Z世代を中心とした女性ユーザーから高い支持を得ているSNSアプリ「TikTok(ティックトック)」。15秒~60秒以内のショートムービーを視聴したり投稿したりできる、世界でも人気の動画サービスアプリである。TikTokアプリ内の編集機能を使用すれば、誰でも簡単にBGMつきの動画が作成できるため、編集に高度な技術は必要なく、短い時間で手軽に動画を楽しめるツールとして急激な成長を遂げてきた。
デジタルマーケティングにおいても、さまざまな企業がTikTokの活用を検討し、すでに広告出稿の取り組みを進めている状況だ。注目度の高いTikTok広告には、どのようなメニューがあるのか。広告の種類や特徴、また、TikTokの活用で期待できるメリットについても解説する。
急成長したTikTok
若い世代を中心に世界中で人気のTikTok。日本でも4割近くのユーザーが10代となり、次いで2割が20代といわれている。近年はその親世代の認知も徐々に増えていることから、有効な広告を提供できるプラットフォームとして、無視できない存在だといえるだろう。
TikTok広告の特徴は、いわゆる「ショートムービー」である。スマホ画面を意識した、BGM付きのTikTokらしい動画広告になる傾向だ。
広告の種類にはどのようなものがあるのか、以下にまとめた。
参照元:TikTok広告をわかりやすく徹底解説!【2020最新版マーケティング活用法】メニューや特徴まで
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TikTok広告のメニューとメリット
TikTok広告は大きく3つの種類に分けられる。1つ目は「おすすめ投稿」の間で展開する「インフィード広告」。2つ目は、アプリの起動時に展開される「起動画面広告」。最後は、ユーザーに広告作成や投稿を促す「ハッシュタグチャレンジ広告」だ。それぞれの特徴は以下である。
●インフィード広告
5秒~15秒の動画広告。各ユーザーの興味や趣味に沿った動画が表示される「おすすめ投稿」のフィードに展開される。TikTok内で最も視聴の時間が長く、一般ユーザーと同形式となるショートムービー広告である。
コンバーションの向上において重要なCTA(Call To Action:行動喚起)を設定できることがポイントだ。TikTokユーザーを自社サイトへ誘導し、行動を起こしてもらうことに期待が持てる。ユーザーの自然流入につながる「オーガニック投稿(通常投稿)」のように、「いいね」などのエンゲージメントも高めやすいだろう。
●起動画面広告
TikTokアプリをユーザーが起動した際に、3秒以上(5秒以内)広告が表示される。
インフィード広告と同じく自社サイトへ誘導が可能。時間が短いため「静止画広告」か「GIFアニメーション広告」のいずれかであることが、他のTikTok広告と異なる点である。
アプリが起動する際に表示されるためユーザーへのインパクトは大きく、何人に広告を提供できたかの指標となるリーチ数(ユーザーへの到達率)の向上に期待が持てるだろう。
ただし、1日に1社のみの展開となるため、広告枠を押さえることが課題となる。非常に有効な広告になり得るが、かかる費用もその分高くなっている。
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●ハッシュタグチャレンジ広告
アプリ内に「#Challenge」と表示される広告で、#(ハッシュタグ)を活用し、TikTokユーザーに企業広告の作成・投稿をしてもらうことが特徴だ。
「スタンダードハッシュタグチャレンジ(#Challenge Plus)」「ベーシックハッシュタグチャレンジ(Basic #Challenge)」「ハッシュタグチャレンジプラス(#Challenge Plus)」「バトルハッシュタグチャレンジ(Battle #Challenge)」と呼ばれ、さまざまな企業が活用している。
スタンダードハッシュタグチャレンジは一番人気のコンテンツで、いわゆる通常のチャレンジ広告となる。ベーシックハッシュタグチャレンジは、初回限定でスタンダードよりも期間が長いなどの特典付き。ハッシュタグチャレンジプラスは、スタンダードチャレンジにブランドとのコミュニケーションを追加したもの。広告期間が長いことが特徴である。バトルハッシュタグチャレンジは、2つ同時にチャレンジできる広告だ。それぞれのハッシュタグを対戦させる内容で、ユーザーのブランド体験促進につながるだろう。
まとめ
ロッテやユニクロなど、大手企業も広告展開を進め、爆発的な再生回数で成功を収めているTikTok広告。提供できる広告にはさまざまな種類があり、企業はその特徴に合わせたクリエーティブを展開することが重要だ。まずはTikTokユーザーの興味を引き、心理をつかむような魅力的かつインパクトのある広告を作成すること。TikTokらしく、「ユーザー目線で話題になりやすい」コンテンツが求められている。