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外部の企業データベースを活用したターゲティング

2021.9.21
読了まで約 4

テレワークの浸透により、新規顧客を獲得するマーケティング・セールス活動はオフラインからオンラインへシフトしました。対面や電話でのアクションが制限される中、新規顧客の獲得には、より精度の高いターゲティングが重要になっています。そこで有効なのが外部の企業データベースです。今回は、外部の企業データベースを活用したターゲティングの精度を高める手法について紹介します。Web上から企業リストを作成する方法については下記に紹介しています。あわせてご覧ください。

Web上にある情報から営業リストを作成する方法とは | MarkeTRUNK

重要性が高まる企業リスト

製品・サービスを購入してもらうためには、ターゲットとなる企業に製品・サービスを認知させ、興味関心を惹かせ、資料請求や見積りなどアクションへ誘導することが重要です。テレワークの浸透によって、展示会やセミナーなど対面で接点を持つ機会が限定された結果、受動的ではなく能動的にターゲット企業にアプローチを行うことが重要となっています。
それと同時に見込み顧客を増やしていくために、精度の高い企業リストを作ることの重要性もが高まっています。

精度の高い企業リストを作成するための分析方法

ターゲティングの精度を高めていくには分析が必要不可欠です。精度の高い企業リストを作成するための分析方法を3つ紹介します。

①既存顧客のデータ分析

製品・サービスの既存顧客データを分析し、自社の強みを活かすターゲティングをすることができます。具体的には、これまでの取引データから既存顧客の共通点をリスト化します。分析項目として、業種業態・売上規模・従業員規模、決裁者の部門・部署などの企業属性と、ビジネス環境や抱えている課題・ニーズの点から、既存顧客の傾向や共通点を抽出していきます。

②競合他社との分析

競合企業と自社の比較しながら、ターゲット企業を選定していきます。3C分析やSTPなどのフレームワークを活用し、製品・サービスの購入を検討する企業の立場になり、自社はどんなポジションにいるのか分析します。

3C分析とは?手順・やり方など事例を用いて分析方法を紹介 | MarkeTRUNK
マーケティング初心者がおさえるべき「STP分析」をわかりやすく解説します! | MarkeTRUNK

ポジションを確認したら、競合他社との差別化をターゲティングに活かすのか検討していきます。

③Webサイトのアクセス分析

Webサイトのアクセス履歴からどんな企業が製品・サービスに興味を持っているのか分析をします。IPアドレスと企業を紐づけるツールを活用します。アクセス解析ツールで使用したIPアドレスを取得して、IPアドレスから企業を特定します。既存顧客の分析と同様に、Webサイトに訪れている企業の傾向や共通点を抽出し、ターゲティングやリスト選定に活用していきます。

外部の企業データベースを活用

精度の高いターゲティングを実現するために外部の企業データベースを活用することも有効です。外部の企業データべースを活用するメリットとして3つあります。

①データに基づいた業界選定

どの業界を優先的にアプローチするのかといった業界の選定を行う際に、担当者の経験に依存した属人的な基準で行われることは多々あります。百万~千万単位の企業データをもとにどの業界やカテゴリの企業が良いのか、データに基づいた業界選定が可能になります。

②マーケット分析も可能

外部の企業データベースは日本全国の企業データを網羅しているだけではなく、業界区分や独自のカテゴリによって分類されています。企業データベースの業界やカテゴリと照合することで、既存企業のデータ分析だけではなく、業界のマーケット規模の分析も合わせて行うことができます。

③業界区分にとらわれない分析

製品・サービスの特性によって、単純に業界区分で分析が当てはまらない場合も往々にしてあります。その場合には、それぞれの企業データベース独自のカテゴリやセグメントで分析を行い傾向や共通点を抽出することができれば、精度の高いターゲティングを実現できます。しかし、それぞれの企業データベースごとにカテゴリやセグメントは異なるため、自社の製品・サービスの分析にあう企業データベースを探す必要があります。

企業データベース提供サービス

現在、企業データベースを提供している企業は複数あります。与信管理・企業から営業・マーケティング支援など目的はそれぞれですし、保有データ数も異なります。データ数はもちろん、自社の製品・サービスに合う企業データベースを見つけることが重要です。

①東京商工リサーチ tsr-van2

東京商工リサーチ社提供の企業データベースで、データ保有数は800万件です。リストアップ提供サービスでは28の項目から組み合わせて選択して、305万社の企業リストから自社だけのオリジナルの企業リストを作成することができます。
インターネット企業情報サービス(tsr-van2) : 東京商工リサーチ

②帝国データバンク COSMOSNET

帝国データバンク社提供の企業情報データベースです。帝国データバンクの調査活動で集めた膨大な情報から、ニッチなキーワードでのターゲット抽出が可能です。
インターネット企業情報サービス COSMOSNET | 商品・サービス | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

③法人企業データベースLBC

ランドスケイプ社提供の企業情報データベースで、820万拠点・国内拠点網羅率99.7%の法人企業データを保有しています。BtoBの営業リストとして多くの企業が活用しています。
法人企業データベースLBC ~日本最大のデータを活用した事例や企業コード・企業リスト資料提供~

④SalesNow Targeting

QuickWork社提供の企業情報データベースで、500万件以上の企業データベースから、見込み企業を抽出し、営業リストを作成できます。検索項目数は156項目以上あり、自社のターゲットに沿って細かなセグメントが可能です。
SalesNow Targeting

⑤musubu

Baseconnect社提供の企業データベースで、保有データは140万件です。売上など25種類以上の絞り込みや、事業キーワード・商品名などを指定して企業リストの作成ができます。
Musubu (ムスブ) | 法人営業の新規開拓を支援するクラウド型企業情報データベース – クラウド型企業情報データベース Musubu

⑥FORCAS

ユーザベース社提供の企業データベースで、保有データは150万社です。データを活用した顧客分析により、受注率の高いターゲット企業を特定します。Salesforceや各種MAツールと連携が可能です。
FORCAS | ABMや営業の成果を高めるB2B事業向け顧客戦略プラットフォーム

まとめ

・テレワークの浸透によって、受動的ではなく能動的にターゲット企業にアプローチを行うことが重要となると同時に、精度の高い企業リストを作ることの重要性も高まっている
・ターゲティングの精度を高めていくには分析が必要不可欠であり、①既存顧客のデータ分析、②競合他社との分析、③Webサイトのアクセス分析が有効
・外部の企業データベースを活用することで、①データに基づいた業界選定、②マーケット分析も可能、③業界区分にとらわれない分析が可能となり、精度の高いターゲティングを実現できる
・企業データベースの提供は複数社ありデータ数はもちろん、自社の製品・サービスに合う企業データベースを見つけることが重要

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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