あなたは「ユーザビリティ」という言葉をご存知でしょうか?普段、生活する際にアプリやWEBサイトなど、様々なインターネットのサービスを利用している方は多いと思います。
ユーザビリティは、そんなインターネットのサービスを利用する人からすると、非常に重要な観点となります。特に、インターネットで何かサービスを提供しているなら、ユーザビリティは非常に重要な要素です。
そこで、今回は以下のトピックについて解説します。
● ユーザビリティとは
● ユーザビリティの関連用語
● ユーザビリティを高めるポイント
インターネットでビジネスをする人、コミュニケーションを取る人など、インターネットを使って生活している人は理解しておきましょう。
目次
ユーザビリティとは
ユーザビリティとは、簡単に言えば「使いやすさ」という意味です。主にインターネットの世界で使われる用語で、例えば4Gの環境下で検索するよりも、5Gの環境で検索する方が通信が早くてスムーズに調べることができます。
他にも、スマホアプリも一目で見て使い方が分かるようなデザインやボタンの配置の方が、ユーザーからすると使いやすいでしょう。このように、ユーザーがストレスなくインターネットサービスを利用するために、ユーザビリティが重要になります。
ユーザビリティの重要性
ユーザビリティが高いことによって、ユーザーにとっても商品やサービスがストレス無く使えるポイントの一つとなります。例えば、ユーザビリティの高いサイトであれば、当然お問い合わせや資料請求などのコンバージョンに大きく関わってくるでしょう。
また、ユーザビリティが高いかどうかが、ユーザーが継続的に利用してくれるかを握る非常に重要な要素でもあります。どれだけよい商品・サービスであっても、ユーザビリティが悪く、すぐにアクセス出来ないような設計であればユーザーは離脱してしまいます。
飲食店でスタッフの接客が良ければ再度リピートしたくなったり、他のものも注文したくなったりするように、ユーザビリティは店舗ビジネスの接客部分に当たります。大きな機会損失を生まないためにも、ユーザビリティにはこだわりましょう。
関連記事:ユーザビリティとは?意味やテスト方法、向上のためのポイント
ユーザビリティの関連用語
ユーザビリティには関連した言葉が多くあります。関連した用語と共に理解しておくと、より質の高いユーザビリティを得られるだけでなく、ユーザビリティとは違った観点で物事を考えられるきっかけとなります。
アクセシビリティ
ユーザビリティに似た言葉として、アクセシビリティが挙げられます。アクセシビリティとは、ユーザビリティと同じように「使いやすさ」という意味ではあるものの、ユーザーの対象が違います。
アクセシビリティは「高齢者やハンディキャプを持った人たち」を含んだ、全てのユーザに対しての使いやすさを意味しています。一方、ユーザビリティは「利用する特定の人たち」に限って、使いやすさを表現するときに使われるので範囲が異なります。
例えば、スマートフォンの新機種のホームページがあるとすると、ユーザビリティは「ホームページを見に来た新機種に興味がある健常者」をユーザーとします。しかし、アクセシビリティだと「ホームページを見に来た高齢者、ハンディキャップを含む全ての人たち」をユーザーとして認識しているといった違いです。
ユーザビリティとアクセシビリティのどちらを意識してユーザビリティを高めるかは、サイトの目的や運用方法によって異なります。場合によっては、アクセシビリティとユーザビリティのどちらも考慮して、サイトを設計することもあるでしょう。
このように、アクセシビリティはユーザビリティを際立たせるためにも使えるので、検討して使い分けると良いです。
UI
UIとは「ユーザーインターフェース」の略で、言い換えるとユーザーとの接点という意味です。例えば、パソコンであればマウスやアプリのアイコン、カーソル、バナー、ハイパーリンク、ボタンなどのユーザーの意思を機械やソフトウェアに伝えるためのものです。
よいUIであればあるほど、UIが存在していることに注意を削がせないですし、操作方法も直感的に分かるものばかりで、ユーザーにストレスをかけないように設計されています。より良いUIにするためには、ユーザーの特性をできるだけ明確にして設計する必要があるので、ユーザーの特性・ペルソナを意識しましょう。
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UX
UXとは「ユーザーエクスペリエンス」の略で、製品やサービスを通じてユーザーが実際に感じること、体験を指します。例えば身近な例として、SNSの共有機能で、自身がいいと感じた動画や写真を他人と共有する体験です。
他にもホームページやLPなどで購入、登録、情報収集などの検索目的をスムーズに達成できることも、UXによるものと呼ばれています。しかし、UXは少し抽象的な言葉でもあり、実際に体験という概念からユーザーが感じる全ての印象がUXであると捉えているビジネスマンも多くいます。
UXはUIと密接な関係があり、良いUXは良いUIから生み出されており、使い方にストレスがなくて初めて体験をしてくれます。そのため、ユーザビリティを高めるためにUXとUIの両方を高める意識を持ちましょう。
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ユーザビリティを高めるポイント
ユーザビリティを高めるポイントはいくつか存在しており、ポイントを押さえれば非常に簡単にPV数、CVRも高まります。自身のサイトやホームページに活かすことを意識しながら確認しましょう。
ターゲットを明確化する
ユーザビリティを高めるには、ターゲットを明確にするのが最も効果的です。どのような人がターゲットであるのかによって選択するべきUIやUXが変化し、CVRを高めるための効果的なボタンの配置なども必然的に決まってきます。
また、ユーザーターゲットや環境、ユーザーの検索目的によって、同じサービスでもユーザビリティが異なってくるため、ターゲットを明確にしなければなりません。そのため、万人に受けるようなサービスを作るよりも、特定の人に突き刺さるような設計をした方が、ユーザビリティや実際の満足度も高まります。
ユーザーの目線で考える
ユーザーの目線でサービスを考える必要があります。当然、利用するユーザーがユーザビリティが高いかどうかを判断するので、「ユーザーがどう感じるのか」が最も重要です。
例えば、ゲームの商品ページやホームページなどは特にユーザー目線を意識して設計されています。スーパーマリオブラザーズのホームページを例に紹介すると、興味を持ってくれたユーザーに対して、まずキャラやステージの写真を挿入して、ゲームの具体的なイメージをさせます。
そしてゲームのあらすじを紹介し、キャラやアイテム、ダンジョンなどを、イラストや写真を使って紹介しているので非常に分かりやすいです。このように、一目見ただけで分かるような設計をすることで、すぐに遊びたいというユーザーのニーズをさらに満たすことができています。
さらに、そのまま遊びたいと思ったユーザーがすぐに遊べるように、購入ボタンや他のカセットなどを紹介するページの用意もしています。ユーザー目線で設計していることで、他の商品をクロスセル・アップセルできることから、様々な利益を生み出せる可能性を秘めていると言えるでしょう。
ターゲットに合わせたUI・UX
ターゲットに合わせたUI・UXであるのかという点も重要なポイントです。UIとUXはユーザーとの接点でもあるので、ターゲットに適しているものを設計しなくてはなりません。
例えば、ポケモンのサイトでゲームカセットを購入しようとしていたとしましょう。極端な話、その際にポケモンのキャラが一切登場せず、真っ白なページにつらつらと商品の説明が書いてあると、いくら興味のあるユーザーでも飽きてしまいます。
しかし、当然ポケモンの商品ページは、新キャラや既存キャラを画面に適度に配置して興味を引いたり、背景にモンスターボールを差し込んだりと、様々な工夫を凝らしています。これらのUIはユーザーにとって嬉しい設計です。
さらに、どれだけアクセスが混雑しても読み込みが遅くなりにくいように、URLで他のページに飛ばさずに、そのページの中で商品を閲覧できるよう工夫したUXとなっています。
このように、圧倒的な人気を誇るポケットモンスターですら興味を持ってくれたユーザーを楽しませるようなUIと、ストレスを感じにくいようなUXを設計しているので、参考にすると良いでしょう。
分析を行う
ユーザビリティを高めるには、分析を行わなければなりません。具体的には、以下の分析を行うことをおすすめします。
● 様々なデータを数値として集めて分析する「定量分析」
● 数値には表れない企業の印象や商品の満足度などの感覚値のデータを集めて分析する「定性分析」
定量分析、定性分析のどちらか1つの分析だけを参考にしてしまうと、ユーザーにとって満足度の高いものにならないケースが多々あるので、必ずどちらのデータも分析しましょう。
ユーザビリティの高いサイトほど、こまめに得たデータを分析して顧客の変化に対応しようと日々修正しています。的確な修正を行うためにも得たデータからこまめな分析を行い、分析の精度を高める努力をしましょう。
関連記事:ユーザビリティを考慮したコンテンツとは?SEOの観点から学ぼう
まとめ
ユーザビリティはWEBマーケティングにおいて非常に重要な要素で、ユーザビリティとマーケティング効果は相関していると言えます。大手企業ともなると、ユーザビリティにこだわって、差別化のために潤沢な資金を注ぐこともあるような重要な要素です。
少しでもユーザビリティの高いサイトやページを作るために、今回紹介したターゲットを明確にしたり、綿密に分析を行ったりと、地道な努力を積み重ねていくことが重要です。