近年では様々な学びのコンテンツが増えています。プログラミングやITスキル、金融、ビジネス、英語など、多くのジャンルが、オンラインで学べる時代です。「将来に活かせる学びはどれか」「キャリアアップに繋がる学びはどれか」などを考えながら、自らに合った学びを選択しています。
そんな中、ある調査で現代の20代は「マーケティング」を学ぶことに意欲・関心を向けているという調査結果が出ました。最近よく聞くマーケティングですが、なぜ現代の20代は、マーケティングに意欲・関心を向けているのでしょうか?
そこで今回の記事では、20代がマーケティングに関心を寄せている理由やマーケティングを学ぶメリットについて解説していきます。
目次
20代がマーケティングに関心を寄せている
エン・ジャパン株式会社が2022年5月に発表した「身につけたいITスキルや知識」
調査によると、「統計学的知識(データの収集、統合、分析など)」が42%と最も多く、次いで「マーケティング」が37%という結果が出ました。その中でも年代別に見たときに、20代以下と30代は「マーケティング」が多い傾向があり、現代の20代~30代はマーケティングに関心を寄せていることが分かります。
今までマーケティングと聞くと、企業が商品・サービスを打ち出す際にどのように顧客へ届けるか、どのように商品・サービスを売る仕組みを作るかといったような、企業の戦略のイメージが強かったですが、現代では20代の若い個人が学んでみたいと考えるスキルになったということがこのデータから読み取れます。近年ではインターネットの普及や技術の発展により、Webマーケティングの活用が一般化してきていることも影響していると考えられるでしょう。
参照元:エン・ジャパン(株)『エン転職』『AMBI』『ミドルの転職』調べ
関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説
20代がマーケティングを学びたい理由3選
20代がマーケティングを学ぶことに関心を寄せていることは分かりましたが、なぜそれほどまでに関心が高いのでしょうか?ここからは20代がマーケティングを学びたい理由を3つのポイントに分けて解説していきます。
自らの仕事に活かすことができる
まず、マーケティングを学んで活用できるようになることで、自らの仕事にも活かせることが理由として挙げられるでしょう。マーケティングと聞くとかなり幅広いですが、簡略化すると「商品・サービスの価値を正しく伝え、効率的に販売していく仕組みを作る」ことです。市場調査や分析、顧客のニーズを考えること、ペルソナを考えること、それらにもとづく商品・サービスの企画、商品・サービスを打ち出すための宣伝活動など、これら全てマーケティングに含まれます。これらはある一定の業界だけに活用できることではなく、どの業界のビジネスにおいても必要なことです。マーケティングを学ぶことで、自らの仕事においてどのようなマーケティング戦略を組んでいくと良いのか理解できるようになり、自らの仕事にも活かすことができるようになることから、学びのニーズが高まっているのだと考えられます。
関連記事:マーケティングとは何か?定義と基礎をわかりやすく!
キャリアアップのタネになる
前述したように、マーケティングを学ぶことで様々なビジネスにマーケティングのスキルが活用できるため、転職や副業などにおいてマーケティングのスキルを活用したいと考えている20代も多いでしょう。20代という年代は、次のキャリアについて考えたり、どのような仕事を今後はやっていきたいかを考えたりする人が多い年代です。そんな中、ビジネスの基礎となるようなマーケティングを学んでおくことによって、どんなキャリアアップの道においても汎用性があり、どんな道であってもマーケティングのスキルは活かすことができるでしょう。キャリアアップのタネとして活用しやすいのがマーケティングのスキルです。
関連記事:マーケティング資格はどんなものがある?解説します!
副業としても活用できる
マーケティングを学ぶことで、副業としても収入を得ることが可能になります。現代では、クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのクラウドソーシングサービスが発展しており、比較的案件が見つけやすくなっています。「Web上での集客を実現したい」と考えている企業も増えているので、スキルを高めれば比較的収入が得られやすくなっています。土日だけの仕事や、完全にテレワーク、リモート完結の仕事も多いため、場所や時間に左右されず仕事ができるようになってきているのです。自らの可能な時間で副業としてマーケティング業務を実施したいからこそ、マーケティングを学びたい20代が増えてきているのです。
マーケティングスキルを学ぶメリットとは
20代が様々な理由から学びたがっているマーケティングのスキルですが、マーケティングを学ぶことで今後さらにどのようなメリットがあるのでしょうか?ここからはマーケティングを学ぶことでもたらされるメリットについて解説していきます。
どんなビジネスにも活用ができる
マーケティングのスキルは、どの会社でも、どんなビジネスでも活用ができる汎用性の高いスキルです。IT関連に限らず、例えば製造業など、「Web上で商品を販売したい」「もっと多くの人に自社のことを知ってもらいたい」と考えているビジネス全てにマーケティングが活用できます。前述したように、市場調査や分析、顧客のニーズを考えること、ペルソナを考えること、それらにもとづく商品・サービスの企画、商品・サービスを打ち出すための宣伝活動など、これら全てマーケティングに含まれますが、これらはある一定の業界だけに活用できることではなく、どの業界のビジネスにおいても必要なことです。ビジネスを発展させていくための基本であり、どんなビジネスにも活用ができるマーケティングスキルは、身に付けておくことでどんなビジネスにも対応ができるようになるでしょう。
様々な企業・事業経営者の役に立てる
まだまだ世の中でWebマーケティングのスキルを使いこなして、Web集客を大きく成功させている企業というのはまだまだ多くありません。
現代はWeb上での商品・サービスの提供が多くなってきているので、時代に合わせてWeb上での集客から商品・サービスの提供を実施したい企業が増えています。しかし、多くの企業・事業経営者は、Web上での商品・サービスの価値の伝え方が分からなかったり、売上の上げ方が分からなかったりして頭を抱えています。そんな中、あなたがマーケティングのスキルを身に付けて活用することで、売上を上げたい企業やWeb上で宣伝したい店舗経営者の売上アップに貢献することができます。1つの事業の売上をアップさせるということは簡単ではありませんが、やりがいはとても大きなものがあります。そんなやりがいを得られるというのも、マーケティングを学ぶメリットの1つだと言えるのではないでしょうか。
今後さらにマーケティングができる人材が必要となってくる
時代はすでに、Web上で商品・サービスを売買することが当たり前の時代になっています。Googleが検索サービスを提供し始めて、Webサービスが大きく普及しました。それに伴って電子商取引市場は拡大し、特に企業から個人客に向けた、商品やサービスをインターネット上で売買する日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.3兆円(2021年)、EC化率は、前年比1.32ポイント増と増加傾向にあり、商取引の電子化が進展しています。
参考:経済産業省「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」
こういった時代背景から、商品・サービスはWebで売買する時代となり、様々な企業や経営者たちからWebマーケティングが必要とされています。しかし、前述したように企業や事業経営者たちはマーケティングのスキルが無く、社内の環境だけでは自らの商品・サービスを打ち出していくことが難しいのです。だからこそマーケティングのスキルがある人材や、マーケティング戦略が立てられる人材が今後も必要とされてきます。
関連記事:市場規模が拡大する「Electronic Commerce(EC)」とは?注目のビジネスモデルD2Cについても解説
何から学んでみるのがオススメか
マーケティングを学んでいくことで多くのメリットがもたらされるのは理解できましたが、実際何から学んでいくのが良いのでしょうか。ここからは実際にマーケティング施策の具体例を上げて、学んでいくと効果的なものを解説していきます。
ブログライティング(SEO)
まずは初めてマーケティングに関して学ぶのであれば、SEOを意識したブログライティングがオススメです。SEOとは、Googleなどの検索エンジンにおいて、利用ユーザーにより検索が取られた際に展開するWebサイトが検索結果上位に表示されるために行う一連の取り組みのことをいいます。Webサイトを上位に表示させるためにブログを活用するのですが、ただ書いただけのブログでは上位表示させることはできません。量質ともに良質なブログ記事を作成し、Googleに評価されるブログ記事を作成することが必要です。正直SEOはすぐに効果が出るものではありませんので時間がかかりますが、「どうすれば検索上位に表示がされるようになるのか」ということを考えて、トライアンドエラーを繰り返すことはとても良い経験になります。仮説と検証を繰り返すことで、マーケティングに関して知識とスキルが身についていくことでしょう。
関連記事:
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・SEOを意識した記事やブログで最適な文字数とは?タイトルの文字数も解説!
広告運用
次にオススメなのは広告運用です。Google広告やFacebook広告、Instagram広告などのWeb広告を運用するスキルを身に付けましょう。クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスで案件としてあるのは、商品・サービスをWeb広告で打ち出したい企業の広告運用を請け負うという業務です。広告は費用を一定数かける分、他のマーケティング施策より効果が比較的早く出やすい傾向にあります。しかし企業としては、いかに単価を抑えながら、見込み客の獲得(リードジェネレーション)をできるかを考えているので、ただ広告を動かしているだけではいけません。どのようなターゲット層に広告を効果的に出していくか、どのような検索をしてきた層に広告を出していくかなど、戦略立てた広告運用が必要です。
広告運用を学び、実施してみることで、戦略立てたマーケティング施策の実施スキルが身についていくでしょう。
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・リスティング広告の基礎知識を解説。メリットや特徴とは?
・クリエイティブの意味は?バナー広告など効果的な広告運用のポイント
SNS運用
最後にオススメなのがSNS運用です。SNSとはFacebookやTwitterなどのソーシャルネットワーキングのことです。自分のアカウントを運営し、広告費で稼いだり、自分自身で作成したコンテンツを販売したりするスキルを身に付けてみましょう。販売するコンテンツはWebサービスのようなもので良いですし、自身が作った作品や商品などでも構いません。どのような投稿をすればユーザーが興味を持ってくれるか、どのような投稿をすればユーザーが購入するかなど、ユーザー心理を考えた上で投稿をし、自らの収益化に繋げていきましょう。
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まとめ
今回の記事では、20代がマーケティングに関心を寄せている理由やマーケティングを学ぶメリットについて解説しました。
今や様々なビジネスで「マーケティング」という言葉を聴きますが、やはり時代の流れと共にマーケティングスキルはつけておくべきスキルだと把握ができました。20代が注目するスキルだということも納得です。ビジネスにおいてはもちろん、これからの時代生きていく上でも必要不可欠なスキルかもしれません。あなたもマーケティングのスキルを身に付けて、時代の流れに対応できるようにしておきましょう。