マーケティングコミュニケーションは、企業から顧客(見込み顧客を含む)への一方向となる広告宣伝とは異なり、双方向のコミュニケーションを指すマーケティング手法です。
マーケティングコミュニケーションとは?よくある課題や手法についてもご紹介! | MarkeTRUNK
今回、企業のマーケティング業務に携わっている担当者を対象にマーケティングコミュニケーションの手法と体制に関する調査を行いました。
貴社のマーケティング活動の一助となれば幸いです。
こちらの調査レポートもあわせてご覧ください。
「リードジェネレーションに関する調査」結果報告 ~もっとも実施・効果を感じる施策に、タイアップ広告
マーケティングの年間予算「1000万円~1億円未満」が最多
マーケティングの年間予算について質問したところ、今回の調査では「1000万円~1億円未満」(19.8%)がもっとも多い回答となりました。
従業員規模の大きさに比例し、年間予算が大きくなる傾向となりました。
【図1】マーケティング年間予算
関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説
マーケティングの予算内訳「オフライン」メインが4割強
年間のマーケティング予算のうち、オフライン・オンラインの内訳に関して質問したところ、「すべて・ほぼオフライン」「オフラインが多い」があわせて42.8%となり、オフラインの予算がメインである企業が多数占めていることがわかりました。
【図2】マーケティング予算内訳
オフライン実施プロモーションは「展示会・イベント」トップ
具体的な実施プロモーションについてみていきます。
自社で行うマーケティングコミュニケーションのうち、オフラインで実施しているプロモーション(複数回答)について質問した結果、もっとも実施されているプロモーションに「展示会・イベント」(47.3%)がトップとなりました。
次点に、「製品発表会・自社セミナー」(33.6%)となり、実際に顧客と対面でコミュニケーションをとるリアルイベントが上位1位、2位を占めました。
オフラインのプロモーションに関してフリーコメントを求めたところ、交通広告・ディスプレイ広告に対し「新幹線内の広告はビジネスパーソンへよく浸透する」「多くの人の目にはいるから」といった認知向上の効果を期待される声が上がりました。
【図3】オフライン実施プロモーション*複数回答
オフラインでもっとも効果を感じたプロモーションは「イベント・展示会」
前問でなんらかのプロモーションを実施している回答者へ、オフラインでもっとも効果がよいと感じられたプロモーションを聞いたところ、「展示会・イベント」(26.3%)がトップとなり、次点に「テレビCM」(17.3%)、「製品発表会・自社セミナー」(12.0%)が続きました。
あわせて、効果がいいと感じられたプロモーションに関してフリーコメントを求めたところ、「実際手に取ったり、動画などのプロモーションの効果が高い。使うときを想像できることから。」と顧客が製品・サービスに直接ふれ、理解が促進しやすい展示会・イベントならではのメリットが声に上がりました。
【図4】オフラインでもっとも効果がよいと感じられたプロモーション
オンラインプロモーションにSNS・リスティングなどの運用型広告
続いて、オンラインで実施しているプロモーションについてみていきます。
オンラインで実施しているプロモーションについて複数回答で質問したところ、「SNS広告(運用含む)」(34.2%)、「リスティング広告」(32.2%)、「ディスプレイ広告」(30.8%)の順で、運用型広告が上位3位に続く結果となりました。
【図5】オンライン実施プロモーション*複数回答
オンラインでもっとも効果がよい感じたプロモーショントップ「SNS広告」
前問でなんらかのプロモーションを実施している回答者へ、オンラインでもっとも効果がよいと感じられたプロモーションを聞いたところ、「SNS広告(運用含む)」(18.2%)がトップとなり、次点に「リスティング広告」(16.5%)、「動画広告」(12.4%)と続きました。
あわせてフリーコメントを求めたところ、「最近はSNSがよい」といった従来の運用型広告とは異なり、新たに効果が出ているプロモーションであるといった声が上がりました。
【図6】オンラインでもっとも効果がよいと感じられたプロモーション
マーケティング部門の人数は?
マーケティングコミュニケーションにおける各プロモーションを見ましたが、次にマーケティングコミュニケーションを実施体制について詳しくみていきます。
マーケティング部門の人数について質問したところ、上位3位に「21人以上」(21.9%)、「3~5人」(21.2%)、「6~10人」(15.8%)が続きました。
従業員規模別にみると、従業金規模の大きさに比例してマーケティング部門の人数が多くなる傾向となりました。
【図7】マーケティング部門の人数
インハウス?アウトリソース?外部業者へ委託状況について
それぞれのマーケティングコミュニケーションの実施体制について、インハウスで実施するのか、外部リソースを活用するのか、外部業者への委託状況からみていきます。
外部業者への委託状況に関して質問したところ、「すべて委託している」「一部委託している」の回答合計では「Web制作会社」(46.6%)、「広告代理店」(44.5%)、「制作会社」(42.5%)の順に高い委託状況となりました。
一方で、「PR会社」(18.5%)、「テレマーケティング会社」(26.7%)、「SEOコンサルティング」(29.5%)の順にこれらの業者は低い委託状況となりました。
【図8】外部業者への委託状況
料金・納期・品質…外部業者に対する満足度は?
次に外部業者への満足度状況についてみていきます。総合的な満足度について質問したところ「とても満足している」「まあ満足している」の回答合計では、「スケジュール・納期」(50%)がトップとなりました。
次点に「提案内容」(40%)、「専門的な知見」(38.2%)と続き、提案や情報提供の部分で満足度が得られている結果となりました。
外部業者に関して、気になる・欲しい情報についてフリーコメントを求めたところ、「そこでしかできない特徴的な提案が欲しい」「マーケットリサーチ資料」「競合他社の情報」といった声が上がりました。
一方で、「やや不満である」「とても不満である」の回答合計では「料金」(40%)となりました。
次点に「ROI(費用対効果)」 (29.1%)「品質」(26.4%)と続き、料金の次に、取組みの結果や納品物などのアウトプットにおいて、不満傾向があることが明らかとなりました。
あわせてフリーコメントを求めたところ、料金に関して「料金が高い」「安かろう悪かろう」といった声や「相場がわからない」「費用がリーズナブルかどうか判断根拠に乏しい」といった、料金自体だけではなく、提示された料金を判断する上で必要な情報や基準がなく判断がしづらいといった声も上がりました。
また、ROI(費用対効果)に関して「期待通りの結果が出ない」「費用対効果が低い」といった声が上がりました。
【図9】外部業者への満足度状況
重要視する項目トップは「売上」。次点には
マーケティングコミュニケーションを実施していく上で重要視していることを質問したところ、1位の回答には「売上・受注金額」(26.7%)がトップとなりました。
次点に「認知」(21.2%)、「見込み顧客数・会員数」(9.6%)が続きました。2位回答トップには「見込み顧客数・会員数」(15.1%)、3位回答トップに「受注率」(11.6%)となりました。
マーケティングコミュニケーションを実施する上で重視していることに関してフリーコメントを求めたところ、「真に顧客が求めている情報を的確につかみたい」「顧客のニーズに沿ったマーケの実施をしたいが実態がうまく掴めないことがある」といった顧客ニーズの把握に課題を持つ声や、「競合他社にない新しいプロモーション手法」「競合他社の動向を4半期ごとに把握したい」といった競合他社を意識した声、「定量分析を行うための情報の不足」「認知度向上度合いの測定方法が課題」といった効果測定について課題の声が上がりました。
【図10】マーケティングコミュニケーションをする上で重要視すること
マーケティングコミュニケーションの課題は
最後にマーケティングコミュニケーションで感じる課題に対してそれぞれ質問をした結果をみていきます。
課題を感じる項目として「強く感じている」「感じている」の回答合計で「効果的なプロモーション」(50.7%)、「ノウハウ・スキル」「販売・セールス連携」(いずれも49.3%)の順で上位3位が続きました。一方で、課題感の低い項目として「あまり感じていない」「感じていない」の回答合計で「予算確保」(30.8%)、「KPI設定」(28.1%)、「人員・リソース」(25.3%)の順で上位3位が続きました。
【図11】マーケティングコミュニケーションをする上で重要視すること
あわせて、マーケティングコミュニケーション全般において、課題に感じること、欲しい情報についてフリーコメントを求めた結果をご紹介します。
<効果・ROI>「効果がある施策の遂行」「費用対効果の向上。 マーケティングコストの削減」
<ノウハウ・スキル>「他社のマーケティング同行」「同業他社の新方針や同行」「本物の他社事例」
<社内>「社内においても期待感を持たせる提案内容」「社内の理解度」「社内幹部の長期戦略への理解」
<顧客>「消費者把握」「新市場新顧客のニーズ把握が不充分」
【調査概要】
アンケート調査:「マーケティングコミュニケーション」に関する調査
調査主体:ProFuture株式会社
調査方法:Webアンケート
調査対象:企業のマーケティング活動に携わっている担当者様
有効回答:146件
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