前回、マーケティングオートメーションの本質的な機能やCRM(顧客管理システム)との違いについて解説しました。
今回は導入フェーズの際、どのような点に注意すべきかを具体的に解説します。
マーケティングオートメーション導入時に注意すべきこと
①MAツール導入後もヒトが行う作業は健在
MAツールは魔法のツールではありません。導入後、メール配信自動化やターゲット顧客の見える化をある程度進められますが、シナリオを作ったりPDCAを回したりなどはヒトが行います。
基本的なことですが、その点は注意が必要です。
②インプリ(実装)、運用などの作業も自分たちでしなくてはならない
インプリから運用まで対応できる人材を確保しなくてはなりません。
容易に思われがちですが、MAをインプリするのは結構大変です。
初期費用ではソフトウェア費用よりインプリ費用の方が間違いなく多く発生しますし、限られた予算範囲内でやりくりするとなると、全てを業者任せにはできません。
また、インプリ終了後は、自社で運用する必要があります。運用に乗せるためのフローや内容構築に工数を取られてしまうことも多いです。
個人情報も含めセンシティブな部分もありMAの運用は難しいのです。
③なぜMAツールを導入するのか、目的を明確にしよう
あらかじめMAで実現したいことを明確にしておかないと目的に沿った運用はできません。
MAを介して実現したいことの方針をある程度明確に決めておいて、方針に対するコンテンツやキャンペーンの用意を事前に行っておきましょう。
それを怠ると、導入後に確実に苦労します。
コンテンツやキャンペーン自体は年単位である程度骨子を決めておき、その時々の状況に合わせて変化させるのがいいでしょう。
リソースと少し絡まるところですが非常に重要なところです。
④MAで取得したデータは必ず営業と共有する
営業との連携はできていますか。
MAを介して、対象顧客をエンゲージメントしていくところは間違いなく実現しなければなりません。ただ、エンゲージメントされたユーザーが営業からアプローチされないと意味がありません。
MAで取得したデータをMAで営業が見ることはほぼ皆無です。
導入済みのSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)と連携させるのが良いでしょう。
そのデータを営業が見て、ターゲットとする顧客群の動きに合わせてアプローチをするのが理想です。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)とは?MAツールの導入ステップや選び方を解説
まとめ
◆マーケティングオートメーションを導入する際には上記の4点に注意した上で導入したほうが良い
◆インプリ~運用に至るまでに充分なリソースの確保と準備をしておくべきである
◆MAを導入して活かせるかどうかは営業との連携によって大きく変わる