Web制作においてJPEGの画像データは欠かせないものです。その一方で、検索エンジンから評価され、かつユーザーにとってストレスのないWebサイトを構築するためには、できるだけ画像データの容量を小さくし、表示スピードを上げることが求められます。
そこで本記事では、JPEGの圧縮や変換方法、便利な無料ツールについて解説します。また、知っておきたいJPEGとJPG、PNGなどとの違いについてもあわせて解説していきます。
目次
JPEGとは
JPEG(ジェーペグ/ジェイペグ)とは、「Joint Photographic Experts Group」の略称で、画像ファイルにおけるデータ圧縮形式の一つです。分かりやすく言えば、写真や絵画などの静止画像を、一見した限りでは違いが分からない程度に画質(品質)を落とし、「ファイルサイズを小さくしたもの」になります。グラデーションや色数が多い画像を保存する際に使用される圧縮形式で、拡張子※は「.jpeg」もしくは「.jpg」です。
画像をJPEG形式に変換し保存すれば、フルカラーの1,677万色を表現しつつ、ファイルの容量を小さくすることができます。
※拡張子とは、そのファイルがどのような種類のものかを見分けるための文字列です。ファイル名の末尾に付き、Wordファイルでは「.doc」、メモ帳のテキストファイルでは「.txt」と、ピリオドの後ろに表示されます。
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JPEG形式の特徴
JPEGは用途に合わせて圧縮率を変えることができますが、「非可逆圧縮」という画像形式のため、保存のタイミングには注意が必要です。一度低画質で保存したものは、画質を元に戻したりそれ以上高画質にしたりすることができません。
JPEGで画質(品質)を落としたくないときは、編集が完了した時点で保存するか、上書き保存を行わず、別ファイルとして名前を付けて保存し、元画像を残しておくとよいでしょう。
JPEGは保存する度にデータが間引きされて劣化してしまうため、1回保存したものと数回保存したものを比較すると、かなりの違いが生じます。圧縮を繰り返すなどの編集を行った場合は、色むらや色あせ、ぼやけが出ることを理解しておきましょう。
JPEGの歴史
JPEGは、国際標準化機構(ISO)、国際電気標準会議(IEC)、国際電気通信連合(ITU) の合同グループ「Joint Photographic Experts Group」が規格した形式です。JPEG の前には既にBMP・GIFが規格されていましたが、それぞれに短所があったため、それらを補うべくJPEGが規格されました。
通信速度がまだまだ遅い時代の規格ではありましたが、JPEGの圧縮方式や転送面における汎用性から、JPEGは多くの人に使われることになりました。
JPEGが誕生した背景
日本でインターネットが普及し始めた1995年、いわゆる「インターネット元年」に、写真のような大容量かつ高画質な画像データを、「容量だけ落とすことはできないか」という目的からJPEGは開発されました。
当時、JPEGが開発されるまではBMPとGIFが主な画像データ形式でした。しかし、「BMPは画質が良いものの容量が大き過ぎる」「GIFは容量が小さくて軽いものの色数が少な過ぎる」という問題がありました。
1995年頃のインターネット回線は、ダイヤルアップ接続に加え従量課金が主流だったこともあり、通信速度に技術的な限界がありました。そういった背景もあり、BMPのような容量が大きいファイルをオンラインで送受信することは難しかったのです。そこで、非可逆圧縮をしてデータを一部欠落させることにより、大幅なデータ削減が見込めるJPEGが開発されました。
当時のダイヤルアップ接続では、転送量や転送速度の観点から、CGイラストなどは依然としてGIFの優位性が高かったのですが、米UnisysによるGIFの特許問題により、GIF形式は自由に使用できなくなりました。そういった背景により、GIFの代替えとしてもJPEGが広く利用されるようになったのです。
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1994年に規格書が提出される
上項目「JPEGの歴史」でも解説したように、JPEGの画像形式は、「国際標準化機構(ISO)」「国際電気標準会議(IEC)」「国際電気通信連合(ITU)」の3組織の合同グループ「Joint Photographic Experts Group(JPEG)」によって規格されました。
1994年に日本工業規格(JIS)に規格書が提出され、翌1995年に「規格番号:JIS X 4301」として国内で規格化されました。
参考
・連続階調静止画像のデジタル圧縮及び符号処理-第1部 要件及び指針
・公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会 電子化文書の画像圧縮ガイドライン
JPEGの主な用途
JPEGの主な用途としては以下が挙げられます。
● 写真を表示する
● Webパブリッシング
写真を表示する
JPEGは扱える色数が1,677万色(24bitフルカラー)と非常に多く、グラデーションなど色の移り変わりも綺麗に表現できます。扱える色数が多いにもかかわらずデータ容量を非常に少なくでき、写真をオンラインで公開するときになどに適しています。
例えば、写真撮影時には非圧縮で大量のデータを保持するRAW形式で撮影し、オンラインでの写真公開時にはJPEGに圧縮してから公開する、という活用方法などがあります。
Webパブリッシング
JPEGは高画質でありながらデータ容量を非常に軽くできるため、Webページの読み込み速度を短縮できます。ユーザーがコンテンツにストレスなくアクセスでき、クラウドストレージの容量も圧迫しにくいため、画像コンテンツをダウンロードしてもらいたいときなどに適しています。
JPEGとその他のファイル形式との違い
以下では、JPEGとその他のファイル形式との違いについて解説します。
● JPEGとJPGの違い
● JPEGとPNGの違い
● JPEGとPDFの違い
● JPEGとTIFFの違い
● JPEGとBMPの違い
JPEGとJPGの違い
JPEGとJPGについては、保存する際の拡張子が「.jpeg」「.jpg」のように違いがあるのみで、基本的な機能は変わらず同じものです。JPEGの拡張子になぜ「.jpeg」と「.jpg」の違いがあるのかについては、Microsoftが作成した「OS(Operating System:オペレーティングシステム)」に理由があります。
Microsoftが元々主流としていた「MS-DOS(エムエスドス)」というOSは、Windowsが台頭するまで、一般的なパソコンの基本ソフトとして使われていました。MS-DOS時代の拡張子は3文字以内と規定されていたため、JPEGは「.jpg」になっていたのです。その後、Windowsが中心となってからは文字数制限がなくなり、「.jpeg」が使われるようになりました。
現在は「.jpeg」と「.jpg」の表記が混在していますが、比較的「.jpg」がより一般的に使われている表記と言えます。ただし「.jpeg」と「.jpg」に技術的な違いはないので、どちらを使用しても問題はないことを覚えておきましょう。
JPEGとPNGの違い
PNG(ピング/ピン)とは「Portable Network Graphics」の略称で、JPEGのようなデータ圧縮形式の一つです。拡張子は「.png」で、イラストやグラフなどの図、ロゴなど、シンプルな画像の保存によく使用されます。
PNGは元々、GIF(ジフ)というデータ形式に特許問題が発生したため、その代替として開発された比較的新しいファイル形式です。GIFは、ファイルサイズが小さく軽いことが特徴ですが、扱える色数が256色と少なく、色を繊細に表現できないという課題があります。
それに対し新たに開発されたPNGは、GIFと同じように256色の形式と、それより容量は大きくなるものの1,677万色を表現できる形式の2種類に対応しており、はっきりとした線画やグラフィックも美しく映し出すことができます。
JPEGにはない機能として「透過」にも対応しているため、透明度を半透明から完全な透明まで、自由に設定できることもポイントです。さらに、「可逆圧縮」のため、データを圧縮しても劣化せず、圧縮した後も画像を元の状態に戻すことができます。つまり、保存を何度繰り返し行っても、画質(品質)は落ちないのです。
例えば、Windowsのスクリーンショットは、自動的にPNG形式で保存されます。これは、JPEGと比べてPNGの方が文字などの線や色の境界などもはっきりと保存できるからです。
ただし、PNGはJPEGの圧縮形式に比べて、ファイルサイズが大きくなることがあります。Webサイトで使用する場合、画像ファイルが重たいとサーバーへの負担が大きくなり、Webページの表示速度にも影響が出るため注意が必要です。
PNGは透過が必要な画像や線画、ロゴ、イラストなどに、JPEGはWebサイトに掲載する画像にというように、JPEGとPNGの違いを理解し、用途に合わせて圧縮形式を変えることが大切です。
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JPEGとPDFの違い
前述のとおり、JPEGは主に写真などの画像の保存に適しています。本来であれば大容量での保存となるはずの画像データを、圧縮して小さい容量で保存することができます。
一方PDFは、文章データの保存に適しています。データ圧縮サイズは変更できるものの、容量はJPEGに比べて大幅には小さくなりません。
PDFで文章データを保存した場合、JPEGで保存したときに比べて、PDFは印字する際に文字が鮮明に映し出されます。このような特性から、請求書や領収書、ビジネス文書など、あらゆる文章データの保存にPDFが利用されています。
また、、JPEGは非可逆圧縮のため保存するたびに画質が劣化していきますが、PDFは保存を繰り返しても画質は落ちません。JPEGだと数回保存するだけで文字が読み取れなくなることもあるので、そういった事態を避けるためにも文章データにはPDFが推奨されています。
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JPEGとTIFFの違い
JPEGとTIFFはともに画像データの保存に適していますが、TIFFはファイル容量が非常に大きくなります。TIFFは可逆圧縮のため保存しても画像データは損なわれず、画像に含まれるデータ内容をすべてそのまま保存します。
JPEGで保存すれば数メガバイトの保存容量でも、TIFFで保存すると数百メガバイト、場合によってはギガバイトに達してしまうこともあります。そのためWebでの利用には適しておらず、写真家などが画像を綺麗なまま保存しておく際によく利用されます。
JPEGとBMPの違い
BMPは最も古い画像形式で、1986年にMicrosoft社とAldus社によって開発されました。Aldus社はのちに合併され、現Adobe(アドビ)社となっています。
BMPは保存する際に圧縮されず、保存可能なデータは極力そのまま保持されます。そのためJPEGよりも画像データは大きくなりがちです。
そもそもBMPは、多くの情報を可能な限り保持する目的で設計された形式です。したがって、BMPのデータサイズを圧縮したい場合は手動で作業を行う必要があります。圧縮した画像を元に戻したい場合は圧縮を解除することで元に戻せますが、処理には非常に時間がかかります。
JPEGのメリット・デメリット
標準的な画像圧縮形式としての地位を確立したJPEGですが、メリットだけでなくデメリットもあります。ここからは、JPEGのメリットとデメリットについて解説します。
● JPEGのメリット
● JPEGのデメリット
JPEGのメリット
JPEGのメリットとしては以下が挙げられます。
● 高画質
● 高圧縮率
● プログレッシブ形式対応
● 汎用性が高い
高画質
JPEGは1,677万色(24bitフルカラー)をサポートしているため、非常に高画質です。風景写真なども、自然なグラデーションや色味を保ちつつ再現できます。また、撮影時にホワイトバランスと彩度が設定されるので、撮影後に画像編集ソフトに読み込んで加工する際にも便利です。
高圧縮率
JPEGは不可逆圧縮という不便さはあるものの、画質を保持しながら非常に高い圧縮率で圧縮できます。その圧縮率は、GIFなどの可逆圧縮に比べて桁違いです。
また、JPEGは圧縮率を指定することもできます。圧縮率を高くするほどにデータ容量は小さくなりますが、画像は荒くなっていきます。ある程度の画質を保ちつつ容量を減らしたい場合は、圧縮率を適切に設定する必要があります。
プログレッシブ形式対応
JPEGはプログレッシブという拡張仕様に対応しています。「プログレッシブJPEG」と呼ばれることもあります。
オンラインでJPEG画像を表示させる場合、通常はベースラインという表示方法で、画像の上端から順に読み込まれて描画されていきます。しかし、この表示方法では画像が重たい場合、画像全体を表示させるまでに時間がかかってしまいます。
一方、プログレッシブJPEG形式で保存された画像は、読み込みが始まった段階では画像全体が荒く表示され、読み込みが進むにつれて徐々に鮮明に表示されるようになります。GIFで言うインターレースのような仕組みで、断片的にデータを伝送することにより、低速回線でも重たい画像の全体像を素早く映すことができます。
汎用性が高い
JPEG形式の画像は汎用性が高く、ほとんどのブラウザで使用できます。また、ソフトウェアやアプリケーションに読み込ませて編集したい場合も、ほとんどの場合問題なく作業できます。スマートフォンやデジタルカメラ、スキャナーなどのハードウェアを選ばずに扱えるのも大きなメリットの一つです。
JPEGのデメリット
JPEGのデメリットとしては以下が挙げられます。
● 圧縮する度に画質が劣化
● 劣化した画質は復元不可
● 背景透過には対応していない
圧縮する度に画質が劣化
JPEGは画像を圧縮する度に、画質が劣化していきます。数回の圧縮では見た目には変化がわからない場合もありますが、肉眼では識別できない色などは高度な技術により抜かれています。
また、圧縮を繰り返した場合、ホワイトバランスの調整幅が狭くなるなどの現象が起こり、白飛びや黒潰れなども顕著に表れるようになってきます。
劣化した画質は復元不可
繰り返し圧縮し、劣化させてしまったJPEG画像は圧縮前の画質に戻すことができません。これを不可逆圧縮と言います。肉眼ではわかりにくい部分のデータを欠落させて保存するため、復元ができないのです。一方、可逆圧縮はデータを計算することでファイルサイズを小さくするので、圧縮後も元に戻すことができます。
背景透過には対応していない
JPEGはPNGなどとは異なり、背景透過ができません。そのため、背景色を透明にしたPNG形式の画像をJPEG形式の画像に変換すると、背景色は白塗りになります。
こういった特性から、JPEGは複数の画像を重ねたり合成したりして、一枚の画像に仕上げるような作業には適していません。このような作業を行う場合は、PNGなどのデータで用意しておく必要があります。
JPEGの圧縮方法
「BMP(ビットマップ)」と呼ばれる圧縮していない画像ファイルは、画質自体は綺麗ですが、サイズがかなり大きくなります。
重たい画像をWebサイトなどで使用したりメールに添付したりする際は、JPEG形式で圧縮し、ファイル容量を小さくすることが大切です。ここからは、その圧縮の仕組みについて見ていきましょう。
● JPEG圧縮の仕組み
● 無料ツールでJPEGを圧縮する方法
JPEG圧縮の仕組み
JPEGの圧縮には、一つの画像を成分(パターン)分けして、それぞれに数値を当てはめる「離散コサイン変換(DCT)」という手法が用いられています。
具体的には、元画像を8×8個のブロックに分け、DCT演算でデータを量子化(変換)し、高周波成分と低周波成分に分解します。そして、高周波成分の情報は取り込まず、低周波成分の必要な情報をブロッグごとに間引きして取り出します。しかし、人間の目にはほとんど違いが分からないため、画質(品質)を保ちながらデータを減らすことができるのです。
JPEGを圧縮したい場合は、Windowsであれば「ペイント」でファイルを開き、「サイズ変更」した後、「名前を付けて保存」をクリックすると圧縮が完了します。保存するファイルの種類は、JPEG(「.jpeg」「.jpg」)にするとよいでしょう。大きさやサイズは画像の上を右クリックし「プロパティ」で確認できます。
大量の画像を一度に圧縮したいときは、JPEGやPNGのファイルをドラッグ&ドロップするだけで圧縮できる「TinyPNG」や「Compress JPEG」、Google製の「Squoosh」など、外部のツールを活用すると便利です。
無料ツールでJPEGを圧縮する方法
ここからは、前項で挙げた無料ツールをご紹介します。
● TinyPNG
● Compress JPEG
● Squoosh
TinyPNG
TinyPNGは、無料で画像を圧縮できるツールです。JPEGをはじめ、「PNG」「WebP」などにも対応しています。
WordPressプラグインもあり、WordPressに組み込んで利用するとすべての画像が自動的に圧縮されます。2014年にインテリジェント圧縮が追加されていますので、くっきりとした画質を保ちつつ圧縮できるようになっています。
使用方法(JPEGの圧縮方法)
JPEGの圧縮方法は非常に簡単で、圧縮したいファイルをサイト内の指定の場所にドラッグアンドドロップするだけで圧縮されます。
その後「Dropboxに保存」と「すべてダウンロード」という2つのボタンが表示されますので、どちらか選択してダウンロードします。
Compress JPEG
Compress JPEGは、20個ものファイルを同時に圧縮できる無料ツールです。JPEGの他、「PNG」「GIF」「PDF」などにも対応しています。
特徴的な機能として挙げられるのは、JPEG圧縮のクオリティを自分で調整できる点です。マニュアルモードに切り替えれば、1から100の間で画質のクオリティを調整できます。また、アップロードされたデータはすべて1時間後自動的に削除されますので、プライバシーの面においても安心です。
使用方法(JPEGの圧縮方法)
1. 圧縮したいファイルの拡張子を確認し、「JPEG」「PNG」「GIF」「PDF」より選択します
2. 指定の場所へドラッグアンドドロップすると自動的にアップロードされ、サムネイルが表示されます
3. 圧縮されたデータをそのままダウンロードする場合は、「全てダウンロード」をクリックします
4. 画像のクオリティを調整したい場合は、表示されているサムネイルをダブルクリックします
5. すぐ下に画質クオリティの調整画面が表示されますので、調整後に「全てダウンロード」をクリックします
Squoosh
Squooshは、無料であるにも関わらず非常に高機能な圧縮ツールとなっています。アップロードされた画像のサイズ変更や色数調整、画質の劣化を軽減するディザリングなどの機能も搭載されています。
また、画質クオリティを調整したい場合は変更できるようになっています。そのほか、画質の回転やスムージングといった機能も備わっています。
使用方法(JPEGの圧縮方法)
使用方法は非常に簡単で、指定の場所へファイルをドラッグアンドドロップするだけで編集画面に切り替わります。編集画面では「サイズ変更」「色数調整」「ディザリング」および「画質クオリティ」などがそれぞれ調整できますので、それらを調整してからダウンロードボタンをクリックします。
JPEGやPNGの変換方法
画像の拡張子は、Windowsのデフォルト機能や外部ツールで簡単に変換できます。JPEGをPDFに変換したり、PDFをJPEGに変換したりする方法を以下で確認してみましょう。
● JPEGやPNGをPDFに変換
● 無料ツールでJPEGやPNGをPDFに変換する方法
● PDFをJPEGやPNGに変換
● 無料ツールでPDFをJPEGやPNGに変換する方法
JPEGやPNGをPDFに変換
WindowsでJPEGやPNGをPDFに変換する場合は、JPEGやPNGなどのファイルの上で「右クリック」し、「印刷」から画像の印刷という画面を表示します。
左上に表示される「プリンター」から「Microsoft Print to PDF」を選択し、画面右下の「オプション」をクリックして、「印刷の設定」画面を表示します。「プリンターのプロパティ」で「印刷の向き」を決定したら「印刷」をクリックします。
そうすると保存画面に切り替わるので、そこから「ファイルの種類」が「PDFドキュメント」になっていることを確認し「保存」しましょう。
JPEGをPDFに変換する外部ツールとしては、「LightPDF」や「Soda PDF」が有名です。
無料ツールでJPEGやPNGをPDFに変換する方法
ここからは、前項で挙げた無料ツールの特徴や使い方をご紹介します。
● LightPDF
● Soda PDF
LightPDF
LightPDFは、非常に多くの機能が搭載された無料変換ツールです。JPEGやPNGをPDFに変換できるほか、その逆の変換も可能です。
また「ExcelやWordからPDF」「PPTからPDF」など、幅広い変換作業ができます。さらに、PDFそのものを編集したり、分割や結合および圧縮したりすることもできます。
使用方法(JPEGやPNGをPDFに変換する方法)
1. ホーム画面より作業目的の項目をクリックします
2. 表示された画面で、変換したいファイルを指定の場所へドラッグアンドドロップするか、「ファイルを選択」をクリックしてアップロードします
3. 変換設定より「ページの向き」「ページサイズ」「余白」などを設定します
4. 「変換」ボタンをクリックして変換します
Soda PDF
Soda PDFは、JPEGやPNGをPDFに変換できるだけでなく、PDFをほかの拡張子のファイルにも変換できる無料ツールです。
特徴的とも言える機能が、HTMLをPDFに、またその逆の変換ができる機能です。この機能を使えば、Webサイトのキャプチャのような画像をPDFデータとして保存できます。そのほかにもさまざまな拡張子のファイルをPDFに変換できます。
使用方法(JPEGやPNGをPDFに変換する方法)
1. 変換したいファイルを、Webページの指定の場所へドラッグアンドドロップします
2. 自動で変換されるので、あとは表示された画面で「ファイルをダウンロード」をクリックします
PDFをJPEGやPNGに変換
JPEGをPDFに変換するのとは反対に、PDFからJPEGへも簡単に変換することができます。Webサイト上で変換できるインストール不要の「iLovePDF」や「Smallpdf」、また「Adobe Acrobat」などの変換ソフトも便利に使えるツールです。
関連記事:GIMP(ギンプ)の使い方は?無料で使える画像編集ソフトの機能を解説
無料ツールでPDFをJPEGやPNGに変換する方法
前項で挙げたツールの特徴や使い方をご紹介します。
● iLovePDF
● Smallpdf
● Adobe Acrobat(有料)
iLovePDF
iLovePDFは、PDFをJPEGやPNGに変換できるほか、PDFの結合や分割、圧縮なども行えます。またPDFからWord、Excelへ、PowerPointからPDFへ、など多くの拡張子へ変換ができます。
使用方法(PDFをJPEGやPNGに変換する方法)
1. ホーム画面より目的の作業項目を選択します
2. 表示された画面より指定の場所へ変換したいファイルをドラッグアンドドロップするか、「PDFファイルを選択」をクリックし、ファイルをアップロードします
3. 画質を選択してから「変換」ボタンをクリックします
Smallpdf
Smallpdfは、PDFからWordやExcel、PowerPointなどさまざまな拡張子へ変換できるだけでなく、PDFへページ番号を付与したり、PDFを保護やロックしたりできる機能なども備えています。またPDFスキャナー機能もあり、スマホなどでスキャンした画像からPDFを作成できます。
使用方法(PDFをJPEGやPNGに変換する方法)
1. ホーム画面より目的の作業項目を選択します
2. 表示された画面より指定の場所へ変換したいファイルをドラッグアンドドロップするか、「ファイルを選択」をクリックし、ファイルをアップロードします
3. 自動的に変換されるので、変換終了後「ダウンロード」ボタンをクリックしてダウンロードします
Adobe Acrobat(有料)
Adobe Acrobatは、有料で利用できるPDF変換ツールです(一部無料で利用できます)。大手企業が提供するツールだけあり、ほぼ全ての拡張子に対応しています。
またPDFの結合や分割、圧縮といった機能のほか、ページの削除や並べ替え、トリミングなど編集作業に必要な機能はほぼすべて揃っています。
使用方法(PDFをJPEGやPNGに変換する方法)
1. 機能紹介ページより目的の作業項目を選択します
2. 表示された画面より指定の場所へ変換したいファイルをドラッグアンドドロップするか、「ファイルを選択」をクリックしファイルをアップロードします
3. 「変換」ボタンをクリックし変換します
4. 変換が完了すると「ダウンロード」ボタンが表示されるのでダウンロードします
まとめ
JPEGは画像ファイル圧縮形式の一つで、デジカメなどで撮影した色数の多い写真やグラデーション画像などの保存に適しています。拡張子には「.jpeg」と「.jpg」がありますが、両者に違いはありません。
画像容量を抑えられることが特徴で、Webサイトに掲載する画像はJPEG形式に変換することで表示スピードを早くすることができます。しかし、非可逆圧縮のため、保存する度に画質(品質)が劣化することは理解しておきましょう。
一方、PNGは可逆圧縮のため、圧縮しても劣化しません。グラデーションが少なく、輪郭や境界線がはっきりしている画像や透明色が必要な画像にはPNGが適しています。
画像の保存形式はさまざまですが、それらの違いや特徴をしっかりと理解し、適切に画像を扱えるようになりましょう。
関連記事:Webp(ウェッピー)とは?メリットや他の画像形式との違い、変換方法を解説
よくあるご質問
JPEGを圧縮するときに気を付けることは?
JPEGを圧縮したい場合、大きく2つの方法があります。一つは、JPEGファイルの圧縮率を変更する方法であり、もう一つは、JPEGファイルをZIPやLZHといったファイル圧縮技術によって圧縮する方法です。
一つめの方法では、画像のデータサイズを大幅に下げることができます。しかし、一度圧縮したJPEGを圧縮前の画質に戻すことはできません。そのため、圧縮の際には圧縮率を用途に合わせて調整し、ファイル容量と画質を見ながらベストな圧縮率を決めましょう。
もう一つの方法は、ZIPやLZHといったファイル圧縮技術によって圧縮するものです。この場合は、圧縮後のファイルを解凍すれば元のデータに復元することができます。ただし、JPEGをZIPファイルにしたとしても、データサイズがあまり小さくならないこともありますので、その点は留意しましょう。
JPEGを圧縮するおすすめツールは?
有料ツールでおすすめなのは、Adobe Photoshopです。デザインのプロが使用しているツールで、画質の劣化を抑えながら簡単に圧縮できます。
無料で使えるJPEG圧縮ツールとしておすすめなのは、TinyPNGです。Webサイトを開き、ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、1枚当たり5MBまでの画像を、同時に20枚まで圧縮できます。有料プランも用意されており、そのプランでは20枚の制限がなくなるので、一度に多くの画像を圧縮したい場合には有料プランも検討しましょう。
JPEGの圧縮率って何?
JPEGの圧縮率とは、JPEG画像を圧縮するときの度合いです。圧縮率が高いほどファイル容量は小さくなります。圧縮率はどんどん上げることができますが、上げれば上げるほど画質は下がっていきます。輪郭がぼやけたり、ノイズが入ったりするのが肉眼で見て分かるレベルになります。
圧縮率はむやみに上げるのではなく、画質とのバランスを見ながら適切に設定しましょう。