ホワイトペーパーは効率的にリード獲得や顧客育成を行えるマーケティングツールです。コロナ禍で対面の営業活動が一定量制限され、オンライン上でのコミュニケーションが中心であるなかで、ホワイトペーパーが果たす役割はますます重要になっています。
一方で、ホワイトペーパーを作成するにはノウハウやリソースを必要とするため、完成に至る前に頓挫してしまうケースもあります。
今回はホワイトペーパーを効率的に作成できるハックを紹介します。ホワイトペーパーに関しては下記コラムをご覧ください。
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目次
ホワイトペーパーの種類
まずはホワイトペーパーの種類を抑えておきます。ホワイトペーパーには講演レポートと、ノウハウ系資料、導入事例、市場調査の4つがあります。
①講演レポート
過去に開催したセミナーやウェビナーで投影した講演資料や、講演内容をまとめたレポートです。テーマに共感したリードへのアプローチが可能です。
②ノウハウ系資料
ユーザーにとって役立つ情報やノウハウをまとめたガイドブックなどです。ユーザーの抱える課題に対し、解決策となるノウハウを提供するとともに、さらに課題意識を高めることが期待できます。
③導入事例
製品・サービスをすでに導入している企業の事例をまとめた資料です。導入前の課題から導入後の活用イメージをユーザーと同じ立場から伝えることができ、製品・サービスの認知獲得や比較検討の促進といった効果があります。
④市場調査
製品・サービスにまつわる利用実態や対象ユーザーの意識などの調査結果をまとめた資料です。テーマに興味を持ったリードへのアプローチが可能です。また、プレスリリースサイトに掲載することで認知の獲得とサイトへの流入も期待できます。
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ホワイトペーパー作成のハック
効率的にホワイトペーパーを作成する方法を紹介します。ポイントは0ベースで作るのではなく、社内にある既存の資料を工夫してホワイトペーパーに変えていくことです。
①講演レポート
講演内容をまとめるとなると、文字を起こして文章にまとめる手間や、外部のライターに依頼するにもコストがかかります。講演資料であれば、ホワイトペーパーとして編集し直して作成することができます。
講演資料は登壇者が資料に沿って説明する前提で作られているため、ホワイトペーパーに変えていく際には資料のみで伝わるように文字を追加するなど注意しましょう。
②ノウハウ系資料
カスタマーサクセスが顧客向けに製品・サービスの活用ナレッジを共有する目的で作成した既存資料を編集し直して、ホワイトペーパーを作成することができます。
既存資料は自社の製品・サービスの活用を前提としているため、自社以外の製品・サービスでも共通して活用できるナレッジを抽出してまとめるようにします。
③導入事例
導入事例は導入企業への依頼や取材、確認までと制作の手間がかかります。製品・サービスのWebサイトに掲載されている事例コンテンツを事例集としてまとめて、ホワイトペーパーにすることができます。
また、企業名を匿名にした企業名なしの導入事例を作成することで手間を減らすことができます。該当企業の業種・業態、従業員規模数、業務内容紹と、企業の抱えていた課題、製品・サービスを導入してどのように課題を解決したのか、また導入によって得られた効果など記載します。
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④市場調査
マーケットリサーチやユーザー調査などで行ったネットリサーチの結果をユーザー向けにまとめて、ホワイトペーパーを作成します。
調査結果は公開して問題ないものを抽出し、結果に対するコメントを記載します。上述のようにプレスリリースもあわせて行うと、露出が増えWebサイトへの流入も期待できます。
ホワイトペーパーで効果を出すハック
必要最低限な手間で効率的にホワイトペーパーを作成したら、そのホワイトペーパーでさらに効果を出していく方法を紹介します。
①CV(ダウンロード)を最大化するタイトル
せっかく作成したホワイトペーパーを多くのユーザーにダウンロードしてもらうためには、タイトルを徹底的に検討しましょう。注意点としては、以下の4つです。
・タイトルがユーザーの興味を引くキャッチな内容に設計できているか
・タイトルがターゲットやホワイトペーパーの内容と一致しているか
・数字やキーワードを使って具体的で分かりやすい表現ができているか
・ホワイトペーパーを読むことのメリットが伝わっているか
②イラストやグラフを使って見やすく
ユーザーにとって分かりやすい、理解しやすいホワイトペーパーは、イラストやグラフを使って見やすくすることが重要です。
なるべく横長のスライド形式にし、文字を使わなくても説明できるものはイラストやグラフを使って、1ページの文字量を減らします。また、文章も、文字のサイズを大きくしたり、強調したい文言を強調(ハイライト)させたり、3~5行を目安に改行するなどして、読みやすくします。
GoogleスライドやCanva(キャンバ)などの無料ツールでイラストやグラフを使って簡単に作成することができます。
③CTAと企業情報で商談獲得へ
製品・サービスの資料請求と比べると、ホワイトペーパーのダウンロードを通じて獲得したリードを商談獲得や案件化へすぐに転換することは難しいです。しかし、ダウンロード直後のリードに対し、興味関心をもう1ステップ高めて次のアクションへ誘導することは可能です。
具体的にはホワイトペーパーをダウンロード後のUXを改善していきます。
ホワイトペーパーの内容に合ったCTAを掲載
どのホワイトペーパーにも同じように製品・サービス紹介、企業情報、Webサイトリンクを掲載するのではなく、ホワイトペーパーの内容にあわせたCTAを変えて掲載します。
CTAの種類として、資料請求、見積り依頼、無料トライアル・デモ申込、無料相談会、セミナー案内など、ターゲットのユーザーの検討段階に合わせたCTAを設定します。
ホワイトペーパーの内容に沿った製品・サービスと企業紹介
ホワイトペーパーの内容に沿って、製品・サービスの紹介や、企業情報の紹介をします。ホワイトペーパーを読んでいるユーザーの心理を推測して、自然な流れで次のアクションに移るような構成にします。
まとめ
・ホワイトペーパーには講演レポートと、ノウハウ系資料、導入事例、市場調査の4つがある
・効率的にホワイトペーパーを作成するポイントは0ベースで作るのではなく、社内にある既存の資料を工夫してホワイトペーパーに変えていく
・作成したホワイトペーパーでさらに効果を出していく方法には、①CV(ダウンロード)を最大化するタイトル、②イラストやグラフを使って見やすくする、③CTAと企業情報で商談獲得するの3つ
・ホワイトペーパーの内容に合ったCTAを掲載したり、製品・サービスと企業紹介をすることでダウンロード直後のリードに対し、興味関心をもう1ステップ高めて次のアクションへ誘導する