マーケティングを職業とするマーケター。年齢が20代の人もいれば50代のマーケターもいます。新卒から一貫してマーケティングをしている人もいれば、40歳で初めてマーケティングの部門に配属された人もいるでしょう。実際、私は55歳でマーケターになりました。それまでは10年以上メディア(広告)の仕事でマーケターへの提案を仕事としてきましたが、転職して対岸のマーケティングをする立場になったのは55歳のときです。そして昨年に60歳を迎え、再びメディアビジネスの仕事(マーケターへ広告の提案をする企画営業)に就きました。おかげさまで今では多くのマーケターの方と広告の仕事で楽しくご一緒させていただいています。
【前編】「ブランディング=ブランドの伝え方」を考える-「伝える」の第一歩は、状況を自分なりに解釈すること
「自社の製品の魅力をうまく伝えられない」「相手の心に刺さるメッセージの伝え方がわからない」など、マーケティングやブランディングに取り組むうえで、「伝え方」に関する悩みを抱えている人…
(60歳を過ぎても)楽しく仕事をする・・・。実は本稿の本題「パーソナルブランディング」の論点はここにあります。いくつになっても「楽しく仕事をする」ことは、働くことを辞めない限り、ビジネスパーソンの永遠の目標(スコープ)なのです。スコープとは、プロジェクトを成功に導くために達成すべき事象です。ここでは、人生において働くというプロジェクトを成功に導く、すなわち「楽しく働く」ための「パーソナルブランディング」について書いていきたいと思います。また「楽しく働く」=「仕事において成功する」であるということにも触れていきたいと思います。
「パーソナルブランディング」は「楽しく仕事をする」ことができる環境やポジションを得るためのスキルです。またその目標を達成するための方策でもあります。ではそもそも「パーソナルブランディング」とは何なのか。その定義づけ、どうすれば「パーソナルブランディング」ができるのか。当コラムでは、習得するための心構え、考え方、仕事の準備、生き方のすべてについての行動指針を解説していきます。
当サイト(『MARKETRUNK』)はマーケターのためのバーティカルサイトです。「パーソナルブランディング」自体はすべての人間ができうることですが、ここではその対象を絞り込み、マーケターとしての「パーソナルブランディング」に焦点を当てて書いていきたいと思います。マーケターならではの課題に触れていきますが、多くのビジネスパーソンにも参考になると思いますので、マーケター以外の方にも読んでいただければ嬉しいです。
一言でマーケターと言っても、人によって立場や経験や能力は千差万別です。それはマーケター以外の職種でも然り。しかしそこには、あるひとつの真理が存在します。それは、「個」が確立していれば、社会に対して常にフェアでいられる、ということです。「個」とは「個人」「個性」の文字の通り、ひとつ、ひとり、という意味で、「ほかにはない」もののことです。個が確立し、社会に対してフェアでいられる、ということは社会に縛られない状態であり、翻せば「会社に縛られない」状態であると言えます。
ここでは、パーソナルブランディングを極めることで、社会(会社)に対して縛られることのない、社会(会社)に対してフェアでいられるマーケターになることをひとつの目標とします。パーソナルはまさに「個」であり、ほかの誰も持っていない「個」の確立こそが「ブランディング」に通じるのです。それこそが、「仕事において成功を収める」ことへの第一歩であり、「楽しく仕事をする」ための絶対条件なのです。楽しくない仕事をしていてはどんなに稼いでも「成功を収めた」とは言えません。会社にたいしてフェアでいること、ぶら下がらないことが「楽しく仕事をする」ためには重要です。
『MARKETRUNK』には、如何にマーケティングを成功させるか、マーケティングの有効な手法とは何か等、多くの記事が掲載されています。ただし、マーケターとして幸せに生きていくための手ほどきについての記事はなかか見当たりません。60歳を過ぎて、いま楽しく仕事をしている筆者がその経験を振り返り、ロジカルに分析、実体験を交えた指南書(コラム)をこれから書いていきたいと思います。ここではマーケティングの技術論には触れません。ビジネスパーソンとしてのマーケターのコミュニケーション&生き方を論点としていきます。引き続き次回以降も拙文にお付き合いいただければ幸いです。
次回予告 第二回 「仕事で成功を収めることの重要性」 2月末配信予定
【マーケターのためのパーソナルブランディングシリーズ】
1. パーソナルブランディングとは何か
2. 仕事で成功を収めることの重要性
3. 成功を収めるとは
4. 成功を収めるためには何が必要か
5. ブランディングとマーケティング
6. マーケターとして成功を収める
7. マーケターのキャリア
8. 自律的キャリア構築の中期的戦略
9. マーケターとしてのゴール設定
10. 必要とされるマーケターとは
11. マーケターとして有意義な仕事をする
12. 楽しく働く