ユーザーがどのような情報を求めているのかを知ることは、マーケティングにおいて非常に重要です。それらのユーザーが求めていることを調査できるツールとして、Googleトレンドが挙げられます。Goolgeトレンドとは、Googleにおける検索の動向をチェックできるツールのことで、適切に活用することで的確にユーザーニーズを把握できます。そこで本記事では、Googleトレンドの機能や使い方、具体的な活用方法やGoogleキーワードプランナーとの違いについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
Googleトレンドとは?
Googleトレンドとは、Google社が提供しているキーワードの検索回数の推移が分かるツールのことです。アカウントを登録せずに無料で利用でき、参照データはリアルタイムであるため、最新の検索動向が分かることが特徴です。過去1時間を始め、最大過去5年間、または2004年から現在までといった、幅広い期間におけるキーワードの検索推移を閲覧することが可能です。
メールアドレスを登録し、急上昇ワードやチェックしたいキーワード・トピックを指定することで、それらの動向などを、メールで知らせてくれます。このように、Googleトレンドは市場の需要を調べるのに非常に便利なツールです。
Googleトレンドの使い方
Googleトレンドには2021年9月現在で、大きく分けて4つの機能があります。
● 急上昇キーワード
● 調査する
● Years in Search:検索で振り返る
● 登録
ここでは、上記4つの機能の特徴と使い方についてご紹介します。
急上昇キーワード
急上昇キーワードは、毎日の検索トレンドとリアルタイムの検索トレンドを、それぞれ国別で指定して見られる機能です。
毎日の検索トレンドは日ごとの急上昇ワードと、その関連記事を確認できます。もう一方のリアルタイムの検索トレンドは、現在から24時間以内に、検索数が急に増加したキーワードの推移を確認できます。
使い方としては下記の通りです。
ホーム画面で左上メニューアイコンをクリックし、「急上昇ワード」を選択します。
「毎日の検索トレンド」「リアルタイムの検索トレンド」「国別」それぞれ知りたい情報を指定します。
毎日の検索トレンドでは、各キーワードの検索数や関連ニュースを確認できます。リアルタイムの検索トレンドでは、インタレストの動向や関連ニュース、関連キーワードが表示されます。
調査する(調べる)
「調べる」は、キーワードの検索数の推移を確認する機能です。国別の推移を確認できるのみならず、最大5つのキーワードの推移を、同時に折れ線グラフで表示して見比べる機能もあります。使い方としては下記の通りです。
ホーム画面で左上メニューアイコンをクリックし、「調べる」を選択します。
検索窓に調べたいキーワードを入力します。
表示された折れ線グラフは、入力したキーワードが含まれた検索数の推移です。別のキーワードと比較したい場合は、「+比較」の部分にキーワードを追加しましょう。ただし、キーワードを追加する際は注意が必要です。ここでの折れ線グラフは、最高値を100とした検索総数の相対値をグラフにしたものです。したがって、検索ボリュームとは異なるので間違えないようにしましょう。
検索窓の下にある4つのプルダウンメニューからは、対象国、期間、カテゴリ、検索方法を選択できます。ページ下部では国別のインタレスト、関連トピック、関連キーワードを確認できます。
Years in Search:検索で振り返る
年別の検索キーワードのランキングを確認できます。Years in Searchは急上昇ワードとは異なり、1年という長期的な目線で指定した年の、前年より多く検索されたキーワードを確認できるツールです。
ホーム画面で左上メニューアイコンをクリックし、「Years in Search:検索で振り返る」を選択します。
右上バーで確認したい年代を選びます。
青文字部分では調べたい国を選べます。
気になるキーワードをクリックすることで、上記の「調査する(調べる)」と同様に、動向のグラフや地域、関連トピックと関連キーワードを確認できます。
登録
「登録」は気になるキーワードを登録することで、メールで最新情報などを通知してくれる機能です。関心のあるキーワードを登録しておくことで、そのキーワードの情報を都度自分からチェックする必要が無くなります。使い方は下記の通りです。
ホーム画面で左上メニューアイコンをクリックし、「登録」を選択します。
右下の「+」をクリックします。既に登録したキーワードなどがある場合は、この画面に表示されます。
※ログインをしていない場合はログインが必要です。登録にはGoogleアカウントが必要なので、Googleアカウントを持っていない方は作成しましょう。
あるキーワードに関する情報を入手したい場合は、「トピック」を追加した上でキーワードを入力します。急上昇ワードの最新情報を入手したい場合は、「急上昇ワード」を選択しましょう。それぞれ地域や頻度を指定できるので、好きな地域や頻度を選択してください。
GoogleトレンドとGoogleキーワードプランナーの違い
Googleトレンドと似たツールに、Googleキーワードプランナーがあります。Googleトレンドは上述したように何も登録せずとも、無料で使えます。一方で、GoogleキーワードプランナーはGoogle広告から出ているツールであるため、アカウント登録が必要です。ここでは、それぞれのツールの大きな4つの違いについて解説します。
関連記事:キーワードプランナーとは。活用方法を徹底解説します
競合性
同じキーワードで広告を出稿しているライバルの強さを確認できます。競合の強さは「弱・中・強」の三段階で表示されます。あくまで広告における競合性ですが、この競合性はSEOにおいても同様であることが多いので、コンテンツ作成にも活用しましょう。
月間検索ボリューム
Googleトレンドでは、検索数を相対値での確認しかできません。一方で、Googleキーワードプランナーは正確な月間の検索数を確認できます。ただし、Googleキーワードプランナーでは、広告出稿をしなければ「100~1000」といった、検索数が大まかな数字でしか表示されません。正確な数を知りたい場合は、少額でも広告出稿を行いましょう。
CPC(Google広告の単価)
Google広告を出したときの、CPC(クリック単価)の基準値を確認できます。広告予算を検討するときや、決まった広告予算内で広告を出稿するときに参考にすると良いでしょう。
関連記事:Google広告の予算管理~抑えるべき9つのポイントとは
関連記事:Google広告の自動入札機能とは?メリットや注意したいポイント
関連キーワード
調べるキーワードに関連性の高いキーワードを確認できます。表示された関連キーワードに関しても、上記の競合性、月間検索ボリューム、CPCを確認できるため、キーワード選定の際は関連キーワードも必ず確認しましょう。
Googleトレンドを有効活用する方法
ここまで、GoogleトレンドとGoogleキーワードプランナーのそれぞれの機能について解説しました。では実際に、Googleトレンドはどのように活用すれば良いのでしょうか。ここからは、Googleトレンドの活用方法を4つご紹介します。
トレンド性の高いキーワードの発見
前述した「急上昇キーワード」から、現在のトレンド性の高いキーワードを発見できます。Googleトレンドで急上昇しているキーワードの対策ページを作成すれば、サイトへの検索流入を大きく増加させられる可能性があります。
なぜならGoogleには、ユーザーが新鮮な情報を求めているであろうキーワードに関連するページは、より新しいページを上位表示させやすいアルゴリズムがあるからです。
指定した期間の検索推移の変化
Googleトレンドは、前述したようにキーワードの検索数の推移を、数ヶ月単位から年単位で比較できることが特徴です。季節性のキーワードのコンテンツを作る場合、1年間のキーワードの推移を見れば、対策を始めるべき時期が分かります。
季節性の高いキーワード以外でも、長期目線での検索数の傾向を見て、対策すべきキーワードを絞り込めます。長期的に減少傾向のキーワードよりも、増加傾向にあるキーワードを狙ってコンテンツを作りましょう。
最大5つのキーワードの検索推移の変化
Googleトレンドでは、5つのキーワードを比較できます。ユーザーの1つの悩みに対して複数の解決策がある場合、この機能は非常に便利です。
例えば冬の寒さを解決する商品について考えてみると、冬の寒さを乗り切るためにエアコンや床暖房、ストーブなど複数の解決策が考えられます。この際、Googleトレンドでは各キーワードの検索数を比較できるため、より検索数が多いキーワードへの対策が可能であり、サイトへの流入を効率良く増やせます。
関連トピックと関連キーワード
キーワードを検索すると、関連トピックと関連キーワードを確認できます。この関連トピックと関連キーワードは、入力したキーワードと一緒に検索されることが多いトピックやキーワードです。
コンテンツを作成するときに、関連トピックや関連キーワードに関する情報を入れることで、よりユーザーニーズを満たしたコンテンツにすることができます。SEO施策にも非常に有用なので都度確認するようにしましょう。
Googleトレンドは新商品の開発・新規事業の立ち上げにも有用
Googleトレンドでは、ユーザーのニーズの動向を端的に調査できます。急上昇キーワードを見れば、リアルタイムでユーザーの関心の高い事柄を確認できます。また、作るものが確定している場合にも、関連トピックや関連キーワードから、ユーザーの隠れたニーズも確認できるでしょう。
常にニーズがありそうなキーワードであっても、Googleトレンドの推移を見ると、一時的な需要に過ぎない可能性もあります。様々な観点でユーザーニーズを知るためにも、Googleトレンドを効率的に活用しましょう。
まとめ:Googleトレンドを使いこなしましょう
本記事では、Googleトレンドの使い方や活用方法について解説しました。Googleトレンドではユーザーの需要を知れるため、WebマーケティングやSEO施策だけでなく、プロダクトの開発にも活用できます。
本記事を参考に、ユーザーの需要を把握した上でSEO施策を行い、マーケティングに落とし込むようにしましょう。