2022年、日本は「人的資本経営“元年”」を迎えました。
組織を支える社員の価値を、減耗補充的な「人的資源」ではなく、高い付加価値を生み出す「人的資本」と考える「パラダイムシフト」の時代が訪れています。
このような時代に企業人事が求めるのは、進むべき道や確かな戦略、社内のステークホルダーを巻き込む戦術を示してくれる「ビジネスパートナー」ではないでしょうか。
そのようなビジネスパートナーになることを、人事向けサービスを提供する企業が目指すという意識が、東証プライム企業の人事部門に対する営業・マーケティング活動で重要なことである、と言えるでしょう。
この度開講する「HR Business Professional School」では、上場企業の人事担当役員のサポートを35年以上務める楠田祐氏がコーディネーターとなり、大手企業人事の実状に詳しい学界の有識者や実務家に講師としてご登壇いただきます。
いま、人事役員が直面しているミッション、企業の実情を知り、人事向けサービス提供企業がビジネスパートナーとなるために求められる対処・振る舞いを把握して、東証プライム企業の人事部門に向けた最適な営業・マーケティング活動の考え方をしっかりと具体的に学習できるプログラムを全4回でご用意しています。
本スクールを受講いただくことで、貴社が日本企業の経営変革に資する「ビジネスパートナー」として飛躍する、一助となれば幸いです。
学習院大学経済学部経営学科教授・一橋大学名誉教授
守島 基博 氏 推薦
今、人事部は挑戦を受けています。なぜならば、人事課題がそのまま経営課題であるという状況が多くの企業で起こっているからです。それが人的資本経営ということなのです。
でも、経営層や株主から多くの課題が突き付けられる中で、人事部のスタッフは経営課題を人事課題に翻訳することができず、迷っていることも多いようです。また人事部のスタッフは高齢化し、昔の勘と経験に頼っている状況も多く見られます。
そうした人事部に手を差し伸べてみませんか。そこにビジネスチャンスがあります。
だた、そのためには、人事部が抱えている問題の本質を理解し、単にツールを提供するのではなく、解決への道筋や戦略を提示することが重要です。また人事の最新の動きを熟知していて、引き出しを数多く使えることも必要です。「経営課題」というものは、いつも多くの鎧をまとってあらわれます。鎧ひとつひとつをとって、そのなかから人事課題を抽出し、解決策を考えていくプロセスに参加できることが必須なのです。
このスクールは、このプロセスに参加するための最低限の知識を提供してくれると信じています。アカデミックな観点からの新たな動きに関する解説があり、さらには人事部の立場にいた専門家と現役の人事スタッフが、何を外部の支援者に求めているのかを議論します。このスクールをきっかけに、是非「人事部の懐刀」なる準備を始めて下さい。
守島 基博 氏(学習院大学経済学部経営学科教授・一橋大学名誉教授)
米国イリノイ大学産業労使関係研究所博士課程修了。人的資源管理論でPh.D.を取得後、カナダ国サイモン・フレーザー大学経営学部Assistant Professor。慶應義塾大学総合政策学部助教授、同大大学院経営管理研究科助教授・教授、一橋大学大学院商学研究科教授を経て、2017年より現職。厚生労働省労働政策審議会委員、経済産業省産業構造審議会臨時委員などを兼任。2020年より一橋大学名誉教授。著書に『人材マネジメント入門』、『人材の複雑方程式』、『全員戦力化戦略人材不足と組織力開発』(日本経済新聞出版)、『人事と法の対話』(有斐閣)などがある。
各講座の概要
第1回:人的資本経営に変革する東証プライム企業人事が期待するビジネスパートナーとは
(2022年10月5日(水) 10:00~12:00 開催)
「課題はなんですか」では頼りにならない
提案チャンスが極端に少なく、長期にわたってしまう商談期間である東証プライム企業への営業。
それにも関わらず、せっかく獲得した商談の場で「課題は何でしょうか?」と直接的に質問してしまう残念な営業がいるといわれています。
そしてこれに「もうウンザリ!」となっている多くのHR Executive。
当然ながら、そのような質問をする営業に、ビジネスをサポートして欲しいとは考えにくいでしょう。
そこで今回は東証プライム企業規模のHR Executiveが、サービス提供企業にどのようなことを求めているのか、そしてサービス提供企業が、どのような対応をすれば良いのかを明らかにしたいと思います。
(講師:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏)
第2回:人的資本経営の意義と実践
(2022年10月27日(木) 10:00~12:00 開催)
人的資本経営の今と未来に迫る
「人的資本経営」を本当の意味で実現させていくためには、
・経営戦略と連動した人材戦略をどう実践するか
・人材情報をどう可視化し、投資家に伝えていくか
という両輪での取り組みが重要です。
経営戦略の実現を支えるための表裏一体となる人材戦略を策定し、課題を特定し、優先順位を付け、その効果を見極めて改善を重ねていく必要があるでしょう。
日本企業が今、この取り組みにどのような状態で、今後どのようにしていくべきか?
専門家の見解に迫ります。
(講師:一橋大学 大学院 経営管理研究科 教授 島貫 智行 氏)
(コーディネーター:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏)
第3回:企業人事の「社内提言」をサポートする「知恵袋」になれ!
(2022年11月16日(水) 10:00~12:00 開催)
”出入り業者への発注の時代は終わった”
サービス提供企業は「物売り」ではなく、「ソリューション」の提供を目指すべきです。
この場合の「ソリューション(解決策)」とは、企業の人事が、社長やCHROなどの上層部、各現場の責任者に、人事施策を提案し、予算を確保し、実行に移す「知恵(解決策)」を提供することを意味します。
かつては人事の世界でも、「人事と外部パートナーの協働事例」が多数見受けられました。
その背景を調べると、「あれはベンダーの○○社さんと一緒につくり上げた」ケースも多かったのです。
“失われた10年”以降、人事が取り組むべき課題が複雑になりました。
企業人事は「何かお困りのことはないですか?」という出入り業者ではなく、共に課題解決に取り組んでくれる「組織開発のパートナー」を探すようになっています。
サービス提供企業ならではの専門知識を軸に、企業人事の「社内提言」をサポートする「知恵袋」となれるような関係のあり方を探ってみたいと思います。
(講師:カルチャーガードナー株式会社 代表取締役社長 古川 明日香 氏)
(コーディネーター:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏)
第4回:東証プライム企業のHR Executiveに聞く!ビジネスパートナーとして変えるべきもの・変えざるべきもの
(2022年12月15日(木) 10:00~12:00 開催)
~意思決定を支える秘訣~
東証プライム企業との取引では、お客様に提供する効果対投資を高めるために、企業が抱えるビジネス課題や事業展望を理解して、目的と戦略をしっかりと定める「顧客理解」が最も重要となります。
しかし、その「顧客理解」が浅いため、「パートナー」になり切れない企業も多いのではないでしょうか。
人事部門の「ビジネスパートナー」になるために、変えるべきものと変えざるべきものは何なのか。
ビジネスパートナーとして、人事部門の意思決定を支える秘訣とは何なのか。
東証プライム企業二社のHR Executiveをゲストにお招きし、楠田祐氏が「生の声」に切り込み、対策を講じます。
(パネリスト:三菱マテリアル株式会社 執行役常務 人事戦略担当 野川 真木子 氏)
(パネリスト:三井化学株式会社 グローバル人材部 部長 小野 真吾 氏)
(ファシリテーター:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏)
開催概要
開催会期 | 2022年10月5日(水) ~ 12月15日(木) 全4回 ※全講座オンライン開催を予定 |
対象受講生 | 人事部門向けサービスをご提供されている企業様において 営業・マーケティングご担当者の方、責任者の方など |
定員 | 設けておりません。 |
ご参画費用 |
1名あたり100,000円 (税抜き、4回受講計) |
申込締め切り |
2022年9月30日(金) |
キャンセル規定 |
申込後のキャンセルに関しては、以下の規定に基づき、キャンセル料金が発生します。 ・締切当日までのご連絡:キャンセル料金は発生しません ※中止となった際の補償に関して:スクールの中止・延期に伴う補償は致しかねますのでご了承ください。 |
注意事項 | ・各講座の単体でのご利用は承っておりません。 ・最終回の第4回は、第1回~3回まで全てご受講の方のみご参加が可能です。 |
事務局 | ProFuture株式会社 『HR Business Professional School』運営事務局 (お問い合わせ先: hrbp@profuture.co.jp ) |
講師プロフィール
HRエグゼクティブコンソーシアム 代表
楠田 祐 氏
NECなどエレクトロニクス関連企業3社を経験した後、ベンチャー企業を10年間社長として経営。中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)客員教授を7年経験した後、2017年4月より現職。
2009年より年間数百社の人事部門を毎年訪問。人事部門の役割と人事のキャリアについて研究している。2016年より、毎週、Podcast『楠田祐の人事放送局~有名企業の人事部長にズバリ聞く!』(ProFuture)のパーソナリティを務める。主な著書:『破壊と創造の人事(Discover 21)、『内定力 2017~就活生が知っておきたい企業の「採用基準」』(マイナビ)。
一橋大学 大学院 経営管理研究科 教授
島貫 智行 氏
1995年慶應義塾大学法学部卒業。総合商社人事部門勤務を経て、2007年一橋大学大学院 商学研究科博士後期課程単位修得退学。一橋大学博士(商学)。山梨学院大学専任講師、一橋大学専任講師、准教授を経て、2017年より現職。
現在は(1)戦略的人事管理と人事部門の役割、(2)人材ポートフォリオと外部人材活用、(3)ダイバーシティとインクルージョンなどの研究に取り組んでいる。
カルチャーガードナー株式会社 代表取締役社長
古川 明日香 氏
⼀橋大学経営学部卒。1993年シティバンク入社。世界各国の途上国向けプロジェクトファイナンスにプロジェクトマネジャーとして従事した後、2001年にマーサージャパンに入社し、組織・人事コンサルタントに転向。2011年からは企業内人事実務家として所属企業のカルチャー変革を推進。
ダノンジャパンを得てAIG 傘下保険会社2社で人事部長業務に従事。人事部の組織変革、事業戦略変更に伴う組織再編などを実施。2017年からFWD生命執行役員兼CHRO として新組織立ち上げやカルチャー変革をリード。2021年10月に独立。組織と個双方に着目した実効性高いカルチャー変革の提案・推進をミッションとする。
三菱マテリアル株式会社 執行役常務 人事戦略担当
野川 真木子 氏
一橋大学卒業後、花王にて家庭品営業、人事企画、国際人事を担当。2001年ゼネラル・エレクトリック(GE)に入社。日本、アジア・パシフィック、中欧・東欧地区においてコーポレート部門、金融部門、電力部門の部門人事や人事リーダーシップ職を担当。
2012年、日本IBM入社。IBM米国本社へ出向、グローバル・ビジネス・サービス(GBS)事業担当 人事執行役員を経て、2016年8月よりスリーエムジャパン執行役員人事担当、2021年4月より三菱マテリアル㈱執行役員人事部長に就任、2022年4月より現職。
三井化学株式会社 グローバル人材部 部長
小野 真吾 氏
2000年、慶應義塾大学法学部卒。三井化学㈱にて、ICT関連事業の海外営業・マーケティング及びプロダクトマネジャー(戦略策定、事業管理、投融資等)を経験後、人事に異動。組合対応、制度改定、採用責任者、国内外M&A人事責任者、HRビジネスパートナーを経験後、近年では人材戦略、グローバルタレントマネジメント、後継者計画の仕組み作りに従事。
その他グローバル人事システム(Workday)展開、リーダーシッププログラム、各種グローバルポリシーの推進、HRトランスフォーメーション等に従事。2021年4月よりグローバル人材部長に就任し、グローバルレベルでHR機能の強化及び指名・役員報酬制度、企業文化変革にも着手中。
お申込み
本講座は有料です。費用は1名あたり10万円(税抜き)を頂戴いたします。
注意事項、規約をご確認いただいた上でお申込みのほどよろしくお願いいたします。
▼注意事項
・各講座の単体でのご利用は承っておりません。
・最終回の第4回は、第1回~3回まで全てご受講の方のみご参加が可能です。
・複数名の参加ご希望の場合は「お問い合わせ事項」へご記入ください。
┗後日、事務局よりご連絡いたします。