この10年で大きく進化したスマートフォン。世界中で広く普及したことにより、SNS人口は激増し、ソーシャルメディアにおける情報発信、SNS広告は有効なものとして位置づけられてきた。中でも近年注目されているのが、インフルエンサーマーケティングである。
情報を発信する側と受け取る側がつながり、双方向でのコミュニケーションが生まれるSNSにおいて、インフルエンサーはどのような役割を持ち、どのくらいの影響を与えているのか。インフルエンサーマーケティングの基本となる活用手法やメリット、効果を得るためのポイントについて解析する。
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インフルエンサーとは口コミ元
近年取り入れる企業が増えているインフルエンサーマーケティング。
インフルエンサー(Influence)とは感化や影響を意味する単語であり「社会に大きな影響を与えられる人」である。具体的には、InstagramやTwitter、ブログ、動画サイトなどで活躍し一定数のフォロワーや視聴者を持っている人を指している。いわば情報(口コミ)発信の起点となる人物だ。そこから情報が拡散・拡大され、トレンドを生む流れとなっている。
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ピラミッド型のインフルエンサー
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SNSユーザーに影響を与えるインフルエンサーをピラミッドの図にしたものが上図である。頂点となるのが、芸能人やタレント、著名人といわれている。
「トップインフルエンサー」はフォロワーが100万人以上。続いて「ミドルインフルエンサー」は10万人以上。「ライトインフルエンサー」は1万人以上といわれている。明確に定義された数字ではないものの、一般ユーザーと比べて発信力が高く、フォロワーが約1万人から10万人ほどいる場合「マイクロインフルエンサー」と位置づけられるようだ。
具合的なインフルエンサーマーケティング
ピラミッドの中でも影響力の高いインフルエンサーの影響力を活用し、ユーザーに自社の商品やサービスを提案してもらうにはどのような方法があるのか。
一般的には、企業の商品やサービスをインフルエンサーに使ってもらい、その感想をSNSで情報発信してもらう方法が多いだろう。
Twitterであれば、商品やサービスを使用したプロセスなどをまとめ、写真に撮り、ハッシュタグをつけて投稿する。内容は個々によって異なるが、必ずその投稿が「広告である」とわかるように、ハッシュタグなどでわかりやすく明記しなければならない。これは「ステルスマーケティング」、いわゆる「ステマ」と区別するためである。
ステマとは、ヤラセやサクラと同様の行為であり、企業から報酬があるにもかかわらず、中立的な立場の口コミとして投稿することだ。自社がステマ行為を行っているとユーザーに判断されればブランド力は低下し、クリーンでないイメージがついてしまう可能性があるため、「広告」と明示することは重要である。
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メリットとなる3つの効果
SNS広告でインフルエンサーの影響力を活用した場合に得られるメリットは、大きく分けて3つである。
1つ目は、情報の拡大における優位性。自社が発信するより何倍もの数、スピード感で、情報をユーザーに提供することが可能になるだろう。
2つ目には「受け入れられやすさ」が挙げられる。好んでフォローしている人からの情報は、一般的な広告と比べ親しみやすく、企業の広告にはない共感が生まれやすいのがポイントである。
3つ目は「効率的なターゲティング」である。企業が求めている購買層のユーザーが好んでフォローするインフルエンサーを活用すれば、年齢・ジャンル・趣味など、企業側でターゲティングする必要がなくなるだろう。各商品やサービスの種類に合わせてインフルエンサーを選択し、効果的な広告を訴求することがポイントだ。
まとめ
今後もYouTubeを筆頭に、InstagramやTikTokなどのSNSで、情報発信するインフルエンサーは増加すると予想されている。企業は自社商品やサービスを「適切なタイミング」で、「最適なインフルエンサー」に情報発信してもらうことが重要だ。インフルエンサーマーケティングを有効な施策として活用できるかが、ビジネス成長の鍵となるだろう。