生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングは、2021年1月27日~1月29日の期間、「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」を実施。
一度でも直販の通販サイトとモール型ECサイトで何かを購入したことがあり、半年に1回はオンラインショッピングをする全国の男女1,000人から得た有効回答を集計・分析し、その結果を発表した。
参照元:全国の男女1000人に聞いた「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」
メーカー直販は「ファッション」、モール型ECは「本・CD・DVD」が最多
本調査によると、メーカー直販で購入する物のジャンルは、「ファッション」が50.4%で最多だった。以下、「パソコン・デジタル機器」が39.0%、「美容・コスメ」が32.3%と続いている。このことについて、ネオマーケティングは、メーカー直販ではメーカーやブランドに固定のファンがつきやすいものが上位となっていると分析している。
一方、モール型ECで購入する物のジャンルは、「本・CD・DVD」が57.7%で最多だった。以下、「ファッション」が54.0%、「日用品」が51.7%、「家電」が50.3%と続いている。どこで購入しても質が変わらないと予想されるものは、モール型ECで購入されやすいようである。
参照元:全国の男女1000人に聞いた「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」
メーカー直販は「信頼感」、モール型ECは「価格の安さ」が最大のメリット
メーカー直販で購入する理由は、「信頼感があるから」が45.9%で最多だった。以下、「そのブランドが好きだから」が32.1%、「価格が安いから」が30.7%と続いている。
一方、モール型ECで購入する物のジャンルは、「価格が安いから」が65.9%で最多だった。以下、「ポイントがもらえるから」が55.2%、「品ぞろえが豊富だから」が49.2%と続いている。
このことについて、ネオマーケティングは、メーカー直販では商品のメーカー・ブランドに対する信頼や好感度などの情緒的な点が、モール型ECでは実利的な点が重視される傾向にあるようだと分析している。
参照元:全国の男女1000人に聞いた「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」
商品購入後に受けたい顧客サポートは「修理・故障の対応」が最多
商品購入後にメーカー企業・ブランドから顧客サポートを受けたことがある55.8%の人のうち、受けたことがあるサポートの種類は「発送/到着連絡」が31.1%で最多だった。以下、「商品交換」が22.7%、「修理・故障の対応」が21.2%と続いている。
一方、商品購入後にメーカー企業・ブランドから受けたい顧客サポートは、「修理・故障の対応」が67.4%で最多だった。以下、「商品交換」が51.5%、「発送/到着連絡」が41.9%、「購入代金の返金」が36.7%、「困りごとのヒアリング」が35.4%と続く結果となった。
このことについて、ネオマーケティングは「オンラインで購入する際は、実物とのギャップや問題が起きた場合の不安が大きいため、アフターフォローが重要になってきていると考えられる」と分析している。
参照元:全国の男女1000人に聞いた「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」
顧客サポートを受けて購入に前向きになった人は9割弱
顧客サポートを受けたことによるその企業・ブランドの商品の今後の購入意向については、「購入したいと思った」が36.7%、「やや購入したいと思った」が51.3%となり、購入に前向きになった人の合計は88.0%に上った。
商品購入後の顧客サポートの重要性については、「重要である」が37.2%、「やや重要である」が38.2%となり、重要性を感じている人の割合は75.4%に上った。このことについて、ネオマーケティングは「顧客サポートに対する満足度は今後の購買行動に大きく影響を与えると考えられる」と分析している。
参照元:全国の男女1000人に聞いた「ECサイトに求められるカスタマーサポートに関する調査」
サポートの質がファン・リピーターの獲得率に大きな影響を及ぼす
適切なサポートを受けたときに抱く感情は、「そのブランド・商品に信頼感を持つ」が94.9%で最多だった。以下、「そのブランド・商品に交換を持つ」が93.7%、「そのブランド・商品を購入したくなる」が88.8%、「そのブランド・商品を好きになる」が86.9%、「そのブランド・商品を人に勧めたくなる」が77.2%と続いている。
一方、適切なサポートを受けられなかったときに抱く感情は、「そのブランド・商品の評価がさがる」が81.7%で最多だった。以下、「そのブランド・商品に不信感を持つ」が80.9%、「そのブランド・商品を購入したくなくなる」が80.7%、「そのブランド・商品を人に勧めたくなくなる」が77.5%、「そのブランド・商品を嫌いになる」が73.9%と続く結果となった。
このことについて、ネオマーケティングは「商品の満足度が高かったとしても、何か問題が発生したときに適切なサポートが提供されなかった場合、生活者がブランドから離れてしまう可能性があると考えられる」と分析している。