デジタル化が進み、新型コロナウイルス感染症拡大によって、ますます注目を集めるWeb業界。もはやWeb戦略なしでは競合他社より優位に立つことはできなくなってきました。そのような中、特に重要となるのがデータ活用です。しかし、初めての場合にはわからないことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、データ活用のマーケティングや販促を行うための最初の一歩として、デジタルマーケティングの基礎知識と始め方をご紹介します。
デジタルマーケティングとは?
デジタルマーケティングとは、その名の通り、「デジタル」を活用するマーケティングのことで、広い意味ではインターネットやデジタルデバイス、モバイルアプリなどのあらゆるデジタルテクノロジーを活用するマーケティング活動を指します。
Webマーケティングと似ているため、「どう違うのか?」と疑問に感じる方も多いでしょう。Webマーケティングは、デジタルマーケティングの一つであり、特にWebサイトや検索エンジン、SNS、メールなどを活用したマーケティングを表す言葉です。
デジタルマーケティングは、Webマーケティングだけでなく、モバイルアプリや、ネットとリアル店舗とを連携させるO2O(Online to Offline)を通じたアプローチなど、顧客のあらゆるデジタルにかかわる行動をターゲットとします。
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デジタルマーケティングの特徴
デジタルマーケティングの一番の特徴は、「データ活用」にあります。マーケティング活動にデータを掛け合わせて、デジタル施策を行います。
データ活用というと、デジタルマーケティング以前から、アンケート調査やユーザーテストなどの結果を活用してきた、と思う方も多いのではないでしょうか。確かにデータはこれまでも活用されてきましたが、デジタルマーケティングにおいては、一人ひとりのユーザーの行動をあらゆるチャネルを通じて細かく取得できるようになり、より細かなアプローチを一人ひとりに対して行うことができるようになってきました。
このことから、デジタルマーケティングにおいては、有効なデータを蓄積する仕組みを作ることが大前提となります。その上で、いかにデータを活用できるかが、成否を決めます。
そのため、デジタルマーケティングを始める際には、データを蓄積する仕組みを知るとともに、どのようにデータ活用ができるかに興味関心を高めることが大切です。
とはいえ、むずかしい処理はすべてシステムが行ってくれますし、データを分析するプロも存在します。一般的に、マーケティング担当者がすべきことは、あらゆる種類のデータから見えてくる、ユーザーの特性や行動を柔軟に読み取り、有効な施策を考え、ユーザーに響くコミュニケーションを真摯に取ることであるといえます。
デジタルマーケティングのチャネルと手法
実際にデジタルマーケティングを実施する方法を具体的に見ていきましょう。次のような複数のチャネルと手法があります。
●チャネル
Webサイト、ブログ、SNS、デジタル広告、動画、メール、情報メディアなど
●手法
・コンテンツマーケティング
Webサイトやブログ、SNSや動画上にコンテンツを制作して掲載・配信することで、集客やブランド認知度向上、見込み客や顧客の獲得などを目指します。
・SEO(検索エンジン最適化)
自社のWebサイトやブログを検索エンジンの結果ページで上位表示させることで、サイト流入を向上させます。
・ソーシャルメディアマーケティング
FacebookやTwitter、Instagram、PinterestなどのSNSを利用して、自社やブランドの情報を発信し、顧客とのコミュニケーションや、ブランド認知度・サイトアクセスの向上、見込み客の育成などを目指します。
・クリック課金広告(PPC)、ネイティブ広告などのデジタル広告施策
広告の掲載媒体に対して、クリック数に応じた料金を支払うことで、自社サイトへの流入を増加させる、Google広告などのクリック課金広告(PPC)、SNSのユーザーにアプローチするFacebook広告やInstagram広告などのネイティブ広告といったデジタル広告施策です。
・メールマーケティング
メールを用いてユーザーや顧客とコミュニケーションを行う方法です。コンテンツの更新情報や割引情報、イベントやセミナーの告知、フォローアップなどがあります。
・マーケティングオートメーション
デジタルマーケティング活動を自動化する方法です。手法というよりツールに分類されますが、メール配信やSNS投稿のスケジューリングができるほか、見込み客の育成の際、温度感ごとにアプローチを変える、キャンペーンの効果検証を行えるなど、マーケティングオートメーションを用いてあらゆる活動ができるようになっていることから、デジタルマーケティングの手法の一つとなってもいます。
デジタルマーケティングを始めるに当たってマーケティング担当者がやるべきこと
デジタルマーケティングを始めるに当たり、マーケティング担当者は、どのようなことを実施すれば良いでしょうか。主な2つのことをご紹介します。
●ユーザーを理解する
先述の通り、あらゆるデータを通して、ユーザーの行動が見えてきます。どのSNSや広告からWebサイトへ流入し、どのページを見たかといった一連の行動が見えてくれば、ターゲットユーザーのインサイトが見えてきます。そうしてユーザーのニーズや興味関心の先を知り、分析して理解することで、よりユーザーが求めるマーケティング施策を行うことができるようになります。
●デジタルマーケティングの目的を明確にする
あらゆる手法のあるデジタルマーケティングにおいて、何よりそれぞれの目的や、指標となるKPIを明確に設定することが重要です。目的設定の例としては「自社サイトへのアクセスを増やしたい」「資料料請求やお問い合わせを増やしたい」「見込み客を育成したい」などです。KPIの例としては、SEOのオーガニック検索の流入数や、SNSのフォロワー数や「いいね!」数などが挙げられます。
まとめ
◆デジタルマーケティングとは、インターネットやデジタルデバイスなどのデジタルテクノロジーを活用するマーケティング活動を指す。特徴としてデータを活用できる点がある。
◆デジタルマーケティングの1番の特徴は「データ活用」であり、手法にはコンテンツマーケティング・SEO(検索エンジン最適化)・ソーシャルメディアマーケティング・デジタル広告・メールマーケティング・マーケティングオートメーションなどがある。
◆ユーザーを理解し、デジタルマーケティングの目的やKPIを明確することがポイント。