2005年にアメリカで設立され、いまや世界中で多くのユーザーが視聴しているインターネット動画共有サイト「YouTube」。日本では2020年9月に月間の利用ユーザー数(18~64歳)が6500万人を超え、そのサービスはスタート時から大きな飛躍を遂げている。
世界中でパンデミック化した新型コロナウイルスの影響を受け、外出を自粛し、自宅にいる時間を快適に過ごすためのエンターテインメント・プラットフォームとして、YouTubeを利用する人がさらに増えている状況だ。
多くのユーザーから支持を受けている動画サービスYouTubeの、日本における現在の利用実態はどのようになっているのか。YouTubeのシステム・コミュニティー開発にも欠かせない、知られざる「4つのミッション(取り組み)」についても、あわせて解説する。
参照元:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に
「ないと寂しい」で1位を獲得
出典元:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に
毎日多くのユーザーが動画を共有するために、また、情報を得るためにアクセスするYouTubeサイト。最新の実態調査によると、コロナ禍においてYouTubeを利用する機会が増えたと回答した人が70%を超えている。これは他のオンライン動画サービス(平均数値)と比べても、伸び率が飛躍的に高いといえるだろう。2019年6月から2020年の同月までに、サイトへアップロードされた動画は80%も増加。登録者が100万人を超えるチャンネルは240以上にのぼる。日々の暮らしの中で「ないと最もさびしい」コンテンツとして1位に選ばれたYouTubeは、今回の調査において、さまざまな世代に浸透し高い評価を得ていることがわかった。
YouTubeのテレビ化
出典元:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に
2020年に飛躍的な成長を遂げているYouTube。従来と比べ大幅な伸び率を得たのは、「テレビ画面」で視聴するユーザーが増えたことによる影響が大きいだろう。2019年から2倍の伸び率となったテレビ画面でのYouTube視聴。60%を超えるユーザーがリビングのテレビで、また、そのうち半数のユーザーが複数人(パートナー・家族・友人等)で視聴していることもわかった。2020年はまさに「テレビ番組」を見る間隔でYouTubeを楽しむように変化した年といえるのではないか。
視聴数が激増した動画
出典元:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に
これまでと比較して視聴数が激増した動画の一つに「How To(ハウツー)動画」が挙げられる。2020年の3月から「自宅でできるエクササイズ」などの、外出せずに行えるHow To系の動画が5倍以上の平均視聴回数となり、450%も増加。料理系動画は2020年1月から約10カ月で、50億以上の再生数となった。
4つのミッション
動画を視聴するユーザーやアップロードするクリエーターに対して、YouTubeは4つのミッション(ガイドライン)を設け、よりよいサービスを提供できるよう取り組んでいる。
具体的には「YouTubeが策定したポリシーに違反した場合は動画を削除すること」「違反しているかどうかの判断や見極めが困難なグレーゾーンの動画を拡散しないこと」「信頼のおける動画提供を促進すること」「信頼のおけるクリエーターへの収益を常に改善し、よりよいものにすること」などの4つが挙げられている。
まとめ
世界共通のエンターテインメント・プラットフォームとして躍進し続けるYouTube。
日本での利用は日常的な視聴コンテンツへと「テレビ化」している。さまざまなユーザーが娯楽や情報収集のツールとしてYouTubeを欠かせないものとして認識しているようだ。すべてのユーザーが有効に利用できる「開かれた場」として、YouTubeが掲げる4つのミッションが、ますます重要になってくるだろう。