前回(マーケティング担当者が抱える課題をDSPで解決する方法とは)は、そもそもDSP(Demand-side Platform・広告主プラットフォーム)という広告配信手法について解説しました。
また、マーケティング担当者が直面する課題に対して、どのような解決策があるかということも説明しています。
今回は、ある程度課題ややらなければならないことが明確になった状態で、どのDSPを選定するのが良いかをその種類と選定方法を解説していきます。
有名なDSPプレイヤー
DSPという領域は年々プレイヤーの参入が多く、全体感を網羅してお伝えするのが難しいので、大手どころ含めて有名なDSPを以下の通りご紹介します。(もちろんこれ以外にもたくさんあります)
・MicroAd BLADE
・DoubleClick Bid Manager
・FreakOut
・ScaleOut
・Logicad
・AdMatrixDSP
・MarketOne
・クロスリスティングDSP
・XrostDSP
・楽天DSP
・KANADEDSP
・GMODSP
上記が国内では主要どころのDSP業者一覧です。
主要なDSPは間違いなくBtoC向けの商材向けの広告配信のケースが多いのは事実です。
ただ、その中でBtoB向けの配信ケースは少なからず増えてきている印象を受けます。
自社にあったDSPをどう選ぶか?
課金体系や配信できるセグメント、各DSPにどういった特徴があるかによって選択肢が違ってきます。
※このパートでは効果が良いとされているリターゲティングの解説は省略します。(リタゲ-ティングはそのロジックが単純でありここでの解説の必要がないとの判断です。)
課金体系によるDSPの分類
DSPの多くはCPM課金が一般的な方法です。ただ、良く求められるのはCPCやCPAですが課金体系をここに置いているケースやDSPは少ない事を前回お伝えしました。
少し用語解説になってしまいますがCPMとは表示ごとの課金方法であり1,000回表示ごとの課金方法の単位としてよく使われます。
CPCとは1クリックごとの課金方法であり広告主が指定したリンクに対してクリックされた都度、発生する課金方法です。
CPAとは広告主が求める成果地点に対し何かしらのアクションが発生した場合に発生する課金方法です。この場合はコンバージョン(獲得)に成果地点があることがほとんどです。
配信できるセグメントによるDSPの分類
デバイス別に分類すると、PCに強いDSPやスマートフォンに強いDSPがあり、各DSPが保有しているデータによってもその配信できる特徴が変わってくる。
データでの分類は分かり易いので言うと、企業のグローバルIPに紐づけた配信が出来るDSPや、大手のポイント会員向けで過去の購買履歴からセグメントを分けて配信をすることが出来たりするものがあります。
また特殊なセグメントを有するメディア(人事・経営者・女性・釣り好き・車好き等)が保有しているデータも活用されているケースも少なくはありません。
配信先によるDSPの分類
ここについては一部の専門的分野に特化した場合を除いてはどこの業者も配信できる先は似通っているケースが多いです。(逆に言うと一部の専門分野に特化した場合は付加価値が高いという事です)
したがって広告主が大事にして選ぶのは課金体系と配信、そして当たりデータとセグメントが大事になってきます。
人事・経営者に配信できるDSP
最後にターゲットを絞り込んだ形で人事・経営者に配信できるDSPについて書いていきます。
そもそもこのセグメントに関しては、DSP業者が保有するのが非常に困難なデータであり(正確に言うと取得する)外部のメディアや第3者のデータを介して取得するしかないのが現実です。
弊社で取り扱っている人事向けの「HRDSP」や経営者向けの「エグゼクティブDSP」は非常に分かり易い例です。
それ以外では大手の新聞社のデータや求職者サイトの職種データを介したDSP等はよく耳にします。
ただ、最終的に何が広告主からすると選定基準になるかを考えると、よく分からないデータよりも単純明快で分かり易い方が良いに決まっているので、弊社のDSPの場合には単純明快で分かり易いので多くの広告主から安心して利用して頂いています。
DSPに関する知見や実績が多い会社になると、そもそも人事や経営者のデータがなくとも過去の配信データからあるセグメントを指定すればキーとなる業績評価の指標に見合うという会社もあるので全体的にそこまで知見や経験値が上がって来てくれる事を願っています。
まとめ
◆DSP業者は年々増加傾向にある
◆DSP業者によって課金体系や配信層(セグメント)や得意な領域が存在する
◆人事・経営者に向けた配信をするDSPはそこまで多くはなく外のメディアや外部配信を利用してデータとして使っているケースがある。