Wix(ウィックス)は、ホームページやWebサイトを制作(構築)できるCMS(Contents Management System)サービスです。全世界で広く利用されており、美容室のオーナーが自社のホームページを制作したり、デザイナーがポートフォリオサイトとして活用したりしています。
本記事では、Wixの概要や料金プラン、実際にできることを紹介します。また、WixとWordPressを比較した際のポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
Wixとは?
Wixとは、Webブラウザ上で利用できるWebサイト(ホームページ)作成ツールです。
利用者数は世界で1億人以上にのぼっており、世界最大規模のツールとなっています。
たとえば、自社のWebサイトひとつ作成するにしても、Webサイト制作会社に依頼すると数十万円〜数百万円と高い料金を支払うことになります。
また、Webサイト運用もあわせて依頼すると、月額料金も発生します。
個人事業主であったり、まだ起業したばかりのスタートアップ段階の企業の場合、そうしたコストがネックとなることは少なくありません。
しかし、Wixを使えばWebサイト制作に必要なスキルがなくても、プロ顔負けのWebサイトを自分で制作することも可能です。
関連記事:ロイヤリティ向上をWebサイトで作り出す方法とは!具体的な方法も紹介!
Wixの料金プラン
Wixの料金プランは、大きく分けて以下の2種類があります。
● 無料プラン
● プレミアムプラン(有料プラン)
無料プランは文字どおり無料で利用でき、Webサイトを作って公開できます。
ただし、独自ドメインに対応していなかったり、Wixロゴの入った広告が表示されるなどの制限もあります。
プレミアムプランは有料プランであり、プロフェッショナルな機能を使用できるのでWebサイトの活用幅や表現の幅が大きく広がります。
プレミアムプランはさらにいくつかのプランに分かれます。分類すると以下の2種類があります。
● ホームページプラン
● ビジネス&Eコマースプラン
ホームページプランはさらに目的に合わせて以下のプランを選べるようになっています。
● VIP 2,700円 / 月
● アドバンス 1,500円 / 月
● ベーシック 900円 / 月
● ドメイン接続 500円 / 月
プランによって、データ容量やアップロードできる動画の時間などが変わってきます。
この中で最も人気なのはアドバンスプランであり、データ容量が10GBとなるため、「スタートアップ企業」「中小企業」「個人事業主」のWebサイト作成に適しています。
ビジネス&Eコマースプランは、サイトに決済機能やネット予約機能などを導入できるプランです。
ネットショップ作成向けのプランと言え、商品の受注から配送料や消費税の管理など、ショップ運営に必要なツールがたくさん備わったプランです。
関連記事:CMS比較5選!簡単に維持管理の出来るCMSはこれ!
Wixのメリット
WixでWebサイトを制作するメリットは、どのようなものがあるでしょうか。
まず挙げられるのは以下の5点です。
● 初心者でも気軽にホームページを作成できる
● HTMLやCSSなどの知識が不要
● 機能が充実している
● テンプレートが豊富
● レスポンシブデザインに対応している
それぞれのメリットをひとつずつ見ていきます。
初心者でも気軽にホームページを作成できる
ホームページ作成は、何だか難しそうというイメージがあるかもしれません。
一口に「ホームページの作成」といっても用途は様々ですが、会社のホームページを作成するとなると見た目は非常に重要になってきます。
そうしたホームページを作成するためには、かなりのスキルを習得しなければなりません。
しかし、Wixを使うことで初心者でも気軽にクオリティの高いホームページを作成できます。
使い方も簡単で、チェック項目を入力したり、質問に回答したりすると、自動的にサイトを構築してくれます。
HTMLやCSSなどの知識が不要
どの業種においてもITの活用が欠かせないものとなっていますが、システム開発会社に高額な費用を払ってITによるシステム化を行うことになります。
自社のWebサイトをひとつ作成するにしても、Webサイト制作会社に高い費用を払うことになります。
本来、Webサイトを作るにはHTMLやCSS、JavaScriptといったプログラミング言語の習得が必要であり、そうしたスキルを習得したプロに依頼する必要がありました。
しかし、Wixはそうした専門知識が一切不要であり「プログラミングなし」でWebサイトを制作できます。
Wixを使う最大のメリットは、ノーコードでWebサイトが作れるという点にあると言えるでしょう。
ノーコードとは、従来必要であったHTMLやCSSをはじめとするプログラミング言語を習得する必要がなく、コードを書かずにWebサイトを制作できる仕組みのことです。
使い方さえしっかり学べば、プログラミング言語を学ばなくてもプロ顔負けのWebサイトを制作することも十分可能です。
今は、ITの活用においてプログラミング不要の時代と言っても過言ではなくなっています。
機能が充実している
Wixでは、Webサイトに必要な機能が充実しており、さまざまな機能を組み込めます。
たとえば、問い合わせフォームを導入したい場合、Webサイトの編集ページにある「アプリ」メニューから、クリック1つで問い合わせフォームのアプリを追加して、Webサイトのコンテンツとして組み込めます。
プログラミングで開発するよりもできることが制限されるところはありますが、見た目が整ったWebサイトを作りたいという要望であれば十分に応えてくれます。
テンプレートが豊富
Webサイト制作の未経験者がプロ顔負けのWebサイトを制作できる要因として、テンプレートやWebサイト制作の支援機能が豊富にあるという点にあります。
マウスがあればドラッグ&ドロップで好きな構成とすることができ、カスタマイズがものすごく簡単にできます。
レスポンシブデザインに対応している
レスポンシブデザインとは、パソコンやスマホ、タブレットなど多様なデバイスの画面サイズに適した表示になるようにWebデザインを構築することです。
同じWebサイトでもパソコンで開く場合とスマホで開く場合でデザインが違っており、それぞれの画面サイズにあった表示となっている体験をしたことはあるでしょう。
Wixで制作したWebサイトは、そのようなレスポンシブデザインに対応させることができます。
関連記事:CMSの選定から導入・運用まで〜注意したいポイントを解説します!
ブログ機能の主な機能と特徴
記事作成と編集
●編集におけるエディター機能は直感的な操作性により簡単に記事を作成・編集できます。
●画像、動画、GIFなどのメディア編集機能は簡単に挿入可能。
SEOツール
●基本となるSEO対策用の設定は各記事に対してタイトル、メタデスクリプション、キーワードなどを設定して、検索エンジン最適化を行えます。
●SEOに最適な個別のURLを設定できます。
モバイル対応
●動的なレスポンシブ対応を採用しておりモバイルフレンドリーなデザインに適応されます。
●モバイルデバイス専用にブログのデザインを個別に調整可能です。
SNS連携
●読者が簡単に記事をシェアできるSNSボタンを配置可能。
●新しい記事を公開すると、自動でソーシャルメディアに投稿できます。
コメント機能
●Wixコメントシステムで読者からのコメントを受け付け、管理できます。
●Disqusなどの外部コメントシステムも連携可能です。
分析機能
●Wix Analyticsはブログのパフォーマンスや読者の行動を分析できるツールを提供してます。
●Google Analyticsとの統合で詳細なデータ分析を行うためにGoogle Analyticsと連携できます。
スケジューとドラフト
●記事のスケジューリングは記事の公開日時を設定し、自動的に公開されるようにできます。
●下書き保存は完成前の記事を下書きとして保存し、後で編集可能です。
Wixのデメリット
Wixのメリットについて見てきましたが、メリットがあればデメリットもあるはずです。
次は、Wixを使うことによるデメリットについて考えていきます。
主に以下の3つがデメリットとして挙げられます。
● 独自ドメインの場合は有料
● 他のCMSへの移行が大変
● SEOに強いわけではない
どういうことか、ひとつずつ見ていきましょう。
独自ドメインの場合は有料
前述のとおり、Wixには「無料プラン」と「プレミアムプラン(有料プラン)」がありますが、独自ドメインにしたい場合は有料プランに申し込む必要があります。
独自ドメインとは、世界に1つしかないオリジナルのドメインのことであり、独自ドメインに対応していると「https://www.〇〇.com」の「〇〇」の部分を自身で決めて設定することができます。
無料プランは独自ドメインに対応しておらず、サブドメインでの運用となります。
具体的にはWebサイトのURLが「https://〇〇.wixsite.com」の形式となり「〇〇」の部分を自身で決めて設定します。
自社の権威性を示す意味でも、企業サイトであれば独自ドメインを使用したほうがメリットが大きいと言えます。
ただし、有料プランで良ければ月500円から利用可能です。
他のCMSへの移行が大変
CMSとは、Webサイト制作を容易にするツールの総称です。
人気のCMSとして今回紹介しているWixやWordPress(ワードプレス)といったものがあります。
それぞれのCMSで特徴がありますが、途中から別のCMSへ移行するのがWixの場合は大変になります。
SEOに強いわけではない
SEOとは検索順位最適化のことであり、GoogleやYahoo!をはじめとする検索エンジンの検索窓から検索キーワードを入力したとき、検索結果の上位に表示されるように対策することです。
対策ページの内部に対しSEO対策を施すことで検索順位を上げることができますが、Wixで作成したWebサイトはSEOに強いわけではありません。
関連記事:ドメインとは?ビジネスにおける独自ドメインの重要性を徹底解説
Wixを使う際の流れ
Wixがどんなものかわかってきたところで、実際にWixを使う際の流れを確認していきましょう。
Wixを使う大まかな流れは以下になります。
● 新規でWixに登録
● テンプレートデザインを選択
● 情報を設定する
● 公開する
どのような手順となるのか、その流れを見ていきます。
新規でWixに登録
Wixの公式サイトから新規アカウント登録を行い、ログインします。
公式サイトは以下になります。
https://ja.wix.com/
テンプレートデザインを選択
作成するWebサイトのテンプレートデザインを選択します。
質問に答えながらイメージどおりのテンプレートデザインを選んでいくことになります。
情報を設定する
Webサイトのタイトルや記事、URLなどを設定します。
公開する
最後に、Webサイトをインターネット上に公開し、全世界のユーザーが閲覧できるようにします。
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Wixを使うならWordPressがおすすめ
Wixと比較されやすいのがWordPressです。
どちらが優れているのか、どちらを選択したほうが良いのか、様々な意見が飛び交っていますが、実際のところはどうなのでしょうか。
結論をお伝えすると、Wixは画面の操作に従うことでWebサイトが簡単に作れますが、WordPressはサーバーやドメイン設定に関する知識が必要であり、初心者が簡単に作れるわけではありません。
ですので、見た目が整ったWebサイトを簡単に作りたいのであれば、Wixに軍配が上がります。
ただし、カスタマイズ性はWordPressのほうが高いので、最終的には用途に合わせて選ぶということになります。
関連記事:静的CMSと動的CMSの違いは? CMS選定のポイント
まとめ
Wixは、Web制作のプロでなくても簡単・手軽にWebサイトを構築できるとても便利なツールです。
今はどの業種においても、インターネットの活用は事業を進めていくうえで欠かせないものとなっています。
Wixのようなツールを使うことで、時代に取り残されず、むしろ時代を先取ることを目指すきっかけにできます。
無料でスタートできるというのも大きなメリットであり、無料プランを使って、どんなものか試した後に有料プランに切り替えることも可能です。
まずは手軽にお金をかけずにWebサイトを制作したいのであれば、Wixは最適です。