SMS(ショートメッセージサービス)は、ビジネス、プライベートにおいて日常的に使われているサービスです。しかし、その概要をよく分からずに利用している方も多いのではないでしょうか。SMSは、適切に利用すればビジネスの現場でも非常に役立ちます。
そこで本記事では、SMSの概要と特徴を解説するとともに、SMSが使われる機会の一例を紹介します。また、SNSとの違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
SMS(ショートメッセージサービス)とは
まずは、SMS(ショートメッセージサービス)の概要から解説します。SMSとは、電話番号を知っているユーザーに対して、メッセージを配信できるサービスのことです。
SMSは、特定のキャリア同士のみならず、他のキャリアにも送信できます。加えて、どの端末であってもSMSは初期からインストールされているので、後から追加する必要はありません。
また、端末があればメッセージを送れるという特徴から、海外のユーザーにも送信できることがメリットです。
SMS(ショートメッセージサービス)の特徴
先ほど、SMS(ショートメッセージサービス)の概要を解説しました。ここからは、さらに詳細なSMSの特徴を紹介します。
・ 1通あたりの送信可能文字数
・ 送信時に料金がかかる
・ 開封率が高い
・ 一斉送信が可能
・ 格安SIMでは送信できないケースも
それぞれ順番に見ていきましょう。
1通あたりの送信可能文字数
SMS(ショートメッセージサービス)における1通あたりの送信可能文字数は、どの携帯キャリアを利用していたとしても、上限は670文字です。そのため、電話番号のみで送信できることはメリットではあるものの、長文の送信はできないことがデメリットだと言えます。必然的に、短文のメッセージを送りたい場合に有用でしょう。
送信時に料金がかかる
SMS(ショートメッセージサービス)は、電話回線(電話網)を利用したサービスであるため、送信時に料金がかかります。1文字〜70文字以内であれば3円程度、以降は文字数によって加算されていく仕組みです。ただし、送信料金の上限は33円程度になります。
上記は、複数の送信先に送る文字数の合計ではなく、1人の送信先に対して必要になる料金です。そのため、たとえば50文字のメッセージを2人に送信する場合、料金は6円程度かかります。
開封率が高い
SMS(ショートメッセージサービス)は、開封率が高いことも特徴です。たとえば、複数のリストに対して一括で配信できるメールマガジンは、送信にあたって料金はかかりません。ただし、メールは各社でも用いられている手段であるため、自社の情報が埋もれやすくなるといったデメリットがあります。そのため、ユーザーが興味のある情報を発信しなければ、開封率も必然と低くなるでしょう。
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しかし、SMSは送信料金がかかるものの、開封率が高いため、企業が伝えたいメッセージやサービスを伝えられる可能性も高まります。その結果、SMSの送信料金以上の売上を上げることも可能でしょう。
一斉送信が可能
SMS(ショートメッセージサービス)は、複数のリストに対して一斉送信が可能です。そのため、同様の内容を複数に送信したい場合に、非常に有用だと言えるでしょう。
ただし、SMSで複数のリストに送信する場合は、「SMS送信サービス」を利用する必要があります。加えて、SMS送信サービスを利用する場合、送信できる文字数の上限がなくなるメリットがあります。
一括で配信したい場合は、SMS送信サービスもあわせて利用しましょう。
格安SIM(シム)では送信できないケースも
最後に、一部の格安SIM(シム)では、SMS(ショートメッセージサービス)を送信できないケースもあります。基本的に「音声通話システム」が搭載されているSIMであれば、SMSも送信可能です。
ただし、SMS(ショートメッセージサービス)が付いていない場合の「データ通信SIM」では送信できません。したがって、現状格安SIMを利用している場合は、事前にSMSを利用できるSIMであるかを確認するようにしましょう。
SMS(ショートメッセージサービス)が使われる機会の一例
ここまで、SMS(ショートメッセージサービス)の概要や特徴を解説しました。ここで、SMSが使われる機会の一例を紹介します。
・ 不在着信
・ 本人確認
・ 金融機関からのお知らせ
・ 緊急地震速報
・ キャリアからの連絡
・ 不在通知
たとえば、金融機関からのお知らせであれば、何らかの理由で口座引落ができていない場合に、その旨の連絡がSMSで届くことがあります。また、緊急地震速報や大雨洪水警報など、何らかの危険が迫っている場合にも届きます。
SMS(ショートメッセージサービス)と他のSNSとの違い
先ほど、SMS(ショートメッセージサービス)が使われている機会の一例を解説しました。ここからは、SMSと、他のSNSとの違いを解説します。代表的な例として、LINEとカカオトークに関する例を見ていきましょう。
LINEは双方向のコミュニケーションが可能
SMS(ショートメッセージサービス)は、基本的に一方通行のコミュニケーションになります。先ほど解説した、緊急地震速報や金融機関からのお知らせが代表例です。もちろん、個人間で双方向のやり取りをするケースもあるものの、大半は一方通行になります。
しかし、LINEは双方向のコミュニケーションが目的とされたSNSです。そのため、気軽に友人と連絡を取りたかったり、会社の会議で議事録を取ったりする場合などに使われます。どちらを使えば良いのか迷っている場合は、コミュニケーションの目的を参考にすると良いでしょう。
カカオトークはインターネット上での知人との連絡に
カカオトークは、上述したLINEとは少々異なるSNSです。カカオトークは、インターネット上での知人と連絡を取る際などに使われます。加えて、先ほどのLINEにも共通することですが、カカオトークではビデオ通話も可能です。
SMS(ショートメッセージサービス)は、テキストでのメッセージが中心であるため、それらは大きな違いだと言えるでしょう。
また、LINEとカカオトークの大きな違いは、国別の普及率です。LINEは、日本で広く知られているSNSですが、カカオトークは韓国で広く普及しているSNSになります。
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SMS(ショートメッセージサービス)のビジネス利用シーン
SMS(ショートメッセージサービス)は、個人が日常生活で利用するシーンも存在するものの、ビジネスシーンでより広く利用されています。ここでは、代表的な2つの例を紹介します。
・ 音声ガイダンスとの併用
・ 本人確認をしたい場合
それぞれ順番に見ていきましょう。
音声ガイダンスとの併用
音声ガイダンスとの併用でSMS(ショートメッセージサービス)が利用される機会は多いです。たとえば、商品を販売したいとき、専用のオペレーターと繋がりながらメッセージを送りたい場合などが挙げられます。
また、商品を電話から申し込もうとしているユーザーがいるのに、電話が混み合って繋がらないとき、ユーザーからの申し込みがなくなるという機会損失が生まれる恐れがあります。そのようなときに、SMSで電話が繋がりやすい時間帯を伝えたり、別途Webからの申込みリンクを送ったりすることによって、機会損失を防ぎやすくなることがメリットです。
本人確認をしたい場合
無料のフリーメールアドレスは、比較的なりすましが簡単です。そのため、重要な本人確認を行いたい場合は、メールアドレスでは信用度が低いというデメリットがあります。ただし、電話番号はなりすましや偽装が難しく、本人確認をする際は信用ができると考えられています。そのため、電話網を通してメッセージを送れるSMS(ショートメッセージサービス)は、本人確認をしたい場合にも利用されています。
まとめ
本記事では、SMS(ショートメッセージサービス)について解説をしました。SMSは、日常生活、ビジネスシーンなどで広く利用されています。ユーザーの機会損失を防ぐことができたり、本人確認が行えるなどのメリットもあるため、企業としても導入を検討する価値は十分にあるでしょう。
まずは、SMSでどのような内容を送信するかなどを決めることから始めてみてはいかがでしょうか。