オウンドメディアについて、マーケティング上のメリットと作り方について詳しく書いてきました。
オウンドメディアを作りたい!初心者でもわかるオウンドメディアの作り方
オウンドメディアとは? マーケティングにおけるメリットとは?
オウンドメディアを構築し、順調にオープンした後は、どのような指標を設定して、オウンドメディアの効果を測っていけばいいでしょうか?
今回は、オウンドメディアのKPI設定について考えます。
オウンドメディア立ち上がり
オウンドメディアの開設当初は、メディアに掲載されているコンテンツ数も少なく、認知も低いため、アクセスはほとんど来ません。
そもそも、オウンドメディアに即効性はありません。
中長期で取り組んでいく施策です。
そのため、立ち上がり時には、最初からリード獲得件数(CV、コンバージョン)やアクセスからのリード転換率(CVR、コンバージョンレート ※問い合わせ等に至った割合)を追うのではなく、コンテンツ数に関わる数値(毎月の制作本数・ライター提携数など)をKPIにするのがおすすめです。
以降、アクセス数や検索順位上位キーワード数を目標にしていきます。
実際に、このサイトでコラム掲載を開始した数カ月は大きな変化は見られませんでした。
しかし、数十本程度のコンテンツ数がたまった半年後にアクセス数と10位内検索キーワード数が劇的に伸び、コラムを継続して作成するモチベーションも上がりました。
オウンドメディア目的別KPI設定
ある程度、コンテンツ数がたまりアクセス数が伸びてきたら、本来のオウンドメディアの目的に沿ったKPIを指標にしていきます。
もちろん、オウンドメディア開設時に設定しても問題ありませんが、あくまで、コンテンツ数・アクセス数がクリアできた前提でのKPIがおすすめです。
オウンドメディアのそれぞれの目的別のKPI設定をみていきましょう。
■アクセスアップを目的としたSEO対策
SEO対策が目的であれば、アクセス数・検索順位上位キーワード数を引き続き、KPIとします。また、これらに加えて、検索表示回数・クリック率(アクセス数/検索表示回数)を一緒に確認していくことで、自社サイトへのアクセスアップに効果的な検証ができるようになります。
これらはGoogle Search Console(サーチコンソール)ですべて確認できます。
■お問合せ・資料請求などリード獲得強化
さらにお問合せや資料請求などのアクションを求めるKPIを追加していきましょう。
具体的には、ユーザーあたりのセッション数(ユーザー1人当たりのサイト訪問回数)、平均ページ滞在時間、直帰率(初めてアクセスしたサイト内のページから離脱した割合)などがサイト内でのアクションに関するKPIです。
これらのKPIは、問合せや資料請求につながっているかを判断できます。
ユーザーあたりのセッション数が低ければ、再度訪問されていないことになるので、ターゲットとなるユーザーをサイト内へ集客できていない可能性があります。
また、平均ページ滞在時間が短く、かつ直帰率が高い場合は、仮にターゲットとなるユーザーがサイトへアクセスしてきても、求めている情報を提供できずに離脱している可能性があります。
■エンゲージメント向上を目的としたリードナーチャリング
見込み顧客へのエンゲージメント向上が目的であれば、先ほどの平均ページ滞在時間、直帰率を同様にKPIとして設定し、見込み客が必要としている情報を提供できているかを判断できます。
また、見込み顧客であれば、資料請求や問合せのアクションの前には、情報収集を必ず行います。
ソリューションページ、事例ページ、サービス製品比較ページなど、ソリューションに近い特定ページのアクセス数や平均ページ滞在時間をKPIとして設定するのも良いでしょう。
オウンドメディアに焦りは禁物
オウンドメディアはコンテンツがある程度蓄積されて、初めて目に見えて効果が出るようになります。
そのため、立ち上がり当初はなかなか効果が感じられず焦ることもあるでしょう。
即効性は期待できないため、中長期的な効果を見据えてのKPI設定がオウンドメディア成功のカギです。
まとめ
◆オウンドメディア開設時は、コンテンツ数に関わるKPI設定から始め、アクセス数・上位検索キーワード数へ段階をへて設定していくのがおすすめ
◆ある程度コンテンツ数が蓄積されてきたら、本来の目的に沿ったKPIを指標にしていく
◆オウンドメディアの構築・立上げに関しては即効性のある効果は期待できない。中長期的な効果を見据えてのKPI設定がオウンドメディア成功のカギ