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事業のさらなる発展に繋がる『リブランディング』とは? 意味や成功のポイントを徹底解説

2023.2.7
読了まで約 5

リブランディングとは、一度作った既存のブランドを時代や社会の変化に合わせて再構築することです。ブランディングを行っていた企業などは、リブランディングすることで企業イメージを一新することができます。

今回の記事では、リブランディングの概要やメリット、リブランディングを行う際のポイントについて解説していきます。

リブランディングとは?

リブランディングとは「ブランディング」に「再び」を意味する「re」がついたものです。商品・サービスなど企業が創りあげてきた既存のブランドを構築し直すことを意味します。

時代の変化によって流行が変わったことにより顧客から求められにくくなってきた際に、魅力やアピール力を蘇らせるための取り組みです。

リブランディングは、キャッチフレーズなど一部分の変更ではなく、ブランドそのものを構築し直します。ブランドの在り方そのものを時代や顧客に合わせて変えていくのです。

そのため、ミッションなどの「Why」の部分は変えず、やり方や行うことといった「How」や「What」を大きく変えていきます。ミッションやビジョンといったブランド経営の根幹となる部分は変えません。

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リブランディングを行うメリット

リブランディングでは既存のブランドを見直し、再構築することで、魅力をより効果的に伝えていきます。

一からブランドを構築する際は費用的にも時間的にも大きなコストがかかりますが、リブランディングは既存のブランド資産を利用するため、ブランドを新たに構築する場合と比べてコストを抑えることができます。

また、既存のブランドを廃止する訳ではないので、これまで愛着を持って商品やサービスを利用してくれていた顧客たちにも改めてアプローチできます。

ブランドは企業にとって貴重な資産です。リブランディングを行うことで、企業としてのブランド価値を改めて構築すれば、今後の経営にも好影響を与えます。

関連記事:ブランドリフトとは?ブランディング広告の効果を把握する調査方法

リブランディングの進め方

時代の移り変わりが激しい世の中において非常に重要となるリブランディングですが、具体的にどのように進めればよいのでしょうか?

ここからは実際のリブランディングの進め方について解説します。

現状の確認・分析

リブランディングを行う前には、現状のブランド確認や分析が重要です。

リブランディングに取り掛かるには、現時点での自社のブランドに対するポジショニングや顧客からの評価を確認し、ブランドが効果的に働いているかを分析する必要があります。

現状が確認・分析できてこそ「どのようなリブランディングを行えば効果的か」を考えることができます。自社のブランドの強みや弱み、自社と関連する社会情勢などを整理しておきましょう。

新ブランドの策定

現状の確認・分析を行った後は、新ブランドの戦略などを考えていきましょう。

新ブランドの策定を行う際は、既存ブランドを十分に活かすことが重要です。既存ブランドでも変えるべき点と変えるべきではない点が存在するはずです。

変えるべきではない点を保持したまま、ポジショニングや商品・サービスの変更点を探っていきましょう。また、狙うターゲット層に新しい商品・サービスを提供するためのマーケティング方法も同時に考える必要があります。

新ブランドの策定は、客観的に練っていく必要があります。自分だけの考えに固執せず、その新ブランドを見るステークホルダー達の目線で考えていきましょう。

新ブランドの認知・浸透

新しいブランドを再構築したら、認知・浸透させるためのアクションを行っていきましょう。

まずは認知していただかなければ、浸透もできません。企業であれば最初に社内に認知・浸透させていき、次に外部への認知・浸透を狙っていきましょう。

認知・浸透の方法は様々ありますが、どのような方法が一番伝えやすいかを考えてアクションを行うことが重要です。

ステークホルダーにはどのような伝え方が効果的か、狙っているターゲット層にはどのように価値を感じていただくかなどを綿密に考えましょう

関連記事:パルス消費に注目しブランド価値を向上させたカカクコムの施策とは?

リブランディングを行う際のポイント

リブランディングを行っても、企業として経営の発展が見込めなければ、それは成功とは言えません。

より経営の発展ができるように、ここからはリブランディングの行う際のポイントについて解説していきます。

サービス内容やターゲティングの見直し

リブランディングにおいて、企業としてサービス内容やターゲティングの見直しは必須です。

今まで強く支持されていた商品・サービスであっても、やはり長い時間が経つと顧客は飽きてしまい、売り上げが落ちてしまいます。

顧客や世間が求めるものは、時代や社会情勢によって大きく変化します。そして時代や社会情勢が変わるスピードはとても速いため、求められるものを常に模索する必要があります。

ブランド戦略の策定においては以下の点を見直しましょう。

商品・サービスの内容
ターゲティング
市場における立ち位置(ポジショニング)
マーケティング方法

既存ブランドの資産を活用する

リブランディングは既存のブランドを「1から変える」わけではなく「構築し直す」ので、既存ブランドの資産を活用することができます。

そのため新ブランドの作成を行う際は、変えるべき点と変えるべきではない点をしっかりと区別しましょう。

特に、今まで商品・サービスを利用していただいた顧客たちは非常に重要な資産です。リブランディングする際も、顧客たちからの信頼をそのまま引き継ぎながら、新しいブランドを構築していきましょう。

リブランディングを行う際は大きな施策を行う

リブランディングを行う際は、中途半端ではなく大幅なブランドの再構築をすることが大切です。

少しだけ社名やキャッチコピーを変更したり、Webサイトを少しリニューアルしたりなどでは、リブランディングの目的が達成できない恐れがあります。

リブランディングは「見え方」や「思われ方」を大きく変え、魅力やアピール力を蘇らせるための取り組みです。そのため、社名やロゴ、Webサイトなどから、リブランディングと絡めた新規事業など新たな取り組みを大きく行ってみると良いでしょう。そうすることで、よりリブランディングがうまくいきます。

ただし、もちろん費用の面で可能なこと・難しいこともあると思います。費用とのバランスを確認しながらも大胆な施策を行っていくようにしましょう。

時間をかけて取り組む

リブランディングには十分な時間をかけて取り組みましょう。

新しいブランドの構築には時間がかかります。また、ブランドを新しくしてからは一定数の否定的な意見もあるかもしれません。

しかし、そこで元のブランドに戻してしまうのはタブーです。せっかく新しくしたブランドの価値を下げてしまうことに繋がります。

リブランディングを行った後、すぐに効果が出るパターンと少し時間が立ってから効果が出るパターンがあります。なかなか成果に繋がらなくても焦ることなく、一定期間をおいて効果の確認・分析を行っていきましょう。

ブランドは徐々に育てていくものですので、継続的に確認・分析・行動を繰り返していくことが大切です。

関連記事:企業・ブランドのファンになる要因は?7割以上が「サービス・商品の質」と回答

リブランディングに成功した企業

世の中では実際に効果的なリブランディングを行い、さらに事業の発展を行っている企業が多数存在します。

ここからはリブランディングの成功事例を解説します。

湖池屋

ポテトチップスなど人気のお菓子を販売している湖池屋は、新社長の就任とともにリブランディングを行いました。

リブランディングを象徴する商品として販売したのが、「KOIKEYA PRIDE POTATO」です。「妥協なく一番おいしいポテトチップスをつくる」という原点に立ち返り、今までのポテトチップスのパッケージデザインとは全く違ったパッケージデザインを採用しました。

リブランディングという新しい取り組みを行い、商品のヒット・企業の発展に効果的に繋げました。

とらや

羊羹など和菓子の老舗として有名な「とらや」は、2007年に大きなリブランディングを行いました。

長い歴史の中で商品のパッケージデザインや書式などにバラつきがあったため、商品名の書式を統一し、文字が際立つようなデザインに変更しました。また、ロゴも「とらや」から「TORAYA」に変更・統一を行いました。

ブランドを一から構築し直すのではなく、時代に合わせて整えるというリブランディングを行ったのです。長い歴史の中で積み上げてきたものを土台に、さらに顧客に魅力的に感じていただくブランドを、とらやは創り出しました。

関連記事:オムニチャネルでブランド力を上げる/チャネル連携で得られるメリットや注意点とは?

まとめ

今回の記事では、リブランディングの概要やメリット、リブランディングを行う際のポイントについて解説しました。

リブランディングとは、商品・サービスなど企業が創りあげてきた既存のブランドを構築し直すことを意味します。時代の変化によって流行が変わったり、長年経ったことにより顧客から求められにくくなってきたりした際に、魅力やアピール力を蘇らせるための取り組みです。

リブランディングを行う際のポイントをまとめると以下の通りになります。

● サービス内容やターゲティングの見直し
● 既存ブランドの資産を活用する
● 行う際は大きく施策を行う
● 時間をかけて取り組む

もっとも、リブランディングを行っても、企業として経営が発展しない、事業が発展しないといった場合はリブランディングが成功したとは言えません。

効果的な意味のあるリブランディングにするためにも、時代や市場に合わせてブランドを構築し、大切に育てていくことが重要です。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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