QRコードは、チラシやWebサイトなどで広く活用されているイメージがあるかとは思いますが、具体的な作成方法が分からないという方は多いのではないでしょうか。また、QRコードを利用することで、マーケティングでどのようなメリットがあるのか気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、QRコードの概要や作成方法、作成する際に便利なツールを6つ紹介します。また、QRコードをマーケティングで活用する際の方法や注意点を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です
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目次
QRコードとは?
まずは、QRコードの概要から説明します。QRコードとは、四角形のバーコードのことで、株式会社デンソーウェーブが開発しました。QRコードは1994年に開発され、2022年現在(執筆時点)でも、レストランやWebサイト、空港などで広く利用されています。
QRコードの仕組みは非常にシンプルで、読み取りに対応した端末でバーコードを読み取り、端末の操作者がQRコードに含まれた内容を実行していくのみです。なお、QRコードは「クイック・レスポンス」の略語であり、言葉の通り高速に内容を読み取れることも特徴です。また、数字のみの場合のデータであれば、最大で7,089文字まで読み取れるため、含められるデータ量も非常に多くなっています。
QRコードの特徴
QRコードは、多種多様なデータ、例えば数字、英字、漢字などを小さなコードで表現することができる特長を持っています。さらに、縦と横の両方でデータを表現するため、バーコードと比べて同じ情報量を10分の1程度の大きさで表示することができます。
また、360°どの方向からでも、高速に読み取ることができる設計となっています。「誤り訂正機能」が備わっているため、コードが部分的に汚れていたり、破損していたりしても、データの復元が可能ですが、汚れや破損の度合いによっては復元できない場合もあります。
QRコードとバーコードの最大の違いは、情報を横並びに記録する「一次元コード」ではなく、情報を縦と横の2方向に記録する「二次元コード」であることです。二次元にデータを記録するQRコードは、バーコードのおよそ350倍もの情報を格納できます。
QRコードが活用されているシーン
QRコードは上述したように、レストランやWebサイト、空港などで活用されています。その他にも、以下のシーンでQRコードは活用されています。
・ URLの送受信
・ SNSアカウント
・ 電子決済
・ 電子チケット
・ 電車のドアの開閉状況の確認
上記を見て分かる通り、単に共有したいSNSアカウントをQRコード化し、SMSなどで送信できるだけではなく、電車のドアの開閉状況などの分析にも活用できます。また、QRコードは印刷することも可能であるため、チラシやポスティングなどのマーケティング施策にも有用です。
QRコードの作成方法
QRコードの作成方法は、いたってシンプルです。後述するQRコードの無料の作成ツールを使用し、QRコードに含めたい情報を設定するだけです。そのため、パソコン操作やインターネットに不慣れな方でも、今すぐに作成することができます。
QRコードの作成ツール6選
ここまで、QRコードの概要や活用されているシーンを紹介しました。ここからは、6つのQRコードを作成できるツールを解説します。
・無料オンラインQRコード生成ツール
・QRコード[二次元バーコード]作成
・ QRのススメ
・ クルクルマネージャー
・ QRコードビルダー
・ スマホでも簡単 QRコード作成
それぞれ順番に見ていきましょう。
無料オンラインQRコード生成ツール
無料オンラインQRコード生成ツールは、オンラインで使える無料のグラフィックデザインツール「Canva」(キャンバ)が提供するQRコード作成サービスです。
このツールでは、QRコードの背景色や前景色などが自由に変えられるうえ、余白の調整もできます。ですので、凝ったデザインのQRコードを無料で作成できるのが特徴です。
関連記事:Canva(キャンバ)ってなに?初心者にも分かる使い方を解説します!
QRコード[二次元バーコード]作成
QRコード[二次元バーコード]作成は、画像や文字を重ねたQRコードを作成できるツールです。
ブラウザ上で利用することができ、セルサイズやセル色などを細かく指定できます。また、ファイルや画像も適宜選択できるため、非常に使いやすいQRコード作成ツールだと言えるでしょう。
QRのススメ
QRのススメは、メール作成用、デザイン付き、おまとめQRコード作成機能など、種類の異なる多数のQRコードを作成できるツールです。
QRコード[二次元バーコード]作成と同様に、ブラウザ上で利用できるツールであるため、作成も非常に簡単です。
クルクルマネージャー
クルクルマネージャーは、URLだけでなく文字情報やWi-FiといったものまでQRコードにできるツールです。
また、無料のQRコード作成ツールでありながらも、効果測定まで行えるため、マーケティングにも役立つことが最大のメリットになります。
ユニークユーザー数、読み取り回数、QRコードを読み取った場所などを分析できるため、自社サービスに合わせて適宜分析を行ってみると良いでしょう。
QRコードビルダー
QRコードビルダーは、CSVファイルのアップロード機能が搭載されているQRコード作成ツールであるため、複数のデータをまとめてQRコード化できます。
また、テキストやURLなどを自由に設定できる他、QRコードにパラメータを付与することも可能です。これにより、QRコードごとのアクセス解析ができるため、最も問い合わせやアクセスに貢献しているQRコードの特徴を知ることができます。
より分析できるQRコード作成ツールを検討している方は、QRコードビルダーを試してみると良いでしょう。
スマホでも簡単 QRコード作成
スマホでも簡単 QRコード作成は、サイズとQRコード化したい文章を入力するだけでQRコードを作成できるツールです。
スマホでも簡単という名前が付いているものの、パソコンからでも利用できるため、作成環境を選びません。
なお、QRコードのサイズは端末に合わせられるため、ユーザーにとっても見やすいQRコードを作成できます。
QRコードを活用する際の2つの注意点
ここまで、QRコードの概要や作成できる無料ツールを紹介しました。しかし、実際にQRコードの作成や活用をしようと思っても、どのような注意点があるのか知りたい方は多いでしょう。結論、QRコードを活用する際は2つの点に注意が必要です。
・ QRコードを簡単に読み取れるようにする
・ 情報管理
それぞれ順番に見ていきましょう。
QRコードを簡単に読み取れるようにする
QRコードは、かざすだけで読み取れる便利なバーコードです。ただし、以下のようなことを行ってしまうと、ユーザーがQRコードを読み取れなくなるため注意が必要です。
・ QRコードの上にテキストや画像を重ねる
・ QRコードの周りにイラストを配置する
・ QRコードの拡大・縮小
特に、3つ目のQRコードの拡大・縮小は、ユーザーの利便性を考えると実行したくなるものの、かえって読み取れなくなるので取り組むべきではありません。
情報管理
QRコードの作成や活用を行う際は、QRコードの情報管理に注意しましょう。QRコードは誰でも作成でき、なおかつ手軽に情報を取得できるメリットがあるものの、その分情報も漏れやすくなってしまいます。
特に、企業がQRコード関連で消費者とトラブルが発生してしまうと、商品やサービス自体の信頼性を損ねることに繋がります。したがって、情報管理には細心の注意をはらいましょう。
QRコードを活用したマーケティング
ここまで、QRコードの注意点や活用シーンを紹介しました。ここからはQRコードを活用したマーケティングを解説します。
・ クーポンの掲載
・ SNSアカウントの共有
・ レビューをもらう
・ 景品を用いた集客
それぞれ順番に見ていきましょう。
クーポンの掲載
QRコードでお得なクーポンを配信すれば、新規顧客を集客することが可能になります。また、期間限定でクーポンを配信し、限定感を持たせることで、ユーザーがQRコードを読み込んでくれる可能性も高まります。
チラシやポスティング、小売店など、新商品やサービスの販売時に活用すると良いでしょう。
SNSアカウントの共有
InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSは、プロフィールページをQRコード化できるようになっています。ユーザーがQRコードを読み込むと、そのままプロフィールページに遷移する仕組みです。また、SNSアカウントのQRコードを印刷して店頭に置いておくことで、飲食店や小売店などが自社店舗のSNSアカウントのフォロワーを効率良く伸ばせることに繋がるでしょう。
さらに、LP(ランディングページ)に店舗の全SNSアカウントのQRコードを設置することにより、ユーザーが任意のSNSアカウントをフォローできることもメリットです。
関連記事:企業が取り組むSNSマーケティングとは?SNSマーケティングを強化する企業が増加(株式会社タナベ経営調べ)
レビューをもらう
企業は商品やサービスのフィードバックを得たいものの、レビューを集めるのは少々手間がかかります。そこで、WebサイトのアンケートフォームやレビューサイトなどのQRコードを発行し、店舗のテーブルやドア付近に設置することで、効率良くレビューを集められるようになります。
景品を用いた集客
レビューやアンケートに景品を用いることで、ユーザーの参加率は大幅にアップします。景品付きであることが分かるQRコードを発行し、Webサイトや店舗、チラシなどで告知をしましょう。海外では、新商品のパッケージ自体にQRコードが組み込まれており、参加したユーザーの一部に新商品が当たるという景品が設けられていました。
QRコードのアクセス解析はGoogleアナリティクスが便利
QRコードを使ってマーケティングをするのであれば、ユーザーの属性や地域、年齢などのセグメントを切って分析したいでしょう。ただし、どのように行えば良いのか分からないのではないでしょうか。
そこで便利なのがGoogleアナリティクスです。パラメータ付きのURLを発行することにより、GoogleアナリティクスでQRコードの結果を追跡できるようになります。
また、QRコード作成ツールの中にも分析機能が搭載されているものがあるので、自社の状況に合わせて利用するツールを検討しましょう。
関連記事:Google Analytics(グーグルアナリティクス)とは?設定方法や使用用途を解説
まとめ
本記事では、QRコードの概要や注意点、マーケティングでの活用方法を紹介しました。QRコードは誰でも簡単に作成できるものでありながら、店舗やWebサイト、チラシなどの新規集客に繋げられます。
Googleアナリティクスなどを使えば、ユーザーの属性も分かるため、自社の顧客分析も可能になります。まずは、商品やサービスに合わせてQRコードを作成することから始めてみてはいかがでしょうか。