インターネットが生活に欠かせない存在となった現代の暮らしにおいて、さまざまな情報を発信するWeb広告は、企業にとって重要なマーケティング戦略の一つである。
費用対効果を考えながら、消費者の心をつかむ広告を展開するには、どのような施策が必要なのか。本記事ではSNS・メルマガなどで行ったアンケートの結果をもとに、Web広告にかける費用やその出稿先、また、何をすれば大きな成果を上げられるのかについて、分析・解説する。
参照元:CV数・CPA・ROAS……Web広告の適切なKPIは何か?|Web広告の運用実態調査
Web広告にかける費用は?
出典元:CV数・CPA・ROAS……Web広告の適切なKPIは何か?|Web広告の運用実態調査
B to Bビジネスの成長にとって必須ともいえるWeb広告の表示。スマートフォンやタブレットなどの端末が普及したことで、Web広告はますます種類が増えている状況だ。
広告代理店や広告主へアンケートを行ったところ、インターネット広告・デジタル広告・オンライン広告など、さまざまなWeb広告にかける1カ月あたりの費用は、100万円以上~500万円未満が最も多く、次いで30万円以上~100万円未満という結果になっている。 以下で、その広告の出稿先を詳しくみていこう。
Web広告の出稿先/最も多かったのは?
出典元:CV数・CPA・ROAS……Web広告の適切なKPIは何か?|Web広告の運用実態調査
上表Q1とQ2は、Web広告の出稿先と、その額の多さを表したものである。
Googleリスティング広告については多くの企業が活用し、出稿額も際立って多いことがみてとれる。企業から、費用対効果があり、続けていくべき広告だと判断されているのだろう。
他にも、Googleディスプレイ広告やYahoo!リスティング広告、FacebookやInstagram広告が広く利用されていることがわかった。
KPIについて
出典元:CV数・CPA・ROAS……Web広告の適切なKPIは何か?|Web広告の運用実態調査
重要業績評価指数であるKPI(目標達成へのプロセスを具体化する指標)を、どこに設定しているのかも大きなポイントだ。
複数回答してもらったアンケートでトップだったのが「コンバージョン数」である。売り上げに直接関連する指標であり、主に新規顧客の獲得などを目的に重視される結果となった。
次に回答が多かった「コンバージョン単価」は、他のマーケティング戦略と効果や効率を比較するために注視されているようだ。広告主が、Web広告で新規顧客を獲得するのにどのくらいの費用がかかったか(CPA)を分析しているため、必然的に効率を重視する流れとなるのだろう。
今後の課題は?
出典元:CV数・CPA・ROAS……Web広告の適切なKPIは何か?|Web広告の運用実態調査
アンケートの結果によると、さまざまな企業がさらなる成長のためにWeb広告を取り入れ、利益の最大化を求めているにもかかわらず、多くの場合「認知効果」を計測していないことがあきらかになった。これには、もともと認知効果を狙った広告を出稿していないことが原因として挙げられるだろう。
しかしながら、売上額を把握している企業が約半数だったこと、また、Web広告と商談数、LTV(顧客生涯価値)の関係性をチェックしていない企業が多かったことは、今後の大きな課題である。Web広告を出す目的を再度確認し、データ管理の見直しや改善が必要だといえるだろう。
まとめ
Web広告の運用では、認知から自社の顧客化に至るまでの、一連の流れを踏まえたKPIが設定されるべきである。成果を上げるためには、広告の結果を売り上げやLTV(顧客生涯価値)などに紐づけ、現在設定しているKPIが企業の利益につながっているのかを、データで把握することが大切だ。