自社サービスやシステムの新規拡大に、企業組織の決裁権をもつ人事キーマンと接点をもつことは非常に重要です。
会社に新しいサービスやシステムを導入する際に情報収集をWebで行う経営者は43%というデータがあります。
今回は、人事キーマンとタッチポイントを作るWebメディア選びのコツを考えていきます。
人事キーマンの情報収集
独立行政法人 中小企業基盤整備機構・経営支援情報センターが発表した「中小企業経営者の経営情報の収集・活用に関する実態調査」の経営者が「どのようなメディアから情報収集しているか(複数回答)」の設問では、
1位 新聞 82.0%
2位 テレビ 62.0%
3位 雑誌 45.7%
4位 ホームページ 43.3%
という3位の雑誌と4位のホームページの差が2ポイントというデータがあります。
また「3年前と比較して活用が増えたメディア(複数回答)」では、ホームページが「非常に多い」という結果が出ており、インターネットの活用が主流となってきている傾向が結果として現れています。
人事キーマンとのタッチポイント
人事キーマンが主流な情報収集の手段としてインターネットを活用していることがわかりますが、Webメディアを選ぶ前に企業のキーマンとのタッチポイントを考えていく必要があります。
タッチポイントは接点という意味ですが、マーケティングの観点では、企業とユーザーの接点を指します。
またメディアの観点ではコンテンツとユーザーとの接点を意味します。弊社運営の人事向けポータルサイト「HRプロ」はその典型例です。
自社サイトやWeb広告、ポータルサイトなど企業側から発信される接点もあれば、SNSや口コミなどユーザーから発信される接点もあります。
新しいサービスやシステムを選択する際に、キーマンがそれまでに持ったタッチポイントの蓄積がその選択に大きく影響するため、自社サイトはもちろん、自社の情報が掲載されるWeb広告やSNS・ポータルサイトなど、どのWebメディアがタッチポイントを作る上で適切なメディアなのかを見極める必要があります。
Webメディアを選ぶ観点
人事支援サービスやソリューションをもつ企業様が人事キーマンとタッチポイントを作る上で、自社サイト以外のWebメディアへの掲載を検討する際に選ぶコツを紹介します。
■Webメディアのユーザー特性
そのWebメディアで人事キーマンにアプローチできるかどうかを確認する必要があります。
Web広告やSNSであれば、ユーザーは不特定多数となるため、キーマンにアプローチできるキーワードの選定や、セグメントの有無を確認するといいでしょう。
ポータルサイトであれば、会員に人事キーマンが含まれているかどうかを確認します。
■ポータルサイトのコンテンツ更新頻度・内容
ポータルサイトであれば、コンテンツが毎日更新されているか、また、そのコンテンツの質がどうかを実際に読んで確認します。
■ポータルサイト会員向けメルマガの配信頻度・内容
ポータルサイトに会員向けメルマガがあれば、実際に会員に登録しメルマガを受信してみるといいでしょう。
メルマガの配信頻度が多すぎると、他のメールに埋もれてしまい読まれにくくなったり、内容がサービス訴求の広告が多いとメール自体を開封してもらえていない可能性があります。
関連記事:メルマガとは?配信の目的やメリット、開封率が上がる作り方
実際に「HRプロ」を活用している教育研修企業様では「メールDMを選ぶときは、そのメールDMの愛され度をチェックするようにして」おり、その愛され度は「普段から役に立つ情報やおもしろいメールDMを送っている」ことにあると加えています。
そのポータルサイトが会員と普段どのようなタッチポイントを持っているかを確認することで、自社サービスやソリューションにとって適切なタッチポイントが作れるWebメディアかどうか判断することができるのです。
詳しくは「マーケティングに求められる顧客を惹きつけるメッセージ 独自の視点でメールDMの愛され度をチェック」にて記載していますので、参考にしてください。
タッチポイントをコントロールできない口コミやSNS
ポータルサイトなどのWebメディアの掲載や広告出稿は、マーケティング担当者のコントロールができる範囲でタッチポイントを戦略的に作っていくことができます。
しかしWebメディア上で掲載される口コミや、共感を得て情報を拡散させるSNSはコントロールをすることは難しいです。
仮にコントロールしようとすると、それまで築き上げてきた信頼を一気に失うリスクがあります。
口コミや共感自体をコントロールすることは難しいですが、口コミに対してのフィードバックを発信したり、SNSに投稿するコンテンツを改善していくことができます。
こうして新たなタッチポイントを作ることが結果的にいい影響をもたらすことができるのです。
まとめ
◆新しいサービスやシステムを選択する際に、キーマンがそれまでに持ったタッチポイントの蓄積がその選択に大きく影響
◆人事キーマンとタッチポイントを作るポータルサイトを選ぶ基準に、そのメディアのコンテンツや会員向けメルマガの頻度や質を見る
◆タッチポイントをコントロールできない口コミやSNSについては、口コミに対するフィードバックやコンテンツの改善を行うことで、新たなタッチポイントを作れる