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F2転換とは?BtoBマーケターも学びたい、通販におけるリピーターの重要性

2022.3.2
読了まで約 4

マーケティングとは、一言でいうと「売れる仕組みを作ること」です。通販において、新規ユーザーの2回目のリピートによって収益が大きく左右されます。単発の購入に終わらず、2回目、3回目、4回目とユーザーが購入し続けるための仕組みを作ることが重要となります。

新規ユーザーが2回目のリピートをすることをF2転換と言います。今回はF2転換について、重要視される理由やF2転換率を向上する施策とあわせて紹介します。

F2転換とは

F2転換とは、通販の新規ユーザーが2回目のリピートをすることを言います。FはFrequencyの頭文字で頻度を意味し、数字は購入回数を指します。F1は新規購入で、F2は2回目の購入、3回目の購入はF3、4回目の購入はF4となります。また、購入前の見込みユーザーはF0と表します。
関連記事:ECサイトのカスタマーサポートの影響は?適切なサポートがファン・リピーター獲得の一助に(ネオマーケティング調査)

新規ユーザーのうち2回目のリピートにつながったユーザーの割合をF2転換率と言いますが、リピート促進を目的とした施策の効果や、商品に対するユーザー満足度を測ることができます。F2転換率は下記の指揮で算出されます。

F2転換率(%)= 2回目のリピートをしたユーザー数 ÷ 新規ユーザー数 × 100

例えば、新規ユーザー100のうち2回目購入が60の場合、F2転換率は60%となります。一般的にはF2転換率が最も低く、F3転換、F4転換など3回目購入以降の転換率はF2転換よりも高くなる傾向にあります。

それは新規ユーザーを2回目以降のリピートへつなげることの難易度が高く、2回目のリピートがあれば、それ以降は継続して購入してくれる傾向にあります。

F2転換率以外にも押さえておきたい指標があります。「CPO」と「F2転換CPO」です。CPOはCost Per Orderの略で、注文1件あたりにかかる費用を表す指標で、下記の計算式で算出されます。
関連記事:CPAを正しく知る! CPAを意識したプロモーション手法

CPO(円) = 広告費用(円) ÷ 注文数(件)

また、F2転換CPOはF2転換1件あたりにかかった広告費のことを指し下記の計算式で算出できます。

F2転換CPO(円) = CPO(円) ÷ F2転換率(%)

F2転換CPOを下げるにはF2転換率の向上を狙った方が効果的で、CPOを下げるには受注数を増やしてCV率を改善することなどが必要ですが、後述の通りコストもかかり決して容易なことではありません。
関連記事:スターバックスやリッツ・カールトンが盛況な理由/CXでリピーター獲得のビジネス戦略

F2転換率が重要視される理由

F2転換の難易度の高さ以外にも、F2転換率が重要視される理由には、下記の2つがあります。

①収益化に重要

通販に限らず、新規ユーザーを獲得するには既存ユーザーの5倍のコストがかかると言われています。これを「1:5の法則」と呼びます。新規ユーザーの獲得はコストが高く利益率が低くなってしまうため、既存ユーザーの維持を重要視しなければいけません。

通販においても新規ユーザーの獲得時点では赤字で、リピート購入を前提とした収益設計をしている企業もあります。そうなると、初回購入から2回目のリピートにつなげることがダイレクトに収益化に関わってくるため、F2転換率は経営においても非常に重要な指標となります。

②最適なアプローチが可能

F2転換した既存ユーザーは手元に詳細なユーザー情報があります。そのデータをもとに既存ユーザーに対し、最適なアプローチができるようになります。最適なアプローチを図ることでユーザーの満足度を上げ、さらにリピートを促進することができます。

F2転換率を下げる要因

F2転換がいかに重要であるか認識をしているものの、転換率の改善は決して容易ではありません。そF2転換率を下げてしまっている要因は①広告と商品にギャップがある、②フォローを行っていない、の2つあります。

①広告と商品にギャップがある

広告によって期待値が高くなってしまい、実際に商品を使った時のギャップが大きい場合には2回目購入にはつながりません。要するに実際の商品が持つ実力に対し、広告が誇大広告になっていないか注意する必要があります。

期待値を上げて初回購入したとしても2回目の購入に繋がらなければ、収益を拡大しにくいだけではなく、企業イメージが悪くなりクチコミにも良い影響をもたらしません。

②フォローを行っていない

新規ユーザーが商品を継続して購入しない理由に、購入後のフォロー体制が挙げられます。新規ユーザーの紹介購入後、商品を発送したら何もしないで、適切なフォローをしていないことがあります。

新規ユーザーははじめて利用する商品に期待と不安を抱えながら、購入します。そのあとに企業側から何のフォローもなければ、2回目以降に購入しようと思いません。逆にフォローでユーザーに対し感動的な体験を提供できれば、継続して購入してもらえるでしょう。

F2転換率を上げる施策

F2転換率を下げてしまっている要因をおさえ、F2転換を促進する施策は購入前と購入後にそれぞれ分かれます。

①購入までの体験をより良いものにする

まずは広告自体が誇大広告とならないよう、広告の期待値と商品の持つ実力にギャップが小さくなるように調整していきます。また、ECサイト上でもはじめての購入する際に使い勝手が悪い印象を持たれてしまうと、2回目の購入ではサイトの利用をためらってしまいます。

ユーザーが購入までに体験するプロセスで悪い要素がないか、広告やサイト上に問題がないか定期的に確認をするのがおすすめです。
関連記事:カスタマーサクセスとは? 〜顧客体験の向上によるLTV最大化

②購入後の顧客満足度を上げる

新規ユーザーの購入後は必ずフォローを行います。自社の商品を購入したユーザーが次にリピートを検討する時期を把握し、そこまでに適切なタイミングでアプローチをしていきます。具体的にはステップメールや、DM・はがきの送付を行います。

またフォローする際にはその時々のタイミングでユーザーの心理状態に合わせたコンテンツを用意しておきます。ユーザーに商品が届いたとき、商品を使っているとき、商品が使い終わりに近づいているとき、その時のお客様の接点によって適切なコンテンツは変わります。

コンテンツ自体も化粧品であれば「あなたの肌診断」、健康食品であれば「飲み忘れ防止カレンダー」などが考えられます。ほかにも「他のユーザーの使用方法」や「商品の開発秘話」、「商品の詳細情報」とさまざまなコンテンツを検討することができます。

フォローのタイミングと提供するコンテンツが適切であれば、ユーザーの満足度は上がり、継続して購入する割合は改善可能でしょう。
関連記事:CS(カスタマーサティスファクション)とは?顧客満足度向上のための施策や具体例を解説

まとめ

・F2転換は通販の新規ユーザーが2回目のリピートをすることを指す。その割合はF2転換率と言い、リピート促進を目的とした施策の効果や商品に対するユーザー満足度を測ることが可能
・初回購入から2回目のリピートにつなげることがダイレクトに収益化に関わってくるため、F2転換率は経営においても非常に重要な指標
・F2転換率を下げてしまっている要因は①広告と商品にギャップがある、②フォローを行っていない
・F2転換を促進する施策として、購入前はユーザーが購入までに体験するプロセスで悪い要素がないか、広告やサイト上に問題がないか定期的に確認する。購入後は、適切なタイミングでコンテンツを提供し、ユーザーの満足度は上げていくことが有効

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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