スクリーンショット(スクショ)とは、「スマホやパソコンの画面をそのまま画像にすること」あるいは「その画像」を指す言葉です。
スクリーンショットを活用することで、情報共有やメモを簡単に残すことが可能となります。またWebサイトをスクショしておくことで、オンライン環境下でなくても情報を確認することができるでしょう。
この記事ではスクリーンショットのやり方や、スクショした画像のスマホ・パソコンでの保存先について解説。ビジネスシーンでどういう時に使うかについても紹介します。
目次
スクリーンショットとは
まずは「スクリーンショットとは何か」「どんな機能なのか」について解説します。
「スクショ」や「キャプチャ」のこと
スクリーンショットとは、スマホやパソコンの画面をそのまま画像にして保存する機能です。
画面がそのまま画像になるので、アプリやブラウザで表示されている内容がそのまま画像になります。
関連記事:ブラウザ(browser)とは?意味や種類、仕組みを解説
例えばマーケトランクのトップページをiPhoneで開いてスクリーンショットを撮ると、以下の画像になります。マーケトランクのページだけではなく、スマホ上部の時間表示やバッテリー残量の表示などもまとめて画像化されました。
スクリーンショットを略して「スクショ」と呼ぶこともあります。また「スクリーンキャプチャ」や「キャプチャ」と呼ぶ人もいます。どれも意味は同じですが、スマホの場合は「スクショ」、パソコンの場合は「キャプチャ」と呼ぶ傾向があります。
ビジネスでスクショを活用する場面
スクショ(キャプチャ)は、ビジネスではどういう時に使うのでしょうか。ビジネスでの活用例を紹介します。
手順書やマニュアルなどの資料作成
スクショの活用事例としては、まず手順書やマニュアルがあげられるでしょう。パソコンやスマホで使うツールの操作方法をマニュアル化する時、スクショを使うことで視覚的にわかりやすい資料を作成できるからです。
例えば、マーケトランクでのお問い合わせ手順を説明したい場合は、どのようになるのでしょうか。言葉だけで説明すると、以下のように長くなります。お問い合わせボタンがどこにあるのか、すぐ見つけられないユーザーもいるでしょう。
① 「お問い合わせ」をクリック
② フォームに必要事項を記入
③ 「私はロボットではありません」にチェック
④ 「個人情報の取り扱いについて」を読んだうえでチェック
⑤ 送信ボタンをクリック
スクショを使い、スクショ画面に書き込みをしてクリックしてほしい場所を示せば、ユーザーに簡単に伝えることが可能です。
動線が複雑だったり工程が多かったりすると、文章だけではユーザーに伝わりにくくなります。複雑な工程の手順書・マニュアルほど、視覚的に確認できるスクショが効果を発揮するのです。
Webサイトや記事の修正指示など制作現場
Webサイトなどの制作現場でも、スクショ(キャプチャ)が使われます。スクショを使うことで、デザイナーやコーダーに指示を伝えやすくなるためです。
例えばマーケトランクに掲載している記事を修正・変更したい場合、以下のような文章だけの指示だと、「修正箇所がどこなのか」などがわかりにくいと感じることもあります。
● 読了までの時間を13分から11分に変更
● アイキャッチ画像内のタイトルのテキスト色を黄色に変更
● 上部メニューの「用語集」と「マーケトランクとは」の場所を入れ替え
一方スクショに直接修正を書き込むことで、修正作業のミスが少なくなると期待できます。
関連記事:ディレクションとは?意味や仕事内容を解説
スマホでのスクリーンショットの撮り方
スマホでスクリーンショットを撮る方法やスクショの保存先について、iPhoneとAndroidに分けて紹介します。
iPhone
撮りたい画面を開き、サイドボタンと音量を上げるボタンを同時に押して、すぐに離すとスクショが撮れます。ホームボタンがある機種の場合は、ホームボタンとサイドボタンを同時に押して、すぐ離します。
画面左下にスクショした画面がサムネイルとして表示されるので、タップすると画像を開けます。スクショした画像は、通常は写真アプリ内に保存されます。
iPhone画面より長いページやメール文面をスクショしたい時は、サムネイルをタップして、画像上にある「フルページ」をタップすると、フルページスクリーンショットに切り替わります。
関連記事:サムネイルとは?意味や画像のサイズ、作り方のポイントを解説
Android
スクショしたい画面を開き、電源ボタンと音量小ボタンを同時に押すとスクショでき、左下にプレビューが表示されます。
スマホ画面より長いページ・メールを撮りたい場合は、電源ボタンと音量小ボタンを同時に押したあと、下部に表示される「キャプチャ画面を拡大」をタップします。
スクショの保存先は、デフォルトでは内部ストレージ内のPicturesフォルダやScreenShotフォルダ、DCIMフォルダなどの場合が多いです。機種によっては保存先をSDカードなどに変更できます。
パソコンでのスクリーンショットの撮り方
パソコンでのスクリーンショットのやり方や、スクショの保存先について紹介します。
Print Screen(Windows)
スクショしたい画面を表示して、Print Screenキー(prt sc)を押すとスクショできます。
同じWindowsでも、機種により「prt sc」を押すだけでOKなのか、FnキーやAltキーと同時に押すのかが異なります。
また「prt sc」を押すと、次に紹介するSnipping Toolが起動する機種もあります。
Snipping Toolなどのツール
Snipping Toolは、Windowsに標準搭載されているキャプチャツールのことです。Snipping Toolの起動方法は以下の3つがあります。キーボードから呼び出せるよう覚えておくと便利でしょう。
● スタートボタンから切り取りツールを検索して、Snipping Toolをクリック
● Windowsロゴキー+Shift+Sを押す
● prt scを押す
Snipping Toolが起動すると画面が少し暗くなり、十字のカーソルが表示されるので、切り取りたい範囲を選びます。画面をそのまま切り取りたい時は、カーソルを使って画面全体を選択するか、上部に表示されるアイコン(×印の左にあるアイコン)をクリックして「全画面表示」を選びます。
保存先は、デフォルトではピクチャ内のスクリーンショットフォルダとなっています。
GoogleChromeの拡張機能
GoogleChromeの拡張機能(アドオン)にも、スクリーンショットツールがあります。
拡張機能とは…
既存プログラムに機能を追加するためのソフトウェア。拡張機能を追加することで、より便利にあるいは効率的にプログラムを利用できる。
全画面をスクショできる「GoFullPage」や「FireShot」、画面録画(レコーダー)機能もある「Awesome Screenshot」などがよく使われています。
Chromeの拡張機能の追加方法は以下の通りです。
1. Chromeウェブストアで追加したい拡張機能を探す
2. 「Chromeに追加」をクリック
追加した拡張機能を使う方法は以下の通りです。
1. Chrome上で拡張機能のアイコン(パズルピースの形)をクリック
2. 使いたい拡張機能を選んで起動する
スクリーンショット利用のルール
「スクショは著作権侵害にならないのか?」と心配になる方もいるかもしれません。スクリーンショット利用のルールや注意点について解説します。
スクリーンショット自体は違法ではない
改正著作権法では、スクリーンショットも規制対象となりました。
ただし原則として、スクリーンショット自体は違法ではありません。
違法アップロードのコンテンツをスクショするのはNG
改正著作権法で規制されているのは、「違法アップロードのコンテンツだと知りながら、スクショして保存すること」です。
違法アップロードされたコンテンツとは、マンガや映画の海賊版サイトにアップロードされているコンテンツなど、著作権者の許可なくWebサイト上などに公開されたコンテンツを指します。
関連記事
・コンテンツとは?意味や種類、具体例と良質なコンテンツとは何か
・著作権とは?制作担当者が知っておくべき保護の期限・期間や侵害しないための基礎知識&ミッキー事例も紹介
使用する際に無断転載にならないか確認する
著作権者本人がSNSやWebサイトにアップしたコンテンツや、著作権者の許可を得てアップされているコンテンツをスクショすることは問題ありません。
ただし、スクショしたコンテンツを著作権者に無断で自身のサイトやSNSに転載することは著作権侵害にあたります。悪質な場合は刑事罰に問われるほか、著作権者から損害賠償請求される可能性もあります。
関連記事:引用とは?参照・参考・転載との違いや意味、書き方について解説
スクリーンショットを禁止しているアプリの例
Webサービスやアプリの中には、スクリーンショットを禁止したり、技術的にスクリーンショットを撮れなくしたりしているものもあります。
スクリーンショットを禁止しているサービス・アプリの例を紹介します。
動画配信サービス
動画配信サービスやライブ配信サービスの中には、違法アップロード対策としてスクリーンショットを禁止しているものも多いので、注意が必要です。
技術的にスクショや録画ができても、動画配信サービスの契約ルールにおいてスクショや画面録画が認められていない場合もあります。ルール違反したユーザーは、動画配信サービスから「利用制限」「解約」「損害賠償」といったペナルティを受ける可能性があることを知っておきましょう。
電子書籍
電子書籍でも、動画配信サービス同様にスクショできなくしているケースがあります。また電子書籍ストアの利用ルールでスクショが禁止されている場合、スクショは契約違反です。
なお電子書籍には、複製や不正閲覧を防止する機能(DRM、デジタル著作権管理)が施されていることがあります。コピーガードを解除して電子書籍をスクショすることは違法とされます。
銀行
銀行アプリの中にも、個人情報保護のため、スクショできないものがあります。上記のような場合には、エラーメッセージが表示されたり、スクショした画像が真っ黒になったりします。
銀行によっては「Androidアプリではスクショできないが、オンラインバンキングのWebサイトならスクショできる」という場合もあります。スクショが必要で、アプリではできない場合は、Webサイトのスクショも試してみるといいでしょう。
まとめ
スクショはスマホやパソコンの画面をそのまま画像として保存できます。
マニュアル作りや修正依頼のほか、「消えてしまうかもしれないSNSの投稿」「表示期限があるチャットの内容」などを保存しておく際にも便利です。あるいは「申し込み画面の最後に表示される問い合わせ番号」を簡単に控えておきたい時にも使えます。
スマホやパソコンに標準装備されているキャプチャツールでもスクショは可能ですが、Chromeの拡張機能などを使うとより便利になることも。よくスクショをする方は、お気に入りの使いやすいツールを見つけておくのもおすすめです。