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現代の企業にとって最重要となる「ブランディング」を徹底解説! おすすめの施策や成功事例なども紹介

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現代の企業にとって、自社のブランドを確立し、それを強化していく「ブランディング」は、事業の成功を左右する最重要課題の一つです。

ブランディングとは、単に商品やサービスに名前をつけて宣伝することではありません。顧客が企業や商品・サービスに対して抱くイメージ、認知度、信頼感、共感といった、目に見えない価値を戦略的に構築し、強化していく活動全体を指します。これは、企業の持続的な成長を支える基盤であり、現代のマーケティング活動において不可欠な要素です。

かつては、品質の良い商品を作れば自然と売れる時代でした。しかし、現代の消費者は、商品の機能や品質だけでなく、その背後にある企業の世界観やメッセージに強く惹かれる傾向があります。つまり、企業がどのような理念を持ち、社会にどのような価値を提供しようとしているかが、消費者の購買行動に大きな影響を与えるようになったのです。

しかし、いざ社内でブランディングに取り組もうとしても、「何から始めればいいのか分からない」「マーケティングや広報との違いが曖昧で、役割分担が難しい」「どこまで外部に委託すべきか判断できない」といった課題に直面する担当者も少なくありません。

そこで本記事では、ブランディングの基本的な定義から、具体的な施策、国内外の成功事例までを網羅的に解説します。

関連記事:ブランディングとは?意味やマーケティングとの違い、成功事例と効果

企業のブランディングとは? 定義や目的から解説

画像:ビジネスミーティング

まずは企業におけるブランディングの定義や種類などについて整理してみましょう。

そもそも「ブランド」とは

「ブランド」という言葉を聞くと、ロゴやネーミング、広告表現など、目に見えるものを想起する方が多いかもしれません。しかし本質はもっと深いところにあります。

米国の著名な経営学者、フィリップ・コトラー氏はブランドを「製品やサービスを識別し、競合他社と差別化するための名前、用語、デザイン、シンボル、またはそれらの組み合わせである」と定義しています。

つまり、ブランドとは単なる名称ではなく、「顧客の頭の中にある認知やイメージ」「選ぶ理由としての物語」そのものです。たとえば、Appleというブランド名を聞けば、多くの人は「革新性」や「シンプルさ」「先進的なライフスタイル」を想起するでしょう。これは企業が発信し続けたメッセージや体験の積み重ねによって形成されたブランドの証です。

現代では、ブランドは一方的に企業がつくり出すものではなくなりました。SNSや口コミが発達したことで、顧客側の語りによってブランドイメージが形成されるケースも増えています。つまり、企業主導の戦略だけでなく、顧客の共感や評価といった参加型のブランディングが重要となっているのです。

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ブランディングでその企業やブランドの世界観を作る

企業が行うブランディングの核心は、「らしさ」を明確にし、それを内外に一貫して伝えることにあります。

たとえば、北欧家具ブランドのIKEAの場合、「手の届く価格」「良質なデザイン家具を自分で組み立てる楽しさ」がブランドの世界観です。この世界観を、商品ラインナップ、店舗設計、広告表現、Webサイト、SNSなど、すべてのタッチポイント(顧客接点)で統一して訴求しているのです。

このように、ブランディングとは単なる装飾的な活動ではなく、企業戦略そのものといえます。商品・価格・販路・プロモーションといった4P(マーケティングミックス)にまたがり、すべての要素がブランドの価値と一貫していることが重要です。「私たちは何者であり、何を約束しているのか」。それを明文化し、社内外に共有することこそが、ブランドの信頼と共感を生む出発点となります。

なぜ現代のマーケティングでブランディングが重視されているのか

従来のマーケティングでは、良い商品を適切な価格で提供すれば、ある程度の成果が見込めました。しかし現在では、製品やサービスの機能・品質だけでは他社と差別化できない時代に突入しています。

その背景には、消費者の行動や価値観の変化があります。

まず、インターネットとスマートフォンの普及により、消費者はいつでもどこでも膨大な選択肢にアクセスできるようになりました。さらに、SNSや口コミサイトを通じて、他者の意見や実体験を参考にする傾向が強まり、企業の一方的な広告では、消費者の購買意欲を喚起することが難しくなっているのです。

また、購買の判断基準も多様化しています。価格やスペックといった機能的価値だけでなく、その企業に共感できるか、自分らしい選択ができるか、社会的なメッセージに賛同できるか、といった情緒的・社会的価値への関心が高まっているのです。たとえば、環境に配慮した企業姿勢や、ダイバーシティを尊重するブランドポリシーが「選ばれる理由」になることもあります。

こうした中で、単に商品を売るのではなく、「なぜこの企業から買うのか」を顧客自身が説明できるような文脈作りが求められています。企業の理念やメッセージ、世界観を明確に示すブランディングは、マーケティングの中心的な役割を果たすようになっているのです。

ブランディングとリブランディング

ブランディングとは、新たに企業やサービスのらしさや構成をつくりあげるプロセスで、立ち上げ当初のスタートアップや、新規事業・製品開発においては必須のステップです。

一方で、すでにブランドがある企業にとっても、時代や市場の変化に応じて方向転換が求められることがあります。これが「リブランディング」です。

たとえば、かつて「ダンディな大人の飲み物」というイメージが浸透していた缶コーヒーのBOSSブランドが、「クラフトボス」や「プレミアムボス」といった若い世代や女性向けのラインナップを追加し、テレビCMやWeb動画を発表したように、既存のブランド資産を活かしながら再定義を行うことで、新たな価値を創出することが可能です。

参考記事:働く人の相棒”サントリーコーヒー「BOSS」ブランド2018年年間販売数量が大台の1億ケースを突破 | サントリー食品インターナショナル株式会社のプレスリリース

本記事では、ブランディングとリブランディングをひとつの連続的な戦略として扱い、まとめて「ブランディング」として解説を進めていきます。

関連記事:事業のさらなる発展に繋がる『リブランディング』とは? 意味や成功のポイントを徹底解説

企業が行うブランディングの種類

画像:ビジネスミーティング

ブランディングと一口に言っても、その対象や目的によっていくつかに分類されます。以下に代表的な4種類を紹介します。

企業ブランディング

企業ブランディングは、企業そのものの価値や姿勢、存在意義を明確に伝えることです。IR資料やコーポレートサイト、経営陣のメッセージなどが主な手段として挙げられます。

商品 / サービスブランディング

商品・サービスのブランディングは、個別の製品やサービスの独自性や魅力を強調する取り組みです。たとえば、カルビーの「やめられない、とまらない」というコピーはかっぱえびせんという商品ブランディングの一例です。

参考記事:【やめられない とまらない かっぱえびせん】とい… | よくいただくご質問 | お客様相談室 | カルビー株式会社

インナーブランディング

インナーブランディングは、自社の社員に対して理念や価値観を浸透させる活動を指します。理念研修や社内報、社内イベントなどの手法があります。対義語として、顧客向け施策を「アウターブランディング」と呼ぶこともあります。

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採用ブランディング

採用ブランディングは、自社の魅力を発信し、優秀な人材の確保を目指す活動です。採用特設サイトや、インターン施策、社員インタビュー動画などが該当します。

関連記事:採用ブランディングとは?取り組む目的、ポイントを解説!

ブランディングは、PRやマーケティングとは目的や戦略が異なる

画像:握手をする女性

ブランディングとよく混同されるのがPRとマーケティングです。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

PRとの違い

PR(Public Relations)は、ブランディングのための重要な手段のひとつですが、両者は目的もスコープ(範囲、領域)も異なります。

PRは、企業や製品・サービスに対する信頼や好感を醸成するための関係構築活動です。報道機関向けのプレスリリースや、記者会見、インフルエンサーとの連携、社会貢献活動など、第三者の評価や社会との接点を通じて、企業の信頼性や印象を高めることが目的です。

一方で、ブランディングは企業や製品が「どのように見られたいか」を設計し、それを一貫して伝え続ける活動です。ブランドロゴや広告表現だけでなく、商品設計、価格、販路、企業文化など、多面的に整合性を取る必要があります。

つまり、PRが外部からの評価を高める活動であるのに対して、ブランディングは自らの存在価値を定義し、それを市場に浸透させるための全社的な取り組みと言えます。たとえば、環境配慮や社会的責任といったエシカルな企業理念を掲げるブランドが、脱プラスチックの製品開発を行い、その背景にある理念や取り組みをPRとして報道発表する。この一連の流れが、PRとブランディングの連携を示す好例です。

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マーケティングとの違い

マーケティングとブランディングはしばしば混同されがちですが、こちらも本質的には異なる領域です。

マーケティングは「売れる仕組みをつくること」、つまり顧客の課題を把握し、最適な商品・サービスを開発・提供し続けるための総合的な戦略活動です。

これに対し、ブランディングは「選ばれ続ける理由を築く」ための活動であり、マーケティング活動のなかでも感情的価値や信頼を高める役割を担っています。たとえば、A社とB社がほぼ同じ価格・性能の製品を提供していても、A社が長年築いてきたブランドイメージにより、A社の製品が優先的に選ばれるケースは数多くあります。

このように、マーケティングが「どうやって売るか」という戦術である一方、ブランディングは「なぜ買ってもらうのか」という戦略に近い位置づけです。逆に言えば、ブランディングが機能すれば、マーケティング施策の効果も高まるという相乗効果が期待できます。

企業が行うブランディングの代表的な施策10選

画像:オフィスで雑誌を読む男性

ブランドの世界観は、ただ言葉で語るだけでは伝わりません。すべてのタッチポイントで一貫性ある印象を形成するためには、具体的な施策が必要です。ここでは、代表的なブランディング施策10個を紹介し、それぞれの役割と実例を解説します。

ロゴ

ロゴはブランドの象徴として、第一印象を決定づける重要な要素です。形状・色・フォントなどの視覚要素によって、企業の価値観や業界ポジションが視覚的に伝わります。

たとえば、Appleのリンゴマークは「シンプルさ」や「創造性」、トヨタの楕円形ロゴは「信頼」と「グローバルなつながり」を示しています。ロゴはパンフレットやWebサイトだけでなく、製品本体、名刺、SNSアイコンなどあらゆる場面で使用されるため、ブランド認知における基盤となるのです。

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キャラクター

ブランドキャラクターは、親しみやすさや記憶の定着を促すツールです。特にBtoCでは有効ですが、BtoBでも社内広報や採用広報、SNSでの認知拡大に活用する企業が増えています。

たとえば、クラウド会計ソフトfreeeが採用している青いツバメのキャラクター「Sweee(スイー)」などは、ブランド認知を支える存在となっています。

参考記事:freeeらしさを届けるために、キャラクターが爆誕した話。|freee公式note

関連記事:著作権とは?制作担当者が知っておくべき保護の期限・期間や侵害しないための基礎知識&ミッキー事例も紹介

キャッチコピー

ブランドのメッセージを凝縮して伝えるのがキャッチコピーです。たとえば、ロッテの「お口の恋人」は、単なる製品ではなく、心地よい時間を提供するという情緒的価値を表現しています。

BtoB領域でも、サービスの約束をキャッチコピーに込めるケースが多く、例としてSansanの「営業を強くする名刺管理」などが挙げられます。単に機能を伝えるだけでなく、企業姿勢やユーザーへのベネフィットを言語化することが重要です。

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パッケージ

商品パッケージは、手に取った瞬間にブランドを感じてもらうための重要な接点です。たとえば、無印良品のパッケージは極限まで無駄を省いたシンプル設計で、企業の価値観を体現しています。

また、「ポップコーンのパッケージ画像の配置で、食べる量に変化が生じる」という実験結果があり、「人の行動はパッケージのデザインによってある程度変化する」ということがわかっています。

当サイトの記事「感覚マーケティングのチカラ:上智大学 外川准教授が語る消費行動への影響力」からの引用です。

被験者には異なるレイアウトのパッケージのポップコーンを提供し、映画を観ながら食べてもらいました。被験者A群にはポップコーンの画像が「上」に配置されたパッケージを渡し、被験者B群にはポップコーンの画像が「下」に配置されたパッケージを渡しました。その結果、Aのパッケージの方が食べられた量が多かったのです。

感覚マーケティングのチカラ:上智大学 外川准教授が語る消費行動への影響力」より

また、BtoBの無形商材(物質が存在しないサービス、金融商品、デジタルコンテンツ、人材派遣など)の場合も、販促用のパンフレットや、提案書、ホワイトペーパーなどで一貫したトーン&マナー(コンセプトや雰囲気を統一すること)を持たせることで、ブランドの印象を高められます。

テレビCM

テレビCMは、短時間で大量の接触を生むマスメディア施策です。対象とする顧客のセグメント(特定のグループ分け)を行わずに、すべての顧客を対象とした画一的なマーケティング手法の一つとしてよく知られています。

テレビCMでは、多くの人々に対し、感情に訴えかける、胸に残るようなストーリーテリングを通じて、ブランドの人格や世界観を強く印象付けることが可能です。

テレビCMは、そのほかのブランディング手法と比較して、莫大な費用がかかり、効果測定をしにくいなどのデメリットもあるため、利用に適している企業やサービスは限られます。

Web広告

Web広告は、セグメント(特定のグループ分け)した最適なターゲット層へブランドメッセージを届ける手段として有効です。ブランディング目的であれば、認知拡大フェーズにおいてバナー広告や動画広告が用いられます。

とくにBtoBでは、業界特化メディアやLinkedInFacebookなどのビジネス利用者が多いSNSでリターゲティング(過去に自社のウェブサイトを訪問したことがあるユーザーへ再訪を促す手法。略してリタゲ、Googleでは「リマケ」という)広告を活用することで、信頼感や存在感を訴求できます。

なお、当社が運営する「HRプロ」は人事特化型メディアです。HRプロは人事だけでなく、経営層をターゲットとしたブランディングの実施に適しています。

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スポーツ大会、展示会、Web番組などへのスポンサー協賛は、ブランドの社会的な立ち位置や理念を間接的に伝える手法です。信頼の連鎖を生む効果があり、BtoBでも展示会協賛や業界団体の支援を通じて活用されています。

なお、当社が主催するフォーラム「HRサミット」「HRエグゼクティブフォーラム」などでもスポンサー枠を設置しています。

オウンドメディア

企業が自ら情報を発信する「オウンドメディア」は、中長期的にブランドの思想やノウハウを伝えるのに最適です。単なる製品紹介にとどまらず、「なぜその事業を行うのか」「どのような社会課題を解決したいのか」といった背景にフォーカスすることで、深い共感を生み出すことができます。

代表的な事例として、トヨタイムズやサイボウズ式などは、企業文化や思考スタイルを伝える好例です。

▼弊社では、こうしたブランド戦略に基づくオウンドメディア構築をご支援しています。自社らしさを伝えるメディアを立ち上げたい方は、ぜひProFutureのWebマーケティング支援サービスへご相談ください。
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SNS

SNSは、ブランドと顧客の双方向コミュニケーションを可能にする場であり、継続力が求められる施策です。企業アカウントでは一貫性のあるトーン&マナー設定が重要で、情報提供とブランド体験の両立が求められます。

近年では、画像やテキストだけでなく、動画やショート動画を活用した表現が急速に広がっています。ブランドの世界観や商品の活用シーンを体験として伝えられ、特に認知獲得や共感の醸成において効果的です。定期的な動画コンテンツの配信は、企業の温度感や姿勢を伝える手段としても活用されています。

BtoB領域においても、LinkedInやX(旧Twitter)などを活用し、ノウハウ発信・経営層の思想発信・リーダーシップの可視化などを通じて、信頼関係の構築に寄与します。媒体ごとの特性を踏まえ、適切なフォーマットで情報を届けていくことが重要です。

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関連資料
BtoB企業向けSNSマスターガイド×成功事例集
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イベント

リアル・オンライン問わず、イベントはブランド体験を直接提供できる貴重な機会です。製品の価値や企業の姿勢を「体感」してもらうことで、記憶に残る関係性の構築が期待できます。

セミナーやカンファレンスは、BtoBブランディング施策の定番。展示会やウェビナーも、製品理解だけでなくブランドの思想やカルチャーを共有する場として活用できます。

▼弊社では、先述した「HRサミット」「HRエグゼクティブフォーラム」のほかに、「新卒フォーラム」「キャンリクフォーラム」など、企業向けのセミナーやカンファレンスを幅広く展開しています。自社のブランド価値を直接届けるイベントをお考えの方は、ぜひ下記サービスページをご覧ください。
ProFutureのイベント事業

企業がブランディングを行う7つのメリット

画像:外を眺めるスーツ姿の男性

企業がブランディングを行うことは、見た目や表層的な演出だけではありません。経営・マーケティング・営業・採用といった複数の部門において波及効果をもたらす、経営戦略の一部とも言えます。その主な7つのメリットを解説します。

1. 広告宣伝コストの削減

強いブランドは語らずとも伝わる存在になれます。結果として、過度な広告投下に頼ることなく、自然な口コミや指名検索(自社との関連性が強い、社名・商品名・ブランド名等の検索)が増えるため、CPA(顧客獲得単価)の低下にもつながります。

たとえば、スターバックスでは毎回新製品や新店舗のプロモーションを大々的に行わずとも、既存のファンによる自発的な情報拡散が行われることによって、ブランド価値がさらに高められています。

関連記事:ドミナント戦略とは? メリットとデメリット、マーケティングにおける意味や成功事例

2. 売上・利益率の向上

ブランドに対する信頼や共感が強まれば、顧客は価格だけでなく、そのブランドが提供する独自の価値や体験に重きを置くようになります。これにより、価格競争に巻き込まれにくくなり、結果として売上や利益率の向上が期待できます。

たとえば、高級ホーロー鍋で知られるバーミキュラや、独自のデザインと機能性で人気の高いバルミューダは、いずれも高価格帯の調理器具メーカーです。これらのブランドは、単に製品の機能性だけでなく、独自のストーリーや世界観を顧客に伝えて、高いブランドロイヤルティを築き上げています。その結果、価格競争に頼らずとも、顧客から支持され、高い利益率を維持できていると考えられます。

参考記事:バルミューダ、一目置かれる「芸術経営」の神髄 電機大手も見習う手法、目指すは売上高24兆円? | IT・電機・半導体・部品 | 東洋経済オンライン

3. 顧客ロイヤリティの向上

ブランドが単なる製品の選択肢ではなく、顧客の価値観や感情に訴えかける存在になることで、顧客ロイヤリティは著しく向上します。これは、顧客が特定のブランドに対して愛着や信頼を感じ、継続的にそのブランドを選択する心理状態を指します。

顧客ロイヤルティの向上は、リピート購入率の増加、関連商品や上位モデルの購入(クロスセル・アップセル)の促進に直接的に繋がり、結果として顧客生涯価値(LTV)を最大化します。

4. 信頼性・資金調達力の向上

ブランディングは、顧客だけでなく、株主・投資家・金融機関からの信頼構築にも貢献します。ブランドイメージが良好であれば、事業計画や資金調達の場面でも優位に働きやすくなるでしょう。

実際、上場企業のIR(企業が株主や投資家に対して情報提供する活動)サイトでは、財務情報だけでなくビジョンやサステナビリティへの姿勢などを通じてブランド戦略を強く打ち出している例が増えています。

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5. 従業員エンゲージメントの向上

ブランドは社内にも大きな影響を与えます。自社のビジョンや存在意義が明確であれば、従業員のモチベーションやロイヤルティが高まり、離職率の低下や採用競争力の強化にもつながります。

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6. コンプライアンス意識の醸成

ブランドを形成する過程で企業理念や行動規範が明文化され、それが社内教育を通じて浸透すれば、結果としてコンプライアンス(法令遵守)意識も自然と高まります。ブランドは単なる表層的な表現ではなく、企業文化の一部なのです。

7. 優秀な人材の確保

いまや採用活動も選ばれる時代になりました。企業ブランディングや採用ブランディングを適切に行うことで、価値観の合う人材を引き寄せることができます。

ブランディングを行う上での3つの注意点

ブランド戦略を進めるうえでは、多くのメリットがある一方で、いくつかの注意点やリスクも存在します。ここでは、代表的な3つの観点から解説します。

1. 構築には時間とコストがかかる</h3>

ブランドは短期間で簡単に作り上げられるものではありません。ロゴやデザインといったビジュアル制作に加えて、ブランドメッセージの言語化、社内文化への浸透、継続的な情報発信など、あらゆる施策において一貫した方向性を保ち、継続的に行う必要があります。

このような中長期的な取り組みを効果的に進めるには、戦略設計から実行支援までを包括的に担う組織を社内に構築するか、もしくは専門的な知識やノウハウをもつパートナー企業と連携することが不可欠です。とくに、初めて本格的なブランディングに取り組む企業の場合、外部の専門家や支援会社の知見と経験は、大きな安心材料となるでしょう。

2. 顧客とのイメージギャップが生まれる可能性

ブランドは企業が「定義する」ものではありますが、実際には顧客の認識によって「形づくられる」側面が強くあります。そのため、SNSや口コミ、顧客同士の会話といった外部要因によって、企業の意図とは異なるブランドイメージが広がるリスクも考慮しなければなりません。

たとえば、企業が誠実さを強調していても、接客対応やカスタマーサポートの一部が期待を下回れば、信頼感を損なう可能性があります。このようなイメージギャップを放置せず、定期的な顧客調査やユーザーインタビューなどを通じて、認識のズレを見直すプロセスが重要です。

3. 炎上リスクへの備えが必要

現代のブランディングにおいて特に注意すべきなのが、SNS発信などにおける炎上リスクです。不適切な表現、時流にそぐわないメッセージ、あるいは誤解を招くビジュアルなどが、意図しないかたちで拡散され、ブランドイメージを損なうことがあります。

こうした事態を防ぐためには、発信前の複数チェック体制や、ブランドガイドラインの整備、万が一のトラブル発生時に迅速に対応できる体制を事前に構築しておくことが欠かせません。また、SNS担当者に対する教育や危機対応訓練の実施も、ブランディングの守りとして重要です。

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正しく備えれば、リスクは抑えられる

ここまで見てきた注意点は、適切な事前準備と体制整備によって、十分にコントロール可能です。

特に、経験豊富な支援会社をパートナーとすることで、リスクを最小限に抑えつつ、自社の魅力を最大限に引き出すブランディングが実現できます。攻めだけでなく、守りの視点も取り入れた戦略設計を心がけましょう。

企業がブランディング戦略を進める際の手順とポイント

画像:パソコンを見る男女

ここでは、企業が実際にブランディングを進める際の手順を6つのステップに分けて、実務的なポイントも交えて解説します。

ブランディングの目的を設定する

最初に行うべきは、ブランディングする目的の明確化です。目的が曖昧なままでは、発信内容や方向性に一貫性を持たせることができず、社内外の混乱を招きます。

ブランディングの目的は、企業のフェーズや課題によって異なります。たとえば、以下のようなものが考えられます。

・採用力を高めたい → 採用ブランディング
・価格競争から脱却したい → 価値訴求型ブランディング
・新市場における認知を拡大したい → コーポレートブランディング再設計

このように、ブランディングのKGIとKPIを設定しておくことが、成功への第一歩です。

現状を分析・把握する

次に行うのが、自社の現状を客観的に把握する作業です。ブランドに対する社内外の印象、市場での立ち位置、競合との違いなどを、定量・定性的に分析します。

ここで活用できる代表的なフレームワークを簡潔に整理します。

フレームワーク 概要 分析の観点
PEST分析 マクロ環境(Politics, Economy, Society, Technology)を分析 社会情勢や技術動向による影響
3C分析 Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)を分析 市場ニーズと自社の提供価値
SWOT分析 Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats 内外の強み・弱み・機会・脅威の洗い出し

これらのフレームワークを用いることで、客観的に自社状況を把握することが可能です。特にBtoBでは、営業現場の声や取引先の印象、セミナー参加者のフィードバックなども貴重な一次情報として活用しましょう。

▼本項でご紹介したフレームワークについては、以下の関連記事もぜひご覧ください。
【テンプレート付き】PEST分析とは?戦略に活かす分析のやり方や具体例を解説
3C分析とは?やり方や手順、テンプレートも紹介
SWOT分析とは?やり方や分析例を図とテンプレート付きで簡単に

ブランドアイデンティティを定義する

分析結果をもとに、「私たちは何者で、どんな価値を届けるのか?」というブランドアイデンティティを定義します。これは企業の核となる部分であり、すべての施策の軸となるものです。

ブランドアイデンティティは、以下の3要素をバランスよく設計すると効果的です。

要素 説明 例(高級調理器ブランドの場合)
五感的特徴 視覚・触覚・聴覚など、感覚に訴える要素 洗練された金属の質感、静音設計
事実的特徴 スペックや技術、実績などの事実 国産鋳物製造、ミシュランシェフも採用
ライフスタイル的価値 顧客が得られる体験や感情価値 家族との豊かな時間、丁寧な暮らしの象徴

この定義を、スローガン、コンセプトシート、社内共有資料として明文化することで、全社での認識統一が可能になります。

▼ブランディング・マーケティングにおける考え方ついては、こちらの関連記事もぜひご覧ください。
戦国時代を通じて、現代でも有名となった伊達政宗・真田幸村たちのブランディング手法
【歴史の偉人に学ぶマーケティング 連載第6回】
グローバル視点で考える感覚マーケティング【上智大学 外川拓准教授 連載 第1回】

ブランディングを計画・実施する

定義したアイデンティティをもとに、具体的な施策(ロゴ、広告、SNS、動画、採用サイトなど)を選定し、ロードマップ化していきます。ここで重要なのは、「誰に」「何を」「どう伝えるか」の整合性です。

また、発信内容だけでなく、社員の行動やカスタマーサポートの応対、営業資料のトーンなど、あらゆる顧客接点においてブランドの一貫性を保つことが肝要です。

検証・改善を行う

ブランドは一度作って終わりではありません。実施後は必ず評価と改善を行うフェーズが必要です。主な評価方法は以下の通りです。

・ブランド認知度や好感度の調査(アンケート、インタビューなど)
・Webアクセスや指名検索数の推移
・SNSでのエンゲージメントやUGC(ユーザー生成コンテンツ)の量
・営業現場での受け止め方、クロージング(契約締結)率の変化

これらをKPIと照らし合わせて改善点を洗い出し、継続的なブラッシュアップを行いましょう。

リブランディングを行う

市場環境や顧客ニーズの変化、経営方針の転換などに応じて、ブランドの見直しが必要になる場合もあります。これがリブランディングのタイミングです。

既存の資産を活かしながらも、新たな価値を再定義する。この柔軟さと計画性が、リブランディングの成否を分けるポイントとなります。

▼リブランディングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
事業のさらなる発展に繋がる『リブランディング』とは? 意味や成功のポイントを徹底解説

さまざまな会社のブランディング成功事例から戦略のヒントを得よう

画像:ビジネスかばんを持って歩く男性

ブランディング戦略に正解はありません。しかし、成功企業のアプローチからは、共通する思考プロセスや工夫のポイントが見えてきます。

ここでは、国内外10社の事例を取り上げ、そのブランド戦略の意図と具体的な施策、得られた成果を紹介します。

スターバックスの事例

スターバックスは、コーヒーを提供する企業でありながら、その価値の中心に「サードプレイス(第三の居場所)」という概念を据えています。家庭でも職場でもない、心地よく過ごせる場所をつくるというブランドビジョンに基づき、全世界の店舗体験がデザインされています。

たとえば、落ち着いた照明や内装、店内に流れるBGM、フレンドリーで一貫した接客など、すべてがブランド体験の一部として設計されており、顧客は単なる消費行動を超えた安心できる時間を得られるように設計されているのです。

さらに、スターバックスはTV広告に多くを費やさず、代わりに店舗での接点やSNS、アプリでの体験設計に注力してきました。これにより、世界中で高いブランドロイヤルティを築き、広告に頼らずとも選ばれ続けるブランドとしての地位を確立しています。

関連記事:ドミナント戦略とは? メリットとデメリット、マーケティングにおける意味や成功事例

LVMHの事例

LVMHは、ルイ・ヴィトン、ディオール、ブルガリ、フェンディなどを傘下に持つ世界最大のラグジュアリーグループです。同社のブランディング戦略の特長は、各ブランドに独立した価値観と個性を持たせつつ、グループ全体としての統一感と高級感を維持している点にあります。

たとえばルイ・ヴィトンでは、商品の品質はもちろんのこと、職人による伝統的な技術の継承や、美術館運営、アートとのコラボレーションなどを通じて、モノの価値ではなく文化の価値としてのブランドを築いています。

さらに、広告キャンペーンには一貫して「時代を超える品格」と「非日常の演出」が含まれており、視覚的にも文化的にも一貫性のある世界観を確立しています。

ハーレーダビットソンの事例

かつて中高年の男性が乗る重厚なバイクというイメージが強く、新しい市場への拡大に課題を抱えていました。そこで同社は近年、「ライフスタイルを体現するブランド」としての再構築、すなわちリブランディングを図ります。

この過程で同社が注力したのは、既存のブランド資産を活かしながら、ターゲット層を広げるコミュニケーションの再設計です。

たとえば、女性ライダーや若年層への訴求を強化するために、軽量モデルや電動バイク「LiveWire」の開発を行い、SNSやYouTubeを活用して、より多様でフラットな価値観に基づく情報発信を行いました。

さらに、ハーレーオーナーズグループ(HOG)というコミュニティを活用し、ユーザー同士の絆や共感を軸にブランドエンゲージメントを強化しています。

NIKEの事例

NIKEは1988年に「Just Do It」というスローガンを導入し、世界的なブランドスローガンとしての地位を確立しました。このフレーズは、すべての人々がスポーツに挑戦し、自らの限界を超えることを鼓舞するメッセージを込めています。

このブランドメッセージを具現化するため、NIKEは多様なアスリートを起用した広告キャンペーンを展開し、性別、人種、能力を問わず、すべての人々がスポーツに参加できることを強調しました。さらに、社会的課題にも積極的に関与し、ブランドとしての信念を明確に示しています。

これらの取り組みにより、NIKEは単なるスポーツ用品メーカーから、スポーツを通じて人々の可能性を引き出すブランドとしての地位を確立しました。

バーミキュラの事例

バーミキュラは、愛知ドビー株式会社が展開する鋳物ホーロー鍋のブランドであり、「世界一、素材本来の味を引き出す鍋」という明確なポジショニングで高価格帯ながらも強固なブランドを築きました。

製品の特徴として、無水調理が可能であり、ポジショニングの通り食材の旨味を最大限に引き出せます。職人技による高品質な製品づくりに加え、公式サイトやSNSを通じてレシピ提案を行い、顧客が製品を使いこなせるようサポートしています。さらに、顧客とのコミュニティ形成を重視し、料理教室やイベントを開催するなど、製品価値を体験として提供しています。

これらの取り組みにより、バーミキュラは価格競争に巻き込まれることなく、独自のブランド価値を高めています。

ヤンマーの事例

ヤンマーは、創業100周年を機に「プレミアムブランド戦略」を開始し、農機メーカーからグローバルな技術企業への転換を図りました。

この戦略の一環として、デザイナーの佐藤可士和氏を起用し、ロゴの刷新やデザインの統一、ブランドコンセプトの明確化を行いました。新しいロゴは、ヤンマーの歴史と未来への展望を象徴し、デザインの統一により、製品やサービス全体で一貫したブランドイメージを構築しました。

さらに、グローバルブランドコンセプトの発信を通じて、持続可能な社会への貢献や技術革新への取り組みを強調し、企業イメージの向上に成功しました。

湖池屋の事例

湖池屋は、1953年創業の老舗スナックメーカーであり、長年にわたり「カラムーチョ」や「スコーン」などのロングセラー商品を提供してきました。しかし、ポテトチップス市場のコモディティ化(市場の活性化によって価値が低下し、差別化が難しい状態になること)が進行し、価格競争が激化する中で、同社は新たな価値提供を模索する必要に迫られていました。

そこで2016年の社長交代を機に「新生湖池屋」としてリブランディングを開始します。その象徴的な取り組みが、2017年2月に発売された「KOIKEYA PRIDE POTATO」です。湖池屋の職人技とこだわりを前面に打ち出し、高品質なポテトチップスとして位置づけたのです。商品名の「PRIDE」は、「フライド」のもじりでもありますが、同社のプライドと品質への自信を示しています。

パッケージデザインも従来のスナック菓子のイメージを一新し、高級感を演出。広告戦略においても、商品の品質や製法に焦点を当てたストーリー性のある内容を展開し、消費者の関心を引きました。

これらの取り組みにより、「KOIKEYA PRIDE POTATO」は発売から1ヶ月もしないうちに品切れ状態となるなど、大きな話題を呼びました。

ユニクロの事例

ユニクロは「LifeWear(人生を豊かにする服)」というブランドコンセプトを掲げ、シンプルで高品質な日常着を提供することを目指しています。このコンセプトは、流行に左右されないベーシックなデザインと、機能性を重視した商品開発を基盤としています。

同社は、SPA(製造小売業)モデルを採用し、企画・製造・販売を一貫して自社で行うことで、低コストで高品質な商品の提供を実現しています。これにより、価格を抑えつつも、機能性や品質に優れた商品を提供することが可能となりました。

さらに、ユニクロは著名なデザイナーや人気ブランドとの積極的なコラボレーションを通じて、ファッション性の向上と新たな顧客層の開拓を図っています。2024年10月には、アメリカのラッパー、ケンドリック・ラマー氏のスーパーボウルでのパフォーマンスにおいて、バックダンサーがユニクロのTシャツを着用し、大きな注目を集めました。

これらの取り組みにより、ユニクロは幅広い顧客層に支持され、グローバルなブランドとしての地位を確立しています。同社の成功は、明確なブランドコンセプトと一貫した戦略の重要性を示しています。

ダイソンの事例

ダイソンは、英国発の家電メーカーで、革新的な技術とデザインを融合させた製品開発で知られています。同社の成功の背景には、徹底したユーザー目線と品質へのこだわりがあります。

創業者のジェームズ・ダイソン氏は、最初の掃除機の開発プロセスにおいて、納得のいく製品を作るために5,127台もの試作品を自ら手作りしたという逸話が象徴するように、ダイソンのブランディングは「妥協なき技術革新」を根幹に据えています。

この姿勢は、製品開発の随所に反映されており、「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」というユニーク・セリング・プロポジション(USP)により、市場に強烈な印象を与えることに成功しました。

ダイソンの製品は単なる家電製品にとどまらず、デザイン性や使用感、所有する満足感をも含んだ体験として提供されています。掃除機やドライヤー、空気清浄機など、従来はあまり注目されていなかった家電カテゴリにおいて、ダイソンは機能美と先端技術を掛け合わせ、プレミアムマーケットを創出しました。

特筆すべきは、ダイソンが製品そのものを広告塔にするという設計思想を持っている点です。たとえば、従来の家電には見られなかったスケルトン構造や独特の配色、曲線的なフォルムなど、他社製品と一目で識別できる特徴を持たせています。これにより、製品が使用されるたびに「ブランドが見られる」「話題にされる」ことを意図的に設計しているのです。

Appleの事例

Appleは、従来の機能訴求型マーケティングの常識を覆し、ブランド体験を軸に世界のIT業界、さらにはライフスタイルそのものに大きな影響を与えてきた企業です。

製品の品質やデザインだけでなく、広告表現、販売チャネル、ユーザーサポートに至るまで、すべてが一貫したブランド哲学に基づいて設計されています。

Appleのブランド価値の核心にあるのは、「人々の生活をより豊かにする革新性」と「シンプルさの美学」です。これは、製品設計のあらゆる側面に現れています。たとえばiPhoneは、誰でも直感的に使えるインターフェースとミニマルなデザインを両立させた代表例であり、「テクノロジーを感じさせないテクノロジー」の体現とも言えるでしょう。

また、Appleの広告展開は、商品のスペックを語るのではなく、ユーザーの感情やライフスタイルに訴えかける内容が多いのが特徴です。初代iPodの「1000 songs in your pocket」や、Macの「Think Different」など、製品のスペックを超えた生き方への提案を打ち出すことで、他のIT企業とは一線を画してきました。

Appleの事例は、いかに世界観をつくることで、人々の記憶に残り、行動に影響を与えるブランドが構築されるかを示す、現代ブランディングの模範とも言える存在です。

まとめ:確かなブランディングを実施するためには支援会社の活用がおすすめ

ブランディングは、一度実施すれば終わり、ではありません。環境や市場、顧客の変化に応じて、常にアップデートし続ける経営資産です。そして、それを磨き上げる過程こそが、企業の競争力を高め、信頼と選ばれ続ける理由を築きます。

社内だけでは難しいと感じたときは、専門家の力を借りるタイミングです。ぜひ一度、自社のブランドについて見つめ直してみましょう。

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監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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