Cookieは、普段インターネットを使用している方であれば、耳馴染みのある言葉かと思います。しかし、Cookieを有効にする方法や、そもそも現時点でCookieが有効になっているのか、分からない方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Cookieの概要と、WindowsとMacにわけて、有効にする方法を解説します。また、ユーザー視点でCookieを有効にすることのメリットとデメリットも紹介しますので、Cookieについての知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Cookieとは
まずは、Cookieの概要から解説します。Cookieとは、閲覧履歴、訪問情報、ログイン情報などを保存する仕組みのことです。また、Cookieは主に2種類存在します。
1つ目は、1st Party Cookieです。1st Party Cookieとは、1つのWebサイト内のみに活用されるCookieになります。たとえば、AというWebサイトで保存されたCookieは、AというWebサイトのみで機能するということです。
2つ目は、3st Party Cookieになります。3st Party Cookieとは、複数のWebサイトをまたいで活用されるCookieのことです。たとえば、クレジットカードに関連する情報をWebサイトで調べていた際、離脱した後に、他のWebサイトでもクレジットカードの広告が流れた経験があるかと思います。これは、複数のWebサイトやサービスをまたいで活用されている3st Party Cookieの機能によるものです。
なお、Googleは、3st Party Cookieを2023年頃に完全排除する意向を示しています。
【Windows】Cookieを有効にする方法
ここまで、Cookieの概要を解説してきました。ここからは、Windowsにて、ブラウザ別にCookieを有効にする方法を紹介します。
GoogleChrome
GoogleChromeで、Cookieを有効にする方法は以下のとおりです。
・ GoogleChromeにて、右上にある(・)が縦に3つ並んだボタンをクリックする
・ 「設定」→「セキュリティとプライバシー」をクリック
・ 「Cookieと他のサイトデータ」をクリック
・ 「Cookieをすべて受け入れる」をクリックすれば有効化完了
Edge
次に、EdgeのCookieを有効にする方法は以下のとおりです。
・ Edgeにて、右上にある(・)が縦に3つ並んだボタンをクリックする
・ 「設定」→「Cookieとサイトのアクセス許可」をクリック
・ 「Cookieとサイトデータの管理と削除」をクリック
・ 「Cookieデータの保存と読み取りをサイトに許可する(推奨)」をクリックで完了
Firefox
Firefoxの場合は、以下の方法でCookieを有効にします。
・ Firefoxをクリックし、右上にある「三」アイコンをクリック
・ 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」をクリック
・ 「履歴」→「履歴を記憶させる」を選択して完了
【Mac】Cookieを有効にする方法
先ほど、WindowsでCookieを有効にする方法を解説しました。ここからは、MacにてCookieを有効にする方法を紹介します。なお、GoogleChromeとFirefoxに関しては、Windowsと同様の方法であるため、Safariでの方法に絞って説明します。
Safari
SafariでCookieを有効にする方法は以下のとおりです。
・ 「環境設定」をクリック
・ 「プライバシー」をクリック
・ 「すべてのCookieをブロック」のチェックを外して完了
Cookieを有効にするメリット
ここまで、Cookieを有効にする方法を解説してきました。しかし、Cookieを有効にすることのメリットが分からない方も多いのではないでしょうか。ここからは、Cookieを有効にする以下3つのメリットを紹介します。
・ ID・パスワードを入力せずにログインできる
・ 趣味嗜好に最適化された広告が配信される
・ ショッピングカートに商品を残したままにできる
それぞれ順番に見ていきましょう。
ID・パスワードを入力せずにログインできる
一度訪問したWebサイトにて、ID・パスワードを入力すれば、次回訪問時はID・パスワードを入力せずにログインできます。そのため、パスワードを忘れてしまっても問題ないとともに、単純にログイン作業自体を簡易化できることがメリットです。
趣味嗜好に最適化された広告が配信される
Cookieを有効にすると、一度訪問したWebサイトやSNSの傾向を踏まえて、趣味嗜好に合わせた広告が配信されるようになります。そのため、潜在的に求めていたであろう商品の広告が流れたり、期間限定のキャンペーン情報を知れたりすることがメリットです。
また、事業者側からしても、見込み客に継続的に広告を配信できるメリットもあります。
関連記事:追跡型広告の適切な活用でユーザーの購買意欲を高める方法とは
ショッピングカートに商品を残したままにできる
ECサイトなどの場合では、購入前に、ショッピングカートに商品を入れるケースが多いかと思います。しかし、商品を入れたものの、何らかの理由で購入前にECサイトを離脱するケースもあるかもしれません。そのような場合でも、Cookieが有効になっていれば、再訪問時でもショッピングカートに商品は残ったままであることがメリットです。
Cookieを有効にするデメリット
先ほど、Cookieを有効にするメリットを解説しました。しかし、メリットのみならず、有効にはデメリットがあることも忘れてはいけません。代表的なデメリットは以下のとおりです。
・ 不正アクセスの危険性
・ 端末の紛失時に他人がSNSや各種サービスを利用できてしまう
それぞれ順番に見ていきましょう。
不正アクセスの危険性
Cookieの情報は、Webサイトやサービスを提供している事業者側にも保存されます。そのため、何らかの不正アクセスの危険性が潜んでいたり、不正利用されてしまったりする可能性があることはデメリットだと言えるでしょう。
また、共有パソコンにてCookieを有効にしていた場合、次回に利用する第三者に、個人情報が抜き取られてしまうリスクもあります。
端末の紛失時に他人がSNSや各種サービスを利用できてしまう
次に、携帯やパソコンなどの端末を紛失してしまった際に、すべてのサービスやWebサイトで同様のログイン情報を設定していた場合、他人がすべてのSNSや各種サービスを利用できてしまうこともデメリットです。
当然、クレジットカード情報を保存していれば、第三者などに有料商品を購入されてしまう危険性もあります。
Cookieの危険性はパスワードの設定で回避しよう
先ほど、Cookieのメリット・デメリットを解説しました。特にデメリットの部分が大きいため、Cookieを有効にするのか迷っている方は多いのではないでしょうか。もちろん、どちらを選択するかは個人の判断によって異なるものの、Cookieを有効にしたうえで、デメリットを軽減できる方法は存在します。
それは、それぞれのWebサイトやサービスで異なるパスワードを設定することです。こういった状態であれば、仮に端末を紛失してしまったとしても、Cookieを利用して複数のサービスにログインされる危険性はありません。
Cookieを有効にしたいものの、デメリットを懸念している場合は、上記の異なるパスワードを設定する方法で回避するようにしましょう。
まとめ
本記事では、Cookieについて解説をしました。Cookieとは、Web上での情報を一時的に保存できる仕組みのことです。Cookieにより、再度ログインをしたい際にパスワードを入力する必要がなかったり、最適化された広告が配信されたりするメリットがあります。ただし、同一のパスワードを使用している場合だと、複数のサービスでログインされてしまう危険性やデメリットがあることも理解しておきましょう。
そのため、本記事で解説したCookieを有効にする際は、必ず複数のサービスで異なるパスワードを設定することが重要です。