生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングは、2021年2月8日~2月10日の期間、「音声SNS『Clubhouse(クラブハウス)』と他SNSとの比較調査」を実施。
Clubhouseを利用している15歳以上の男女710人を対象に、Clubhouseを含むSNSの利用頻度や利用目的、メリット・デメリットなどについてのインターネット調査を行い、集計・分析結果を発表した。
参照元:全国の15歳以上の男女710人に聞いた「音声SNS『Clubhouse』と他SNSとの比較調査」
『Clubhouse』の認知度は全体の約4割、利用経験がある人はそのうちの1割未満
本調査によると、Clubhouseを認知している人は、全体の37.2%という結果だった。そのうち、「登録し、利用している」人は4.9%、「登録しているが、利用していない」人は3.2%であり、利用経験がある人の合計は8.1%となった。
また、「登録したいが招待待ちである」という人は9.3%に止まった一方で、単に「登録していない」と回答した人の割合は82.6%に上った。このことから、Clubhouseの存在を知っていても、Clubhouseに高い関心を寄せている人は少数派であることが窺えた。
参照元:全国の15歳以上の男女710人に聞いた「音声SNS『Clubhouse』と他SNSとの比較調査」
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Clubhouseの利用歴は浅く、利用頻度もそれほど高くない
Clubhouseの利用歴は、「1週間以内」が22.7%、「2週間以内」が23.0%、「1か月以内」が21.8%であり、1か月以内にClubhouseを利用し始めた人の合計は67.5%に上った。ネオマーケティングは「Clubhouseが世間的に注目を集めるようになったことがここ最近ということもあって、全体的にClubhouse利用者の利用歴は浅いことがわかる」と分析している。
Clubhouseの利用頻度について、「1日に数回以上」と回答した人の割合は35.5%であり、Facebook(39.1%)・Twitter(54.2%)・Instagram(50.3%)・TikTok(40.4%)と比べると、高いとは言えなかった。このことについて、ネオマーケティングは「音声SNSという特徴もあってか、1日に複数回利用している人の割合は少ないようだ」と分析している。その一方で、Clubhouseを1日に1回以上利用する人の割合が65.5%と過半数を超えていることを取り上げ、「日常的に利用されていると言える」と評している。
参照元:全国の15歳以上の男女710人に聞いた「音声SNS『Clubhouse』と他SNSとの比較調査」
Clubhouseの利用目的は「人と交流するため」がトップ
Clubhouseの利用目的は、「人と交流するため」が16.9%でトップだった。以下、「興味関心のある情報を得るため」が14.9%、「暇つぶしとして」が14.5%と続いている。
Clubhouseと同様、利用目的のトップが「人と交流するため」だったSNSはFacebookだった。ネオマーケティングは、この点においてClubhouseとFacebookは共通していると分析している。
その他、TwitterとInstagramでは「興味関心のある情報を得るため」、TikTokでは「暇つぶしとして」が利用目的のトップだった。
参照元:全国の15歳以上の男女710人に聞いた「音声SNS『Clubhouse』と他SNSとの比較調査」
Clubhouseの満足度を高めているのは「話を聞くだけでもよい点」、懸念点は「言語やデバイス」
Clubhouseを利用して満足している点については、「話を聞くだけでもよい点」が44.6%で最も高く、以下、「気軽にコミュニケーションがとれる点」が36.9%、「様々な情報が得られる点」が32.8%と続いている。
他のSNSと比較したとき、Clubhouseにはどのようなメリットがあるかについては、「他では得られないような情報が得られる」「文章のSNSとは異なり文字を推敲する必要がないため、気軽に深いコミュニケーションをとれる」「ラジオ感覚で『ながら利用』ができる」などが挙げられていた。
一方、Clubhouseのデメリット・懸念点としては、「英語ばかりでわかりにくい」「Android非対応」といった言語やデバイスに関する問題や、「roomで指名されると話さないといけない」といった会話することへの抵抗感、セキュリティやプライバシーに関する懸念などが多く挙げられていた。招待枠が少ないことや、音声によるコミュニケーションであるために依存性が高い点についても、不満・不安の声が漏れ聞こえた。