株式会社WACULは「Web広告の運用実態調査Ⅱ」の結果を2021年2月15日に発表した。調査期間は2020年12月16日~12月28日。広告主あるいは広告代理店の立場でWeb広告に携わっている方を対象に60人より回答を得た。
この調査により企業のWeb広告の運用体制が明らかになった。
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
Web広告の運用体制は広告代理店よりインハウスが多い結果に
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
まず、Web広告の運用体制について聞いたところ、広告代理店に依頼しているよりも、インハウス(社内)でおこなっているほうが多い結果となった。
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
インハウスと選択した回答者へ、インハウスの運用である理由を聞いたところ、「ノウハウを社内に蓄積したいから」がトップとなった。
Web広告は運用面で専門的なスキルと、自社の商材で成果を出すためにある程度の運用実績が必要となる。広告代理店に運用を委託すると、スキルも実績も蓄積されない状態になってしまうため、この点を考慮しインハウスを選択する企業が多いことが分かった。
次に「広告費が少なくて広告代理店に依頼するほどではないから」、「広告運用代行費を削減したいから」の順となり、予算やコスト削減といった運営費用に関する回答が続いた。
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広告代理店に依頼する理由トップは社内リソースの不足
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
また、広告代理店を選択した回答者へ、広告代理店に運用を委託する理由を聞いたところ、「広告運用に時間を割ける人材が社内にいないから」がトップとなった。
上述のようにWeb広告には運用の専門スキルと実績が求められるため、専任の運用担当者を置き、運用担当者が試行錯誤を繰り返し、成果を出していくために十分な時間をかけて取り組まなければならない。
スタートアップや中小企業など、専任の担当者を置く余裕がない企業は広告代理店に委託する傾向があり、それが結果にも表れた。
次に「広告運用ノウハウが社内にないから」、「インハウスだと新機能や最新事例などの情報が入りにくいから」といった、日々アップデートされるノウハウや最新情報に関する回答が続いた。
広告代理店を選ぶポイントは相性と運用実績を重視する傾向
Web広告の運用を広告代理店に委託する上では、どういう基準で選んでいるのだろうか。
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
広告代理店を選ぶ上で重視するポイントを来たところ、トップは「運用者との相性がいいか」となった。次に「広告運用歴が長く実績が豊富な会社か」、「自社の商材に近い広告運用経験があるか」といった回答が続き、運用実績を重視する傾向が分かった。
引用元:インハウスか広告代理店か。Web広告で成果を上げる運用体制とは|Web広告の運用実態調査Ⅱ
また、広告代理店に委託した際の不満に感じる点を聞いたところ、トップは「明確な改善提案がない」となり、次に「成果が出ていない」が僅差で続いた。
広告代理店を選ぶ際には、担当者との相性や運用実績を重視しており、そして、実際に運用を委託し、不満に感じる点が提案や成果である。この点から、広告主は広告代理店に対し、ビジネスパートナーとして自社サービスの拡大に積極的な取り組みと、成果を期待していることが明らかとなった。
今回の調査により、Web広告の運用体制から企業がWeb広告を運用する上で重視するポイントが明らかとなった。
また、Web広告のノウハウを蓄積するにはインハウスの運用が理想的ではあるが、社内に十分なリソースがない場合には広告代理店に委託をしている企業の状況も見えてきた。
この調査結果は、Web広告の現状の運用体制を検討する、または、見直す上で重要な判断材料になるかもしれない。