論理的に捉える思考法であることを説明した。つまり課題を分解することで前後の関係性を把握できるようになるのだ。
課題を分解すればどこでつまずき、何が原因でミスやトラブルが発生したかを特定できるようになる。そしてそれらをひとつひとつ地道に解消していくことにより、戦略を成功へ導くことができるのだ。
クリティカルシンキングの特徴
クリティカルシンキングの特徴としては以下が挙げられる。
● 問い続けることでよりよい解決策が導き出される
● 話術を磨くことで精度が向上する思考法
● 思考の癖を考慮することが重要な思考法
問い続けることでよりよい解決策が導き出される
クリティカルシンキングは「本当にそうだろうか」と疑うことで解決策を導き出す思考法だ。つまり「問い続ける」ことにより、よりよい解決法導き出すことができる。物事の本質を見極める能力は一朝一夕で身につくものではなく、ひとつの課題が解決したらそれで終わりにせず、普段から常にそういった思考を持ち続けることが重要なのだ。
話術を磨くことで精度が向上する思考法
クリティカルシンキングは批判的な視点から解決策を導く方法であるがゆえ、会議や現場などで相手とコミュニケーションを取る場合に多用すると相手を不機嫌にさせることもある。
そのため普段より話術などを磨き包括的に相手に伝える方法などを身につけておくことで、相手の同意や理解を得られる可能性が高まる。単にストレートにものを言うだけではクリティカルシンキングは使いこなせないのだ。
思考の癖を考慮することが重要な思考法
人間は人それぞれ主観があり、自分の価値観や大切にしている考え方、暗黙のルールなどがある。故に偏見や思い込みなども存在する。
こういった背景を前提として自他共に、思考の癖を考慮する必要がある。そしてそれにとらわれずに、推論ではなく客観的根拠となる事実をもとにベストな解決策を模索していくのである。
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ラテラルシンキングをビジネスに活かすには
ここまで、水平思考とも呼ばれるラテラルシンキングが注目されている背景やその概念について解説してきた。しかし、どんなに斬新な思考方法やノウハウも、実際のビジネスシーンで役に立たなければ机上の空論に過ぎない。そこで、ここではラテラルシンキングの思考方法を定着させるための活用方法や、ビジネスに活かすことのできる具体例などを見ていこう。
そもそも、ラテラルシンキングを鍛える方法として定番のワークショップは、前述の「オレンジの分け方」に代表される「クイズ問題」あるいは「シチュエーションパズル」などである。しかし、これらはラテラルシンキングへの入り口を押さえる際に役立つ一方で、頭の体操という側面を抜け出せないままビジネスの現場では実用的とは言い難いのが難点だ。
このため、ビジネスにおいて、既成概念に囚われず解決方法を結論づける思考方法であるラテラルシンキングを実践するためには、「前提を疑う」ことから始めるのが最も望ましい。ビジネス環境における頻出する「前提」を、批判的思考を用いて疑うことから始め、全体を通して精度の高い解決方法を導き出すことを目指すことで、ビジネス環境でのラテラルシンキング実践の第一歩となるわけだ。
ここからは、固定観念や既成概念などのビジネス環境での障壁となりがちな「前提」に対して、批判的思考を取り入れつつラテラルシンキングをビジネスで活用する具体例を、オズボーンのチェックリスト法を通じて解説していく。オズボーンのチェックリスト法は、ブレインストーミングの考案者としても知られるアレックス・F・オズボーンによるチェックリスト法であり、9項目の質問に答えることで発想の種とすることができる。
1. 転用(Other uses)
改変や改良などをすること、あるいはそのままの姿かたちで、ほかに用途はあるだろうか。
2. 適合と応用(Adapt)
ほかにも同じようなものは前例があるのか、過去に匹敵するものは存在するのか。
3. 変更(Modify)
色、かたち、音、匂い、意味や動きなど、新しい視点から考えられることはあるだろうか。
4. 拡大(Magnify)
大きさや時間、頻度、高さ、長さ、強さなどのスケールを拡大できるのか。
5. 縮小(Minify)
より小さく、より携帯性を高く、より短く、より軽く、より省くことはできるのか。
6. 代用(Substitute)
ほかの素材や過程、場所やアプローチ、声の調子やほかの人、異なった成分など、代用はできるだろうか。
7. 再配置(Rearrange)
要素や成分、部品やパターン、配列やレイアウトに至るまで、位置やペース、スケジュールなどは変えられるか。
8. 逆転(Reverse)
正反対は可能だろうか、後方を前方に置換できないか、マイナスをプラスにできないか。
9. 結合(Combine)
組み合わせることは可能だろうか、目的や考えなどを結合できるだろうか、ひとつを沢山にできるだろうか。
これらの考え方を用いつつ、すべての「前提」を疑うことで、複数の創造的な解決方法を想起するきっかけを創り出すことができる。
また、自身の職種や業種、担当するプロジェクトやクライアントなどに合わせて、前述の9か条を優先順位付けしたり、検討するポイントを厳選したりすることも可能かもしれない。重要なことは、上記で紹介したチェックリストを用いることも含めて、前提を疑い続けることで、問題の解決に役立つ発想を、時に複数生み出していくことである。
同時に、ラテラルシンキングでは、解決方法の想起に至った過程は重要視しておらず、あくまで結果的にそのアイデアが問題解決に資するか否かがカギとなるため、ふとした瞬間の思いつきや、ひらめきなどといったものもメモなどで書き留めておくなど、徹底的に前提を疑い、既成概念に囚われない思考を実践することが大事だといえよう。
ラテラルシンキングの研修
企業では人材を育成するためにラテラルシンキングの研修を実施しているところも多くある。以下ではラテラルシンキングの研修について、その特徴をまとめている。
ラテラルシンキング研修の内容とは
ラテラルシンキングの研修では基礎から応用、そして実践まで一貫して学べるようになっている。ラテラルシンキングの考え方や新しい発想の生み出し方、ビジネスの現場を想定した実践や演習など、生涯に渡るスキルとして柔軟なものの考え方や発想を身につけられる研修となっている。大まかに研修プログラムは以下のような内容となっている。
1.ラテラルシンキングとは
・ラテラルシンキングの考え方
・ラテラルシンキングの重要性
2.ラテラルシンキングを鍛える(方法論)
・5つの方法から発想を導く
・具体的な発想の出し方
3.ラテラルシンキングを鍛える(右脳)
・左脳と右脳について
・右脳を使用し発想を導く
・連想して考える
・オズボーンチェックリストの活用法
4.ラテラルシンキングによる発想を実現する
・アイデアの絞り込み方
・アイデアを実現するためのコンセンサスマネジメント
・コンセンサスマネジメントの手順とポイント
なお研修期間は数時間程度から、長くても3日ぐらいだ。
ラテラルシンキング研修の特徴
ラテラルシンキング研修の特徴としては以下が挙げられる。
● 基礎から実現方法までが習得できる
● 若手はもちろん管理職も受けられる
● 基本誰でも一定の成果が得られる
基礎から実現方法までが習得できる
企業では「ラテラルシンキングって何?」というような、全く知識がない段階の人にも受講を推奨している。ラテラルシンキング研修では座学や演習も交えて体験型の研修を実施しているところが多く、基礎から応用までが無理なく習得できる。
そして応用の更に先の段階である実践編にも抜かりがない。「組織やチーム内におけるラテラルシンキングの活用方法」「既存経験値に依存しない新しい思考」「創造性を発揮できるスキル」など、ビジネスにおける作業現場などですぐに実践が可能な使える技術の習得ができるのが大きなポイントだ。机上の知識だけの使えない技術ではなく、しっかりとビジネスの現場を見据えた研修なのである。
若手はもちろん管理職も受けられる
ラテラルシンキング研修では、若手はもちろん年齢の比較的高めな中堅層や管理職に就く人たちまで幅広い階層を対象に受講を推奨している。むしろ頭が固く凝り固まって柔軟な発想ができなくなってしまった中堅層にこそ受講する価値があると言えよう。
ラテラルシンキング研修では右脳と左脳が鍛えられる他、「見方を変える」「組み合わせる」「前提を疑う」といった考え方を身につけることができる。違う視点から物事を考えられる柔軟な発想力を身につけることができ、凝り固まってしまった頭をほぐすにはもってこいの研修なのだ。
基本誰でも一定の成果が得られる
ラテラルシンキングが使いこなせるか否かは才能ではない。しっかりと学んだかどうかである。「こんな研修は才能のある人が受けなきゃ身にならない」などと悲観することはない。
「やるかやらないか」だけなのだ。むしろ凡人が天才に勝つための思考方法として、何が何でも身につけたいところである。
ラテラルシンキング研修は基本誰でも一定の成果が得られるようなカリキュラムを組んでいる。通常の研修サービスの他、コンサルティング、手厚いサポート体制、eラーニングによる追加講習など、あらゆる手段を講じてラテラルシンキング習得に向け動いてくれているのだ。
まとめ
現代社会はVUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の特徴を持ち、固定観念にとらわれない新しい発想を持つ人材が求められている。このような状況で重要な思考法がラテラルシンキング(水平思考)である。既成概念に囚われず、思考の過程に拘らない特徴を持つ思考法で、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングと補完関係にある。
具体的な実践方法としては、オズボーンのチェックリスト法が有効で、これは固定観念や既成概念を疑うための9つの要素(転用、適合と応用、変更、拡大、縮小、代用、再配置、逆転、結合)がある。
ラテラルシンキングによって、既成概念や固定観念にこだわらない新しい視点やアイデアを生み出す能力が向上する可能性がある。また、従来の思考法では見つけられないような新たな解決策を見つけるのに役立つ。複数の解決策を迅速に生み出すことも可能にする。
ラテラルシンキングを習得するための研修プログラムも充実している。興味がある方は、ぜひ体験してみてはいかがだろうか。