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DMPとは? データを可視化してマーケティング効果を上げる仕組みについて

2019.3.29
読了まで約 3

DMPとは、自社の顧客に関するさまざまデータを一元的に管理し、横断的に分析することにより、データを可視化してマーケティング効果を上げるための仕組みです

DMPを導入することにより、膨大なデータを分析し、効果的なマーケティング施策を迅速に打てるようになります。

今回は、DMPとは何なのか、およびDMPの種類、導入するメリット、BtoBでの活用方法、導入するうえでの注意点を見ていきましょう。

 

■DMPとは

DMPとは「Data Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)」の略称です。

自社の顧客に関するさまざまなデータを管理し、データ分析により可視化することにより、マーケティング効果を上げるための仕組みとなります。

DMPが扱うことができるデータは、自社で取得したお問い合わせや、セミナーなどへの参加履歴、自社サイトでの閲覧履歴や購入履歴、および自社サイト以外のWebサイトの閲覧履歴や属性情報などと多岐にわたります。

DMPは、これらのさまざまに異なるデータを一元的に管理し、横断的に分析することができます。

またDMPによるデータ分析により特定の属性を持ったターゲットを抽出し、広告やメールマガジンの配信などのマーケティング施策を迅速に実行することができます。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

 

■DMPの種類

DMPは、管理されるデータの種類により、「オープンDMP」と「プライベートDMP」とに分けることができます。

●オープンDMPとは

オープンDMPとは、さまざまなデータ提供企業が保有している「ユーザーの属性情報」や「インターネットでの検索やWeb閲覧の履歴」を蓄積し、管理するためのプラットフォームです。

たとえば日経電子版の会員データは、オープンDMPとして利用することができます。このデータから、「大企業エグゼクティブ」「中堅・中小企業トップ」「高額所得層」などの属性を持つターゲットを抽出し、広告配信などを行うことができます。

オープンDMPを活用することにより、自社だけでは把握することができないさまざまな情報や属性を取得することができます。

●プライベートDMPとは

プライベートDMPとは、これまで自社で蓄積してきた購買履歴や自社サイト上での行動履歴、会員登録の有無、商品発送時に取得した情報などと、オープンDMPから得たデータとを組み合わせて管理するプラットフォームです。

オープンDMPとプライベートDMPとでは、それぞれの特性や強みがあります。

DMPの導入にあたっては、導入の目的や実行したいマーケティング施策を考慮して、どちらが適切なのかを判断することが重要です。

 

■DMPを導入することのメリット

DMPを導入することのメリットは、

・膨大なデータを効率的に分析できる
・これまでバラバラに管理してきたデータを一元化できる
・自社データだけでは困難な分析を行うことができる

ことだといえます。

●膨大なデータを効率的に管理・分析できる

DMPを導入することにより、ビッグデータなども含む膨大なデータを効率的に管理・分析できるようになります。それにより、より効果的なマーケティング施策をより迅速に打つことができます。

●これまでバラバラに管理してきた自社データを一元化できる

これまでは、自社サイトや広告、メールマガジンなどによるマーケティング施策は別々の部門で管理され、個別に成果を上げていくのが一般的でした。

また企業に複数のブランドがある場合などでは、ブランドごとに個別に管理されていることも多いでしょう。

しかしDMPを導入することにより、それらを一元化することができます。

たとえば自社サイトを6ヶ月前に訪問し、それ以来訪問が絶えている顧客に対し、広告やメールマガジンを配信することができます。

また複数のブランドにおけるデータをDMPで横断的に管理することにより、ブランド間相互での送客なども可能となります。


●自社データだけでは困難な分析を行うことができる

オープンDMPを活用することにより、自社データだけでは困難な分析を行うことができます。

たとえば自社サイトを訪れた見込み顧客の、自社サイト以外でのネット上の行動履歴をオープンDMPから取得することができます。

それにより、顧客の趣味嗜好や属性に即したより的確なマーケティング施策を打つことが可能となります。

 

■DMPのBtoBでの活用方法

DMPをBtoBで活用するための方法は、以下のようなものがあげられます。

●見込み顧客に対するニーズごとの広告配信

DMPを活用することにより、見込み顧客に対し、自社サイトやネット上での行動履歴をもとにして読み取られたニーズごとに、異なった広告配信などを行うことができます。

それにより、すべての見込み客に対して同一の訴求をすることと比較して、より効果的な訴求ができます。

●顧客の検討フェーズに合わせたメルマガ配信

DMPを活用することにより、ホワイトペーパーをダウンロードしたばかりのまだ情報収集段階の見込み顧客、あるいは具体的な内容について問い合わせをするようになった商談の可能性が高まった見込み顧客、その逆にサイトへの訪問がなくなってしまった見込み顧客など、見込み顧客の検討フェーズに合わせたメールマガジンの配信などが可能となります。

●商談に至る可能性が高い顧客へのプッシュ通知

DMPを活用することにより、自社サイトへ訪問する頻度が高まるなどして商談に至る可能性が極めて高い見込み顧客に対しては、最後の一押しとなるプッシュ通知を行うこともできます。

 

■DMPの導入にあたっての注意点

DMPを導入するにあたっては、以下のことに注意する必要があるでしょう。

●DMPを利用する目的をはっきりさせる

DMPは、多様なデータを分析するための「器」のようなものだといえます。したがってその器を利用して何をするのか、目的をはっきりさせることが重要です。

●関連部署のあいだで意識統一をする

DMPを導入すると、それを実際に運用していくためには、DMPの管理を行う部署、あるいはデータから行動プランを作成する部署、実際のマーケティング活動を行う部署など、複数の部署が関わってくることとなります。

DMPを効果的に機能させていくためには、それらの関連部署がバラバラに動くのではなく、しっかりと意識統一されて連携して動いていくことが大切です。

 

◆まとめ

◆DMPとは自社の顧客に関するさまざまなデータを管理・可視化し、マーケティング効果を上げるための仕組み

◆DMPには「オープンDMP」と「プライベートDMP」とがある

◆DMPを導入することにより膨大なデータを一元的に管理・分析できるようになる

◆DMP導入にあたっては、目的の明確化と関連部署間での意識統一が大切

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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