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デジタル広告におけるGoogleのプライバシー改善の取り組みとは?

2021.2.2
読了まで約 3

デジタル広告におけるGoogleのプライバシー改善の取り組みとは?

オンライン上でパソコンやスマートフォンに表示されるデジタル広告。これまではデジタル広告よりもテレビ広告に投資される傾向がありましたが、2019年には国内のデジタル広告費が初めてテレビ広告費を上回るなど、年々成長を続けています。

デジタル広告の普及にともない、オンライン上におけるユーザープライバシーの扱いにも注目が集まっています。Googleが目指すのは、ユーザーが安心してデジタル広告にアクセスし続けられるインターネット世界の実現です。ユーザープライバシーの改善に向けて、Googleはどのような取り組みを行っているのでしょうか。

この記事では、デジタル広告においてGoogleが実施しているプライバシー改善の取り組みをご紹介します。

デジタル広告の透明性とユーザーコントロールを高める取り組み

Googleでは、デジタル広告表示機能「Why this ad」(広告の表示について)を長年提供しています。「Why this ad」とは、デジタル広告が選ばれる要因の詳細な情報を確認し、不要な広告の表示を停止できる機能です。ユーザー側が自分の意思で広告表示の有無を決めることができ、現在はインターネットテレビの広告にも拡張されています。

また、さらなるユーザー体験の改善を目指すために、Googleによって確認された広告主の正式名を表示する「About this ad」という新機能が導入されました。デジタル広告の背後にある広告主の透明性を高めることで、ユーザーは広告主の詳細な情報まで確認できます。その結果、広告表示のコントロールをする際、より多くの情報に基づいた意思決定が可能になります。

出典:Google社 『デジタル広告におけるユーザープライバシー改善の取り組みに関する最新情報』

さらに、Googleで表示されるデジタル広告だけでなく、ウェブ上で表示されるすべての広告で詳細な情報を提供するツール「Ads Transparency Spotlight」のリリースも予定されています。Googleによると、いずれはユーザーコントロールを向上させ、広告に関する情報開示を強化していくとのことです。

参考:Chromeウェブストア 『Ads Transparency Spotlight (Alpha)』

ユーザープライバシーを向上させるためのアプローチ

Googleは企業に対し、ユーザープライバシー向上にむけたさまざまなアプローチを行っています。

●ファーストパーティデータを利用する広告主のサポート
ファーストパーティデータとは、自社の顧客やウェブサイトの訪問者に関して収集されたデータです。

Googleでは、広告主やパブリッシャーによるファーストパーティデータの利用を関係が構築された顧客とのやりとりに基づいてサポートしています。ただし、ユーザー情報の利用に関して透明性とコントロールが保証されている場合に限ります。関連性の高い有益なユーザー体験を提供することが目的です。

●不透明または隠された技術の使用を禁止
ユーザーに安心してデジタル広告にアクセスしてもらうには、広告の透明性が不可欠です。そのため、個々のユーザーデータを転送して追跡可能にするなど、不透明または隠された技術の使用はできません。ユーザーに知らせず、または許可を得ずに追跡して特定、個人情報を得ようとする行為があれば、Googleは強い姿勢で臨むと明言しています。

参考:Google社 『デジタル広告におけるユーザープライバシー改善の取り組みに関する最新情報』

未来のデジタル広告業界に向けて

デジタル広告におけるプライバシー改善の話題はウェブに焦点を当てたものが多いですが、ユーザーがデジタル広告を目にする機会はウェブだけではありません。モバイルアプリ、デジタルオーディオ、インターネットテレビなどさまざまな環境からアクセスしています。

Googleのビジョン「無料コンテンツへのアクセスを維持しながらユーザーデータの取り扱いを向上させる」ことは、ウェブでもアプリでもどの領域に対しても一貫し、今後新たな領域が登場したとしても変わることはありません。

未来のデジタル広告業界において、新しい技術や基準が確立されるまでにはある程度の時間が必要です。しかし、近い将来に多くの変化が起きることは確実であり、だからこそ広告主やパブリッシャーはプライバシーに関する問題を活発に議論し、未来に向けて今から動き出してほしいとGoogleは考えています。

まとめ

◆ユーザープライバシーの改善には、デジタル広告の透明性を上げることはもちろん、ユーザー個人の意思の尊重も大切である。

◆デジタル広告の透明性とユーザーコントロールを高めるために、Googleはユーザー側が自分の意思で広告の情報を確認、表示を停止できる機能を提供している。

◆ユーザープライバシーを向上させるために、Googleではファーストパーティデータを利用する広告主やパブリッシャーのサポートを行っている。一方で、不透明または隠された技術の使用を禁止し、こうした行為には強い姿勢で臨むと明言している。

◆Googleは、未来のデジタル広告においてさまざまな変化が起きることは確実であり、広告主やパブリッシャーはためらわずに行動を起こすことが重要だと考えている。

参考:Google社 『デジタル広告におけるユーザープライバシー改善の取り組みに関する最新情報』

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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