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サーバーとは何か?サーバー構築からサーバーエラーやサーバーダウンまで徹底解説

2021.4.30
読了まで約 5

ホームページなどのWebサイト運営を行う上で、耳にすることの多い「サーバー」や「サーバー構築」という言葉。

「なんとなく必要なもの」で「自社も取り組みを進めるべきだろう」という印象はあるものの、詳細については把握できていないという企業の担当者も多いでしょう。

そもそもサーバーとは、具体的にどのような機能を持ち、何に使われているのでしょうか。 本記事では、サーバーの基本的な仕組みや知っておきたいサーバーエラー・サーバーダウンについて、また、Webマーケティングとサーバーの関係性なども、わかりやすく解説します。

サーバーとは何か?

近年、インターネットの普及により、Webサイト(ホームページ)などのデジタルコンテンツが人々の生活に欠かせない存在となりました。

Webマーケティングにとって必須ともいえるWebサイトやSNSなどの情報を提供するサーバーが、ますます重要性を増している状況です。

ビジネス活動に大きく影響を与えるサーバーとは、具体的にどのような機能・役割を持っているのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。

●サーバーの誕生
サーバーシステムが世界で初めて誕生したのは1990年。インターネットの生みの親といわれるティム・バーナーズ=リー氏によって「WWW(World Wide Web:ワールド・ワイド・ウェブ)」が提案され、サーバーとブラウザ(ChromeやSafariなど、Webサイトや動画を見るためのソフトウエア)の開発により、インターネット上のあらゆるコンテンツを、クリックするだけで閲覧できる仕組みが実用化されました。

●サーバーの仕組み
サーバーとは、特定のデータなどを提供する側のコンピューターやソフトウエア(コンピューターを動かすためのプログラム)のことです。

ネットワーク上においてデータ保管庫のような役割を持ち、サービスを受ける側のコンピューター(クライアント)から検索要求(リクエスト)を受けて、特定のデータを提供する、レスポンスの機能を備えています。

インターネット上でWebサイトなどの情報を閲覧するためには、その情報のデータをサーバーに保管する作業(アップロード)が必要です。サーバーに集められたさまざまな種類のデータをもとに、サービスを受ける側のクライアントへ情報の提供が行われていると理解しておきましょう。

●サーバーの種類と用途
サーバーにはいくつかの種類があり、それぞれが異なる役割を担っています。耳にすることが多い、代表的なサーバーを見ていきましょう。

○Webサーバー
Webサイトを表示するために欠かせないサーバーがWebサーバーです。Webページの文章構造を表すHTMLファイルやデザインを施しているCSSファイル、Webページに貼り付けている画像・動画ファイルなどのデータを保管しています。サービスを受ける側であるクライアントのリクエストに合わせ、保管しているデータからWebサイト(ホームページ)の情報を送信しているサーバーです。

○データベースサーバー
データベースサーバー(DBサーバー)は、データベースという整理されたデータの集まりを管理システム化したものです。さまざまなデータを格納し、リクエストに応じた条件の絞り込みなどで合致するデータを抽出。サービスを受ける側のコンピューターにデータを送信することができます。

○メールサーバー
メールの送受信にはメールサーバーとDNSサーバーが必要です。メールサーバーは受信用と送信用に分かれ、受信用サーバーを「POP(Post Office Protocol)」、送信用サーバーを「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」と呼びます。SMTPサーバーがインターネット上の住所であるアドレスをDNSサーバーで割り出し、相手先に送信。私書箱のような役割を担うPOP3サーバーが、届いたメールを保管する役割を担っています。

○レンタルサーバー
レンタルサーバーとは、Webサイトなどを開設するために、専門業者から有料で借りるサーバーです。料金や種類・特徴はさまざまで、他の契約者と共同で使用する「共用サーバー」や、自社だけ(独占)の「専用サーバー」などから選択することができます。

物理サーバー上に構築される仮想サーバー「VPS」や、同じく仮想サーバーで「VPS」よりも拡張性の高い「クラウドサーバー」もレンタルの対象です。いずれもプランによっては、セキュリティー対策の強化を業者に任せられることがポイントになります。

Webマーケティングの観点からも、費用を抑えつつWebサイトへの集客を考えられるような、自社の希望を実現できるレンタルサーバー選びは重要です。 使いやすさや通信スピードは問題ないか、サーバーの稼働率はどうか、続けて運用していける価格なのかなどを踏まえて検討しましょう。

サーバー構築とは?

Webサイト(ホームページ)を自社で作成する場合などに必要な、サーバーへの「アップロード」。インターネット上で多くの人にWebサイト(ホームページ)を見てもらうためには、作成したデータをWebサーバーに置く、アップロード作業が必要になります。 そこで重要になるのがデータを置くサーバーを構築する準備です。

サーバー構築というと、なんとなく難しいイメージを持つ担当者も多いですが、まずは必要な手順から理解していきましょう。

●サーバーOSを選定する
サーバー構築を行う際に、まず取り組みたいのが「サーバーOS」の選定です。

OSとはOperating System(コンピューターを動かすソフトウエア)の略称で、サーバーを動作させてユーザーが使用できるように、管理や制御をするシステムと理解しておきましょう。

サーバーOSには、機能的で評価が高いマイクロソフト社の「Windows系」、サーバーOSの元祖ともいえる「Unix系」、Unixから派生した世界でも高いシェアを誇る「Linux系」などがあります。

サーバーOS選びは、Webマーケティングにおいても重要です。 アクセス数が多いのにかかわらず、規模に見合わない低スペックのサーバーを利用すれば、「常に○○社のWebサイトはアクセスしにくい」と、ユーザーにネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。また逆に、アクセスが少数の割に、高スペックなサーバーを選択し、費用をかけすぎてしまうことも考えられるでしょう。

せっかく訪問してくれたユーザーを逃してしまわないように、また、必要のないコストをかけないように、自社の目的や環境に沿ったサーバーOSを選定することが大切です。

●サーバー構築の注意点
サーバーOSを選定したら、サーバー構築を行っていきましょう。自社が選んだ提供会社のシステム内でWebサービスであればWebサーバーを、データベースであればデータベースサーバーを構築していきます。

重要なのは、システムを開始した後の安定した運用とセキュリティーの強化です。サーバー構築や運用を行う担当者が、スムーズに動作しているか、処理状況に問題はないかなどを確認しましょう。

Webマーケティングを行う上でも、自社のWebサイト内をユーザーがどのように回遊しているか、離脱やコンバージョン(最終的な成果)の流入がどこで起こっているのかなどを分析するために、サーバーの安定性は欠かせません。

「ユーザーの情報を正確に把握できる環境を整えること」、また、企業の信用問題に関わる個人情報の管理・取り扱いにも細心の注意を払い、「セキュリティーを強化するプランを検討すること」などが大切です。

サーバーエラーとは?

ユーザーがインターネットで特定のWebサイトを閲覧する際、検索結果に「500(Internal Server Error)」や「503(Service Unavailable)」といった画面が表示されることがあります。 これは、サーバーエラーが起きていることを表示する画面です。

「500(Internal Server Error)」はサーバー自体に何らかの原因があり正しく表示できないことを表し、「503(Service Unavailable)」はリクエスト要求の過多により処理ができなくなっている状態を表しています。

サーバーがメンテナンスを行っている場合や、Webサイト内のコードにバグがある場合にもサーバーエラーが表示されることがあるので、いったん再起動を行うとよいでしょう。 企業の担当者は、サーバーエラーの原因を素早く解決し、自社のWebサイトへ訪問してくれるユーザーにとって、ストレスのない状態まで回復させることが重要です。

サーバーダウンとは?

ユーザーからのアクセスが集中し、サーバーの使用容量が急激に増えてしまった場合、サーバーダウン(機能が停止)した状態になることがあります。

突然停電のように電源が切れ、「サーバーが落ちた」とも表現する現象です。

一般的には、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)という情報処理をつかさどる部分の使用率が100%の限界に近づくと、パフォーマンスが低下し、サーバーダウンの原因になることがあります。

また、落雷などの自然災害や、経年劣化によるサーバー自体の故障も考えられるでしょう。

サーバーダウンは自社の業務遂行を妨げ、ビジネスの機会損失にもつながりかねません。 自然災害などによる停電対策には、UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)の導入が有効といえます。また、サーバーの使用量が同時アクセスなどで増えている場合は、負荷を分散させるためにサーバーを増設することも検討しましょう。

万が一、サーバーダウンが起きたとしても、すぐに対応できるような体制をとっておくことがポイントです。

まとめ

インターネットを介したWebサービスで成果を上げるためには、サーバーの働きが重要です。まずはサーバーとは何かを理解し、自社に必要なサーバーを選定しましょう。

また、サーバー構築を検討する際には、サーバーエラーやサーバーダウンへの対策をしっかり行っておくことが大切です。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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