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成功しない広告に3つの特徴/明らかになった「行動につながらない広告」のパターン

2020.12.23
読了まで約 3

YouTube広告とは、企業の認知向上だけではなく、消費者をあらゆる場所へ導くような、コンバーションの促進に期待が持てるクリエーティブである。動画視聴者の行動を喚起するCTA(Call to Action:サイト訪問のリンク)ボタンにより、企業のランディングページ(LP)に「見込み顧客」といえる消費者を誘導する仕組みとなっている。

コンバーションを効果的に促進するためには、広告にどのようなクリエーティブが必要なのかを考察し、期待するアクションを目的とした動画を制作する必要があるだろう。

YouTube広告の中でも、コンバーションに成功した動画広告と、成功に至らなかった動画広告が存在する。消費者の行動につながらなかったクリエーティブとはどのようなものなのか。明らかに課題が残る動画広告について、具体的な事例をもとに解説する。

参照元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

「行動につながらない広告」とは

出典元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

GoogleによるYouTube広告の詳細な統計解析で、日本の消費者へ行動喚起に至らなかった広告、つまりアクションにつながらなかった広告パターンの分析結果が発表された。消費者のリアルな声も反映されたものとなっており、最新の広告クリエーティブを制作する上で重要な参考事例となるだろう。

アクションにつながらなかったパターンは3つある。1つずつ具体例を挙げて解析する。

パターン1/伝わらない特典

出典元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

YouTube広告でアクションにつながらない典型として挙げられるのが「わかりにくい広告」である。訴求したいポイントやキャンペーンなどの特典を音声化せず、文字だけで表したもの、また、その表示時間が短いものが特徴だ。

事例として「今なら10%OFF!」という動画広告がある。広告の始めに短く2秒間、音もなく文字が表示された「キャンペーン特典」だ。音声化していない文章を消費者が短い時間で正確に、特典として捉えるのは難しいだろう。消費者が広告をスキップすることを前提に、早めに特典情報を提示したものの、わかりにくい表示が影響し、結果としてアクションにつなげることができなかった。

パターン2/テンポが遅すぎる

出典元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

自社の商材や、展開するサービスを説明したいという思い入れが強すぎるあまり、動画広告全体の秒数や動画の見せ場の位置に課題が残るクリエーティブとなってしまうことがある。テレビ広告におけるクリエーティブ広告の基本は「Hill型(山なり)」だといえるだろう。ゆっくりとしたテンポで導入、その後中盤から盛り上げ終盤にピークを置くというような内容である。

一方、YouTube広告は基本的にスキップできることを念頭に置き制作するため、テレビ広告のようにゆっくりとしたテンポで始めるのではなく、その広告のポイントとなる「サビ」からスタートする早めの展開や、予想外の要素を取り入れる「Heartbeat(鼓動)型」の内容が効果的だ。

消費者の行動を促せなかった動画の事例として、広告の冒頭から6秒後にやっと内容が把握できるような、遅いテンポのクリエーティブが挙げられる。

YouTube広告の基本は「開始すぐに消費者の興味をひく展開」「短くわかりやすいメッセージ」「動画内に何度も見せ場をつくる」だといえるだろう。

パターン3/検索窓が見えていない

出典元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

YouTube広告の下部には消費者の行動を促す「CTAボタン」と、動画広告内に検索窓を表示させ、特定の単語での検索を促すイラスト広告などがある。ここで重要となるのが、そのイラスト検索窓の大きさだ。テレビやパソコンで動画広告を見る場合に問題ないサイズだったとしても、モバイル画面で確認するとはっきり見えない、小さすぎるなどの課題が生じることがある。

これはテレビ広告をそのままYouTube広告に転載した場合に起こりやすい事例ともいえるだろう。消費者がその検索窓をはっきりと認識できるか、環境サイズに問題はないかなどを十分に確認することがポイントである。

まとめ

YouTube広告で成果を出すためには、成功に至らなかったクリエーティブを徹底的に見直すことが大切である。改善点を洗い出し、コンバーションをどのように獲得していくかを基本から改善していく必要があるだろう。改善点とは、意外なほど手間をかけずに修正できる場合が多いのだ。ほんの少しのクリエーティブが、消費者に大きな影響を与えることがある。動画広告における「成功要因」と「成功しなかった要因」の決定的な差は、すべての業界の広告クリエーティブにとって、参考となるはずだ。

参照元:YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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