インターネットの急速な普及・発展により、さまざまなデバイス(端末)を利用して情報を収集する消費者が大幅に増加している。なかでもスマートフォンの伸び率は顕著だ。
「各デバイスからの年代別インターネット利用状況」の調査結果によると、40~50代の消費者はもちろん、2018年までは主にパソコンを利用していた60代の消費者においても、2019年から最も利用しているのはスマートフォンなのである。
マルチスクリーン利用者への調査で明らかになった全世代のスマートフォン活用。スマートフォンを利用する目的やその利用率、また、デジタルネイティブと呼ばれる30代以下がどのようなソース元を信頼し、自身に必要な情報を収集しているかについても、解析する。
参照元:商品の購入に利用するデバイスはパソコンからスマートフォンにシフト~ニールセン 消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表~
各世代で最も使用されたデバイスは?
出典元:商品の購入に利用するデバイスはパソコンからスマートフォンにシフト~ニールセン 消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表~
月1回以上インターネットを利用する消費者への調査によると、すべての世代で最も使われているデバイスはスマートフォンという結果になった。
10代、20代、30代はもちろん、40~50代でも約8割がスマートフォンからインターネットを利用、60代でも同じく、一番多かったのがスマートフォンである。
デバイスを利用に逆転現象
出典元:商品の購入に利用するデバイスはパソコンからスマートフォンにシフト~ニールセン 消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表~
上図(左)は、パソコンとスマートフォン、両方の利用目的を表したものである。商品をこれまではパソコンで購入していた消費者が、スマートフォンへとデバイスを移行し(49%から42%に減少)、逆転現象が起こっているのがわかる。
上図(右)の、買い物情報を得るためのデバイスにおいても、パソコン利用者が減少し、スマートフォン利用者が伸びているのがみてとれる。
2017年から2019年の2年間で、消費者のデバイス利用状況が変化してきたといえるだろう。
デジタルメデイアへの信頼感が向上
出典元:商品の購入に利用するデバイスはパソコンからスマートフォンにシフト~ニールセン 消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表~
物心がつく頃にはインターネット環境が存在していた30代以下(デジタルネイティブ世代)の買い物の仕方を調査した結果、オフラインの実店舗で購入する前にも、オンラインを多く利用して購入を検討していることがわかった。
特にファッション関連や化粧品などの商品は、オンライン購入を検討することが多いようだ。
30代以下(デジタルネイティブ世代)が信頼する情報源は、上図のように「知人」やインターネット上の「消費者の投稿」「ブランドサイト」が主であり、その信頼度も近年増加していることがわかった。特に「消費者の投稿」への信頼が大幅に増加していることから、この数年間でデジタルメディアへの信頼感が高まっていると分析できるだろう。
まとめ
マルチスクリーンの利用において、スマートフォンが中心となり、すべての世代でパソコンを利用する機会が減っていることがわかった。消費者はスマートフォンでいつでも、どこからでも商品の情報収集を行い、買い物につなげる傾向にあるのだ。
また、消費者が実店舗で商品を購入する場合においても、オンラインを利用していることがわかった。企業は消費者がどこで購入するかの経路を問わず、デジタル施策を重視した情報発信を行っていく必要があるだろう。
参照元:商品の購入に利用するデバイスはパソコンからスマートフォンにシフト~ニールセン 消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表~