FAQは、Webサイトにおいて非常に重要な項目の1つです。FAQがあることで、Webサイトの問い合わせ数が増えたり、一方で単純な問い合わせを減らしたりできます。しかし、FAQの概要や、Q&Aとの違いが分からない人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、FAQの概要を解説するとともに、Q&Aとの違いを解説します。また、FAQをWebサイトに設けるうえで重要なことも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
FAQとは?
まずは、FAQの概要から見ていきましょう。FAQとは、「Frequently Asked Questions」の略語のことであり、よくある質問とその回答という意味です。頻繁に来る(寄せられる)質問をよくある質問として集約し、それらの回答とあわせてWebサイト上に用意します。
ユーザーからすれば、自分が質問しようとしていた内容がすでにWebサイト上で回答されているため、運営元に問い合わせする必要がなく、満足度が高まるメリットがあります。
FAQとQ&Aの違い
先ほど、FAQの概要を解説しました。ここからは、FAQとQ&Aの違いを説明します。
Q&Aとは
Q&Aとは、Question & Answerの略語のことであり、質問と回答という意味です。FAQの場合、意味合いとして「頻繁な質問と回答」となりますが、Q&Aはあくまで質問と回答という意味合いの違いになります。頻繁であるか、頻繁でないかの違いだと捉えておけば問題ありません。
FAQとQ&Aの使い分け
ここまで、FAQとQ&Aの違いを解説しました。しかし実際のところは、FAQとQ&Aを明確に使い分けているケースは少ないと言えます。FAQをQ&Aとして使っているWebサイトも存在しますし、その逆も然りです。したがって、担当者およびWebサイトに関わる社内の人間が、ニュアンスとして捉えやすいほうを使う形で問題ありません。
FAQをWebサイトに設ける目的
ところで、なぜFAQをWebサイトに設けるのでしょうか。ここでは、FAQをWebサイトに設ける3つの目的を解説します。
・ カスタマーサポートの負担を削減する
・ 問い合わせ(成約率)の向上
・ 顧客満足度の向上
それぞれ順番に見ていきましょう。
カスタマーサポートの負担を削減する
Webサイト上で分からない情報が多い場合、顧客満足度(CS)は必ず下がります。加えて、カスタマーサポートやカスタマーサクセスに連絡をして疑問点を解決したいユーザーもいます。それらのユーザーに対応していると、カスタマーサポートの負担が大きくなります。しかし、Webサイト上にFAQがあることで、ユーザーが抱える疑問を事前に解決できるようになるため、カスタマーサポート・カスタマーサクセスの負担を減らすことにつながります。
関連記事:
・CS(カスタマーサティスファクション)とは?顧客満足度向上のための施策や具体例を解説
・カスタマーサクセスとは何か?類似するようで異なるカスタマーサポートと比較して解説
仮に、月間100回程度カスタマーサポートに疑問点の回答が欲しい旨の問い合わせがあり、そのうちの50%をFAQで解決できるとします。そうすれば、月間のカスタマーサポートの負担は半減することにつながり、より本質的な業務に注力できるようになるでしょう。
問い合わせ(成約率)の向上
Webサイト上で抱える疑問点が多い場合、離脱するユーザーも一定数います。しかし、これはWebサイトからすれば大きな機会損失です。しかし、これらのユーザーに対して疑問点を事前に解決することで、Webサイトの問い合わせ数(成約率)が向上します。
問い合わせ数は売上に直結する指標であるため、常に改善を図ることが大切です。そのうえで、現状FAQページを用意していないのであれば、早急に作成することを推奨します。
関連記事:SaaS企業に学ぶ、BtoBサイトのCTA設置ポイント
顧客満足度の向上
ユーザーからしてみれば、疑問点を質問するだけという無駄な問い合わせの回数が減れば、顧客満足度が向上することにつながります。また、顧客満足度が向上するということは、一種のWebサイトの信頼性も高まるため、問い合わせ数も必ず増えていきます。
FAQページを作成することで顧客満足度が向上し、Webサイトのブランド価値を高めたり、信頼性を高めたりすることも可能となります。
FAQを構造化マークアップすればSEO対策にもメリットあり
先ほど、FAQを作成する目的は、顧客満足度などを向上することだと解説しました。加えて、FAQページを作成し、構造化マークアップを実装することで、SEO対策にも大きなメリットがあります。構造化マークアップとは、検索エンジンのロボットが、よりWebサイトの内容を理解しやすくなるようにするための施策(技術)のことです。
FAQページを作成して構造化マークアップを実装すれば、検索エンジンがWebサイトに対して、よりユーザーの悩みを解決しようとしているWebサイトだと認識します。つまり、ユーザーから見ても信頼性や専門性の高いWebサイトであると認識するため、Webサイトの検索順位が上がる可能性が高くなります。
FAQページを作成する際は、あわせて構造化マークアップも実装するようにしましょう。
関連記事:
・検索エンジンとは。世の中にある検索エンジン10選も紹介
・SEOとは?10個の基本的なSEOと注意点
・SEO対策をまずは自分でやるには?初心者がすぐに取り組める手法を解説!
FAQを設置する際に重要なこと
ここからは、FAQを設置する際に重要な以下のことを解説します。
・ FAQとして載せる内容を検討する
・ ユーザー目線で必要事項を検討する
・ 必要に応じてアンケートを作成する
・ 問い合わせ内容のデータを集約する
それぞれ順番に見ていきましょう。
FAQとして載せる内容を検討する
はじめに、FAQとして載せる内容を検討することが大切です。FAQを設置する目的として、顧客満足度を高めると同時に、自社の売上を増やすことも挙げられます。そのため、事前に売上につながるであろうFAQを設置する必要があります。たとえば、高単価の商品を販売しているWebサイトを運営しているとします。
この場合、FAQとして「分割払いにも対応していますか」という質問を載せたり、「支払い方法はどのようなものがありますか」という質問を載せたりします。これらを載せることにより、高額な支払いに心配があるユーザーも問い合わせしやすくなるメリットがあります。
ユーザー目線で必要事項を検討する
FAQを設置したとしても、ユーザーから見て不要な質問ばかり並んでいては、ユーザーは問い合わせをする気になりません。そのため、売上につながる質問を用意しつつも、ユーザー目線で欲しいFAQは必ず載せることが重要です。
必要に応じてアンケートを作成する
自社の顧客リストに対してアンケートを作成できるのであれば、事前に抱えた疑問などを集計すると良いでしょう。自社の顧客が抱えた疑問は、これから顧客になるであろうユーザーも抱える可能性が高いです。
また、自社の顧客リストがない場合は、クラウドソーシングサービスなどを使って、Webサイトを見て疑問に感じる点に関するアンケートを取るのも良いでしょう。それらのアンケートの統計データをFAQに反映させることで、ユーザー目線でのFAQを作成できます。
関連記事:
・アンケートとは?マーケティングにおけるアンケートの意味合いも解説!
・アンケートの正しい作り方|効果的に回収するコツや基本形式、例文
問い合わせ内容のデータを集約する
最後に、自社に疑問に関する問い合わせが寄せられた場合は、それらのデータを集約しておくことが大切です。仮に、1件問い合わせが来たデータをFAQに反映したとしても、他のユーザーが抱える疑問でなければ意味がありません。ある程度、多く寄せられる質問から優先的にFAQを設置することが大切です。
FAQはどこに設置する?
最後に、FAQをWebサイトのどこに設置するべきか解説します。
・ 専用ページの作成
・ 検索機能の作成
・ チャットボットの導入を検討
それぞれの内容を順番に見ていきましょう。
専用ページの作成
まずは、FAQの専用ページを作成しましょう。よくある質問と回答をまとめたページを、1ページ作成するということです。専用ページの作成が完了したら、Webサイトのフッター、およびトップページなどにリンクを入れておきましょう。
必要に応じて検索機能の作成
FAQページを閲覧せずに疑問点を解決したいユーザーのために、Webサイトの検索機能を実装することも大切です。検索窓をWebサイト内に設置し、特定のキーワードもしくはカテゴリーに対して反応するようにしておけば、ユーザーの利便性が上がります。
FAQページの場合だと、どうしてもユーザーそれぞれが抱えている疑問を探すのに時間がかかります。しかし、検索機能であれば、それぞれのユーザーが抱えている疑問を即座に解決することが可能となります。
チャットボットの導入も検討する
最後に、必要に応じてチャットボットの導入も検討しましょう。WebサイトやLP(ランディングページ)の右下などに、ユーザーがチャットを入力できる部分を作ります。事前に、ユーザーが入力したキーワードに対して自動返答する内容を用意しておけば、ユーザーはリアルタイムで問い合わせや疑問を解決できるようになります。
関連記事:チャットボット(chatbot)とは?基本的な機能から具体的な導入方法まで!
まとめ
本記事では、FAQに関して解説をしてきました。FAQとは、よくある質問と回答のことであり、顧客満足度を高めたり、カスタマーサポートの負担を削減したりする目的で設置されます。また、FAQで事前にユーザーの疑問を解決できれば、問い合わせ数が増えることにもつながるでしょう。
まずは、FAQに載せる内容を検討することから始めてみてはいかがでしょうか。