日常的にPCやスマートフォンでインターネットを利用していると、広告が気になることはありませんか?特に業務中に表示される広告は、作業の妨げになることがあります。
このような問題を解決するのがアドブロック(広告ブロック)です。アドブロックを利用することで、煩わしい広告を簡単に非表示にすることができます。さらに、多くのアドブロックツールは広告コンテンツだけでなく、ユーザーの行動を追跡するトラッキングもブロックすることが可能です。
本記事では、アドブロックの基本的な概念を解説するとともに、最新のおすすめコンテンツブロッカーをご紹介します。アドブロックを活用することで、より快適なウェブ閲覧体験を実現できるでしょう。
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広告ブロックとは
広告ブロックとは、ブラウザでWebサイトを閲覧しているときに表示される広告を非表示にすることです。また、その広告をブロックするためのソフトウェアを指すこともあります。
アドブロックは、Webサイト上に表示される広告コンテンツを非表示にして閲覧を快適にすること、販促のための追跡をされないようにすることなどを目的に行います。アドブロックを使用することで、ユーザーはより集中してコンテンツを楽しむことができます。
コンテンツブロックという言葉もよく耳にしますが、これは広告ブロックのうちの一つで、広告を含むコンテンツを非表示にするということを意味します。ただし、アドブロックの機能は広告コンテンツの非表示だけにとどまりません。
●広告ブロックの機能
広告ブロックには大きく分けて2つの機能があります。
1.広告コンテンツを非表示にする機能
ブラウザがサーバーから受け取ったソースコードから不要な広告のコードを削除することで、広告コンテンツを非表示にします。バナー広告や記事広告などの広告を非表示にするほか、ポップアップウィンドウで表示されるポップアップ広告を停止するもの、動画広告、SNSのタイムライン広告をブロックするものもあります。
2.Cookieデータのトラッキングをブロックする機能
近年、ユーザーの閲覧履歴をもとに好みや属性を想定して広告を配信する追跡型広告が活用されています。これはCookie(クッキー)というWebサイトを閲覧することで残る訪問情報を参照しているためです。アドブロックツールの中には、このCookieの追跡(トラッキング)を拒否することができるものもあります。
アドブロックを使用することで、ユーザーはより快適なブラウジング体験を得られますが、一方でWebサイト運営者にとっては広告収入の減少につながる可能性があります。そのため、アドブロックの使用については、ユーザーと運営者双方の利益を考慮しながら適切に判断することが重要です。
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iPhoneとAndroidの広告ブロックの設定方法
スマートフォンでのインターネット利用が主流となっている現在、iPhoneとAndroidのブラウザにおける広告ブロックの設定方法が注目を集めています。それぞれの標準ブラウザの設定を変更することで、効果的な広告ブロックを実現できます。以下では、iPhoneとAndroidそれぞれの広告ブロック設定方法を詳しく解説します。
●iPhoneの広告ブロック設定方法
1.ポップアップ広告をブロック
・「設定」アプリを開く
・「Safari」を選択
・「ポップアップブロック」をオンにする
この設定により、Safariブラウザでポップアップ広告がブロックされ、閲覧体験が向上します。
2.追跡型広告をブロック
・「設定」アプリを開く
・「プライバシー」を選択
・「広告」をタップ
・「追跡型広告を制限」をオンにする
この設定により、アドブロック機能が有効になり、ユーザーのプライバシーが保護されます。
●Androidの広告ブロック設定方法
Androidユーザーは、Google Chromeブラウザの設定を変更することで広告ブロックを実現できます。
1.ポップアップ広告をブロック
・Chromeブラウザを開く
・右上の三点メニューをタップ
・「設定」→「サイトの設定」を選択
・「広告」をタップし、「広告」をオフにする
2.追跡型広告をブロック
・Chromeブラウザを開く
・右上の三点メニューをタップ
・「設定」→「サイトの設定」を選択
・「ポップアップとリダイレクト」をタップ
・「ポップアップとリダイレクト」をオフにする
これらの設定により、Androidデバイスでも効果的な広告ブロックが可能となります。
なお、両プラットフォームとも、より高度な広告ブロック機能を求める場合は、専用のアドブロックアプリやブラウザ拡張機能を利用することで、さらに強力な広告ブロックを実現できます。ただし、一部のWebサイトでは広告ブロックの使用を検知し、コンテンツの表示を制限する場合があるため、注意が必要です。
また、広告ブロックを使用する際は、サイト運営者の収益源を考慮し、信頼できるサイトでは広告表示を許可するなど、バランスの取れた利用を心がけることが重要です。
おすすめのコンテンツブロッカー
広告ブロックを行えるソフトウェアやアプリ、ブラウザなどのコンテンツブロッカーを利用して広告ブロックをする方法も人気です。ここでは、スマートフォンとPCそれぞれについて、おすすめのコンテンツブロッカーをご紹介します。
●スマートフォン用アプリ
・AdGuard【iOS・Android】
Webサイトの広告のほか、アプリやゲームの広告も非表示にするアドブロックアプリです。多様な広告フィルタが利用できるのが特長です。また広告フィルタは定期的に更新され、品質が高く保たれています。アドブロック機能により、快適なブラウジング体験を提供します。
・AdFilter【iOS】
Webサイトに表示される広告を、非表示にするアドブロックアプリです。iOSのみに対応しており、Safari利用時に適用されます。SNSのシェアアイコンも非表示にすることができ、よりクリーンな画面を実現します。
●スマートフォン用ブラウザ
・Firefox Focus【iOS・Android】
有名ブラウザの一つ、Firefoxのプライバシー保護ブラウザです。広告ブロックや履歴削除機能が搭載されています。追跡やアクセス解析もブロックしてくれるため、プライバシーを重視する方におすすめのアドブロック機能付きブラウザです。
・Brave【iOS・Android】
広告表示や追跡をブロックするブラウザです。ブロックする広告をWebサイトごとに変更できる柔軟性が特徴です。またブロックした広告等と共に、ブロックしたことによって節約された時間を表示するため、このブラウザのアドブロック機能の有効性をパッと見て知ることができます。
●PCブラウザ用拡張機能
・Adblock Plus【Windows・MacOS】
Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Operaなどの各種ブラウザに対応(※Windows版)する拡張機能です。この拡張機能をブラウザに追加することで、広告表示、追跡、マルウェアサイトへの接続をブロックできます。広告表示については、バナー広告、YouTubeビデオ広告、Facebook広告、ポップアップ広告など幅広くブロックします。Adblock Plusは、最も人気のあるアドブロック拡張機能の一つで、多くのユーザーに信頼されています。
これらのアドブロックツールを使用することで、ユーザーは不要な広告を効果的にブロックし、より快適なインターネット体験を得ることができます。ただし、アドブロックの使用には注意も必要です。一部のWebサイトでは、アドブロックを検出して閲覧を制限する場合があります。また、サイトの運営者にとって広告収入は重要な収入源であるため、お気に入りのサイトでは広告ブロックを解除することも検討しましょう。
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広告ブロックツールにはセキュリティ問題もある
一見、便利に見える広告ブロックツールですが、一般的に、セキュリティの問題があることは知っておいたほうが良いでしょう。
アドブロックを利用する際には、このリスクを十分に理解しておく必要があります。
広告ブロックツールの脆弱性をねらい、サイバー犯罪者が個人のデータを盗み取るなどの目的で悪意あるコードを送り込むリスクも指摘されています。これは、アドブロックソフトウェアが持つ特権的な権限を悪用しようとする攻撃者の存在を示しています。
また、偽の広告ブロックツールを配布されるケースも過去にあったことから、ツール選定には十分に注意する必要もあります。これらの偽アドブロックは、正規のものと見分けがつきにくく、ユーザーを騙して個人情報を収集したり、マルウェアを配布したりする可能性があります。
アドブロックを使用する際は、信頼できる開発元から提供されているものを選び、定期的に更新されているかを確認することが重要です。また、アドブロックの設定を適切に行い、必要以上に広範な権限を与えないようにすることも、セキュリティリスクを軽減する上で有効な対策となります。
さらに、アドブロックを導入する前に、ブラウザの内蔵機能やセキュリティ設定を確認することも大切です。多くの現代的なブラウザには、ある程度の広告ブロック機能が搭載されており、追加のツールを使わずともある程度の保護が可能です。
結論として、アドブロックツールは便利な機能を提供しますが、セキュリティリスクを完全に排除することはできません。ユーザーは、これらのツールを使用する際には常に注意を払い、セキュリティ意識を高く保つ必要があります。
まとめ
・アドブロックとは、ブラウザでWebサイトを閲覧する際に表示される広告を非表示にすること、もしくは広告をブロックするためのソフトウェアのことを指します。
・アドブロックには主に2つの重要な機能があります。1つ目は、広告コンテンツを非表示にする機能です。2つ目は、Cookieデータのトラッキングをブロックする機能です。これらの機能により、ユーザーはより快適なブラウジング体験を得ることができます。
・スマートフォン向けのおすすめコンテンツブロッカーとして、iOS・Android両対応のAdGuardや、iOS専用のAdFilterといったアプリがあります。また、Firefox FocusやBraveなどのブラウザも効果的なアドブロック機能を備えています。
・PC向けには、Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Operaなどの主要ブラウザに対応する拡張機能Adblock Plusが人気です。これらのツールを利用することで、バナー広告、ポップアップ広告、動画広告など、様々なタイプの広告をブロックすることが可能です。
・ただし、アドブロックツールにはセキュリティ上の懸念もあります。悪意のあるコードを含む偽のアドブロックツールに注意が必要です。信頼できるソースからツールを入手し、定期的に更新することが重要です。