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5W1Hとは?意味や正しい順番、ビジネスでの使い方を解説

2023.8.9
読了まで約 12

5W1Hが、文章や会話の中で非常に重要であることが分かっているものの、どのように活用すれば良いのか分からないという人は、多いのではないでしょうか。

5W1Hを有効に活用すれば、コミュニケーションが円滑になるだけではなく、ビジネスやマーケティングにも好影響をもたらします。

本記事では、5W1Hの概要を解説すると共に、ビジネスやマーケティングの現場で活用する方法について紹介します。ビジネス上のコミュニケーションだけでなく、マーケティングなどの実務にお困りの人もぜひ参考にしてください。

5W1Hとは?

5W1Hとは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:誰が」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」といった、6つの要素それぞれの頭文字を取ったビジネスフレームワークの1つです。

これらの要素に従い情報を伝達することにより、必要事項を相手に分かりやすく、且つもれなく伝えることができます。

関連記事:フレームワークとは?思考を整理しビジネスを進めていくための枠組みを活用シーン別に解説

5W1Hの主な利用シーン

5W1Hは、コミュニケーションが必要な場面で幅広く利用されています。特にビジネスシーンにおいて、業務指示や報連相(報告・連絡・相談)など上司から部下へ、そして部下から上司へ、必要事項を伝える際に役立ちます。

また、報告書やビジネス文章、会議の資料など、書面を作成する際にも活用され、ビジネスシーンにおける様々な場面で活躍しているフレームワークです。

5W1Hの必要性

新入社員のビジネスマナー研修でも学ぶことがある「5W1H」ですが、なぜそれほど必要性が高いのでしょうか。それは5W1Hの要素のうち、どれか1つでも情報が足りないと、相手は内容が認知・把握できない可能性が高くなるからです。

5W1Hの起源は古代ギリシャ時代と言われており、当時より情報を相手に分かりやすく伝達するための基本構成は「いつ→どこで→誰が→何を→なぜ→どのように」とされています。

まず「いつ」「どこで」といった時間や場所の情報を相手に伝え、次に「誰が」「何を(した)」といった結論を伝えます。最後に、それらの内容に対する相手の「なぜ」「どのように(した)」といった疑問に答えます。

5W1Hは、こういった相手に伝達するべく必要な要素がもれなく入っているフレームワークなのです。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

 

5W1Hの目的

5W1Hに則って情報を共有する目的は、主に以下の通りです。

1. 既存施策のボトルネックを洗い出す
2. 戦略の立て直し
3. 次の施策を見つける

それぞれ順番に解説します。

1.既存施策のボトルネックを洗い出す

既存施策のボトルネックを洗い出すためにも、5W1Hは有用です。

ボトルネックとは、目標や目的達成ができない要因となっている障壁のことであり、ボトルネックを洗い出して改善を行わなければ、目標や目的の達成は困難です。

どこがボトルネックになっているのか分からない場合は、以下のように5W1Hを基に、施策に対して問いを投げかけてみましょう。

・ When:このタイミング、この期間に施策を打つことは適切であるか
・ Where:今使っている媒体や販促を強化している場所は、商品のターゲットがいる場所か
・ Who:商品のターゲットは適切か、既存顧客の属性にマッチしているか
・ What:商品の質や機能に問題がないか
・ Why:目的は適切であるか
・ How:今のマーケティング施策は適切かどうか

これらの質問に対して、論理的に回答できない箇所が既存施策のボトルネックとなっている可能性が非常に高いです。論理的に答えられない箇所の改善から始めることで、ボトルネックの解消に繋がるでしょう。

マーケティング施策においてボトルネックを洗い出すには、ファネル分析を行うことも手段の1つです。新たにマーケティング施策を考える場合も、後述するように5W1Hを活用することで最適化を図れます。

2.戦略の立て直し

5W1Hは、マーケティングにおける戦略の立案や立て直しについても活用できます。戦略の立て直しを5W1Hに則って行うことで、適切に戦略の立て直しを行えます。

マーケティング戦略の立て直しを行う際に、5W1Hを活用する例は以下の通りです。

・ When:どのタイミングから施策を開始するのか、あるいはどれくらいの期間施策を継続するのか
・ Where:どの媒体を用いてマーケティングを行うのか、どの地域に絞って販促活動を行うのか
・ Who:どのようなターゲットを対象に商品の販促を行うのか
・ What:何の販促を強化するのか
・ Why:なぜその商品の販促を行うのか、あるいはなぜそのタイミング・時間・ターゲットに対してのマーケティングを強化するのか
・ How:どのようなマーケティング施策を打つのか

上記の情報を明確に洗い出すことで、抜け目のないマーケティング戦略を考えることが可能です。マーケティングを考える際にも、必ず5W1Hの要素を全て網羅した戦略を立てるようにしましょう。

3.次の施策を見つける

戦略の立て直しを行ったら、実際に次の施策を見つけていきます。

次の施策を実行する前にも、必ずその施策に対して5W1Hの方法で問いかけを行います。そうすることによって、施策の失敗リスクを最小限に抑えられるでしょう。

なお、次の施策が見つからない場合は、現在の顧客を基に、5W1Hを考えましょう。

・ When:どのタイミングで購入したのか
・ Where:どこで購入したのか
・ Who:どのような属性なのか
・ What:何を購入したのか
・ Why:なぜ購入したのか
・ How:どのようなファネル(商流)で購入したのか

これらを洗い出すことで、再現性の高い施策を考えることが可能になります。

関連記事:ファネル分析とは?マーケティング施策のボトルネック解消に必見

5W1Hの意味と正しい順番

5W1Hとは、ある6つの要素を備えた文章を書いたり、会話をしたりすることで、分かりやすく的確に情報を発信できるフレームワークのことです。6つの要素とは、以下の通りです。

1. When(いつ)
2. Where(どこで)
3. Who(誰が)
4. What(何を)
5. Why(なぜ)
6. How(どのように)

それぞれ順番に解説します。

1.When(いつ)

Whenは時間を表す要素です。以下のような情報が、「When」に当てはまります。

・ いつ
・ いつからいつまで
・ 「何日後」などの、現在を起点とした時間の指定
・ 季節やイベントなど

情報を共有する際に、時間に関する情報を入れなければ、情報の受け取り側はどのようなアクションを取れば良いのか分かりません。

ビジネスで例えると、納期が明日の場合と1週間後の場合では、今行うべき業務は大きく異なります。また、時間に関する情報はガントチャートで管理するケースもあります。

このように、時間に関する情報が欠けると、発信側が望んでいるアクションを受け手が行えない可能性が高まるのです。プロセスや段取りを明確に行うためにも、必ず「When」に対する情報を入れて、情報伝達を行いましょう。

2.Where(どこで)

Whereは場所を表す要素です。以下のような情報が、「Where」に当てはまります。

・ どこで
・ どこからどこまで
・ どの辺りか、何の近くか
・ どのようなところか
・ どのフォルダに入っているのか

情報を伝達する際には、場所も同時に伝えることで、伝え手が望んでいるアクションを情報の受け手がしやすくなります。

また、現代では現実世界の位置情報だけではなく、パソコン内における位置情報も重要です。

編集するべきファイルがある場合は、どのフォルダに格納されているかも併せて伝えることで、情報の受け手はスムーズに業務に取り掛かれます。

場所を伝えることで、情報の受け手はアクションを起こしやすくなるため、忘れずに伝達しましょう。

3.Who(誰が)

Whoは人物を表す要素です。以下のような情報が、「Who」に当てはまります。

・ 人物名
・ 社名や団体名
・ 該当人物の役職や肩書き
・ SNS等のアカウント名

関わる人物を明確にすることで、情報の受け手は情報全体を把握しやすくなります。特に、コミュニケーションを取ってほしいという要望がある場合は、相手の人物の人となりなども、同時に共有すると親切でしょう。

また、現代ではSNS等のアカウント名も「Who」の情報となります。

4.What(何を)

Whatは物事や事象、その他対象物を表す要素です。以下のような情報が「What」に当てはまります。

・ 商品、サービス
・ テーマや議題、コンセプト

「What」には形があるものだけではなく、形のない概念のようなものも当てはまります。

形のないものを明確に伝えることは、非常に困難です。そのため、5W1Hの他の要素も活用しながら、なるべく具体的に伝えることが円滑なコミュニケーションには求められます。

5.Why(なぜ)

Whyは理由や原因などを表す要素です。「Why」の要素は、現状やプロセスの共有を行う際に、必要不可欠となる情報です。

現状やプロセスといった情報は、常に過去との因果関係の上に成り立つものであり、理由や原因を示す要素が文章になければ、情報を的確に把握できません。

さらに、ビジネス上でアクシデントなどが発生したときも、必ず原因究明を行い、再発防止に努めなければなりません。

「Why」の情報を正確に共有することで、現状の問題解決や、プロセスのイメージがしやすくなります。また、論理的な議論が可能となるため、情報の密度が高まりやすいのも大きなメリットと言えるでしょう。

6.How(どのように)

「How」は、手段やものごとの程度を表す要素です。行動1つを取っても、どのようにアクションを起こすのかによって結果は大きく異なります。

例えば、「資料作成」を依頼したとしても、1ページのものを作るか、10ページのものを作るかで条件は大きく異なります。

そこで「How」の情報が欠けていれば、情報の受け手はどの程度のものを作成すれば良いかが分からなくなり、情報の発信者が望むものを生産できないでしょう。

また、どのようなツールで資料を作るのかといった、「手段」に対する認識の乖離なども引き起こしかねません。仕事を行う上で、「How」の情報は非常に大切です。細やかに共有するように心がけましょう。

5W1Hを活用するメリット・デメリット

情報を的確に伝達できる5W1Hですが、活用場面においてはデメリットとなる場合もあります。それらを踏まえて5W1Hのメリットとデメリットについて解説します。

5W1Hを活用するメリット

相手に情報を不足なく与える手段として、5W1Hはビジネスシーンにおいて特にメリットが多いフレームワークと言えます。

会議やミーティング、プレゼンテーションなど、必要なことを確実に相手に伝達する際には高い効果を発揮します。

相手が内容を一度で理解できるため、聞き返されることもなくスムーズなコミュニケーションを取ることができます。

特に、効率的に物事を進行する必要があるビジネスの現場において、5W1Hを活用するメリットは高いと言えます。

5W1Hを活用するデメリット

良いこと尽くめの5W1Hですが、デメリットもあります。

特に日常会話や親しい友人・知人などを相手に5W1Hを意識して会話すると、違和感を覚えられたり、説明的な口調と捉えられたりして、相手に不快感を与えてしまうこともあります。

自分は気づかず単に「相手に詳しく情報を教えているだけ」と思っていても、相手はセールストーク的な感じに聞こえている可能性もあります。

5W1Hはビジネスシーンにおいて効果の高いフレームワークと言えますが、日常会話や親しい友人・知人に対しては、デメリットの方が目立つフレームワークと言えそうです。

5W1Hのビジネスにおける活用方法

5W1Hは情報を的確に伝えるフレームワークであり、これはビジネスやマーケティングにも応用できます。

5W1Hをビジネスとマーケティングに活かす方法は、以下の通りです。

1. コミュニケーションコストを改善する
2. ロジカルシンキングを身につける
3. ユーザー目線で売上に直結する施策を見つける

それぞれ順番に解説します。

1.コミュニケーションコストを改善する

コミュニケーションコストは、情報伝達にかかる時間や労力を意味し、低いほど仕事が進みやすくなります。5W1Hを活用することで、コミュニケーションコストを大幅に改善できます。

なぜなら、5W1Hを網羅した情報の共有を行うことで、必要と思われる情報が適切に受け手に伝わり、都度質問する必要がないからです。

コミュニケーションコストが増えてしまう原因は、後から情報の受け手が、繰り返し質問を行うことです。5W1Hの情報を網羅することで、何度も質問する必要がなくなり、結果としてコミュニケーションコストが改善されます。

また、コミュニケーションコストが改善されることで、結果的に業務の進行速度も上がるため、業務の効率化にもつながります。業務の効率化だけではなく、業務における個々のフラストレーションも軽減できるため、時間以外にも大きなメリットを得られるでしょう。

2.ロジカルシンキングを身につける

5W1Hで物事を捉えることで、ロジカルシンキングを身につけられます。特に、5W1Hの中でも「Why」を突き詰めることで、物事を順序立てて、論理的に説明できるようになるでしょう。

ロジカルシンキングを身につけるためのトレーニング法としては、ある事象に対して「Why」を4回尋ねるというものがあります。

例えば、「今回のマーケティング施策は失敗した」という事象があるとします。これに対する「Why」の回答の例は、「ターゲットの選択に失敗した」です。

さらに「ターゲットの選択に失敗した」理由を探っていく、というように「Why」を繰り返すことで、物事の本質を捉えると共に、ロジカルシンキングを身につけられます。

もちろん、結論づける場合は、5W1Hの全ての要素を用いて漏れも重複もないMECE(ミーシー)な状態を心掛けることが大切です。

3.ユーザー目線で売上に直結する施策を見つける

先述した通り、5W1Hの問いかけをユーザーに対して行うことで、ユーザー目線で商品を見ることができます。

ユーザー目線で商品を見ることで、ユーザーが求めているものが明確になり、売上に直結する施策を見つけられるでしょう。

マーケティングにおいて、ユーザー目線は非常に大切です。ユーザーに対する5W1Hの問いかけを定期的に行い、常にユーザー心理を反映したマーケティング施策を実施しましょう。

関連記事:MECE(ミーシー)とは?ビジネスで使えるロジカルシンキングの基本を解説

5W1Hの使い方

5W1Hの使い方として、以下の手順を解説します。5W1Hを上手く使いこなすには、用途や目的に応じて「書き出すこと」と「順序を入れ替えること」が最も効果的です。

1. 5W1Hの情報を書き出す
2. 5W1Hの基本構成の順序を入れ替える

5W1Hの情報を書き出す

まず5W1Hの基本構成に情報を当てはめ、書き出す作業を行います。

上項目「5W1Hの必要性」でも解説した通り、5W1Hの基本構成は「いつ(When)→どこで(Where)→誰が(Who)→何を(What)→なぜ(Why)→どのように(How)」です。

この基本構成の順番に従い情報を書き出すことで、内容を把握・認知しやすくなります。

ビジネスシーンをはじめ、計画を立案するとき、思考を順序立てて整理するとき、コミュニケーションを取るときなど、様々なケースにおいて行うことができます。

5W1Hの基本構成の順序を入れ替える

応用パターンとして5W1Hの基本構成の順番を変更することで、用途や目的に応じて使い分けができます。

例えば、相手が求めている情報やこちらが最も伝えたい情報がある場合など、そういった項目を先頭に持ってきます。

相手が「なぜ」と理由を知りたい場合は「Why」を、またこちらが「誰が」を最も教えたい場合は「Who」を、それぞれ先頭に配置します。

以降の順番は重要度に従って項目を入れ替え、内容が伝わるように文章を構築していきます。

5W1Hの活用例

実際に5W1Hはどのように活用するのか、活用例をいくつか紹介いたします。

● 5W1Hの活用例1:作業報告を的確に行う
● 5W1Hの活用例2:自分の夢を的確に伝える
● 5W1Hの活用例3:マーケティング戦略の立案
● 5W1Hの活用例4:新商品の開発
● 5W1Hの活用例5:目標の達成

5W1Hの活用例1:作業報告を的確に行う

企業内における作業報告や、各種報告書の作成などを的確に伝達することができます。

When(いつ) 昨日
Where(どこで) 本社分室
Who(誰が)
What(何を) 新商品プレゼンテーションの資料作成
Why(なぜ) 新商品の魅力を余すことなく上司に伝えるため
How(どのように) PowerPointとPhotoshopを使用して

■各項目の要素
When(いつ):作業を行った日時
Where(どこで):作業を行った場所
Who(誰が):作業を行った人物
What(何を):どのような作業を行ったのか
Why(なぜ):作業を行った理由
How(どのように):作業を行った手段

■整えて文章にすると・・
昨日私は本社分室で、新商品の魅力を余すことなく上司に伝えるため、新商品プレゼンテーションの資料を、PowerPointとPhotoshopを使用して作成していました。

文章にする際は不必要な要素や単語を取り除いたり、順番を入れ替えたりすることで、読みやすい文章にしていきます。

5W1Hの活用例2:自分の夢を的確に伝える

自分のことを相手に的確に伝えることができます。

When(いつ) 専門学校卒業後
Where(どこで) 麻布
Who(誰が)
What(何を) フランス料理店を持ちたい
Why(なぜ) 将来独立して自分のお店を持つため
How(どのように) フランスに渡り一つ星のフレンチレストランで修行する

■各項目の要素
When(いつ):それを行うタイミング
Where(どこで):それを行う場所
Who(誰が):それを行う人物
What(何を):目標達成に向け何を行うのか
Why(なぜ):それを行う理由
How(どのように):それを行う手段

■整えて文章にすると・・
私は将来独立して麻布にフランス料理店を持ちたいので、専門学校卒業後にフランスに渡り一つ星レストランで修行をします。

5W1Hの活用例3:マーケティング戦略の立案

マーケティング戦略立案の際にも、要点を手軽にまとめることができます。

When(いつ) Googleの検索エンジンアルゴリズムアップデートのタイミング
Where(どこで) オンライン上の自社Webサイト
Who(誰が) オンライン上にオウンドメディアを所有する法人や個人
What(何を) サブスクリプション方式の新SEO対策ツール
Why(なぜ) Googleアップデートにより新たなSEO対策が必要になるため
How(どのように) SNS戦略を含めたインバウンドマーケティング及び有料広告出稿

■各項目の要素
When(いつ):マーケティングを行うタイミング
Where(どこで):マーケティングを展開する場所
Who(誰が):ターゲットになる顧客像
What(何を):商品やサービス
Why(なぜ):マーケティングを行う理由
How(どのように):マーケティングのやり方

■整えて文章にすると・・
近くGoogle検索エンジンにおけるアルゴリズムアップデートの発表があり、新たなSEO対策が必要になります。そのタイミングで自社が今回開発したサブスクリプション方式の新SEO対策ツールをオンライン上の自社Webサイトにて公開、提供を開始します。対象となるお客様はオンライン上にオウンドメディアを所有する法人もしくは個人です。販促活動としてはSNS戦略を含めたインバウンドマーケティング及び有料広告出稿を考えています。

5W1Hの活用例4:新商品の開発

新商品開発の際にも、どのようなものを開発するのか簡潔に表現することができます。

When(いつ) 帰宅後の宅飲み
Where(どこで) 自宅
Who(誰が) 忙しいサラリーマン
What(何を) タンパク質が摂取できるお菓子
Why(なぜ) 栄養不足を気にする会社員が増加傾向
How(どのように) 会社員が気軽に立ち寄れるコンビニ限定

■各項目の要素
When(いつ): 商品を使用するタイミング
Where(どこで): 商品を使用する場所
Who(誰が):ターゲットになる顧客像
What(何を): 商品やサービス
Why(なぜ): 商品を開発する理由
How(どのように): 販売・販促方法

■整えて文章にすると・・
栄養不足を気にする会社員が増加傾向にあり、忙しいサラリーマンが帰宅後、宅飲みでお菓子を食べながら同時にタンパク質も摂取できる商品をコンビニ限定商品として開発します。

5W1Hの活用例5:目標の達成

思考を整理し目標達成のため自分の悩みごとを再確認して改善する際にも役立ちます。

When(いつ) 体重が60kgを超えたタイミング
Where(どこで) 自宅
Who(誰が)
What(何を) ダイエット
Why(なぜ) スタイルを取り戻す
How(どのように) 脂肪燃焼サプリや脂肪燃焼器具を使用

■各項目の要素
When(いつ): それを行うタイミング
Where(どこで): それを行う場所
Who(誰が):それを行う人物
What(何を): 目標達成に向け何を行うのか
Why(なぜ): それを行う理由
How(どのように): それを行う手段

■整えて文章にすると・・
私は体重が60kgを超えたタイミングで、スタイルを取り戻すため、脂肪燃焼サプリや脂肪燃焼器具を利用し、自宅でダイエットを行います。

5W1Hの類似フレームワークとの違い

5W1Hの他にも、類似するフレームワークがいくつかあります。以下では、5W1Hに追加要素が加わったフレームワークについて解説いたします。

1. 5W2H
2. 5W3H
3. 7W2H

1.5W2H

5W2Hは、5W1Hに「How much:いくらで」の要素が加わったフレームワークです。主にビジネスに関する戦略立案の際に、売上やコスト、値段など金銭的な面を明確にする必要がある場合に役立ちます。

■5W2Hの活用例

When(いつ) 12月下旬
Where(どこで) 〇〇デパート地下
Who(誰が) 当社従業員
What(何を) おせち料理
Why(なぜ) 当社人気商品である「おせち」が書き入れ時であるため
How(どのように) 店頭での対面
How Much(いくらで) ワンセット税抜き1万円

■各項目の要素
When(いつ): 予約販売を行うタイミング
Where(どこで): 予約販売を行う場所
Who(誰が):予約販売を行う人物
What(何を): 商品やサービス
Why(なぜ): 予約販売を行う理由
How(どのように): 予約販売を行う手段
How Much(いくらで):予約販売を行う値段

■整えて文章にすると・・
12月下旬より〇〇デパート地下の店頭において、当社人気商品である「おせち料理」の予約販売を開始いたします。当社従業員による対面でのみの対応となり、ワンセット税抜き1万円で予約を受け付けます。

2.5W3H

5W3Hは上記解説5W2Hに「How many:どのくらい」の要素が加わったフレームワークです。主に、数量や頻度など規模を明確にする必要がある場合に役立ちます。

■5W3Hの活用例
上記「5W2Hの活用例」で解説した事例に「How many:どのくらい」の要素を加えてみます。

How many(どのくらい) 100セット限定

■各項目の要素
How many(どのくらい):予約販売を行う数量

■整えて文章にすると・・
12月下旬より〇〇デパート地下の店頭において、当社人気商品である「おせち料理」の予約販売を開始いたします。当社従業員による対面でのみの対応となり、100セット限定でワンセット税抜き1万円で予約を受け付けます。

3.7W2H

7W2Hは5W2Hに2つのW「Which:どちら」「Whom:誰に」が加わったフレームワークです。

「Which:どちら」は選択肢がある場合や比較検討する際に「選択肢の意思決定」「優先順位の割り振り」などを行うときに必要な要素となります。

そして「Whom:誰に」は、対象を示す要素で明確にターゲットが存在する場合に必要です。

■7W2Hの活用例
上記「5W3Hの活用例」で解説した事例に、更に「Which:どちら」「Whom:誰に」の2つ要素を加えてみます。

Which(どちら) 選択肢1:松阪牛を使用したローストビーフ
選択肢2:日本海で水揚げされた松葉ガニ
Whom(誰に) 肉好きのお客様

■各項目の要素
Which(どちら):予約販売を行う商品の選択
Whom(誰に):予約販売を行うターゲット

■整えて文章にすると・・
今回おせちの中の目玉商品として、松阪牛を使用したローストビーフか日本海で水揚げされた松葉ガニのどちらを採用しようか比較検討したところ、今回は肉好きのお客様をメインターゲットとすることにしました。

■最後に全文をまとめると・・
12月下旬より〇〇デパート地下の店頭において、当社人気商品である「おせち料理」の予約販売を開始いたします。当社従業員による対面でのみの対応となり、100セット限定でワンセット税抜き1万円で予約を受け付けます。今回おせちの中の目玉商品として、松阪牛を使用したローストビーフか日本海で水揚げされた松葉ガニのどちらを採用しようか比較検討したところ、今回は肉好きのお客様をメインターゲットとすることにしました。

まとめ

本記事では5W1Hの概要と、ビジネスやマーケティングに活用するための方法を解説しました。5W1Hはコミュニケーションにおいて有用なだけではなく、ビジネスの実務やマーケティングにおいても応用が効きます。

ぜひ本記事を参考に、5W1Hをビジネスの現場で有効活用してください。

よくあるご質問

5W1Hの派生形となるフレームワークは?

5W1Hの派生形となるフレームワークには、以下のようなものがあります。
●5W2H
●5W3H
●6W2H
5W2Hとは、5W1H(Who・When・Where・What・Why・How)に「How much(いくらで)」を追加したものです。5W2Hに「How many(いくつで)」を付け加えると、5W3Hになります。さらに、5W2Hに「Whom(誰に)」を付け加えたフレームワークが、6W2Hです。

5W2Hの書く順番は?

5W2Hは、次の順番で記載します。
1.Why(なぜ)
2.What(何を)
3.Who(誰が)
4.When(いつ)
5.Where(どこで)
6.How much(いくらで)
7.How(どのように)
最初になぜそれが必要なのかを記載し、次に内容の定義を記載し、誰がかかわるか、いつのことかを明記しましょう。
その次にどこでおこなわれるのか、予算やコストはいくらか、どのように全体を進めるのかを順に記載するとわかりやすい文章になります。

5W1Hと6W2Hの違いは?

6W2Hは5W1Hに、以下の要素を加えたものです。
●「How much(いくらで)」
●「Whom(誰に)」
「How much」と「Whom」が加わることで、自分と相手を切り分けて考えられます。たとえばマーケティングの分野では、5W1Hの場合は自社からの視点だけになりがちですが、6W2Hで考えることで、他社(顧客)にどのような影響がどの程度あるのかを明確にできます。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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