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Google Analytics(グーグルアナリティクス)とは?設定や使い方を解説

2024.7.22
読了まで約 15

Google Analytics(グーグルアナリティクス、GA4)は、Webサイトの様々な指標を改善できる多機能ツールです。Webサイトからの集客や売上を伸ばしていきたいのであれば、確実に導入するべきだと言えるでしょう。

本記事では、グーグルアナリティクスの登録や設定方法を解説するとともに、基本的な使い方をすべて解説します。さらに、グーグルアナリティクスを使用するにあたって覚えておくべき用語もご説明しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

Google Analytics(グーグルアナリティクス、GA4)とは

Google Analytics(グーグルアナリティクス)とは、GoogleのWebサイト解析ツールのことです。ユーザーがWebサイトに訪問した後にどのような行動をしたかがひと目でわかるツールであり、たとえばページ滞在時間や直帰率・離脱率等の指標を確認できます。

現在の正式名称は「Google Analytics4=GA4」となり、GA4の前バージョンであるUA(ユニバーサル アナリティクス)がユーザーの行動に対応しきれなくなってきたことがバージョンアップの背景にあります。

また、グーグルアナリティクスとよく同時に利用されるものとして、Google Search Console(グーグル サーチコンソール)と呼ばれるツールがあります。両者の違いをざっくり説明すると、グーグルアナリティクスは「ユーザーがWebサイトに訪れた後」を分析するツールであり、グーグルサーチコンソールは「Webサイトに訪れる前」を分析するツールです。

つまり、双方欠けてはならないツールであり、併せて効果的に使うことでより詳細なデータが得られます。

関連記事
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直帰率とは?離脱率との違いと目安、改善方法をわかりやすく解説します

Google Analyticsの登録・ログイン・設定方法

Google Analytics(グーグルアナリティクス)の登録や、設定方法を説明します。手順は大きく分けで3つあります。

● Googleアカウントにログインし、Google Analyticsにアクセス
● グーグルアナリティクスアカウントを作成
● トラッキングコードを作成・設置

それぞれの手順を順番に見ていきましょう。

Googleアカウントにログインし、Google Analyticsにアクセス

まずはGoogleアカウントにログインし、Google Analyticsにアクセスします。Googleアカウントは普段使用しているアカウントでも問題ありませんし、新規でアカウントを作成する形でも問題ありません。

関連記事:Googleアナリティクスのログイン方法とは!設定方法も合わせて解説!

Google Analyticsアカウントを作成

次にGoogleアカウントで、Google Analytics(グーグルアナリティクス)のアカウントを作成します。分析したいWebサイトのURLを入力するだけで作成できますので、特段注意するべきことはありません。

関連記事:Googleアカウントの作成方法を画像付きで徹底解説します!

Google Analyticsのプロパティ

Google Analyticsのプロパティとはデータを収集、分析するためのアプリケーションのことを指します。プロパティはGoogle Analyticsアカウント内に作成され特定のデータを表す一つの単位となり自社サイトにどの程度の人が訪れてどんな行動をしたかを指し示すデータとなります。

プロパティの概要

●データ収集の単位:プロパティは指定したウェブサイト、モバイルアプリ、その他、自社サイトに関連するデジタル情報に関連するデータを収集するための単位です。各プロパティには固有のトラッキングIDが割り当てられ、このIDを使用してデータを蓄積、収集します。

プロパティの設定と管理

●プロパティの作成:Google Analyticsアカウント内で新しいプロパティを作成することができます。作成時にウェブサイト、アプリなど自社サイトの情報を入力します。

●ビューの設定:プロパティ内でビューを作成し、特定のデータをフィルタリングして表示するための設定を行います。例えば、特定の国からのトラフィックのみを表示するビューや、特定のページのパフォーマンスを分析するビューなどを作成できます。

●イベントとゴールの設定:特定のユーザー行動(イベント)やコンバージョン目標(ゴール)を設定し、プロパティ内でトラッキングします。

トラッキングコードを作成・設置

最後に、Google Analytics(グーグルアナリティクス)のアカウントを作成すると、作成したWebサイト専用の「トラッキングコード」が自動的に作成されます。この作成されたトラッキングコードを、Webサイトの「bodyタグ」の中に設置します。

設置したら、通常数時間〜1日程度で計測が開始されますので、計測が開始されたら適切に設置できているという認識で問題ありません。

関連記事:トラッキングってなに?インターネット利便性の向上に寄与している手法とは

Google Analytics360(有料版)とは

Google Analytics(グーグルアナリティクス)には、無料版と、Google Analytics360(有料版)があります。旧称は「Google Analyticsプレミアム」で、2016年に名称がGoogle Analytics360に変りました。

次の項目では、有料版と無料版のそれぞれの違いや、どちらを使用するべきかを説明します。

Google Analytics360と無料版の違い

Google Analytics360(有料版)は、通常版のデータ数上限が1,000万件であることに対して、10億件までデータを収集できます。つまり、これらのデータが必要になる大規模なサイトであれば、Google Analytics360(有料版)を利用する価値は十分にあります。

Google Analytics360と無料版では以下のような違いがあります。

データの更新頻度の違い

Google Analytics360と無料版では、データの更新頻度に違いがあります。データの更新頻度とはGoogle Analyticsによるイベントの収集と処理に要する時間を言います。

またイベントとはWebサイト内でユーザーが起こした行動のことを指し、Google Analytics360ではこれらの「アクティビティ=ユーザーの活動状況や行動履歴」をリアルタイムデータとして短時間のうちに反映します。

無料版では通常24時間程度とされていますが、Google Analytics360では早くて数分程度から1時間以内、遅くても4時間以内での更新が保証されています。

ヒット数の上限の違い

Google Analytics360と無料版では、ヒット数の上限にも違いがあります。ヒット数とはGoogle Analyticsにおいて、データを処理する最小単位となります。いわゆるWebページにデータがリクエストされた回数のことを指します。Google Analytics360では、このヒット数が1ヶ月あたり20億ヒットまで保証されています。

つまりそれだけより正確なデータ解析が行えるのです。一方の無料版は1ヶ月あたり1,000万ヒットが上限となっており、これを超過した分は保証対象外として正常に処理されない場合があります。

自社Webサイトのアクセス数が多いことがわかっている場合は、有料版のGoogle Analytics360を利用した方が、より正確なデータ解析が行えるようになります。

非サンプリング範囲の違い

Google Analytics360と無料版では、非サンプリングの範囲にも違いがあります。有料版のGoogle Analytics360では1億ヒットまで保証されていますが、無料版では50万ヒットが上限です。

サンプリングとは膨大な量のデータから一部分のみを取り出し、そのデータをもとに統計学に基づいて全体の値を推測で算出する技術です。つまりサンプリングで導き出された値は真の値ではなく、あくまで推測の値のため、誤差が生じていることがあります。これに対し「非サンプリング」とはサンプリングされていない値となります。

つまり実際にWebサイト上でユーザーが起こしたイベントのみを対象としているため、アクセス解析の真の値となります。こういったサンプリングされていない真の値が無料版では50万ヒットまでしかカウントされませんが、有料版のGoogle Analytics360では1億ヒットまで保証されているのです。

より厳密にWebページの分析を行いたい場合はGoogle Analytics360を選択することをおすすめします。

サポート体制の違い

Google Analytics360と無料版では、サポートの体制にも違いがあります。無料版にはGoogle担当者による有人サポートはなく、フォームなどからヘルプセンターに問い合わせるか、コミュニティフォーラムで他のユーザーに尋ねるしかありません。

しかしながら、ヘルプセンターやコミュニティフォーラムで尋ねても返事が返ってくる保証はなく、仮に返答をされたとしても数ヶ月を要する場合もあります。そのため事実上サポートは無いに等しいと言えるでしょう。一方のGoogle Analytics 360では、サポート体制が整っています。

カスタマーセンターはもとより、導入設定や教育トレーニングのサポートもあり、Google担当者に問い合わせれば回答が返ってきます。数あるアクセス解析の中でも特に難易度が高いGoogle Analyticsを使いこなすためには、こういったサポート体制の有無が非常に重要なポイントといえるでしょう。

BigQueryと連携ができる

Google Analytics360ではBigQueryと連携ができます。Google Analytics360で取得、蓄積されたデータをBigQueryにエクスポートすることにより、膨大な量のビッグデータを分析、処理できます。

BigQueryにデータをエクスポートすると、日付ごとにテーブル化されるため、管理がしやすくなります。またBigQueryと連携できる前のデータも利用可能です。

ちなみにBigQueryとは、Google Cloud Platformから提供されているフルマネージドサーバーレスデータウェアハウスです。ペタバイト(テラバイトのひとつ上)単位でのスケーラブルな分析が可能となります。

Google Cloud Platformでは、他にも「Cloud Storage」や「Compute Engine」「Cloud Build」など合計20以上のクラウドコンピューティングサービスが提供されており、BigQueryはその中のひとつです。

データウェアハウスとは、システムやアプリ、クラウドなどあらゆる媒体からデータを取得し、蓄積していくデータサーバのことです。これにより業務横断的にデータ活用が可能となります。

関連記事
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無料版でもLooker Studio が利用できる

Google Analyticsは無料版でも Looker Studio(旧Googleデータスタジオ、旧Googleデータポータル)が利用できるため、データを可視化することができます。

Looker Studioとは2016年5月からGoogleが無料提供している「BIツール=ビジネスインテリジェンスツール」です。BIツールとは、企業がビジネスを行ってきた過程において、取得、蓄積してきた膨大な量のデータを集約、分析して可視化(見える化)するツールのことです。

BIツールによって情報をビジュアル化することでインサイトが得られ、データに基づいた意思決定を行えるようになります。Looker Studioはこのように高機能でありながら柔軟性を備えたセルフサービスのツールとなっています。

Google Analyticsは上述で解説してきたように、Webマーケティングを行っていくうえで必要不可欠な機能が豊富に揃っており、活用する場合は有料版のGoogle Analytics360を使用することをおすすめします。

以下では有料版と無料版の機能の差を表でまとめてあります。

有料版と無料版の比較表 Google Analytics360
(有料版)
Google Analytics
(無料版)
ヒット数上限 20億ヒット/月 1,000万ヒット/月
非サンプリング範囲 1億ヒット 50万ヒット
カスタムディメンション追加 200個まで 20個まで
更新頻度 4時間以内(保証あり) 24時間(保証なし)

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結論:月間1,000万ヒットに近づいたら360の導入を検討しよう

Google Analytics360(有料版)の上限ヒット数は20億ヒットです。月間1,000万ヒットに近づいたら収益や月間ヒット数、データ保持期間などの必要に応じて、無料版からの切り替えを検討してみることをおすすめします。

Google Analyticsの基本的な機能・使い方

ここまで、Google Analytics(グーグルアナリティクス)の概要について解説をしてきました。ここからは、基本的な機能や、その使い方について解説をします。

● ユーザー属性”
● テクノロジー
● 集客(ユーザー獲得・トラフィック獲得)
● エンゲージメント
● 収益化

ユーザー属性

ユーザー属性では、国、市町村、性別、インタレストカテゴリ、年齢、言語といったユーザーに関する属性の情報が確認できます。

Google Analyticsはインターネット上でのユーザーの購買行動から様々な情報を取得できるツールです。購入回数や購入頻度、Webページの閲覧傾向などから、興味関心のあるジャンルやカテゴリーを把握し、自社商品やサービスの情報をより多くのユーザーへリーチできます。

ユーザー属性での情報を活用することにより、向き合うべきユーザー像が分かり、マーケティングを行ううえで設計すべきペルソナ像を策定するのに役立てることができます。

関連資料:ペルソナ設定・作成ができる無料パワポテンプレート(BtoBマーケティング用)

テクノロジー

「テクノロジー」の項目では、ユーザーが使用しているOSやデバイスといったプラットフォーム情報や、インターネットブラウザの種類、画面解像度、使用アプリのバージョンなど、テクノロジーに関する情報が確認できます。おもにユーザーが利用している環境全体を把握する情報として役立ちます。

テクノロジーにおける解析情報はWebサイトの改善策にも活かせます。例えば、PCよりもスマホやタブレットなどのモバイルのアクセスが多い傾向にあれば、モバイルで商品やサービスが売れやすいように、モバイル向けのキャンペーン施策を行ったり、レスポンシブデザインにしたり、などの戦略が立てられます。

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集客(ユーザー獲得・トラフィック獲得)

「集客」の項目では「概要」及び「ユーザー獲得」「トラフィック獲得」を確認できます。概要では集客サマリーの他、新規ユーザー数や1分あたりのユーザー数、エンゲージのあったセッション数などが表示されます。

またユーザー獲得の項目では、新規ユーザー数の推移、トラフィック獲得ではユーザー数の推移などがそれぞれ確認できます。トラフィック獲得に関してはUA(ユニバーサルアナリティクス)の「集客メニュー」の考え方と同じですが、ユーザー獲得はGA4から新規で追加された項目となります。

両者の違いとして、トラフィック獲得はセッションベースでの集計、ユーザー獲得は新規ユーザー数の集計となります。GA4ではUAで主体となっていたセッション軸からユーザー軸へと考え方が変わったため、両者の集計結果が比較できるように配慮されています。

また各項目の英語表記は以下の意味となっています。

Organic Search 検索流入(SEO対策を強化した場合Organic Searchの割合が大きくなる)
Organic Social SNSからの流入
Organic Video 動画からの流入
Paid Search リスティング広告等からの流入
Paid Socal SNS広告からの流入
Paid Video 動画広告からの流入
Paid Shopping ショッピングサイトの広告からの流入
Direct ブックマーク及びURLの直接入力による流入
Referral 他サイトからの流入(被リンク等)
Email メールからの流入
Affiliates アフィリエイトからの流入
Display バナー広告による流入
Unassigned その他の流入

これらの集客経路を分析することで、Organic Searchが弱ければSEO対策を強化する、Organic Socialからの流入を増やしたいならSNSでの発信を強化する、SNS広告を利用する、などと今後のチャネル展開を検討することが可能です。

関連記事:オフライン・オンラインの集客方法17選!集客成功のカギとは?

エンゲージメント

「エンゲージメント」では「概要」の他、「イベント」「コンバージョン」「ページとスクリーン」といった項目があり、おもに、ユーザーがWebサイト内で「どのような行動をしたか」を確認できます。たとえば、1ユーザーあたりのページビュー数、平均滞在時間、直帰率、離脱率などが挙げられます。こういった指標は成約数や問い合わせ数などにも影響します。

エンゲージメントも「集客(ユーザー獲得・トラフィック獲得)」の項目で解説したように、ユーザー軸が主体となってから生まれた概念でGA4から新しく追加された指標となります。ビジネスシーンでエンゲージメントというと、人事領域でよく使用される「従業員エンゲージメント」(所属企業への愛着心や愛社精神)などがよく知られていますが、GA4におけるエンゲージメントは「サイトやアプリに対するユーザーの操作」のことだとGoogleは定義しています。

参考ページ:アナリティクス ヘルプ エンゲージメント:定義

WebマーケティングにおいてSEO対策を強化する場合は、ユーザーの行動に関する指標分析は必要不可欠です。

関連記事
エンゲージメントとは! マーケティングにおける意味合いを徹底解説!
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収益化

「収益化」では「概要」の他、「eコマース購入数」「購入経路」といった項目があります。こちらはおもにEコマース向けの機能として提供されており、「合計収益」「購入者数」「平均購入収益額」「購入されたアイテム数」「クーポンごとの購入数」などの収益データをまとめたレポートが確認できます。

おもに「どの商品が売れているか」「広告から収益は得られているか」「クーポンによって新規ユーザーを獲得できているか」といったことを把握します。

関連記事:オウンドメディアにおけるマネタイズ方法~収益アップにつながる運営~

Google Analyticsのメリットとデメリット

Google Analyticsは便利な反面、使い方が難しいところもあります。以下で、その利点と欠点を詳しく説明します。

Google Analyticsのメリット

Google Analyticsは基本的に無料で使えるツールでありながら、高度な解析機能を持っています。訪問者の流入元や、訪問・閲覧したページ、何ページ閲覧したのか、どれくらい滞在したか、そして売り上げへの影響も明確に把握できます。

また、多くの人々に利用されているため、インターネット上における情報の数が豊富という点もメリットの一つです。不明な点があれば検索するだけですぐに答えが見つかるでしょう。

さらに、Google Search ConsoleやGoogle広告といった他のツールとも統合でき、それらを組み合わせるとWebマーケティングの実行と改善が容易に行えるようになります。

Google Analyticsのデメリット

Google Analyticsの画面には多くの項目があり、アクセス解析の初心者にとっては理解しにくい単語が多数存在します。

基本設定だけでもサイト分析は可能ですが、より効果的な分析を行うにはカスタマイズがある程度必要です。そのため、各機能を深く理解し、設定する時間と労力が必要になるでしょう。

また、Google Analyticsはユーザーの動きを大まかに追うのは得意ですが、ページごとの詳細なアクションの分析には向いていません。

Google Analyticsレポートとは

Google Analyticsには、レポートと呼ばれる機能が備わっています。担当者が知りたい情報のみをまとめて取得することが可能です。また、「ユーザーレポート」と「カスタムレポート」の2種類があります。続いては、それぞれの機能を説明します。

● ユーザーレポート
● カスタムレポート

ユーザーレポート

ユーザーレポートでは、表、地図、グラフなどの視覚的なウィジェットを配置できます。Webサイト全体の状況をひと目で確認したい場合に役立てることができます。

カスタムレポート

カスタムレポートは、ユーザーレポートと比較して、より具体的に情報を絞り込めるレポートです。

たとえば、「〇〇県→〇〇市→〇〇町」のように、分析の対象を絞り込めます。ユーザーレポートで全体を確認し、深掘りしたい部分はカスタムレポートで確認すると良いでしょう。

Google Analytics使用にあたって覚えておきたい用語

Google Analytics(グーグルアナリティクス)を利用するにあたって、覚えておくと便利な用語がいくつか存在します。これらの用語はWebマーケティングにおいて多用されますので、覚えておいて損はありません。今後のWeb関連業務に役立つことは間違いないでしょう。

直帰率 1ページのみでユーザーが離脱した割合
離脱率 そのページが、ユーザーが最後に見たページである割合
回遊率 1回の訪問で何ページ訪問したかを表す割合(別名:ページパーセッション)。ページビュー数÷セッション数で算出
平均滞在時間/平均エンゲージメント時間 そのページにユーザーが何分滞在したか。GA4から「エンゲージメント時間」に
ユーザー(UU)数 Webサイトに訪れたユーザーの数。UUは「ユニークユーザー」の略
ページビュー(PV)数 1ユーザーが訪問したページ数
セッション(SS)数 訪問〜離脱までのすべての流れを「1セッション」とカウント。訪問数
チャネル 流入経路
ランディングページ(LP) ユーザーが最初にアクセスしたページのこと。LPと略すこともある
コンバージョン(CV) 成約やお問い合わせ、資料請求などWebサイトにおけるユーザー行動の最終的な成果、ゴール

Google Analyticsを使ったアクセス解析

Google Analytics(グーグルアナリティクス)を活用している具体的なサイト事例を5つ紹介します。

● BtoBのWebサイト
● Eコマースサイト
● FAQページ
● Webサイトのリニューアル前後の分析
● メディアサイト

BtoBのウェブサイト

BtoBのWebサイトでは、オンラインでの問い合わせから始まり、ヒアリング、商談、そしてオフラインでの営業活動を経て成約に至るのが一般的です。成約後には、FAQの参照や追加オプションの検討など、さまざまな目的でサイトが利用されます。

このため、ユーザーの異なるステータス(未成約、商談中、特定の製品を購入済みなど)を識別し、それぞれのステータスに応じたサイトの利用パターンを分析し、行動の仮説を立てることが求められます。

具体的なアプローチとしては、顧客のステータスに応じてメールのリンクパラメータを変更し、どのパラメータを通じてどのコンテンツが閲覧されているかを調査する方法があります。

Eコマースサイト

Eコマースサイトでは、拡張eコマースの設定を行い、Google Analytics(グーグルアナリティクス)で受注データの計測を可能にします。売上だけでなく、商品の閲覧回数やカートへの追加回数、カートからの商品削除数、購入フォームへのアクセス数など、受注データベースには計測されない指標も取得します。

これにより、商品のパフォーマンスを多角的に評価し、特定の商品の売上向上のための課題特定も行います。売上データが可視化されることで、デジタルマーケティングのROIが明確になり、効果的な施策の選択が可能になります。

FAQページ

FAQページでは、質問と回答の閲覧回数の他、回答の品質も評価することが一般的です。

回答の品質は、「役立った」「役立たなかった」といったユーザーフィードバックを取得するボタンを設置し、そのクリック数を計測します。多くのフィードバックが「役立たなかった」とされている、または閲覧回数の多いFAQから、回答の内容を見直し、改善を進めます。

関連記事:FAQとは?Webサイトで設ける目的やQ&Aとの違いとは

Webサイトのリニューアル前後の分析

近年のWebサイトはデザインが洗練されており、一見するとどこに問題があるのか判断が難しいことがあります。とはいえ「リニューアル後にコンバージョンが減少した」という失敗は避けなければなりません。具体的なステップとしては、訪問者がウェブサイトを訪れる目的を特定し、それに応じたゴールページを設定します。

次に、ウェブサイト上でアンケートを実施し、アンケートの結果とGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)のデータを組み合わせて、各目的に対するゴール達成率を計測します。

関連記事:短期間で実行できるWEBサイトリニューアルの進め方

ポータル・メディアサイト

ポータルサイトやメディアサイトは特定のコンバージョンポイントが設定されていないことが多いため、ページビュー(PV)が主なKPIとなりがちです。しかし、PVの背後にある要因を詳しく分析することで、さまざまな施策の方向性が見えてきます。

Google Analytics(グーグルアナリティクス)は、現在のKPIのスコアや施策の効果を評価するためのツールとして使用されます。

関連記事
ポータルサイトとは?基本的意味と活用目的、メリットを徹底解説!
媒体って何?今さら聞けない意味や種類を解説します!
コンバージョンの種類とは?KGI・KPIとの関係性や成果を上げるための施策も紹介

Google Analyticsを活用する際の注意点

Google Analytics(グーグルアナリティクス)を設定するだけで、ウェブサイトの最適化は実現しません。以下の3つの要点を考慮して、アクセスの分析を効果的に行いましょう。

● 分析レポート作成を最終目標としない
● 重要なデータを特定する
● 多くの人からフィードバックを受け取る

分析レポート作成を最終目標としない

Google Analytics(グーグルアナリティクス)を使用する際、分析レポートの作成だけを目指してしまうことがよくあります。しかし、アクセス分析の真の目的は、サイトの課題を明らかにし、それを改良することにあります。レポートの完成だけをゴールとせず、どのように結果に結びつけるかを明確にすることが大切です。

重要なデータを特定する

Google Analytics(グーグルアナリティクス)は、無料版であっても多角的なサイト分析が可能です。多数の機能が提供されるため、どのデータが本当に重要かを見極めることが必要です。効果的な結果を得るためには、最も重要な指標を特定し、それを中心に分析を進めることが求められます。

多くの人からフィードバックを受け取る

作成したレポートは、多様な人々にチェックしてもらい、意見を集めることが大切です。たとえば、アクセス数が急増した日に、Google Analytics(グーグルアナリティクス)のデータだけでは原因を特定するのは難しいことがあります。

他のチームや部署のメンバーに意見を求めることで、イベントの開催やチラシの配布、市場の変動など、さまざまな要因を考慮して原因を探ることができます。定期的なミーティングを設け、レポートの共有とディスカッションの場を持つことをおすすめします。

プライバシーポリシー・利用規約について

サイトへ訪問したユーザーのアクセスログをGoogle Analyticsで収集する場合、Googleは訪問者の行動がGoogle Analyticsによって収集されていることや、処理される仕組みをユーザーに開示する必要があると明言しています。

つまり自社サイトのプライバシーポリシーや利用規約のページなどで、Google Analyticsを利用してユーザーの情報を収集している旨の記載しておく必要があります。

参考サイト:アナリティクス ヘルプ プライバシーの開示に関するポリシー

企業サイトでアクセスログ収集を明言していない場合、Googleには信頼に乏しいサイトとして判断される可能性があります。

Google Analyticsの使用を開示する文章形式については、国土交通省のWebサイトなどが参考になります。

参考サイト:国土交通省 国土数値情報ダウンロードサイト プライバシーポリシー

また、MarkeTRUNKでは下記のページにてプライバシーポリシーを明示していますので、参考にしてください。

個人情報保護方針・免責事項、著作権について | ProFuture株式会社

Google Analyticsのアドオンでできること

アドオンとは拡張機能のことで、英語では「add-on」と表記され「付け足す」という意味になります。

Google Analyticsのアドオンを使用すると、Googleスプレッドシートを使ったWeb集計作業が効率化できるなど、さまざまなメリットがあります。以下ではGoogle Analyticsで使用できるアドオンについて解説します。

レポート作成の自動化

Google Analyticsで取得したデータをCSVでダウンロードして、スプレッドシートに貼り付けて…といった人力の作業をしている人に朗報です!Google Analyticsのアドオンを使えば、Googleスプレッドシート上でアクセス解析のレポートを自動で作成できるようになります。

最初に必要な設定を行うだけで、あとは自動的に更新されるので簡単です。アクセス解析に割く労力が軽減でき、他の作業に経営資源を回すことができるでしょう。

同じチーム内で情報共有できる

Googleスプレッドシートでは複数人による情報の共有や編集が可能です。企業のチーム内で情報を共有し、複数人で作業を行えば、解析業務における齟齬(そご)を減らすことができますので、業務効率化にもなるでしょう。

プログラミングができなくても簡単に連携できる

Google Analyticsのアドオンが提供される前は、Google AnalyticsとGoogleスプレッドシートを連携させるためには、スクリプトエディタやGoogle Apps Scriptといったスクリプトプラットフォームを使用して独自にプログラミングをする必要がありました。

しかし現在では、プログラミングの知識がない人でも簡単に連携ができるようになりました。

Google Analyticsのアドオン導入手順

Google Analyticsアドオンの導入手順は以下の通りです。

1. Googleにログインし、Googleスプレッドシートを起動
2. 画面上部のメニューから「拡張機能」をクリック
3. プルダウンメニューから「アドオン」→「アドオンを取得」を選択
4. 「Google Workspace Marketplace」という画面が表示されるので、検索窓に「Google Analytics」と入力して虫眼鏡ボタンをクリック
5. Google公式のアドオンがいくつか出てくるため、その中から「Google Analytics」を選択
6. インストールボタンをクリックしてインストールを開始
7. 「Google Analyticsが次の許可をリクエストしています」という認証画面が出てきたら「許可」をクリック

以上でGoogle Analyticsのアドオンのインストールは完了です。

まとめ

Google Analyticsでユーザーの行動を分析すれば、SEOの指針として参考にしたり、チャネルごとの流入を増やしたり、コンバージョンの改善をしたり、リニューアルをするうえで役に立ちます。

Webサイトからの集客や売上を伸ばしていくためにも、まずは本記事で解説したGoogle Analyticsの使い方をマスターしましょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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