サーチコンソールのデータを見ると、サイトの検索順位が上がっているのにもかかわらず、CTRが極端に少ない、オーガニックサーチからの流入があまり良くないなどの問題に遭遇する場合があります。
それはもしかしてSEO対策をやりすぎているのかもしれません。最近では露骨なSEO対策を行っているページタイトルは避けられる傾向にあるようです。
皆さんのサイトは大丈夫ですか?
検索結果でよい順位なのにクリックされない問題
「うちのサイト、特定のキーワードで1位なんだよね」と得意になっているウェブマスターの方がいたら、一度サーチコンソールでそのキーワードのCTR(クリック率)を確認してみてください。
もし20%を下回っているなら「名を捨てて実を取る」のことわざの逆を行く「名をとって実を捨てる」SEO対策を行っているのかもしれません。
米国のInternet Marketing Ninjas社が調査した2017年度の検索順位別のCTRは以下の通りとなっており、もし現在の検索順位でこの結果よりも大きくCTRが下回るようであればページタイトルやディスクリプション(スニペット)の設定が最悪なのかもしれません。
1位 21.12%
2位 10.65%
3位 7.57%
4位 4.66%
5位 3.42%
6位 2.56%
7位 2.69%
8位 1.74%
9位 1.74%
10位 1.64%
検索順位別クリック率(CTR)の平均データ2017年度版
【引用】Google Organic Click Through Study | Whitepapers by Internet Marketing Ninjas
タイトルタグにキーワードを入れすぎると内容が伝わらない。
少しSEOをかじったことのある方は、タイトルタグや見出しタグに適切なキーワードを設定することが有効であることはご存知かと思いますが、キーワードを羅列しすぎているタイトルが多く見受けられます。
前述のCTRの平均値を見るに、例え特定のキーワードで検索結果の一位を取ったとしても20%程度のCTRということは、ユーザーが何かの情報をもとに「クリックしていいサイトかどうか?」を判断していることとなります。
検索結果の画面においてはページタイトルやディスクリプション(スニペット)程度しか情報がない為、どう考えてもユーザー側はこれらを基準に「クリックしてもいいページ」を判断しています。
お経の様にキーワードを羅列したページタイトルや、日本語として成立していないような支離滅裂なディスクリプションを見ると、ユーザー側もウェブマスターの何としてでも集客したい「ガツガツ感」を感じ取り「あ、もしかして広告一杯で無茶苦茶重たいサイト?詐欺サイトかも?なんだかやばそう」ということで別のページに行ってしまうのです。
ここで「コンテンツSEO」の出番です。
皆さんも検索するときに「思わずクリックしちゃう」ページタイトルがあると思います。
それらは冷静に分析してみると、キーワードは重要なものを1つ2つ程度を含んでいて、ユーザーの悩みや困りごとを解消してくれそうだったり、調べ物について詳しく書いてありそうなタイトルやディスクリプションになっているはずです。
キーワードが含まれていなくても検索結果に表示されるのはどうして?
実は、近年のGoogleではタイトルタグにそのキーワードが含まれていなくても、検索順位に上がってくる場合が多くなってきました。
これはページ全体からキーワードなどのデータを抽出している為で、昔ほどムリにタイトルタグにキーワードを詰める必要がなくなったのです。(とはいえ、タイトルに検索に使用しているキーワードがタイトル入っているということはユーザーのニーズを満たしたものになるはずなので、適切にキーワードが設定されている事は大事なことなのです)
その為タイトルやディスクリプションも含んでユーザーに対して有益・情報量が多い良質なページはGoogleの評価も上がってくるし、何より検索結果においてもユーザーが直感的に選んでくれる確率が飛躍的に上がってきます。
つまりはコンテンツSEOが検索順位にフォーカスしたSEO的視点でも、本来の目的である集客という意味でもとても優れた施策であると言えるのです。
まとめ
SEOを行っている方のほとんどが「検索順位を上げる事」がゴールにしていますが、本来検索エンジンは集客方法の1つにすぎません。
つまりはしっかり集客できれば順位はそれほど問題ではないのです。
また今回のタイトルの例にもあるように、Googleの意図は常にユーザーに良質な情報を適切に提供する事なのです。
その為コンテンツSEOを突き詰めていけば将来的なアルゴリズム変更を乗り越え、順位的にも集客的にも成功する一番確実なSEOであることを認識すべきなのです。