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「オンライン展示会に出展したことがある」39.6%、製造業界でも進むデジタル化とそのメリットとは?(株式会社マーケライズ調査)

2020.12.24
読了まで約 3

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、ビジネスや日常生活などでさまざまなことがオンライン化・デジタル化されてきた。企業による「オンライン展示会」もそんなデジタル化の1つだ。

一般的にアナログな業界として捉えられがちな製造業界でもデジタル化は進んでいるのだろうか?株式会社マーケライズは2020年11月、製造業界の営業・販促におけるデジタル化の実態を調査した。

その結果、製造業界でもデジタル化が前向きに捉えられ、すでにデジタル化を経験した企業はそのメリットを実感していることが明らかになった。

参照元:製造業界の営業・販促もデジタル化へ オンライン展示会への出展企業は約40% オンライン商談やメールマガジン活用は約70%が実施

「出展したことがある」は39.6%、「今後出展してみたい」54.3%

製造業界の企業を対象に、オンライン展示会への出展状況を調査した結果が下のグラフだ。

出典:製造業界の営業・販促もデジタル化へ オンライン展示会への出展企業は約40% オンライン商談やメールマガジン活用は約70%が実施

「出展したことがあり、今後も出展したい」(24.8%)、「出展したことがあるが、今後は出展する予定はない」(14.8%)の合計は39.6%だった。全体的に見れば出展したことのない企業の方が多い。

しかし、「出展したことはないが、出展してみたい」(29.5%)と「出展したことがあり、今後も出展したい」(24.8%)の合計は54.3%であり、半分以上の企業は今後のオンライン展示会に対して前向きであることが明らかになった。

出展したことがある企業からは以下のようなコメントがあったという。

【今後も出展したい】
・出展者・参加者の双方が慣れておらず、準備・運用が大変だった。今後の利用に向けて今のうちに慣れておきたい。
・あまり費用をかけずにリードを獲得できた。動画作成をしたため準備期間の時間的なコストがかかった。
・対面(オフラインの展示会)に比べて効果が実感できていない。しかし準備コスト等が対面よりも少ないので出展して損はないと感じている。
・今後、オンライン展示会を利用する機会が増えると思う。オンライン展示会と対面を使い分けていきたい。
・獲得したリード数は対面の概ね数倍。しかし来場者の反応が見えない。

【今後は出展する予定はない】
・ホットリードではない。現段階ではノウハウが薄い。
・対面に比べて開催期間が長いのに出展効果がほとんど感じられない。
・「偶然の出会いが生まれる」という展示会ならではのメリットが生まれない
・今後必要とは思うが検討が追いついていない。
・効果的なコンテンツや見せ方を模索中
・効果が評価しきれていない・ブースに見応えがないと訴求効果が薄いと感じた。

オンライン展示会に慣れておらず、準備に大変さを感じた担当者は少なくなかっただろう。一方で、費用面でのコストが低いことは肯定的に捉えられているようだ。対面に比べて高い成果を出した企業もあれば、そうでない企業もあったことがわかる。

対面とオンライン展示会には異なる特性があり、オンライン展示会を活かして成果を出すには、オンライン展示会に合った工夫を凝らしていく必要がありそうだ。もちろん、対面・オンライン展示会双方の特性を踏まえた上で使い分けているくことも大切だろう。

製造業界においても進むデジタル化。デジタル化/システム化して良かったこととは?

続いて、デジタル化/システム化して良かった点について調査した結果が下のグラフの通りだ。

出典:製造業界の営業・販促もデジタル化へ オンライン展示会への出展企業は約40% オンライン商談やメールマガジン活用は約70%が実施

最も多かったのは「場所を選ばず会議や商談ができる」の69.8%であり、「業務が効率化できた」(43.0%)、「テレワークでも同等の業務ができる」(42.3%)が続いた。

製造業界は一般的に、デジタル化できない業務が多いというイメージが強い。しかしこの結果を見ると、製造業界でもテレワーク化が進んでおり、「テレワークでも同等の業務ができる」ことや、その他のメリットが発見されたようだ。

「コロナ禍でやむなく…」という理由のオンライン化ではなく、今後は業務効率化などのメリットを求めて更に多くの企業がオンライン化・システム化・リモート化を追求していくかもしれない。

コンテンツを案内する手段は「自社ホームページに掲載」「メールマガジン」が上位

最後に、顧客向けコンテンツを案内する方法について調査した結果が下のグラフだ。

出典:製造業界の営業・販促もデジタル化へ オンライン展示会への出展企業は約40% オンライン商談やメールマガジン活用は約70%が実施

トップは「自社ホームページに掲載」(89.3%)、次いで「メールマガジン」(74.5%)という結果になった。「無料の動画共有サービス」は38.3%、「WEB広告」は34.9%であり、製造業界においてもWebを使ったさまざまな方法が利用されていることがわかる。

SNSの普及やコロナ禍などの影響もあって消費行動がオンラインに移行しているため、今後もWebを使った営業・販促の重要性は高まっていくだろう。

まとめ

コロナウイルスの感染拡大というネガティブな理由によってやむなくデジタル化を推進した企業もあったかもしれない。しかし結果的には、業務効率化などの複数のメリットが発見された。

製造業界においても、オンライン化・デジタル化を進め、オフライン・オンラインそれぞれの特性を踏まえた上で使い分けていくことが求められそうだ。

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監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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