YouTubeを中心に動画広告はBtoC向けの企業で多く実施されていますが、最近ではBtoB製品・サービスにおいても取り入れられるようになりました。動画広告は静止画と比べ圧倒的な情報量を一度に伝えられるところにメリットがあります。
そのため、製品・サービスを問わず動画で訴求ができるのもBtoBとの親和性が高い点です。今回はBtoBにおける動画広告の活用と動画作成のポイントについて紹介します。
関連記事:コロナ禍で注目!マーケティングの成果を上げる動画コンテンツ | MarkeTRUNK
【初心者もわかる!】VSEO(動画SEO)のやり方・手順のまとめ資料
現代のマーケティング活動において、動画コンテンツの活用は欠かせません。 動画の情報量は、テキストデータの5,000倍にもなると言われており、情報伝達の面で非常に優れています。コンテ…
目次
BtoBにおいて動画広告が効果的な理由
BtoBにおいても動画広告の親和性が高い理由としては、①ターゲットへ訴求の強化、②検討企業への購買促進、③他社との差別化の3つがあります。
①ターゲットへ訴求強化
動画は静止画と比較すると、短時間で伝えられる量は圧倒的に増えます。その情報量は静止画のおよそ5,000倍にのぼると言われています。ターゲットへ提供する情報量が多ければ多い分、製品・サービスの理解度が高まり、記憶に残りやすくなります。
②製品・サービスの視覚的訴求
すでに製品・サービスを検討中の企業に対しても、動画広告は有効です。動画は製品・サービスの使用シーンを視覚的に伝えられるので、有形・無形を問わず、ターゲットにより魅力を伝えることができます。特にSaaSなどの無形サービスであれば、アニメーションやCGを使った動画にすることでサービスの視覚化が可能です。
また、現場で使用されるサービスか、オフィスで使用されるサービスかといった使用場所や、現場社員の作業効率を上げるのか、責任者のマネジメントを楽にするのかなどレイヤー別での使用シーンで表現をすることが可能です。
③他社との差別化
動画広告はテキストや画像・テキストをベースにした静止画の広告と比べて、ターゲットに対し強い訴求ができるため、他社と差別化を図ることが可能です。また、ブランディングにおいても、企業の形成したいイメージを視覚的に、そして聴覚的にも伝えられます。
関連記事
・BtoBとは?BtoBマーケティングの特徴、BtoCとの違いをわかりやすく解説
・エイチームの動画広告戦略〜成功確率と再現性向上のための取り組み|エイチーム連載第2回
BtoB動画広告のメディアと種類
動画広告の配信先は、検索エンジン、動画配信サイト、SNSが挙げられますが、BtoBにおいてはターゲティング精度の高いメディアを選ぶことが重要です。各メディアの特性や利用者層を十分に理解した上で、製品・サービスに適したターゲティングが可能なメディアを探します。
BtoB動画広告に適したメディアは、YouTube、Facebook、Instagram、LinkedInの4つです。
①YouTube
YouTubeは日本で6,500万人以上のユーザー数を誇る動画共有プラットフォーム化です。YouTube広告は、Googleが保有するデータを用いて、ユーザーの年齢・性別・地域、行動傾向、興味・関心などでターゲティング可能です。
YouTube上の動画再生前後や再生中に配信されるインストリーム広告や、YouTubeの動画再生ページや、YouTube検索結果、モバイルアプリのトップに配信されるアウストリーム広告など、YouTube内外でさまざまな種類の動画広告を掲載することができます。
関連記事:YouTubeを効果的に使って幅広くユーザーにアプローチする方法
②Facebook
FacebookはさまざまなSNSの中でも、世界で最も支持の高いSNSの代表の1つであり、日本のアクティブユーザー層の平均年齢は30代~40代が最も多いです。また、実名登録制であるため、性別・年齢・居住地といったユーザーの正確な属性情報を基にFacebook広告では、精度の高いターゲティングが可能です。
Facebookの動画広告は、タイムライン上に表示されるフィード広告、動画を視聴している際に再生前後や再生途中で流れるインストリーム広告、ストーリーズに表示される広告があります。
関連記事:Facebookの基礎知識と新名称の「Meta」について解説します | MarkeTRUNK
③Twitter
TwitterもFacebookと同様にSNSの代表格であり、10代・20代若年層だけではなく、実は30代~50代の利用も多いとされています。ユーザーの地域や言語・端末・年齢といった属性や、フォローや「いいね」の傾向からユーザーの興味・関心もターゲティングできます。
Twitterの動画広告には、テキストと動画で構成される、タイムラインに表示されるプロもビデオや、24時間にわたり、その日初めてTwitterを開いた人に対してタイムラインの一番上に表示されるファーストビューなどがあります。
関連記事:Twitter広告はターゲッティングが重要/注目すべき広告の種類や活用法
④LinkedIn
LinkedInは米国で人気のビジネスSNSで、ビジネスに特化しており、個人だけではなく企業も利用しやすい仕組みです。個人が就活や転職に利用するほか、企業は採用活動に活用することができます。日本での利用者数は他のSNSと比べると、ユーザー数は多くありません。
LinkedInの広告も、Facebookと同様に登録されているユーザーのビジネス情報によって精度の高いターゲティングが可能です。LinkedInの広告メニューの一つに「動画視聴」があり、動画のシェアを増やす広告を出すことができます。
BtoB動画広告の作成ポイント
BtoB動画広告は静止画と比べターゲットへ伝えられる情報量が多い分、効果を出すために3つのポイントをおさえて作成しましょう。
①目的・ターゲットの明確化
まずは動画広告の目的を明確にします。潜在層に向けて認知を拡大するためのブランディングか、問い合わせや資料請求などのリードを獲得するためのコンバージョンか、動画広告の出稿目的を明確にします。
また、SNSは精度の高いターゲティングが可能であるため、ターゲットを明確にしなければ十分な効果を得ることはできません。製品・サービスを最も伝えたいターゲットを設定します。年齢・性別・地域に加えて、興味・関心を持っていることなど詳細に設定できると良いです。
②製品・サービスの具体的な使用イメージ
動画はSaaSなどの無形のサービスを可視化できる強みを持っています。その強みを生かす上でも、製品・サービスの使用場所やレイヤー別の使用シーンを想定し、使用イメージを具体的にイメージできるように作成します。
また、各部門の責任者が意思決定者に対し、稟議を通すためのプレゼンを行う場を想定し、動画のみで魅力を訴求できるように作成することも重要なポイントです。
③CTAの設置
リード獲得のための資料請求・問い合わせはもちろん、認知向上のブランディング広告でもCTAの設置を必ず行いましょう。Web検索を促すキーワードの表示や、資料請求・問い合わせのリンクの貼付など、広告を見たターゲットに望むアクションを動画内に設置します。
まとめ
・BtoBにおいても動画広告の親和性が高い3つの理由は、①ターゲットへ訴求の強化、②検討企業への購買促進、③他社との差別化
・動画広告の配信先は、検索エンジン、動画配信サイト、SNSが挙げられますが、BtoBにおいてはターゲティング精度の高いメディアを選ぶことが重要
・BtoB動画広告は静止画と比べターゲットへ伝えられる情報量が多い分、効果を出すために3つのポイント①目的・ターゲットの明確化、②製品・サービスの具体的な使用イメージ、③CTAの設置をおさえて作成する