今や検索エンジンとビジネスは、切っても切れない関係にあります。ECサイトなどを運営しているのであればもちろんですが、ユーザーが検索したときに貴社や貴社のサービスなどが検索上位に表示されないということは、貴社のビジネス自体を発見してもらえない可能性が高くなります。
もし貴社のビジネスに競合があれば、その競合より下位に貴社が表示されることは、そのままビジネス上の不利につながりかねません。
今回はオーガニック検索の概要と、検索上位に表示されるポイントについて解説します。
オーガニック検索とは?
検索エンジンとしてよく知られるGoogleは、世界40カ国以上でトップシェアであり、特に日本でのシェアは80%以上にもなります。SEOの対策サービスを専門に行っている企業などでも、Googleでの対策を主としていることが多いので、本記事でも特に断りのない限りGoogle検索でのポイントとして話を進めます。
オーガニック検索(Organic Search)は自然検索ともいわれますが、インターネット検索の話をする場合の対義語は「有料検索」です。有料検索とは、有料で検索結果を上位に表示させる仕組み(サービス)を指し、Googleであれば「Google広告」、Yahooであれば「Yahoo!リスティング広告」という名前で提供されています。
オーガニック検索とは、検索エンジンでユーザーが検索をした際に、検索エンジン本来の仕組みで抽出された結果、もしくはその検索方法をいいます。
検索エンジンの仕組み
現在の検索エンジンは、以下のような3つの工程を経て検索順位を決定しています。
・クローラーと呼ばれるインターネットを巡回するプログラムが、Webサイトの 情報(HTMLや画像など)を集めてデータベース化
・Webサイト情報のデータベースを分析し、別のプログラムが評価(ランクづけ)
・検索サイトで入力されたキーワードに対して、評価に基づき検索結果(順位)を表示
このような工程を経て表示されるのがオーガニック検索です。一般的にリスティング広告と呼ばれる有料検索は、入力されたキーワードに該当すれば常にオーガニック検索の上に掲載され、「PR」という文字が付加されています。リスティング広告の場合、検索エンジンを運営する企業に広告料が支払われているからです。
オーガニック検索からトラフィックを増やすSEO対策のポイント
では広告料を支払わずに検索上位を保つためには、具体的に何をすればよいのか?この対策がSEO(Search Engine Optimization)対策と呼ばれるものです。
SEO対策は、オーガニック検索によるアクセス数を増やし、検索順位を上げることを目的として行います。具体的には自社の商品やサービスに対して、ユーザーが検索しそうなキーワードごとに検索上位になるよう対策を立てていきます。
SEOの細かい対策は数多くありますが、Googleのランクづけや評価の条件は不定期に変更されています。以前行ったSEO対策がそのままずっと通用するわけではないので、さまざまな対策はSEOを専門とする会社と定期的に相談しながら実施していきましょう。
ただし、不変的なSEO対策のポイントもあります。以下の2つです。
●クローラーが情報を集めやすいようにサイトを構築する
クローラーとは、検索エンジンが検索の順位を決めるための要素を、サイトから収集してくるロボットのことです。このクローラーは、一度にすべての情報を収集するわけではありません。1回の巡回では情報の断片しか収集されないのです。Webを構築する際は、以下の点に注意して制作していきましょう。
・一つのURLの階層は3段までにする
・リンクは画像などではなくテキストで設定する
・wwwの有無などで重複したページを作らない
・パンくずリスト(Webサイトの階層構造を表すリンク)の設置
・関連ページへのリンクを作り、リンク切れに注意する
●サイトの情報がユーザーにとって有益であるように工夫する
GoogleはWebページを評価するポイントとして「ユーザーが知りたい情報に的確に答えているか」、「ユーザーが使いやすいサイトになっているか」を挙げています。実際にGoogleの『Googleが掲げる10の事実』には以下のように書いてあります。
「Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました」
具体的には、以下のようなページはGoogleから低い評価を受け、検索上位には表示されなくなります。Googleが、以下のようなページはユーザーが訪問してもユーザーの利益にはならないと判断しているからです。
・イメージばかりが並んだり、文字数やリンクの少ない内容の薄かったりするコンテンツ
・無断複製された違法性の高いコンテンツ
・プログラムによって自動生成されたコンテンツ
・コメントスパムが記載されたコンテンツ
オーガニック検索で上位表示されるように工夫すれば、サイトへの訪問数が増加してブランディングの強化になり、広告費の削減にもつながります。より多くのユーザーに、自社のサイト見てもらう工夫を怠らないようにしましょう。
まとめ
◆オーガニック検索とは、検索エンジンでユーザーが検索をした際、検索エンジン本来の仕組みで抽出された結果、もしくはその検索方法を言う。
◆検索エンジンは、Webサイトの情報をクローラーで収集しデータベース化する。検索順位は、その情報をランクづけするプログラムによって決められる。
◆Googleのランクづけや評価の条件は不定期に変更されているので、以前行ったSEO対策がそのままずっと通用するわけではない。
◆さまざまな対策はSEOを専門とする会社と定期的に相談しながら実施する必要がある。
◆オーガニック検索で上位表示されるように工夫すれば、サイトへの訪問数が増加してブランディングの強化になり、広告費の削減にもつながる