近年、スマートフォンやタブレット端末の普及により、インターネットの利用者は大幅に増加し、日々の生活に必要不可欠となっています。また、ユーザーの生活を豊かにし、ビジネス市場にも大きな影響と効果をもたらしています。インターネットの普及と並行し、画期的サービスの提供で多くのユーザーを獲得してきたGoogleは世界的企業であり、インターネットユーザーであれば一度は耳にしたことがあるでしょう。世界的規模でオンライン市場を網羅するGoogleのサービスには、有料で利用するコンテンツの他、無料で利用できるコンテンツも豊富に取り揃えられています。その中に、無料の「Googleマイビジネス」という店舗集客のための画期的なツールが存在し、多くの企業やマーケターがビジネス拡大へのPRツールとして活用しています。
ここでは、Googleマイビジネとは何かを分かりやすく説明して行きながら、実際の活用方法や活用におけるメリットなどを詳しく紹介します。
目次
Googleマイビジネスとは
はじめに、Googleとは検索エンジンを主軸に、オンライン関連サービスの運営と提供を行うアメリカの大手企業です。検索エンジンの他にも、Google AdSenseといわれるコンテンツ連動型広告配信サービスや、フリーメール(Gmail)など現代のビジネス業界には欠かせないサービスが豊富に取り揃えられています。そのGoogleが提供するサービスのひとつが、「Googleマイビジネス」です。
Googleマイビジネスとは、自社の店舗情報の登録や修正がWeb上で簡単に行え、その登録した情報をオンライン上に無料で表示させることができる画期的なサービスです。
また、Googleマイビジネスには実店舗を所有していないマーケターへのサービスとして「店舗在宅」や「非店舗型サービス」といったコンテンツもあり、安心してGoogleマイビジネスを運用できるサポート体制も備わっています。
Googleマイビジネスの使い方
では、実際にGoogleマイビジネスの運用方法をご紹介いたします。
管理者のビジネス情報の「オーナー確認」を取得する
Googleマイビジネスの各種機能を使用するには、管理者のビジネス情報の「オーナー確認」を完了させなければいけません。「オーナー確認」が未完了の場合、各種機能に大幅な制限がかかってしまい、全ての機能の使用が不可能となります。必ず「オーナー確認」は完了させ各種機能を解放させましょう。
基本的にビジネス情報の「オーナー確認」はハガキによる確認が実施されています。「店舗在宅」や「非店舗型サービス」を運営するマーケターがGoogleマイビジネスの利用する場合に限り、電話やメールといった方法にて「オーナー確認」の承認の選択が可能になることも覚えておきましょう。
Googleマイビジネス管理画面の各種メニュー
Googleマイビジネス登録完了後、総合管理画面を確認できるようになります。この画面内にGoogleマイビジネスの高機能な各種機能メニューが存在します。マーケターは自身のビジネス目標に合わせ、機能メニューを選択し「Googleマイビジネス」の運用を開始できます。メニューに備わっている機能に関しては下記にご紹介いたします。
◦投稿:店舗の最新情報、開催イベントなどの投稿が可能
◦情報:Google検索、またはGoogleマップに掲載する店舗情報の編集が可能
◦インサイト:ユーザーが店舗情報を閲覧した際の数値データの確認が可能
◦クチコミ:ユーザーが投稿したクチコミの確認と返信が可能
◦メッセージ:ユーザーから店舗に寄せられたメッセージの閲覧や回答が可能
◦写真:Googleマイビジネス内で使用する写真の追加や削除が可能
◦商品:掲載される商品画像の追加や管理が可能
◦ウェブサイト:簡易的な店舗ホームページの作成や管理が可能
◦ユーザー:管理者のビジネス情報の追加と削除が可能
上記機能を使用するためには、「オーナー確認」が完了していることが前提となりますので、運用開始には注意しておきましょう。
Googleマイビジネスの活用メリット
無料でサービスを利用できるGoogleマイビジネスは集客方法としても注目を集めています。Googleマイビジネスを活用すると、どの様なメリットがあるのか詳しくご紹介いたします。
関連記事:MEO対策とは?メリット・デメリットから対策方法まで、MEOとは何かを徹底解説
自社の「正確な情報」を管理、運用できる
Googleの代表的なサービスでもある「Googleマップ」には、管理者以外の第三者によって店舗情報を登録できる仕組みがあります。しかし、管理者以外の第三者が店舗情報を管理できてしまうと、正しくない情報が掲載されてしまう可能性が高まるリスクが発生します。
Googleマイビジネスは、第三者が直接的に情報の登録を行うことができないように制御されています。そのため、自身のビジネスを第三者の手が加わらずに管理、運用ができることから、正確なビジネス情報をユーザーへ届けることが可能となります。
感度の高いユーザーと交流ができる
ユーザーのクチコミや質問の観覧が可能なため、自社サービスの良い点・悪い点・サービス要望などを簡単に把握することができます。実店舗においてユーザーのリアルな声を吸収することは難しい問題でもあります。しかしGoogleマイビジネスを活用することにより、短期間で的確に自社サービスの改善が図れます。
店舗の魅力をアピールできる
Googleマイビジネスを活用すると、イベントやキャンペーン情報の配信機能や店舗写真の掲載が可能となり、自社のサービスを最大限にアピールできるようになります。様々な詳細情報の掲載により他社との差別化を図り、ユーザーの興味を引き付けることで店舗への送客に繋がる可能性が高まるでしょう。
集客活動が無料で行える
Googleマイビジネスは無料で利用できるツールです。そのため、費用をかけずにGoogle検索やGoogleマップ上に自社サービスのアピールを行えます。特に、集客活動に費用を割り当てることが難しい企業や、マーケターにとっては役立つツールとして期待できます。
しかし、Googleマイビジネスに登録したからといって、直ぐに認知度の向上や集客力向上に繋がるわけではありません。登録情報の更新や修正を日々行い、写真や情報の鮮度を保つことでGoogleマイビジネスを成長させていく必要があります。
簡易的なホームページの作成が可能
Googleマイビジネス内にある「Google Webサイトビルダー」機能を活用すると、パソコンやスマートフォンでモバイル向けのホームページの作成が可能になります。制作工程もスマートフォンユーザーであれば簡単に作成できる程の手順での運用開始が可能となります。
集客効果の分析が可能
Googleマイビジネスを活用すると、集客効果の分析を行うことができます。分析機能を活用するには、「インサイト機能」を使用します。ユーザーの問い合わせ回数や検索回数、マップに表示された回数など細かな分析数値の確認が無料で行えます。
Googleマイビジネスで集客力を向上させるポイント
Googleマイビジネスは専門的知識が無くても、手軽に集客活動を始めることができるツールです。近年では、多くの企業においてGoogleマイビジネスが活用されているため競合性の高いツールでもあります。その中でも自社の集客力を向上させるポイントを詳しくご紹介いたします。
使用可能なコンテンツを充実させる
集客力を向上させるための代表的なポイントとして、Googleマイビジネス内で使用できるコンテンツを充実させることが挙げられます。ユーザーへのアプローチに使用できるコンテンツは様々ありますが、店舗紹介だけではなく、住所・営業時間・電話番号など企業を探すユーザーにとって優位になる正式な情報の記載が必要です。基本情報をしっかりと記載することでユーザーとの接点は増え、ビジネスへの集客増加が見込めます。
コンテンツ内の情報は定期的に更新する
集客力を向上させるには、コンテンツ内の登録情報を定期的に更新する必要があります。多くのユーザーは正確な最新情報を求める傾向があります。登録情報の更新がされていない場合は、ユーザーの反応は薄れてしまいビジネスから離脱の可能性が高まります。
また、定期的な更新はGoogleからの評価が高まり、検索の際に上位表示されやすくなるという利点もあります。潜在顧客層の獲得へのハードルも低くなるため情報の定期更新は必ず実施しましょう。
魅力的な画像の掲載を心がける
Googleマイビジネには店舗画像や、サービスに関する画像の掲載が可能です。画像を使用してのビジネスの訴求は大きな力を持ち、集客力向上の可能性が広がります。そのため、ユーザーの興味を引き付けるような魅力的な画像の掲載を心がけましょう。
特に飲食店やインテリア雑貨店に至っては、美味しそうな食べ物や店内の空間演出を画像に掲載することにより、ユーザーからのイメージは膨らみ集客力向上に繋がるでしょう。
ユーザーからのクチコミに返信を行う
Googleマイビジネス内においてユーザーからのクチコミツールは集客を左右する大きなポイントでもあります。実際にユーザーが商品の購入やサービスの利用をした際に、クチコミツールを利用して商品やサービスに関するクチコミを投稿する場合があります。そしてクチコミ量を多く獲得できるとGoogle側の評価も上がるという利点があります。
ユーザーのリアルな声に対し、丁寧に返信を行うことでユーザーとのコミュニケーションが図れ、自社のビジネスに対する信頼が得られることは間違いありません。
また、ユーザーのクチコミを基に、新たなユーザーがサービスの利用を検討する場合も多くあるため、クチコミに対する返信作業はとても重要な役割を果たします。
自社ホームページとGoogleマイビジネスを連携させる
Googleマイビジネスは、自社で保有するホームページを連携させることが可能となります。ユーザーは検索を行い、興味を持った店舗が見つかると店舗情報の深堀を行います。そんな時、Googleマイビジネスへ自社ホームページを連携させておけば、ユーザーを迷わせること無く自社ホームページへ遷移させることができ、大切なユーザーを自社テリトリー内に導くことが可能となります。新規顧客の獲得や、サービス拡大の可能性が広がります。
Googleマイビジネスで集客における注意点
Googleマイビジネスは無料で集客に活用できるツールとして多くのメリットがありますが、実際の運用にあたり注意すべきポイントがあります。集客を行う上で注意すべきポイントをご紹介して参ります。
表示する画像を自由に選択できない
Google検索やGoogleマップ上で表示される画像は、Google独自のアルゴリズムによって決定されるため、マーケター側で掲載する画像の選択ができないシステムとなっています。また、Googleマイビジネス内で画像の掲載がなければ、店舗やサービスに無関係の画像が掲載され公開されるリスクが発生します。掲載画像が自由に選択できないからといって、画像掲載機能を未使用のままにせず、集客に繋がる可能性のある魅力的な画像を必ずGoogleマイビジネスに登録しておくことが重要です。
ユーザーからのクチコミは必ず削除できるとは限らない
店舗のブランディングを左右するユーザーからのクチコミには、ポジティブなクチコミが多いほどユーザーからの信頼は増し、サービスの提供において優位に働きかけることでしょう。一方、ネガティブなクチコミが投稿される可能性も発生します。あまりにもネガティブなクチコミに関しては、Google側へ削除申請を行えますが、削除の判断はGoogle側が決定します。そのため希望するクチコミを必ず削除できるとは限らないため注意が必要です。
実際に削除申請の可能性があるクチコミには、「スパムや虚偽・店舗情報とは無関係な個人の不満・法律に違反するもの・根拠のない誹謗中傷」などが挙げられます。
まとめ
「Googleマイビジネス」の特徴や実際の運用方法などをお伝えしてきました。インターネットの普及に伴い、インターネットビジネス市場はこれからも拡大し続けることでしょう。インターネット利用者が増える一方で、企業やマーケターは膨大な数のユーザーを相手にビジネスやサービスを提供しなければなりません。しかし、競合他社がひしめき合う現代は、自社のサービスがユーザーに行き届く前に埋もれてしまう可能性があり得るのです。Googleマイビジネスの画期的ツールをフルに活用し、他社との差別化を図り、多くのユーザーとの接点を生み出してみてはいかがでしょうか。今回ご紹介した無料で利用できる「Googleマイビジネス」の運用を行い自社の基盤を構築させ、集客力向上の可能性を広げてみましょう。