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UGCとは?今注目されている理由と具体的な手法を徹底解説

2024.9.6
読了まで約 3

スマートフォンの普及により、ユーザーみずからコンテンツを当たり前に発信できるようになりました。企業から発信されるコンテンツより信頼されやすいユーザーコンテンツは、企業のマーケティング活動においても無視できない存在になっています。

今回はユーザーコンテンツを指すUGCについて、今注目されている理由と活用する具体的な手法とあわせて紹介します。

UGCとは?

UGCとは、User Generated Contentの略であり、ユーザーが作成したコンテンツのことを指します。具体的には、個人のSNSに投稿されたテキストや画像、ブログやメディアに投稿された口コミやレビューを含みます。

「じゃらん」の旅館ホテルのレビュー、「食べログ」の飲食店のレビュー、「アットコスメ」の化粧品の口コミ、「価格.com」の家電の口コミなど、これらもすべてUGCです。

混合しやすいのがCGM(Consumer Generated Media)であくまでユーザー投稿中心のメディアのことです。先述の「じゃらん」「食べログ」「アットコスメ」「価格.com」といったメディア自体を指します。

関連記事:口コミで広がるバイラルマーケティング!そのメリットや実施のポイントとは?

UGCが注目されている理由

UGCは「顧客は店舗に足を運ぶ前に、インターネット上で購入する商品をすでに決定している」というGoogleが提唱したZMOT(Zero Moment Of Truth、ズィーモット)の考えが広がるとともに、重要視されるようになりました。

また、アライドアーキテクツの調査によると、新型コロナの感染拡大の影響によりSNSの利用時間が増え、「商品やサービスの情報収集や口コミ検索にSNSを利用したい」意向が70%という結果が明らかになりました。

そのため、SNS上でのUGCの生成や、さらにSNS上での情報からスムーズに購買まで繋げる導線設計などマーケティング施策への活用がより重要になっています。

グラフ:「商品・サービスに関する情報収集やクチコミの検索」を目的に今後もSNSを利用したいか?

参照:ニューノーマル時代、企業はSNSをどう活用すべき?「新型コロナがもたらした【新しい生活様式】における消費者のSNS利用実態調査」結果発表

また、ユーザー心理として、広告に対する嫌悪感が高まっていることも影響しています。テレビだけではなく、アプリ、動画、SNSなどあらゆる場所で企業広告に接することが多くなり、広告に対しての煩わしさとともに、広告そのものに懸念を持つユーザーが増えています。

そのため、ユーザーが作成して発信されたコンテンツは、企業との利害関係のないフラットなコンテンツであるため、ユーザーの信頼感は強くなりやすい特徴があります。ある調査からもユーザー発信のコンテンツが「本物である」と答える割合が高いというデータもあります。

UGCを活用するメリット

UGCはユーザーの情報収集に役立つだけではなく、企業にとってもメリットがあります。

①エンゲージメントを無料で高められる

UGCによってユーザー同士で商品をすすめあったり、UGCを投稿したフォロワーにも商品が認知されるなどして、商品に対するエンゲージメントや認知を、広告費用をかけることなく高められます。

②新たなアイデアや発見がある

UGCのなかには企業で考えられなかったようなアイデアや発見が出てくることもあります。SNSの投稿や広告クリエイティブの参考になったり、新たな使い方や価値をユーザーが発見してくれることもあるでしょう。

UGCを活用したマーケティング手法

UGCはあくまでユーザーが作成するため、企業ではUGCを活用するマーケティング手法が取られます。UGCを活用した手法は以下の3つです。

①Webサイトやオウンドメディアに掲載

WebサイトやオウンドメディアにUGCを掲載することで、そこへ訪れたユーザーの購買意欲を刺激し購入まで誘導することができます。UGC自体に制作費用は発生しないため、最小限のコストでサイト制作ができ、また、サイト内で口コミを掲載することでサイト外への離脱防止にも効果的です。

関連記事:オウンドメディアを活用して、企業認識を広げる努力を

②SNS広告のクリエイティブや公式アカウントの投稿に活用

UGCはSNS広告のクリエイティブや公式アカウントの投稿に活用できます。SNSの投稿フィードに他のユーザーの投稿と違和感のないクリエイティブで掲載されるため、ユーザーに受け入れられやすくなり、広告効果の改善やエンゲージメントの向上が期待できます。

関連記事:若年層のSNS広告への反応を調査。インプレッションは50%前後、コンバージョン率が高いSNSはInstagram(株式会社Quarktokyo調査)

③商品の同梱物に活用

EC通販で商品と一緒に入れる同梱物にUGCを活用できます。UGCを通じて「他のユーザーがどのように使っているのか」を伝えることで顧客満足につながりますし、また他のユーザーの存在をしることでユーザーに安心感や信頼感を醸成することができます。

UGC活用の注意点

UGCは制作コストがかからず、ユーザーにも信頼されやすいコンテンツですが、マーケティングに活用する際に注意しなければいけないことが3つあります。

①著作権

ユーザーが作成したコンテンツをマーケティングに活用する際には、当然ユーザーからの利用許可を取らなければいけません。モニター利用やインフルエンサーなどで事前許諾を取っている場合は必ずしも該当しません。

②ステルスマーケティング

ステルスマーケティングは消費者に宣伝広告であることを隠し、悟られないようにセールスプロモーション活動を行うことです。広告ということを隠して高評価の体験談を投稿したり、SNSや口コミサイトのコメントを操作するのはルール違反であり、信用失墜につながります。

UGC投稿をモニターやインフルエンサーに依頼した際に、投稿上に関係性や提供した商品などを明示するように注意しなければいけません。

関連記事:ステマとは?知っておきたいステマの意味やステマ広告の問題点、規制も詳しく解説

③薬機法の広告規制表現

LPや広告クリエイティブは薬機法の対象となり、そのなかに掲載されたUGCも含まれます。UGCを掲載する際には薬機法に抵触していないか十分に注意しなければいけません。

まとめ

・UGCとは、User Generated Contentの略であり、ユーザーが作成したコンテンツのこと。個人のSNSに投稿されたテキストや画像、ブログやメディアに投稿された口コミやレビューを含む
・UGCはGoogleが提唱したZMOTの考えが広がるとともに重要視されるようになり、また新型コロナの影響によりSNS上でのUGCの生成やマーケティング施策への活用の重要度が増している
・UGCを活用した手法はWebサイトやオウンドメディアに掲載、SNS広告のクリエイティブや公式アカウントの投稿、商品の同梱物への活用がある
・UGCをマーケティングに活用する際には「著作権」「ステルスマーケティング」「薬機法の広告規制表現」に注意しなければいけない

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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